
19MAY.
江戸城の七不思議
今回はこういうお題でいきます。妖怪談義ですね。さて、江戸城はもともと、扇谷上杉氏の家臣太田道灌が築いた平山城で、それを徳川家が摂取して改修し、日本一の面積を持つ城郭になりました。ご存知のように、道灌は主家によって風呂上がりのところを謀殺されています。自分が調べたところでは、江戸城の怪異は全部で15くらいはあるんですが、その中でも興味深いものをご紹介していきます。これらの怪異のほとんどは大奥でのものです。本丸の表御殿が政治を行う非日常の空間であったのに対し、大奥は数千人の女たちの日常空間であったためでしょう。・北の御部屋の猫江戸時代、猫はペットとしてもてはやされ、大奥でも御年寄りや中臈クラスの奥女中たちは ほとんど猫を飼っていたようです。ときの将軍の御台所(正室)が懐妊すると北の御部屋(産室)に居を移しましたが、その部屋にどこからともなく猫が現れる。太田道灌誰に聞いても飼い主がわからない。で、この猫、白黒の2種がいて、黒猫が現れたら若君が産まれ、白猫だと姫君となる。そう言い伝えられていたそうです。うーん、でもこれ、やっぱり誰かの飼い猫だったんじゃないでしょうか。で、たまたま偶然が何度か重なってそういう言い伝えができた。・血の井戸第11代将軍家斉のころと言います。家斉は松平定信を老中首座に任命し、寛政の改革を行わせたことで知られていますね。一橋家から来た将軍です。大奥には10ヶ所以上の井戸がありましたが、将軍が入浴する御湯殿の水は専用の井戸から汲んでいました。ところが、あるときからその井戸の水が、汲んだ直後は何でもないのに、湯殿に注いだとたんに血の色に変わる。何度汲み直しても同じ。井戸を掘り直しても変わらず、ついにその井戸は放棄され、別の離れた場所の井戸の水を使うようになった。これがもし本当だとしたら、化学変化かなと思います。井戸水に何らかの理由で鉄分が混じるようになり、それが空気に触れて酸化し赤い色に変わる。まあ、鉄錆色は血の色ほど赤くはないですが。家斉は歴代将軍の中では名君と言える人物で、在任も50年と長く、69歳と長命で亡くなってるので、不吉なものではなかったようです。釣瓶井戸・月見の池大奥の庭には池もたくさん掘られていましたが、暗闇の夜、嵐の夜でもなぜか月影が宿っている池があったそうです。これは何でしょうね。たまたまどこかの部屋の行灯なんかが映る位置にあったのかもしれません。ただ、たんにそれだけのことではなく、その池の近くでは、すすり泣きの音がどこからともなく聞こえたり、月ではなく鬼火が写っていることもあったとされます。そのため、奥女中たちは気味悪がって側にいきませんでした。・おたん狸おたん狸とは、大奥に長年棲みついている狸で、「おたん」は「お頼み申します」の略。外長屋で働いている下働きの女中が、部屋の女中に用があるときには、戸の外で「おたん」と言います。ところが、開けてみると誰もいない。化け狸 背負っているのはキンタマの皮狸が人間の真似をして「おたん」という音を立てているのだ、ということになりました。うーん、興味を持ったので、youtube で狸の鳴き声を調べてみましたが、「クゥーン」みたいな感じですね。ただ、狸が前足で雨戸などを叩いて「カタン」といった音を立てることはあるのかも。実際、江戸城の庭には狸が多数いたようで、穴なども見つかっています。夜になると狸は穴から出て踊ったり、また、一人で歩いている女中を穴の中に引き込み、いないいないと皆が探していると、泥だらけで穴の中にじっとしているのが見つかる、といった話もあります。徳川家斉・夜泣き石大奥の奥女中と将軍の側に務める小姓が恋仲になった。奥女中はもちろん大奥から出られませんので、小姓のほうが庭づたいに大奥へ来て、庭石の上に腰掛けて2人で語り合っていたが、ついに禁断の恋はばれてしまい、小姓は追放で済みましたが、奥女中は打ち首になってしまいます。それから奥女中の命日になると必ず、その石の上に青白い火が立ち上がり、女のすすり泣きの声が聞こえるようになった。これは典型的な幽霊譚ですが、長い歴史の中ではそういうこともあったのかもしれません。江戸城内(松の廊下)・願掛けの松大奥に庭木として植えられているたくさんの松の中に、7回、10回と願掛けをすると願い事がかなうという松の木があったそうです。松の木の寿命は長いので、現在の皇居でその松の木は生き残っているかもしれませんね。・二階の足音奥女中が起居する長局は二階建てでしたが、上階には誰もいないはずなのに上で足音が聞こえることがある。ときには衣擦れの音も聞こえてくる・・・現代の怪談でもありがちな話です。これで七つになりましたかね。この他にもまだ興味深い話はあるんですが、今回はこのへんで。

それでも、伸びようとする

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