
20MAY.
田中空VS佐々木尽(OPBFウェルター級)
日本ボクシング史上最大の興行第4試合。アマチュア時代から派手な試合で人気のある田中空と数少ない日本人世界ウェルター級チャレンジャー 佐々木尽が激突。初回、田中のアッパー連打が佐々木の顎を跳ね上げる。佐々木も怖い左を振るう。2ラウンド、佐々木の左ボディが次々ヒット。田中は下がりながらアッパーを狙う。3ラウンド、佐々木の左ボディ攻撃は続くが、レフェリーから3度もローブローの注意を受ける。4ラウンドも佐々木のボディが良い。田中は手数が落ちている。5ラウンド、田中が押し返す。ローブを背負いながらも危険な左フックを佐々木は振るう。中間採点はスプリットで佐々木。6ラウンド、田中が前に出て佐々木が迎え撃つ。7ラウンド、田中は細かい連打を浴びせ、佐々木は大きなパンチを振るう。8ラウンド、田中のアッパーで佐々木は後退。9ラウンド、佐々木はパワーを落としてハンドスピードを上げるが田中は冷静に対処。ラウンド終盤、田中の左フックがヒット。ラストラウンド、田中の左右フックに対し、佐々木はストレートで対抗。KO必至と思われた試合は意外にも判定へ。採点はスプリットで佐々木。田中は痛い敗戦。田中の判定勝ちはあるかも………と思っていたが佐々木の判定勝ちは予想しなかった。佐々木もすぐに世界と言える試合内容ではなく、残る国内ウェルター級の強豪 セムジュ・デビッドとの対戦を期待したい。
【結果】5/2 東京ドーム:武居由樹 再起戦/田中空×佐々木尽/下町俊貴×阿部麗也 他
5月2日:東京ドームで開催された、井上尚弥(大橋)vs 中谷潤人(M.T)の 4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチをメインイベントとする『 Lemino BOXING “THE DAY”』興行のアンダーカード。先に観戦記を投稿しているモンスター vs 中谷 & 井上拓真(大橋)vs 井岡一翔(志成)以外の、残り5試合の結果。セミファイナル/第6試合は、WBOバンタム級4位/WBA7位/WBC10位/前WBOバンタム級王者武居由樹(29=大橋:11勝9KO1敗)vsWBAスーパーバンタム級15位/WBAアジア同級王者王德康(ワン・デカン 26=中国:9勝3KO1敗)のスーパーバンタム級8回戦。武居選手は昨年9月の V3戦でクリスチャン・メディナ・ヒメネス(メキシコ)に 4ラウンドTKOで敗れ、WBO王座から陥落して以来、ワンは昨年4月にフィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)に判定負けして以来の、共に前戦で初黒星を喫した再起戦同士による一戦。結果は 武居選手が 2-0( 77-75×2、76-76 )の判定勝ち。序盤は武居選手が軽快なフットワークで動きながら右アッパー、左ストレート、左ボディなどを当ててペースを引き寄せたかに見えたものの、全く動じずに前進するワンが右を立て続けにヒットした 3ラウンドからプレスを強めると、前世界王者にとり徐々に危うい雲行きに。6ラウンドに武居選手が猛スパートをかけるも、回の終盤にダウン寸前のワンの右連打の反撃に遭って逆にピンチ、7ラウンドも右を振るって強引に攻め込むワンが圧し、武居選手の方が旗色が悪く映る展開。最終8ラウンドもワンが右を連発して肉薄、武居選手は下がる中でヒット&ラン+一発を狙う流れのまま、ゴングが鳴って試合終了。大苦戦の末に辛くも再起戦&スーパーバンタム初戦に勝利した武居選手は、ギリギリのラインで世界復帰戦線に踏み留まったながらも、採点に対して疑問の声が多々上がる拙戦。その原因については、試合後の会見で八重樫東トレーナーが合宿明けのスパーリングで足を痛めていたことを告白、同席した武居選手もその影響を引きずっていたとコメント。取り敢えず、同門の先輩であるモンスターがまだ暫くスーパーバンタム級に留まる見込みのようなので、この階級でタイトルを狙えない間にしっかり立て直すことが重要な課題になりそうです。第4試合はOPBFウェルター級タイトルマッチ、王者/WBC21位 田中空(24=大橋:5戦全勝5KO)vs 挑戦者 WBC18位/元OPBF&WBOアジアパシフィック同級王者佐々木尽(24=八王子中屋:20勝18KO2敗1分)。田中選手は昨年10月、坂井祥紀(横浜光)選手に 6ラウンドTKO勝ちして以来のタイトル 2度目の防衛戦、佐々木選手は今年2月、マーロン・パニアモーガン(比)に 2ラウンドTKO勝ちして以来のリングとなり、前々戦の世界挑戦でブライアン・ノーマンJr.(米)に 5ラウンドKO負けした後の再起2戦目。結果は佐々木選手が 2-1( 97-93、96-94、94-96 )の判定勝ちで新王者。ハードパンチャー同士が激突した一戦は、大方の予想どおり強打を応酬し合う打撃戦となり、内容的には体をつけての接近戦に終始。田中選手がアッパーを、佐々木選手がフックをそれぞれ主体に拮抗した打ち合いを展開し、5ラウンド終了時の公開採点は佐々木選手が 2-1(48-47、49-46、47-48)で僅かにリード。後半戦に入ると、佐々木選手が距離を取るファイトプランにシフトする素振りを見せるも、詰め寄ってハードなプレスを継続する田中選手の攻めに、挑戦者は 8ラウンドに鼻からかなりの出血、以降も打ちつ打たれつのシーソーゲームの流れのままに試合終了。どちらが勝ってもKO、さらに佐々木選手に打たれ脆い弱点があることから、特に田中選手の勝利ならKO決着がほぼ確実、というイメージが強かったものの、10ラウンドをフルに闘ってダウンなしの判定勝負に終わり、かなりな意外感も。何れにせよ、結果的にプロでのキャリア差が勝敗を決めた印象です。第3試合は、WBOスーパーバンタム級5位/WBA8位/IBFフェザー級6位/WBC13位 下町俊貴(29=グリーンツダ:22勝12KO1敗3分)vs日本フェザー級王者/WBC7位/IBF8位/WBA9位/WBO15位 阿部麗也(33=KG大和:28勝10KO4敗2分)のフェザー級10回戦。下町選手は昨年9月 リー・ハンソル(韓)に、阿部選手は同年10月の日本タイトルV1戦で殿本恭平(勝輝)選手にそれぞれ判定勝ちして以来のリングとなる、サウスポー同士の対決。結果は 下町選手が 2-0( 96-94×2、95-95 )の判定勝ち。トリッキーなボディワークとマメなステップイン/アウトでペースをつくる阿部選手に、下町選手が長身から繰り出すジャブから左右へと繋いで対抗、共に明確な有効打が殆どない戦況で進行。後半戦から両者のギアが上がった反面、引き続きポイントの振り分けの難しいラウンドが多く、結局ヤマ場のないままにフルラウンドを終え、僅差のマジョリティ・デシジョンで下町選手が勝利。世界挑戦を見据え、昨年2月に4度防衛した日本スーパーバンタム級王座を返上、15年12月のプロデビュー戦以来となるフェザー級にクラスを戻した下町選手は、このところずっと淡々としたピリッとしない試合が続いているものの、今回もまた接戦に競り勝って世界へのウェイティングサークル内に踏み留まった形です。第2試合はWBOアジアパシフィック&OPBFスーパーミドル級タイトルマッチ、王者 尹徳魯(ユン・ドクノ 30=韓国:10勝8KO2敗1分)vs 挑戦者 OPBF3位/WBOアジアパシフィック5位 森脇唯人(29=ワールドスポーツ:1勝無敗1分/アマ全日本選手権5連覇&東京五輪ミドル級代表)。昨年12月に行われた両者の初戦は、森脇選手が 1ラウンドにダウンを奪って先制したところが、4ラウンドに発生した偶然のバッティングよるストップ= 負傷ドローで勝利を逃し、今回は共にそれ以来となるダイレクトリマッチ。ユンは WBOアジアパシフィック3度目&OPBF2度目の防衛戦、森脇選手は再挑戦のリング。結果は 森脇選手が 2-1( 96-94×2、93-97 )の判定勝ちで新王者。ジャブを突いて牽制と同時に間合いを取る森脇選手に対し、ユンが徐々にジリジリ前に出て距離を狭めたことにより前半戦から頭がぶつかる場面が増え始め、両者が偶然のバッティングでそれぞれ右瞼をカット、5ラウンド終了時の公開採点で森脇選手が 49-46、48-47、47-48 の 2-1 で際どくリード。後半戦も、接近戦を挑むユンと中間距離で迎撃する森脇選手がシーソーゲームを展開、最終的にクロスファイトの中で僅差リードを維持した挑戦者が勝利を手繰り寄せ、プロ3戦目でダブル地域王座を奪取。第1試合はWBOアジアパシフィック・フライ級タイトルマッチ、王者/IBF8位/WBC21位 富岡浩介(23=RE:BOOT:11勝8KO4敗)vs挑戦者 WBOアジアパシフィック5位/WBC27位 田中将吾(24=大橋=5戦全勝3KO/アマ6冠)。富岡選手は今年2月、長尾朋範(フラッシュ赤羽)選手に判定勝ちで王座を獲得して以来の初防衛戦、田中選手は昨年12月、ウィルバート・ベロンド(比)に判定勝ちして以来のタイトル初挑戦のリング。結果は 1-1( 97-93 富岡、96-94 田中、95-95 )の引き分け。先手を取って前に出る田中選手に、サウスポーの富岡選手が被弾しながらもジャブから左に繋いで行く堅実なスタイルで応じ、ほぼ互角の流れでラウンド進行。終盤戦になってからは富岡選手の有効打で田中選手が右目上を、偶然のバッティングで富岡選手が左目上をそれぞれカットするも戦況には影響せず、カウンター&引き付けてリターンの富岡選手か、攻勢&手数の田中選手か、という採点の難しい状態のまま試合終了ゴング。以上...日本ボクシング史上で最大のビッグイベントだったことは間違いありませんが、それにしてもセットされた 7試合すべてが判定決着になる、というのは全くの予想外でした。

井岡一翔、日本男子初の世界5階級制覇逃す 王者井上拓真に判定負け

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