
2MAR.
番外54: 「父と娘の断酒行軍」
番外54: 「父と娘の断酒行軍」 地域の小さな断酒会と、その地域のA総合病院精神科で、毎月1回、合同で「断酒行軍」なるものを定例化していた。断酒会の会員数名と、アルコール依存症でA病院に入院中や通院中の患者さん数名、および精神科病棟のスタッフ3名が参加して、だいたい10人前後が、10km程度の距離を歩く、という断酒プログラムの一環である。 遠足やピクニックではないので、やや早歩きで2時間くらいの行程だった。当時は日本各地で実施されていた。 腕利きの大工さんだったBさんは、若い頃から大酒飲みだったが、いつの頃からか、酒量がさらに増え、病的酩酊状態も出現するようになった。 仕事にも支障が出て、社会的な信用を落とすような出来事が続いた。 何度かA病院に断酒目的で入院もした。3カ月の断酒プログラムも受け、もちろん、断酒行軍にも参加した。 素面の時のBさんは、大人しい、気弱な、ちょっとマイナス思考の人だった。奥さんと娘さんを大事に思っていた。 何度目の入院だったろうか、家族面接の時、疲れ切った奥さんだけでなく、高校2年生になっていた娘さんも一緒に来院した。 私たちの話を聞いていた娘さんは、「お父さんのために、何か、私にできることがありますか?」と、真剣な顔で質問してきた。 おそらく、私は、無難な、その場なりの返事をしたのだろうが、内容は覚えていない。 そして、その月の断酒行軍の朝。 Bさんの奥さんと娘さんが、集合場所のA病院ロビーに、歩く格好を整えて現れたのだった。娘さんは、学校は休んだのだと言った。入院中のBさんは、なんとも言えない、照れたような申し訳なさそうな顔をしていた。 Bさんの娘さんは、その後も断酒行軍に参加してくれた。 行軍の途中、私たちは、娘さんの父や母を思うこころと、一途さに打たれ、誰もが口数少なく、一生懸命に歩いた。 その後何回か、私は、病棟断酒プログラムでのアルコール学習会で、ビデオ視聴学習や講話のようなことをするのをやめた。 そして、学習会の場で、 「断酒会の仲間の一人を、絶対にスリップ(再飲酒)させたくないとしたら、みなさんはどんな方法で助けますか? 自分がスリップするのは、まぁ仕方ないとして、何としてもその人にだけは、スリップさせたくないのです。絶対に、です。 そういう場面が仮にあるとしたら、さて、どうしますか?」と、参加者それぞれに、考えてもらうことにした。 私たちのこころの中には、Bさんの娘さんの、ひたむきに歩く姿があった。おじさん行軍に同行する、白い野の花のような姿である。背中から決意が透けて見えた。 絶対に助ける!!

2026/03/01(K) 5本
シェリーさん応援します!
シェリーさんがアメブロで復活されたのですが、またまた嫌がらせにあって続けることが出来ないようです。新天地でブログを始められましたので、皆さん!応援してあげてください。最後の悪あがき腑に落ちない事。トレパクは犯罪です。thespoiler.blog.fc2.com豆腐とズミと節男(雑談)|ママの交流掲示板|ママスタコミュニティママスタは、ママの今に最適な情報を発信し、必要なコミュニケーションの場を提供する「ママのための情報プラットフォーム」です。子育て・生活関連ニュース、コミュニティなど、様々なサービスを通じてママにとって役立つ情報を提供しています。mamastar.jp

やっぱりねぇ…