
2JUN.
枇杷の初収穫
きのうは1週間くらい前から急に色づきはじめたビワの初収穫でした。2週間前にはまだ青かった実ですが・・・1週間くらい前から色づきはじめました5月30日撮影毎年、一人ではとれないので夫婦二人で協力してとっています。 その昔、母と組んでとっていた時代、一人が木によじのぼったり、下から切ったりした枇杷の房を、下でかごをもって待ち構えていてキャッチするという原始的な方法でおこなっていました。ずいぶんと仕損じることもありました。それが、いつからか、知恵がつきまして、高枝鋏(たかえだばさみ)を使って実のついた枝を切ると同時に、網の中に落として把捉して回収、というやり方を編み出しました。これはたしかに道具がないとできない技でありますが、それでも手技といってもよい微調整があり、その成否はほとんど感覚を磨くことによります。何十年もやっていると職人芸、職人技の域に達してきます。まず二階の廂を越すことはおろか屋根にまで達する高さの枇杷の鈴生りの房を支える枝の一点に鋏(はさみ)を入れるのには、相当な視力と集中力と先端が揺れない捕捉力が必要です。同時に網を持って行くときに少しでも角度が間違えば、ネットの中に上手く収穫物が入らずに、落下してしまいます。けれども、やり損じることがあったのは昔のことで、今はほぼ確実にキャッチします。網といったのは、百円ショップで買ってくる捕虫網のことです。これに竹棹を接続します。竹はわが家の裏庭に生えていて、伸びて伸びて隣の塀を越えてタケノコが生えてしまうということで過去に幾度か苦情をいただいてしまい、ある程度までしか対処できていないのが心の重荷にはなっていますが、伐った竹が乾燥したものは、このようにして役立てています。枇杷の実があんまりにも重かったり、何度も使用しているあいだには、網が破れたり、網と棒をつないでいる針金部分が外れたり(金魚すくいのときの薄紙を張った円い針金を思い出してもらえれば近いイメージとなります)して、劣化してくるので、そしたら買い替えます。地上からのアプローチでは、地面に立って背伸びして手を思いっきりのばしても限界があるので、脚立にのっかって枇杷とりをするのは例年のことですが、今年は網を先端にくっつける竹ざおを思いっきり長くしてみようと思い、昨日は枯れた竹の棹を二本継いでさらに網をつないで屋根を越すくらいの超長竿を作ることに成功しました。病気で手が震えたり、体がぐらついたりしたら、アウトです。要するのは、体の健康とともに、瞑想性、つまり雑念を入れずに集中して神経を研ぎ澄まし、感覚神経、運動神経を脳が正確に中継し、体の微細な動きや加減に反映させるスキル、それらがすべてでしょう。今回、長ーい棹を使えるようにしたので、これで脚立が全然なくても完璧に正確に枇杷を収穫できるとまではゆかないまでも、脚立にたよる頻度は確実に減りそうです。同じ一本の枇杷の木でも、場所によって日の当たり具合も異なれば、風の吹きつけ方も異なることでしょうから、まだ青い実もあれば、すでにいい色になっている食べ頃の実もあったりで、よーうく見分けて、採取時期を誤らないことが肝要です。ただし、味の好みは人さまざまでしょうから、人に差し上げるときは、まだ時期が早いために酸味がありますとお断りして差し上げるのが通例です。早くとれば甘酸っぱいかともすれば甘が少ない、酸っぱさが勝ってしまうというハズレの実も混じります。でも、自分の場合、枇杷の甘酸っぱさとともにさわやかな風味が大好きで、早めにとることにしています。 5月31日 午前これには他にも重大な理由があります。それは動物さんたちが食べにくるまで残しておくと、毎日お掃除が大変になってしまい、まったく楽しくなくなり、苦行になってしまうためです。いったん始まってしまいますと、枇杷の実が大好物のハクビシンさん、そしてある年、三人家族でお見えになったアライグマさん一家などが、なにしろ夜な夜な来ますのでね。一昨年は、よく熟す前にすみやかに収穫してしまったため、ほぼ無傷でシーズンを越せました。ストレスがないと、こんなにも楽かということを実感しました。こういうことは、本当に稀なことです。完全勝利ともいえます(笑) そんな例は他の年にはなかったかもしれません。なので、通算成績は一勝●●敗というところです。今年はどうなるでしょう。入梅前の一年でもっとも緊張が高まる時季でもあります。なお、庭に種から大木にまで育ってくれた不思議な枇杷の木にまつわるエピソードは、ひとつカテゴリーを新設したほうがよいくらい、数々の記事になっていますので、またアーカイブスのほうもここにおいおいご案内してゆきます。
店の名は…
通い慣れた緩やかな坂道を登れば、自然と目線が空を見上げるかたちになり、そこには青空を背に刷毛でなぞったような雲がいくつもある。坂道を登り切ると店があり、ドアを開けると…「いらっしゃい…」と、笑顔で出迎えてくれる人が居る。「今日は二宮さんなんですね」「あれ?相葉さんなら良かった?」「いえ、出迎えてくれたのが二宮さんで嬉しいです」「フフ…相変わらず口がうまいなぁ。まあ、そんなところも変わってないね」壁には5人が揃った写真がいくつも飾られており…その横には5人の名札が並べられていて、それを見る私はホッとする。「大野さんたら、ね?『俺の名札は外そうかな』なんて言うから、それなら俺達4人の名札も外すけど?って言ったのよ」あぁ…そうだったんだ。「大野さんが不在なのは仕方ないとして、名札に色を付けたの」だから、大野さんの名札だけ、青い字なんだ…「またいつか、『ふらっ』と店に来ないとも限んないじゃない?そん時に、名札が無いのは寂しいよね…って」『うん、うん』と頷くと、自然と涙が零れた。「ありがとうございます。ちゃんと5人の名札を揃えてくれてて…」「いや、こっちこそ、ありがとうだよ。俺達が5人で残そうって思えたのも、こうして時々通ってくれる人が居るからだものね…」出された紅茶をゆっくりと飲む。そんなひと時が愛おしい。「また、来ます。」「うん、いつでもおいでよ。待ってるから…」「はい…」ドアに手を掛け、開こうとしたその背中に…「大好きだよ」と声を掛けてくれた。此処はあなたを飛び切りの愛で包んでくれる、そんな店…店の名は『嵐』「またのお越しをお待ちしております」

姪、東京に行く 12

およねさん/虹の迷宮 第35章「闘馬の決意!」④