
31DEC.
【相櫻】One Love⑦
初めましての方はこちらこちらの続編です。『【相櫻】チェックのマフラー①』初めましての方はこちら相葉ちゃん誕生日記念相櫻話1話目誕生日お祝い記事はこちら今後、BL的表現あり。これは素人が自己満足のために書く妄想小…ameblo.jp今後、BL的表現あり。これは素人が自己満足のために書く妄想小説です!!実際のものとは一切関係がありません汗。大丈夫な方のみ、前へお進みくださいm(_ _)m翔くん語りーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー次の日の昼過ぎのこと。お客さんが一旦引いた頃合いを見計らって、おじさんから思わぬことを宣言された。「おい、翔。明日の配達、俺が行くから」「え?」店を手伝うようになって以降、店に出すお菓子を作る仕事以外はほぼ全部俺の仕事だった。それはオーナーパティシエであるおじさんが店を離れられないからだったから、今は雅紀がいるので問題はない。ただ、それでも俺がずっと配達も担ったままだったから、おじさんが開店中に店を留守にすることなんて今まで一度もない。なのに、どうしたんだろう、と思っていたら……またもや。「お前、昨日ちゃんと寝れたのか?まーたぼーっとして。顔も赤いまんまだし」「え、嘘……」言われて思わず両手を顔に当てる。頬が熱いのは暖房のせいだと思うんだけど……ぼーっとしてしまってたことに自分で気づいてなくて、言葉を失ってしまった俺。 だって昨日も……雅紀ったら……おじさんは一人また顔を赤らめる俺を見て、ため息交じりに言った。「明日は去年ほどの規模じゃねぇけどまた雪予報だし、そんなにぼーっとしてて事故に遭われたら困るから俺が行く」「え?俺は大丈夫……」「いーや、信用ならねぇわ。去年も真っすぐ帰るって言いながら帰ってこなかっただろうが」「う……」身に覚えがありすぎる俺は言葉に詰まると。「……心配しながら待ってるよりよっぽど自分で行ったほうが気が楽だって去年骨の髄まで分かったからな。お前は留守番だ」「おじさん……」「厨房は相葉に任せておけば大丈夫だろ……アイツ、腕は確かだしな」「……うん、分かった」「……よし」おじさんが俺の頭をポンポンする。子供の頃からそうだ。っつっても、俺もう30をとうに過ぎた大人なんだけどな…………まぁ、おじさんからしたら俺はまだまだほんの子供なんだろうし。ちょっと嬉しい自分もいたりする。と、そこへ、やって来た雅紀。おじさんが俺の頭を撫でているのを見て、ちょっと不服そうに言った。「あ!オーナー!何してるんですか。ずるいですよっ」「はぁ?ずるいって何だよ」「しょーちゃんにポンポンするのはオレの特権なんです」「誰が決めたよ、んなこと」「オレです!」「お前、馬鹿か」「バカとか酷いっ」「……ぷはっ」二人のやり取りがどうにも可笑しくて噴き出すと、雅紀はムゥっと唇を尖らせた。「あ、しょーちゃん酷いっ!庇ってよっ」「だって……ふふっ」「どーして笑うのさっ!しょーちゃん、オレのお嫁さんでしょっ」「誰が翔を嫁にやるっつったよ」「えぇ、オーナー忘れたんですか?去年のクリスマスの時に約束したじゃないですか」「………」(オレ、オーナーにしょーちゃんのことお嫁さんに貰うって話してるから)去年のクリスマスイブ。ケーキを囲んだ時の言葉が頭にむざむざと蘇った。……あれ、ホントにおじさんに言ってたんだ……雅紀の奴……もう……あの時はただただ恥ずかしいだけだったのに。一年もずっと変わらずに接されていれば……雅紀への愛しさが増して、じんわり心があたたまる。と同時に、ゾクッと体を駆け抜ける……何か。そして思い出す、昨日のこと。(しょーちゃん、チョコももう少しだね……)マジパンを包んだチョコを味わいながら、昨日は初めてのところに触れられた。さすがに最初は嫌がったけど、約束を盾に踏み込まれた。……でも、嫌じゃない。むしろ……もっと欲しくなってしまって……今日のチョコと明日のチョコで、最後。明日は……雅紀の誕生日だ。正直まだケーキは焼いてない。それよりどんなチョコなんだろうかと……今からワクワクしてる。と、ぼんやりしてる間に、おじさんと雅紀の方の決着(?)は着いたらしい。「あぁ、うるせーんだよ!さっさと残りのケーキ作って来いっ!」「はーい……じゃ、しょーちゃん後でね」「あ……うん。頑張って」雅紀は追い出されるように厨房の方へと戻って行った。おじさんが俺の方を見て、呆れた顔になる。「ったく……アイツは。二言目にはしょーちゃんが、しょーちゃんがって……」「あはは……ごめんね、おじさん」なんで俺が謝ってるんだろうなと思いつつ、笑いながら言うと、おじさんが急に真剣な顔になるから、ちょっとびっくりした。「……おじさん?」「なぁ翔……お前、相葉が好きか?」「っ!?は!?」突然、何!?思いっきり動揺して、口をパクパクさせる俺。顔が噴火してるみたい。ってかこんなん、バレバレじゃん!俺のバカー!!とりあえず落ち着いて、最近のアレコレをどうにか頭から追い出さなきゃ。「あ、えと……その……っす、好き……だよ」「………」「あの……その……いい子だし、ケーキ美味しいし………雅紀が来てくれてから、このお店をこれからも守っていけるって思ったし……」「………」「あの……その……」「……まぁ、お前もいつまでも子供じゃねぇもんな……」「え?」ぼそっとおじさんが何かを呟いたのが聞こえなくて聞き返したけど……答えてもらえなかった。「アイツならまぁ……」「おじさん?」「……いや、でもな……」「?」「……やっぱなんでもねぇわ」おじさんはそう言って、また俺の頭をポンポンした。ずっとボソボソ言ってた言葉は聞こえないんだけど、俺は分かってる。おじさんが、雅紀をすごく気に入ってること。『俺のクリスマスケーキはアイツのより心持ち豪華にして』と言うのは忘れなかったけど。そうして、迎えたクリスマスイブ。まさに神のいたずらとでも言うべきか。……ちょっとしたハプニングが起きた。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーコイスルオトメ状態の翔くんとお婿さん気取りの雅紀くん、もはや舅の拓哉伯父(ちょっと雅紀に嫉妬中)笑。

YiZhan創作:白蛇⑩最終話「新たな出発」

ちょ〜〜短編!「大掃除」

白檀香 19