
24APR.
佐伯祐三という画家
・・・・・・・っということで、佐伯祐三(1898年〜1928年)という画家をご存知でしょうか?卒業作品ぼくは知りませんでした。明治の後期に生まれ、昭和の初期まで大正時代に活躍し、30歳という若さで亡くなっています。↓このデッサンを見てただ者じゃないと感じました。最小限の線でこれですよ!色使いのセンスも高く評価され、生まれながらの才能を持っていたことは間違い無いでしょう。(上から目線ですね。(^^ゞ)妻子を連れてパリに渡り、研鑽を積みます。試行錯誤を繰り返しながら、徐々に自分の画風を確立していきます。絵画というのは絵が上手いだけじゃダメなんですね。結核にかかり体調を崩し一度帰国しますが、再度パリに戻ります。やはり妻子を連れて。2度目の渡仏から1年後に自殺未遂を経て、精神病院で短い一生を閉じます。彼の絵の特徴は分厚く塗られた絵の具で、黒い線が力感を出しています。やや暗い雰囲気で、単純化が独特です。なんと言っても広告文字がポイントですね。まるで生き急ぐ(死に急ぐ?)ように、晩年は絵を量産します。この生き様はゴッホを連想させます。ですから、「和製ゴッホ」と言われることもあります。ぼくはこういうレッテル貼りは嫌いです。・・・・・・・ここまでは一般的な話。ぼくが引っかかったのはこの娘(弥智子)と一緒に写った写真。絵を描く父親と写っていますが、普通自分の職場(?)に子供を連れていくか?絵を描くのは時間がかかりますし、しかも寒そうです。これはたまたまではなく、頻繁に連れて行ったそうです。5〜6歳の子供がいる場所ではありません。何かありそうだなと思って、佐伯のプライベートな面を調べてみました。妻は米子という同じく画家で、裕福な家系の出身でした。祐三自身も富豪とはいわないまでも裕福な家系でした。ここで嫌な噂に突き当たりました。妻に関する噂です。実に不愉快な噂で、ここに紹介するのが憚れるほどです。今になっては立証する術はありませんので、真偽は分かりません。しかし、佐伯の絵を鑑賞する上で、どうしてもこの噂が影響してしまうのです。短い人生、不幸な死因(結核とされていますが)、自殺を試み精神病院に入院したこと、命を削るように絵を量産したこと。まるっきりゴッホと重なります。そういったフラグが暗い色調の絵を鑑賞した時、嫌でも「理解」に影響します。人は何かを理解するとき、「物語」を欲します。ベートーヴェンやショパン、芥川龍之介や太宰治などを聴いたり読んだりする時に作者の物語が影響します。ぼくはパリの郊外にあるオーヴェル村を訪れたばかりです。ゴッホはこの地で亡くなるので、彼の絵から「死の匂い」を嗅ぎ取ることができないこともありません。だから彼の生涯は不幸だったと誰もが感じます。確かにそれは正しい感じ方かもしれません。しかし、ぼくは70日の滞在期間中80枚も描きまくったゴッホは「喜びに溢れていた」ほうが大きいと思うのです。長年の試行錯誤を経て、自分の画法を確立した喜びを絵から感じるのです。佐伯祐三の絵からも同じ喜びが感じられるのです。芸術の鑑賞においては、どちらが正しいとは言えないのは当然です。ただぼくは、先ずは作品に向き合うこと。それが基本ではないかと思うのです。作者のプライベート情報は確かに役立つし面白いことは認めます。何だよ佐伯祐三のような有名な画家のこと知らなかったくせに、と言われても仕方ないですがね。(;^_^A最後に付け加えますが、娘の弥智子は祐三が亡くなった2週間後に6歳で亡くなっています。何でか分かりませんが、それを知ってものすごくショックを受けてしまいました。

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