20APR.
Seasons 77 夏喜
コンビニの袋片手に医局へ戻る足は急いていた。吉野くんとの会話を思い出す。"本人に聞けばいいじゃないですか"そう言って俺を見上げた彼の瞳は、明らかに敵を威嚇するような眼差しだった。わざとキスマークを付けたのは事実だ。周りに俺たちの関係を知られたくないという、彼女の気持ちは汲んでいる。だけど、いいじゃないか。誰に付けられたかなんて分からない。俺だけが知っている、彼女の体にしるしを付けるくらい。はっきり言って、自分でも余裕がないとは分かっている。こんな風に誰かを独占したくなるのは初めての経験だ。かわいいな、と思った。中島くんとの関係に悩んでいる彼女が気になり、自分から近づいた。その気持ちが何かなんて、はじめは分からなかった。だけど、今は彼女の存在が大きくなりすぎている。早く会いたいし、強く抱きしめたい。そして望むことなら彼女を一生自分のものにして、誰にも触れさせたくない。どうかしている。中島くんのことは、警戒しているつもりだった。俺と付き合うことになったと、はっきりと伝えた、と彼女の口から聞いた。それ以降は何もアクションを起こしてくることはないと。小児科での研修期間も後数日で終わりだ。だけど、油断は出来ない。以前に、彩葉のマンションの前で彼女を待っていた彼の姿を知っている。あれは、いくら不倫相手とはいえ、ただの気まぐれで待ち伏せしていたようには見えなかった。彼女に対しての彼の気持ちは本物…そう思っている。そう警戒していたつもりが、他にも注意しなくてはいけない人物がいるなんて。吉野くんのあの態度は、明らかに彼女への愛情が感じられた。それは、ただの同期としてではない。男として、愛しい女性に対する、嫉妬だった。上着のポケットに入れていたスマホを取り出す。通話アプリを開いて、彼女のアカウントを探す。一番上のトーク画面に彼女の名前はあった。それほど頻繁に、一番連絡を取り合っているのだ。電話をかけようかと、そのトーク画面を開きかける。彼女は今日休みだ。美容室に行くのだと言っていた。もう出掛けただろうか。それともまだ家だろうか。休みの日に付き合っている相手が何をして過ごす予定だなんて、これまで気にしたことなんてなかった。一緒にいない時は好きに過ごして欲しい、そう思っていた。細かいことはいちいち聞かない、束縛はしない、そういう主義だったのに、今思えばそれはただ相手に興味がなかっただけなのだと気が付いた。好きに過ごして欲しい、その気持ちに変わりはない。ただ何をして過ごしているのか、気にはなる。聞かずにはいられない。本当に、どうかしている。ため息をついて、スマホをホーム画面に戻す。電話をかけるのは、夜にしよう。
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