
21MAY.
【実話・別居編】84話:勝ち目のない天秤。地獄へ戻るか、娘と別れるか
「人生、何度でもやり直せます」バツ3、結婚4回。波乱万丈の真実を「光」に変えるノンフィクション作家・橋本ねね です。 🔻前回の記事第83話は、こちら🔻『【実話・別居編】83話:暗闇の自問自答。私の想いは「正解」なのだろうか』「人生、何度でもやり直せます」バツ3、結婚4回。波乱万丈の真実を「光」に変えるノンフィクション作家・橋本ねね です。 🔻前回の記事第82話は、こちら🔻『…ameblo.jp何時間かけても平行線のまま、まとまらなかった話し合い。あれから少しの時が経った頃、夫から「どうするのか?」と、冷酷な決断を迫る催促の連絡が届きました。私は一人、アパートの部屋で、あまりにも残酷な現実の天秤を前に立ち尽くしていました。経済的なこと。娘たちの今の安定した環境。そして、義両親たちが娘たちに向ける、歪んではいるけれど、確かな執着と想い。それらの全てを、今の私1人の状況と比べたとき……。あまりにも、勝ち目がありませんでした。「無理矢理にでも、娘たちを連れてここから逃げ出したらどうなる?」そんな突飛な思考も頭をよぎりました。けれど、すぐに「あいつなら、どこまでも追いかけてきて、本当に何をするか分からない」という、あの日の狂気に満ちたセリフが、脳裏をよぎり、恐怖で身がすくみました。様々な恐れと選択肢が、頭の中で激しく渦巻いては消えていきます。娘たちを後ろ盾のない中で極貧の母子家庭として生きていくべきか。それとも、娘たちの環境を守るために、私が、またあの息もできないDV地獄の生活に戻るべきか。あるいは……私1人だけが、娘たちと別れてこの手から手放し、1人で出て行くべきなのか。どれを選んでも血を流すような、あまりにも過酷な三択。夜が明けていく空を、私は一睡もできないまま見つめていました。とうとう、決断しなければならない朝がやって来たのです。私は、息を深く吸い込み、受話器を握りしめました。私は、とうとう――。(つづく)編集後記どれだけ「自立する」と言い聞かせても、目の前に突きつけられる現実の壁は高く、冷たいものでした。経済力も環境も、義実家に太刀打ちできないという現実。無理に逃げれば、あの夫が牙を剥いて追いかけてくる。娘たちの幸せを一番に考えたとき、一体何が正解なのか。自分を犠牲にしてDV地獄に戻るべきか、それとも母親であることを諦めて1人で去るべきか。この決断の朝、私は人生で最も重い選択をすることになります。私の出した答えが何だったのか、次回、その真実をお話しします。どうか、最後まで見守っていただけたら嬉しいです。『バツ3結婚4〜愛と執念の記録〜(一)』Amazon Kindleより発売されました。 〜搾取からの逃亡、銀座の頂点へ〜 第1巻(ペンネーム:橋本ねね)私の魂を削って書いた一冊です。ぜひ読んでみてください!Kindle Unlimited(読み放題)の方追加料金なしでそのまま読めます!バツ3結婚4~愛と執念の記録~: 搾取からの逃亡、銀座の頂点へAmazon(アマゾン)

Take you higher tonight 22
雨に濡れて恋は輝く(仮)9月の恋 4
「ええっ~」嘘だろ?そうだよ、二宮さんお得意な悪い冗談だよね。「この忙しい時に冗談を言うほど私は非常識ではありません。」そんな・・・また聞こえてた・・でも冗談ではない・・だけど、冗談としか思えないんだけど・・帰ることを許されず、そのまま黒いロケバスに連行された俺は、蛇に睨まれたカエルのように小さくなって、二人の前に座っていた。「監督いかがですか?」「うん、あの役はさ、最初俺のイメージから小野知日を予定していたんだよ。だけど、スケジュール調整ができなくて没になったんだ。それが、こんなにイメージ通りの役者に出会えるとは・・山田君には悪いけど、怪我してくれたおかげだ。」二宮さんと二人で話しながら、赤シャツの監督はニコニコしながら、俺を見つめる。山田君って誰?怪我したってなんで?「彼は役者ではないですけどね。小野知日に似ていることは確かです。」「それで、撮影には何時から参加できる?」「彼は会社員ですので、有休の申請をしてからですね。」「そう。でもさ、なるべく早く入って欲しいなあ、もうかなり、押しているからさ」「大野さん、いかがですか?お願いできますか?こちらとしてはかなり困っているので、よい返事をいただけませんか。」いきなり二宮さんが俺に返事を迫ってきた。こちらが困っているとか、良い返事ってことはうんと言えってこと?だけど、俺にはさっぱりわかんない。わかるのは、監督が、宿敵、小野知日が好きらしいことと、山田君が怪我をしたってこと。「大野さん、わざとわからないふりをしているでしょう?」二宮さんが俺を睨む。ん・・ん・・だって・・・多分だけど・・・俺に山田君の代役をしろってことだよね?「多分ではなく、そうです。山田君は今週の火曜日から、撮影に参加することになっていました。彼は、うち、高木芸能事務所が力を入れている若手です。美形で、色気もあり、芝居もそこそこいける有望株です。」ふ~ん、そんなに有望なタレントなんだ。何で、怪我したの?「月曜日の夜、食事に出た時に交通事故にあって」それは災難だね。今はさ、タクシーの事故多いよね。「バイクの自損事故です。」あれま・・それは、なんていったらいいのか・・運が悪かったね。あれ、俺の疑問にスラスラと二宮さんが答えるけど・・もしや・・「ええ、口にでてました。」あちゃあ~。またやった。「大野君、君本当に素人さん?さっきから百面相が面白いんだけど・・」二宮さんと話しながらころころと表情が変わっていたのを見られていたらしい。監督が、同じようにくるくると表情を変えてみせる。「う、上手いです。」俺は思わず拍手していた。「山田君はこれができなくてね、私は不満だったんだ。大野君、頼むよ。このとおりだ。適当な代役が見つからなくて困っていたんだよ。それをさっき二宮君に愚痴っていたら君のことをおしえてくれてね。」二宮さん!なんか、二宮さんの顔が悪魔に見えてきた。

『暑すぎて河童令麺を戴く…』