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  1. 普段とは違う行動をすると思いがけないLUCKYに巡り会うことがあるまさに今日がそうで ・・・また無門様に会う事が出来た音楽会以降、会う機会がなくてゆっくり話がしたいなって思ってたから最高に楽しい時間を過ごした 「お兄さん」って呼びたくなるほど素敵な人だった「美味しかったですねケーキ」無門さんと櫻井さんのお母さんがケーキを担当しててとっても優しい味がした「美味しかった ・・・ お母さんのケーキがコンセプトって 話してたけど 既に一流パティシエの域に達してると思うな ・・・」「確かに僕の母ちゃんはあそこ迄 上手じゃないです」「そんな事はない お母さんのケーキ、俺の中では一番だから!」翔さん気を遣ってくれてる(笑)「お土産のケーキと お惣菜まで貰っちゃって 申し訳なかったね ・・・」「ああ、そうか ・・・ 健太君に持って行ってって ・・・」うっかりしてた ・・・『SATOSHI』さん健太君のダンスの先生だ「どうかしたの?」「春から健太君のダンスの先生になるんです さとちくんも一緒に習うって ・・・」「無門さんが先生? 健太君、ダンスを習うの」初耳だったのか驚いた顔をする「音楽会に出て 興味を持ったらしいです 健太さんの血を引いてるんですね」楽しそうに踊ってた ・・・さとち君との息もぴったりで踊りのセンスは抜群だと思うな ・・・「そうなんだ ・・・ 健太君がダンスかぁ ・・・ 夢に向かってる歩き出すんだ」「そうなりますね ・・・ 翔さん ・・・ 無門さんのお爺ちゃん ・・・」「鮫ちゃん?」音楽会の時、さとち君がそう呼んでてそこから皆が鮫ちゃんって呼ぶようになった ・・・「ええ、その鮫ちゃんですが 鮫島さんとは関係ないんでしょうか?」僕の考えすぎかな?鮫島さんと鮫ちゃん ・・・どことなく似てるんだけど ・・・「鮫ちゃんは鮫島さんの家に 養子に入ったって言ってたよ」翔さんがそれは無いんじゃないって顔をした「そうなんですか? それは知らなかった ・・・」「うん、たまたま話す機会があって 鮫島の家に養子に入ったって ・・・」「ホテル事業ですよね ・・・」「そうだね ・・・ え? ・・・ 零治さん ・・・ 確か老舗旅館の跡取り ・・・」「そうなんです ・・・ 名前が同じだけで 関係ないのかな?」「どうだろう ・・・ 鮫ちゃんは違うよね ・・・」う~ん ・・・ どうなんだろう ・・・鮫ちゃんが零治さんと関係あるような気がするんだけど ・・・考えすぎかな?「智君 ・・・」翔さんが急に真面目な声で僕の名前を呼ぶ「はい」「いつか ・・・ あの二人みたいになりたい ・・・ そう思ってるんだ ・・・」無門様と櫻井さんは教会で式を挙げて正式に結婚している櫻井さんの指には結婚指輪が無門様はネックレスにして身につけたた(舞台に立つ時は外さないといけないから)「僕も思ってます ・・・ いつか ・・・ その時は ・・・ 僕が作ってもいいですか?」「勿論! 貴方が作った指輪を 交換できるなんて 夢のようだよ ・・・」目を丸くして喜んでくれた勿論、沢山の事をクリアしないと正式に結婚は出来ないと思うだけど ・・・ あの二人の様に真正面から突破していきたい帰り際、翔さんの方を見ながらSATOSHIさんが『僕にも出来るアドバイスがあるから いつでも連絡をくださいね』そう言って握手をしてくれたその言葉が嬉しくて両手で手を握り締めてしめて「その時はお願いします」素直な気持ちを伝えたら空いた手で僕の背中を撫でてくれた僕の迷いを感じてくれたんだと思ったら胸の中が温かくなった<続きます>

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  2. 智くんは話続ける。「…まぁ、じゃあ今はまだ「翔ちゃんの次の後継者問題」のことは置いておいて…。「学生だしまだ早い」とかの理由をつけて、音羽屋さんとの縁談を今回は上手く逃れることができたとしてもだよ?この世界が斜陽産業なのは変わらない事実なわけじゃん?もちろんそれは櫻井流だけじゃないけど。翔ちゃんがここの跡を継ぐって決めたんなら、今後の櫻井流を発展させるためのビジョンを何か示すことができれば、家元もとりあえずはそんな政略結婚的なやり方で家の基盤を盤石にする、みたいな提案はせずに、しばらくは静観してもいいと思ってくれるんじゃないかなぁ?てか、そんなことにも気づかないなんていつも冷静でクレバーな翔ちゃんらしくないよね。」俺はぐっと言葉に詰まる。そうだ。いつもの俺なら何か問題が降りかかったとしても、解決するにはどうしたら良いのか、その原因を分析して現実とすり合わせてベストな方法を導き出すことに思考が傾くのに。今回はつい、、感情的になってしまって…動揺して…舞にまで影響が出て…そんな自分に、、未来を共に過ごしたいと考えている相手は潤くんだけだということを、、俺は改めて痛感していた。愛しい潤くんの姿が頭をよぎる。俺のそばにいるだけで嬉しそうに笑う潤くん頼りなく俺にしなだれかかる潤くん俺の腕の中で安心したように眠る潤くん俺が一生をかけて守りたいのも、俺の全てを捧げたいのも、、潤くんだけだから。「…ありがとうね智くん。まず、自分がしなければならないことが何なのか分かったような気がするよ」智くんはんふふと笑う。「まぁ、、まだ学生なのにいきなり縁談の話なんかされたら動揺するのは当たり前だよね。ってか、、それだけじゃなくて…他にも理由がありそうだけど。」「…え?」「…さっき、、潤くんの『藤娘』の踊りを見て思ったよ…潤くんの、、あの、、清らかで可憐な、、それでいて、、若さゆえの未熟な、、纏い始めたばかりの何とも言えない艶と色香を帯びた舞は、、真っ直ぐ翔ちゃんだけに向けられているって…まだ子どもだと思っていたけど、、翔ちゃんの前では潤くんはあんな表情をするんだね…」智くんは続ける。「…一度家を出た翔ちゃんがここに戻ってきた。潤くんを大切に育てるために。その意味が改めて理解できた気がしたよ。2人には、、誰にも侵せない絆があるんだろうなって。」いつもの穏やかな顔で智くんは俺を見つめた。

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  3. 『智も友だちと過ごす年頃になったのね。』『そうか、そしたら櫻井くんによろしくな!』『櫻井くんだと安心よね!』って…2人が。拍子抜けしたけど、これも相手が櫻井くんだから?俺はとにかく急いで櫻井くんにLINEをした。そして、肝心のニノにも…。《ニノ、俺今日は昼から出掛けることになった。夜も遅くなると思うからお泊まりはナシでよろしく!って、もう高校生なんだしニノもそのつもりしてなかったりして?》完璧だ!そう思って送信した。朝ごはんの後、準備をしていたら…《おはよう!おじさんたちそう言ってくれたんだ!良かった~!じゃ、今日はクリスマスデートだね♡部屋も片付け済んでるからね~!》ドキッ!部屋って…ドキドキ…《楽しみ!》バスに乗って櫻井くんの住む街に向かっていたら…《どこ行くの?》ニノ!俺は正直に答えた。《櫻井くんとこ。》すると…《最近櫻井ばっかだな》《そんなことないけど…》《遅くなってもいいから帰ったら連絡して》ニノ…俺は《わかった》とだけ返事をした。ニノは高校生になってからも他の友だちを作ろうとはしなかった。学校でもずっと2人で…正直俺も疲れる時があった。クラスは別々なのに休憩時間の度に教室にやってくる…だから俺も最初は友だちができなかった。今はクラスにも友だちができたけど、休みの日に遊んだりするまでもいかなかった。だから…夏休みに出会った同い年の櫻井くんと親しくなれて嬉しかった。ニノも…俺以外の人と仲良くしてくれたらいいんだけど。ブブッ…《クリスマスイヴのスケジュール》ん?《①バス停まで大野くんのお迎え》《②2人で買い物》《③街のイルミネーションで記念撮影》《④家でクリスマスパーティー》《⑤宿泊♡》「宿泊!?」あ!バスの中だと思い出して口を押さえた…宿泊って…そんな話になってた!?ってか…その準備してきてないけど…《⑤は未定で》そう送ってカバンにスマホを仕舞った。ブブッ…ドキッ…《えー!?》…いや、だって…ブブッ…《決定事項だからね!!!》「っ、!…」《もうすぐ着くから、続きは後で。》《早く会いたい♡》ドキッ…!《早くキスしたい♡》「っ、!?!?」俺は慌ててスマホをカバンに突っ込んだ…。

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  4. 6月の30日は一年の半分が過ぎた日と言うことで ・・・ 風流な催しの準備を始めないとそれが過ぎたら七夕だな ・・・「ごめんくだしゃ~い」朝は早くから庭からのお客様「こんな早くに誰かな~?(笑)」この舌っ足らずな愛らしい声は骨董屋のちびちゃんだ「おはようごじゃましゅ こっとうやからきまちた」手には巾着袋のようなものを持って庭先から中に入ってきてお辞儀をする「ちびちゃん、おはよう いらっしゃい」骨董屋とあの方がしっかりしつけているらしく礼儀は満点「きょうは おつかいできちゃの まめやしゃんは じぶんでつくるから これをとどけちぇって たのまれちゃの」「骨董屋から?」彼奴も風流だねえ ・・・俺ほどではないが同じように長く生きる者としては季節ごとの行事を大事にする(最近は西洋の行事の方が盛んだが)「うん、しょうなの! たくしゃん つくるだろうからっちぇ いっぱいもっちぇきちゃよ」「その袋の中にあるのは 小豆かな?」どうしてわかったのって顔で目を真ん丸くした後満面の笑みを浮かべて「どうちてわかっちゃの?」あれだけヒントを出してるのに(笑)「ちびちゃんの顔に書いてあったよ」「おいらのかおに?」驚いた顔で慌てて指先で顔を撫でるほんと素直な子だねぇ ・・・「ふふ ・・・ 書いてないよ(笑) お詫びにご馳走するよ 美味しいサクランボを手に入れたんだ 食べていくかい?」「さくらんぼ! おいらだいしゅき!」「じゃあ、用意するね そこに座ってて」「は~い ・・・  まめやしゃんも つくるんだよね みなじゅき! おいらも かえっちゃら おてつだいしゅるの!大きな声で返事をした後きんちゃく袋を俺に渡してちょこんと椅子に座るそれを見て、庭から子ども妖がわらわらと中に入ってくる「わらちしゃん げんきだっちゃ?」ちびちゃんを囲んで笑顔の花が咲くこの子たちも今から大事な用があるから美味しいサクランボたくさん出してあげないと(笑)招待される予定の雑貨屋ちゃんと覚えてるのかな?妖達が招待状を渡したらしい「あっ!わすれちぇた あのね ・・・ ざっかやしゃん? あおひしゃんの うつわをたのまれちぇ ことわっちゃの ・・・ そんで、そのちゅうもんが うちにきちゃの ・・・」直接、来た訳じゃないなどっかの骨董屋が引き受け泣きついて電話してきたんだろう紅玉はそういう所は優しくない「俺の器の注文?」見つけられるはずがないそもそも大半がここに有る「うん ・・・ 」「それで、骨董屋はどうしたの?」「ない!っちぇことわっちゃの」予想通りの答え(笑)骨董屋、冷たいからな ・・・「雑貨屋も器を持ってるのに ・・・ あれを売れば 小金持ちにはなれる(笑)」「それは、ざっかやしゃんのもの! おいらのも、おいらのだもん!」ちびちゃんが正論を言う大事にしてくれてて嬉しいよ過去の蒼灯が聞いたら飛んで喜ぶ「それはありがとう」サクランボを大きなガラスのお皿に盛ってテーブルに置く「どうぞ召し上がれ!」「ありがとう いただきま~す!」可愛らしい声が店の中に響くまあ、こういうのも有りだなさて ・・・ まずは小豆から煮るとしますか ・・・マスターも来るだろうから結構な数を作らないと ・・・雑貨屋、迷わずに来るように!<続きます>

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  5. ニノと買い物をして帰ってくると…家全体がイルミネーションされていた…。俺はその写真を撮って櫻井くんに送った。《ここどこだ~》俺は櫻井くんが驚くって思っていた。その姿を想像して楽しくなりながら家に入った。ご飯を食べてお風呂に入って部屋に戻ってきた。ベッドに寝転んでスマホを開いた…「…え?」《幼馴染みとの楽しい一コマなんて見たくない!》最初…意味がわからなかった。まさか!写真を見返した…家だと気付いてない!?俺はすぐに電話をかけた。すると…しばらくして…『…はぃ。』「あ!櫻井くん!」『……』「勘違いしてっ!」『…え?』「あれうちだよ?」『…うち?』「そう。」『うちって…大野くんの家!?』「そうだよ。毎年父ちゃんが1日かけてやるの。クリスマスが終わるとすぐに外しちゃうのに。」『…なんだ…家だったんだ…』「…早とちり。」『…ごめん。』「んふふ…。」『…楽しかった?』ドキッ…声のトーンが上がった…無理して聞いてる?「別に…普通。年間行事だから。」『っ、年間行事って…』「それより櫻井くんはいつ来るの?クリスマス終わるまで俺…暇なんだけど。」『え?家族でパーティーでしょ?』明日の夜、家族でパーティーすることは伝えてあった。でも、ニノが泊まりに来ることはまだ言えていない…。「…櫻井くんはなにするの?」『うちは毎年…外食して終りかなぁ。』「…友だちと出掛けたりしないの?」『しないよ。』「…じゃ……行っていい?」『っ、どこに!?』「どこって……そっち。」『えぇ!?』「…泊めてとは言わないけど…1時間でも会えたら…」『でも…おじさんとおばさん…大丈夫?』「…俺だって高校生なんだしそろそろ家族とは…」『…それなら!』「え?」『2人で…クリスマス…しよう!』「…2人で…クリスマス?」『うん。でも…うちは平気だけど、大野くんの家は大丈夫?パーティー…出なくて。』「…俺…言う!」『でも無理しないで。クリスマス当日でもいいわけだし。』「…やっぱりクリスマスはイヴだろ?」『…大野くん…』「んふふ…想像したらワクワクしてきた。」『俺も…ふふっ。』そして、俺はイヴの朝…意を決して2人に告げることにした…。

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  6. 櫻井くんから… 親を説得することができたと連絡をもらったのは冬休みになる3日だった。毎日LINEをして電話も時々している。冬休みのバイトが許されたらあんなことしよう!こんなこともしよう!なんてたくさん言い合っていた。だからそれが実現するんだと思うと…嬉しく顔がニヤけて仕方なかった。「智、クリスマスなに欲しい?」「え?」学校帰りにニノが聞いてきた。「あー…」毎年クリスマスは家族でそれぞれ食事をした後、どっちかの家に泊まって過ごしていた。去年はニノの家だったから今年は…って!待って!クリスマスって冬休みじゃん!櫻井くんと…クリスマスはどうするなんて話…まだしてなかったような…「聞いてる?」「っ、あ!うん…聞いてる…」「プレゼントいつ買いに行く?明後日でいい?」毎年クリスマス前にニノとバスに乗って街までプレゼントを買いに行っていた。「智?」「…あ、えっと…白菜の収穫が…」「…は?」 そうニノは知っている。父ちゃんは生粋の日本人で日本家屋に住んでおきながら、クリスマスが一年で一番大好きってことを。だから毎年12月のイヴイヴから本番の25日までの丸3日間は休みと決まっている。イヴイヴにクリスマスの飾りつけをして、パーティーの準備をする。昔観た外国の映画がきっかけでこの3日間だけ家がキラキラに装飾される…   「あ…23日…か…」「学校の後…行くよね?」「…うん。そうだね。」その日は終業式…まだ冬休み前日だからセーフ?ニノは俺に欲しいものを指折りながら説明していた。そして、終業式の日の朝…《おはよう!今日は午前中で学校終わるよね?その後って畑?もし予定空いてたら会わない?》「っ、!」ヤバい…どうしよう…今日はニノと買い物に行くようになってるし…だからって嘘はつきたくないし…俺は正直に櫻井くんに伝えた…。すると…《了解》とだけ返事が来た。ニノを優先したから怒ってるのかも…って気になった。でも、冬休みに会えるんだから…そう思ってその後は返信を送らなかった。ニノとバスに乗って櫻井くんの住む街とは別の街へ出掛けた。ニノが俺に催促したのは【時計】だった。でも高価な時計ではなくてデジタル時計。予算内だったしニノの気に入るのが見付かって良かった。そして、物欲のない俺には毎年ニノが決める。ニノからは【財布】だった。人からプレゼントされると嬉しいけど、今頭に浮かぶのは…やっぱり櫻井くんの笑顔だった…。

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  7. ┅ ✤BLを含む完全妄想のお話です✤┅園舎と同じだけの広さがある屋上、3分の1くらいのスペースには子供用プールが設置されていた。夏休み中使用されないそれはビニールシートが掛けられてあって、端にはゴムボールやおもちゃなどが綺麗に整頓して置かれてあり、ベンチや日除けのパラソルなども畳まれてあった。18時、日の入りまではもう少し、帰りにキチンと元に戻す事にしてパラソルとベンチを借りて花火が上がる空に向かって2人並んで座った。コンビニで買ってきた飲み物とホットスナックを2人の間に置いて、花火が上がるその時までこの夏の思い出なんかを話した。『楽しかったなぁ〜』「そうですね、こんなにゆっくりと過ごす事出来るとは思ってませんでした」『この街のおかげだな』「えぇ、翔先生や大野さん(水恋)、街の皆さんのおかげです」今日まで騒がれることなく、いい意味でほっといてくれたから。『この花火も思い出になるな』「今日は写真はよかったんですか?」どんな時でもカメラを首から下げているのに、浴衣に似合わないという意味ではなく今日は最初からホテルに置いてきていた。『この街のいい所はたくさん撮ったからな。今日は直接自分の目で見て心に残すからいいんだよ。それにこんなイケメンとせっかくの2人きりだ、ファインダー覗くよりお前見てた方がいいし』さらっとかっこよくて更には嬉しい事言ってくれるんだもんなぁ……俺はお礼とばかりに顔を寄せてキスを送った。自分で言ってて少し照れもあったのか、んっ……と声を漏らした智くんの顔はほんのりピンク色、浴衣の相乗効果もあってとても色っぽく艶めいていた。あまり深くならないうちに離した唇、寂しいと感じてくれたのか智くんから追い掛けてきてくれた。珍しく積極的な智くんからのキスは甘く蕩けるほど官能的だった。『ふっ……、浴衣ってなんだかエロいよな(笑)』濡れた俺の唇を拭ってくれた指は顎を通り首筋を伝い浴衣の合わせの中に滑り落ちていく。そこに顔を寄せた智くんがキツく吸い付くと、ピリッとした、でも快感にも似たような痛みが走る。『俺のもんだって痕、消えそうだったから』そう微笑んだ智くんの顔は少しづつ暗くなる空に綺麗に浮かび上がっていた。翔先生、どうやらうちの智くんも浴衣着ると凄くなりそうです(笑)当然俺からもお返し「智くんも俺のものですもんね」同じ事をした俺に今度は可愛らしく笑って、愛おしそうに長く綺麗な指でその痕を撫でていた。『みんなと一緒も楽しかっただろうけど、こんな事は出来なかったからな、ま、いっか……もしかしてその為に2人きりにしたとか?』いやいや、最初に仕掛けてきたのは智くんでしょう(笑)嬉しかったけどね「ここは翔先生と大野さん(水恋)の思い出の場所なんですって」『なんかそんな事言ってたな……俺たちで使っちゃってよかったのか?』「思い出は増やせるからいいんですって」『なるほど……あの二人ならどこにいても最高の思い出の場所になるし、その最高ってのは更新されるしたくさん増えるだろうな』そう、最高の思い出が一つである必要はない。全部幸せな事、一番を決める必要はないんだよ。全部同じように幸せなんだから。俺にとってここは最高の思い出のスタート地点、これからどんどん増えていくようにと翔先生から力を分けてもらった気がするから。花火が打ち上がる前、大きな音にかき消されてしまわぬうちにこの想いを伝える事にしよう。自分の中にある不安を消すためになんてネガティブな思いではなく、智くんとずっと続く幸せを手に入れるために。「智くん、俺、ずっと不安だった事があったんです……」甘い余韻を消してしまうような俺の真面目なトーンに一瞬眉を下げて不思議そうな顔をした智くんだったけど、それでも真剣な顔を見て黙って俺の話を聞こうとしてくれた。「ずっとトラウマだった耕太との事、消し去ってくれたのは智くんとの出会いで。好きになって好きになってもらって……俺、今すげぇ幸せです。仕事で中々会えなくてもずっと見守ってもらってると思ったら頑張れるし、いいとこ見せたいなんて思っちゃうんですよね」『うん、お前は頑張ってるし、イケメンってだけじゃなくていい男だよ……』「ありがとうございます……///」『何が不安?俺が何か不安にさせてるような事あるのか?』下がり眉がますます八の字になって、切なそうな顔をする顔に苦しさがやってきて……大丈夫、そうじゃないんですよ……俺は智くんが好きだといってくれる笑顔を見せて、真っ直ぐに想いを伝えた。「智くん、俺と結婚してください……」この想い、伝わりますようにと願って……

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  8. おはよう御座います。昨日は突然失礼しました。沢山の励まし優しい言葉ありがとうございます。娘は命には別状は無いのでご安心下さい。慣れたスタッフやDr.に囲まれ我儘放題車椅子を不器用に扱う姿を見守っております。歩けるようには直ぐなるようです。両手を見せ「これだけ、あれば仕事は大丈夫私、失敗しないので」と私を笑わせて来るほど元気彼女の周りはいつも笑顔が溢れているんですよね…ご安心下さい。着いた日は娘の住む場所はなんと気温36°…私の住む場所23°差が13°娘に私の熱中症を心配される始末…熱い夜になっても涼しい風が吹かない…しばらくこちらに過ごす事になりそう娘のマンションには猫三匹猫達には不審者扱い…とりあえず刺激しないように過ごしてます。餌…ようやく食べてくれたんですが私が動くたび睨んでます…「傘」なんですが今週はお休みさせていただきます。二人とも限界なのに…ごめんなさいおまけの妄想BLは私の栄養剤傘今、いい何処なんだよな…兄さん笑ってそうそういい顔…翔の姿もなかなかエロいぞ…シー兄さん内緒ですよ…はぁ…おい限界なんだから早く話しをすすめろ…はいなんてあははは失礼しました。嵐大好き💕山大好き智担の蒼葉…です。少し休みますがこれからもよろしくお願いします

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    私事ですみません…お知らせ
  9. (鼠)山をかなり下りたところで・・・なんと・・・猪潤「鼠太郎ではないか」鼠「猪潤おじ上!犬雅父上!」犬雅「おおお。探したぞ」ふたりは何日もかけて山の彼方此方を探してくださっていた。私は急ぎさっき聞いたばかりの酷い話をふたりに話した。猪潤「たしかに・・・隣組のガタイの良い連中が競って山行きを請け負った」犬雅「亥和には気の毒な話だ。そのような星の下に生まれたのか」猪潤「いや・・・少なくとも和兄は強い運をお持ちだ」犬雅「そうだな。猿智殿が付いている」嬉しかった。父上を認めてくださったことが何より嬉しかった。そのまま上へ向かうと思っていたのにふたりはまず下山して家に向かった。そんな悠長なことをしていたら和さんを危険な目に遭わせてしまう。私は焦って訴えた。犬雅「鼠太郎。殿さまから尋問がある。付いていてやりたいが・・・亥和の一大事。婆さまと城へ行き山で見聞きしたことを伝えよ」鼠「はい」犬雅「母上。鼠を頼みましたよ」犬雅父上と猪潤おじ上はひとりずつ馬に乗り山へと駆けて行かれた。*ララァさんのお写真です*(和)猿智さまが・・・もしも私を守る為に再び人を殺めてしまったらまた・・・お心を傷めておしまいになる。なんとか起き上がり足手纏いにならぬようにしたい。楚の国の人が昔垓下の戦いにて・・・美人あり。名は虞。「虞や虞や汝をいかんせん」虞美人が自刃した理由を今こそ理解した。彼女は自ら貞操を守ったのだ。智さまの長剣まで・・・あと少し。・・・もう少し。精一杯に手を伸ばして・・・猿智(無門)「和さん。俺を見くびってもらっちゃ困る」抱き起こされた。足を狼に噛まれていてとてもじゃないけれど逃げる力もない。足手纏いになる。愛する智さまの目の前でやられるのは・・・嫌だ。猿智(無門)「遠慮なんかしないぜ。久しぶりに腕が鳴る。心配ならいらない。守り抜くから・・・」ふにゃと笑ってぎゅっと抱きしめられてその一方で片手に刀を風のように振り下ろされた。ぎゅっと目を瞑りしがみついた。今こそ幸して従う・・・男「ぎゃー」酒に焼けた声・・・猿智「大丈夫。急所は外してます」・・・智さま・・・その眼光は鋭く迷いもない。本当にお強いのだ・・・その後もこの茅葺き屋根の下に来た者を次々と成敗なさった・・・私を片手に抱いたまま・・・

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    子連れ無門 55
  10. (鼠)前田さまは軍を率いて山へ応戦に行ってくださった。だけど駆けつけた時には既に全てが終わっていた。猪潤「いいところに馬がきました」応急処置をされた加賀国の者は馬に乗せられて山を下りた。誰も・・・何故怪我を負ったのかその口から言える者はなかった。恥を知ったのだろう。そして父上は・・・前田さまからたいそう誉められた。褒美を取らすと言われ猿智(無門)「このままこの山に和さんを守りながら住みたいです」前田の殿さまは加賀国美濃国の境を父上猿智に任せると決められた。私と父上の作った茅葺き屋根の小屋は前田さまの援助を得て大きくなった。加賀国と美濃国の境に無門あり。その噂は広がってならず者はこの峠を避けるようになった。山賊でさえも恐れる男、無門。父上は和さんの怪我がよくなった頃一度和さんを伴って下山された。それはもう花が咲く頃であった。*ララァさんのお写真です*(和)私達の下山を母上も兄弟も鼠も皆が喜んでくれてお土産の鹿肉を焼いて食事をした。山の上で不便なことを訊かれたが智さまが風呂も作ってくださり空気も景色も美しくて最高だと答えた。猪潤か犬雅兄上に連れられて鼠太郎もしょっちゅう山に来てくれたし里のものを持ってきてくれて山のものを運んでもらっていたので生活の質はとても高かった。お世話になっている前田さまに猪肉の燻製を献上しに行くと何やらお客さまがいらしていてお城の中はてんてこまいだった。まつ「おね(秀吉嫁)さまが絹を買い占めた?では、摩阿姫も豪姫も新しいお着物は作れないということですか?」隣から聞こえてくる言葉を耳が拾ってしまった。日本中の生糸を関白さまの北政所さまが買い占めておしまいになりどうやら加賀国のものをかき集めても絹が足りないらしい。養蚕業を加賀国でも密かに発展させたいそもそも蚕がいない聞こえてきたそれらの会話にあの山の上で見つけた桑の葉・・・そして土間に隠した卵・・・迎えた春・・・後になって思えばこれらは必然だったのだろう。ようやくお目通りができた前田さまにここ半年ほど抱えていた禁秘を打ち明ける運びとなった。

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    子連れ無門 57
  11. 智くんのライブがスタートしてから、俺はその脇でずーっと意味もなくソワソワしっぱなし。せっかく神チケットであるこの人のライブを鑑賞できるチャンスだというのに楽しめるはずもなく。それに、潤さんを探そうにも、もしも俺がここにいることがバレれば智くんの計画がぶち壊しになってしまう可能性だってある。歯痒いったらない。「みんな今日はありがとう。実はさぁ今夜みんなに聴いてもらいたい曲があんだよなぁ。それを今からここで歌ってもいいかな?」とある曲を歌い終えた智くんは、唐突にニューシングルの話を切り出した。その瞬間、ソワソワが一気にバクバクへと変化する。だって出てくんだろ?このステージに。んでもって何万人って人達の前でラップを…。そりゃあ、今までだって散々ラップは歌ってきた。だけど正直そんなものとは比べ物にならねぇじゃん。生もの。その言葉がとてつもなくピッタリとハマる。「今度リリースする新曲のカップリング曲なんだけど……みんなのために作った曲だから誰よりも一番に聴いて欲しくて」智くんのセリフに会場の天井壊れちゃうんじゃねぇの?ってぐらいの大歓声が鳴り響いた。だけど俺はあの言葉を決して聞き逃しはしなかった。「カップリング曲!!!!!?????」いや聞いてなかったんですけどお?俺はてっきりA面だと思って丹精込めてここまでやってきたんですけどお?「くっそ…騙された……」もしや!と思い池念の目を見た瞬間にやつは逃げの体勢に入りやがった。「逃がすかっ!おまえ知ってたのかよ!」「いや…大埜さんとの勝負がフューチャリングで無しになって、しかもそのフューチャリングがA面じゃなくてB面だなんて言ったものなら…あなたは一気にやる気を無くすんだろうなと思いまして…」と、それはそれは申し訳なさそうに、そして一切俺と目線を合わせようとせずに、そう言う池念の腕を「てやっ!」と放り投げるようにして離す。「佐倉井さん、すみませんでしたっ」「もういいっ!……つか…、あれ?音……」確かアカペラだって言ってたような。それなのに会場には確かにStill...の伴奏が流れ始めている。「ここのスタッフは優秀ですから臨機応変に対応してくれたんでしょう。さて佐倉井さん、そろそろあなたの出番です。ラップの出だしまでにステージ中央まで真っすぐ進んでください」「分かった」「全身全霊、全力で!」「分かってる!」そう力強く背中を押されて飛び出したステージ上から会場へと目を向けた。そこがまるで星屑のようで、ここってプラネタリウムだっけ?と勘違いしてしまいそうになる。そんなことなんて全く関係なしに、ペンライトの光はさまざまな色に光り、揺れて。その景色を見ているうちに、一年に一度だけ会えるという織姫と彦星のことを思い出していた。俺もこの天の川のような景色の中で潤さんと会えたなら。「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」一瞬にして鼓膜を切り裂くような歓声に包まれて思わず肩を竦める。それに俺に当てられたライトがあまりにも眩しくて目を細めた。その光の先に、にっこりと微笑む潤さんが佇んでいる姿が見えたような気がして。そこからはもう、何も怖いものなんてなくなった。無事に歌い終えることができたことにホッと安堵の息を吐くのと同時に、会場は一気に拍手に包まれた。すると、ポツリ、ポツリと智くんが話し始める。「俺はこれから、少し長い休養に入ることになります」その言葉に一気に会場がどよめいた。そりゃそうだ。みんなまさかそんなことを告げられるなんて思いもしなかっただろう。そして俺も、遂にこの時がきてしまったんだと、ただただ成すすべもなくその場に立ち尽くすことしかできずにいた。「幾度も事務所との話し合いを重ねそういう結論に至りました。ファンのみんなには申し訳ないと思ってる。だけどこの休養期間をエネルギーチャージの時間だと思って……、復活を待っててくれると嬉しいです」あれ?休養?エネルギーチャージ?復活を待つ?芸能界を引退するんじゃ……なかったのか?新色追加!セットアップ カットソー レディース 夏 接触冷感 きれいめ Tシャツ シャツ ブラウス 袖なし ノースリーブ ガウチョパンツ カジュアル ワイドパンツ 着痩せ ポケット付き 無地 ロングパンツ 体型カバー 涼しい 20代 30代 40代楽天市場3,980円ペチコート 「調整可能」 チュール レース ペチワンピ ワンピース ■7月中旬入荷 キャミソール キャミワンピース レイヤード ワンピース ロングワンピース マキシワンピース ロング レースワンピ 体型カバー インナー 下着 シアー 大きいサイズ スカート 春 夏楽天市場3,960円4way ポーチ付き 巾着 自立 ショルダーバッグ レディース 斜めがけ 【Lomania ロマニア】 大人 トートバッグ ポシェット 巾着ショルダー 春夏 きれいめ 通勤 通学 おしゃれ シンプル 大人 プレゼント ショルダー ミニショルダー 斜めがけ ギフト プレゼント hayni ヘイニ楽天市場9,400円Pecute プール 子供用 ペット用 ベビープール 庭 プール バスタブ 頑丈設計 安心安全な 水遊び スイミング 空気入れ不要 屋内用 お庭楽天市場9,434円

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    僕が僕のすべて203 S
  12. 翔くんが出張行ってる間、山の絡みは少ないので…にのあいをちょこちょこ挟みます…本編とは関係ありませんが、こちらの2人も見守っていただけたら…山の絡み以外は興味ないのよね〜って方は、スルーしてくださいm(_ _)m*妄想のお話♪*…少しだけ時間を巻き戻し(^_^;)「じゃ、大野先輩、また明日♪お疲れ様でした!」翔ちゃんにお願いされた通り、大野先輩を家まで送り届けた。『わざわざ送ってくれてありがとね?気を付けて帰ってね〜♪』この後、今度はニノちゃんを送って…「はい!……行こっか、ニノちゃん♪」「………オレ、1人で帰れます!……送ったら相葉さん、家が遠くなっちゃいますよ?」「何言ってんの!1人で夜道を歩かせるわけないでしょ!ほら、帰るよ!」「で、でもっ……」翔ちゃんの気持ち、よ〜く分かるよ!暗い夜道を1人で歩かせるなんて…ニノちゃんに何かあったら…俺っ……だけどニノちゃんは断固拒否してて…『…じゃあさ、相葉くん……送りついでに泊めてもらったら?』「「え…??」」その提案、俺は非常に嬉しいけど…『ん?……ニノがイヤならしょうがないけど…』「イヤなんてことはっ…ないですっ…けどっ…」『じゃあ良いんじゃない?朝もラクでしょ?会社に近いから。』それはもう、ほんと、助かるけど…ニノちゃんの、けど、って言葉が引っかかる…ほんとは嫌なんじゃない?「………お、俺は歩くの全然平気だから!ニノちゃん送って帰っても全然っ……」俺は帰ったほうが良さそう…「………あ、相葉さんさえ良ければ…泊まっていきませんか…///?」「ほんと!?…俺は泊めてもらう身だから…逆にニノちゃんさえ良ければ、って感じなんだけど…」「ぜ、ぜひ…///」「ありがとぉ!嬉しっ……じゃ、帰ろっ!!」「はぃ…///」『ふふっ♪…じゃあね、お二人さん♪送ってくれてありがとう♪…おやすみなさ〜い!』「「おやすみなさい!!」」…これは、大野先輩に感謝しないとだね。ナイスアシストしてくれたから…だけど…さっき3人で歩いた道を、今度は2人で戻っていく。…ニノちゃん、とぼとぼ歩いてる…ほんとのほんとは…2日連続で泊まられるの、精神的に、まだキツかったりするんじゃ…でもニノちゃん、優しいから…イヤだ、ダメだ、って言えなくて…「……相葉さんっ…あのっ…」ニノちゃんのアパートに着いた時、意を決したように俺を呼んだ…やっぱり、そう、なんだろうね…「……大丈夫。…俺、帰るから。」「ぇ……なんで…ですか?」「ニノちゃんの負担になりたくないから…」「…負担?」「……もぉぉ…無理しなくていいんだよ?嫌な時、ダメな時は遠慮なく言っていいんだよ?恋人なんだから!…ねっ?」「…遠慮なんて…してないですけど…」エレベーターに乗って3階に。そして角のニノちゃんの部屋の前…「カバン取ったら帰るからね。」鍵を開けてもらって、リビングへ一直線…カバンを掴み取り、再び玄関へ………ガチャ!ん?ニノちゃん、鍵掛けた?「鍵……しちゃダメでしょ…俺、出れないよ?」「……出なくていいんですっ…相葉さん、泊まるって…言ったじゃないですかっ…」「…言ったけど……ほんとにいいの?」「…ダメだったら、引き止めてないです…」「…でもさっき…意を決して、何か言おうとしたでしょ?…やっぱりダメ、って言いたかったんじゃない?」「違いますっ…さっき言おうとしたのは……」「………ぅん?」「…言おうとしたのは……その…///」…だんだんと顔を赤くして…何を言おうとしたの?「……今日は…その……もうちょっと触っても大丈夫…って、伝えたかったんです///」「……え?」「せっかく泊まってくれるんだから…慣れる練習、もっとしたいです…」逆だった…ニノちゃん、克服しようと頑張ってるんだ…付き合いだして、まだ10日…手を繋ぐことと、軽くハグするくらいなら、ニノちゃんも平気みたいで…だけど、接触嫌悪症のニノちゃんを怖がらせないように、って、それ以上触れてこなかったのは俺…遠慮してるのは俺だったのか……俺はカバンを置いて、コートを脱いだ。「……帰らない?」不安そうに俺に訊くニノちゃん…「…お言葉に甘えて…今日も泊めてね?」「はいっ///」…もぉ…そんな満面の笑みで言われたらさぁ…「さっそくだけどさ……ハグ…していい?」抱きしめたくなっちゃうじゃん…「…ぁ……はいっ…///」返事をくれてすかさず、トテトテ歩いて俺の元へやって来て…ぽふっ♪…と俺に…ニノちゃんのほうからハグしに来てくれた///背中に回された手が、ギュッと俺を締めつける…はぁ…///可愛いなぁ…頭をぽんぽんと撫でてると…ん?て顔して、俺を見上げる………だからそれも…可愛いんだってば…「…相葉さん?」何も言わず、ただ見つめてる俺を、ニノちゃんも見つめ返してくれてる……薄茶色の瞳に吸い込まれそう……ニノちゃんの言う、もうちょっと触っても、って…どこまでなんだろう…

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  13. ┅ ✤BLを含む完全妄想のお話です✤┅『結婚……?』智くんは目を丸くして俺をじっと見つめ返してきた。まさかそんな言葉が出てくるとは思ってなかったのかな……そこに少し寂しさを感じてしまった。だけど、それは俺とそんな気はないというわけではなく、きっと俺の立場的なことを考えてくれてだと思う。「そうです、結婚、ううん、パートナーシップを結ぶって事になるんですけど」『いや、わかるけどさ……でも、それは……』「はい、わかってますよ。智くんが俺を思って受けてくれないってのもわかってます」『…………』「ずっと離れないとは言ってくれたけど、それはパートナーシップを結ぶって事に繋がってるわけじゃないですよね?智くんだって鳴海さんとの事があったんだ、そこは慎重になるのはわかってたし、きっと智くんからは言い出さないだろうなって思ってました。まぁ、言うなら男の俺から!っても思ってたんでそれはいいんですけど」『……俺も男だけど?』「あっ……」歳は上だしいつも甘えさせてもらってはいるけど、やっぱり攻めっていうのがこういう気持ちを生んでしまうのだろうか……智くんは唇を尖らせて不服そうに膨れていた。だって俺にとっては口は悪くても姫なんだから仕方ない。「それは置いといて……俺はどこかパートナーシップってものを絶対的なものって考えてる所があって。法律で婚姻が認められない我々同性愛者にとってはとても素晴らしい制度だと思います。採用する自治体も増えてきているし、その内容も寄り添ってくれてるし。企業なんかもそれに則ってという所も増えてきています。少しずつ日本も進んでいってはいます、まぁ、それでも諸外国に比べたらまだまだだとは思いますけど。だからね、智くんとそうなれたらもう不安に思わないのかなって思ったんです。俺から離れて行くことはないだろうって、耕太みたいに……」見つめ返した智くんの目が揺れている気がした。どういう真意があったにせよ、智くんからは望まなかったであろうこと、俺から切り出したところで変わるとは思っていなかった。「俺にはLGBTQにおいて正しく伝えていくという責任がある。その為にも自分がパートナーシップを結ぶというのは態度で示しているというか間違っていないとは思います。だけど、そういう目的でしたいわけじゃない。結婚は契約だけど、パートナーシップはそうじゃないってある人が言ってたんですけど……確かにそうだなって……じゃあ何のためにするんだろうって思ったら……愛する人とずっと一緒にいるって誓い合うことなんじゃないかなって思ったんです。もちろん結婚だって根底はそれですよ。好き同士が一生を共にする誓いをする、それって素敵な事じゃないですか?」『あぁ、そうだな……』「別にそれによって縛り付けるわけじゃない。だって残念だけど別れる事もあるんだから。俺は智くんを縛り付けたいわけじゃない、自慢したいわけでも周りへの牽制でもない。ただ、ずっと一緒にいるって約束をしたかっただけなんです……」『…………』「翔先生たちだってプロポーズから半年以上掛かりました。周りの理解を得るのは大変だったと仰ってました。だけど、2人共挫けることなく頑張った。2人の想いが同じだったから。素敵だなって思いました。俺も2人のようになりたいなって……でもそれはパートナーシップを結んだ事を羨ましいわけではなく、その誓いを立てあった事が素敵だなって思ったんです……」キャスターのくせに回りくどく分かりにくいような説明しかできない俺、いかに普段のニュース原稿が大切かを知った。それでも想いだけは乗せられたと思う。『つまりは……パートナーシップというゴールを目指すわけではなく、一生一緒にいるという永遠の愛を継続していく約束をしようって事?』なんという事なんだろう……智くんの方がきちんと纏めてられているじゃないか。でもまさにその通りで「はい……俺のプロポーズの言葉、結婚してくださいってのは、俺は一生智くんを愛し続けるから……智くんもずっと俺だけを愛して下さいって事です」結局、智くんに対しては甘えん坊なのはかわらない、ずっとずっと俺だけを見てて欲しいってことなんだ。将来的に本当に結ぶ事になるかもしれない、ただ今はその時じゃないだけ。結ばないままかもしれない。だけど、何があっても一緒にいる!これは絶対なんだ。急に決めた事、気の利いたセリフも指輪だってない。だけど、今必要なのは俺の愛を智くんに見せること。膝に乗せていた智くんの手をとり、その綺麗な左手の薬指にそっと唇を寄せた。

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  14. (鼠)和さんの痛々しい傷は私の太腿の傷よりも悲惨であった。父上は薬草を山から採って来て小まめに取り替え綺麗な水を凍らせては熱を取るために額や腋を拭いて看病した。下山するにも雪が積もってしまい和さんを動かすよりも回復を待った方が良いと思われた。マタギ爺さんはあの日虫の息の和さんを「穢れ」と言った。それきり私達親子は爺さんの言うことを聞かなくなっていた。歳の瀬が近付いたある夜。マタギ爺さんは酷い話を持ってきた。それは弱り目に祟り目。泣きっ面に蜂。私達には到底受け入れ難い内容だった。*ララァさんのお写真です*父上は目をギラつかせて睨んだ。無門(猿智)「女人禁制の山・・・」マタギ爺さん「正月の準備で四方の麓からこの山に男どもが入る。これは警告だ。女人禁制なのには理由がある。血気盛んな男どもは、山で酒池肉林あおり女を手当たり次第に抱いても無礼講とのしきたりがある」和さんは女ではないしこんな・・・傷を負っているのに・・・マタギ爺さん「若い日から今までに何度も何度も見てきた。容赦なく・・・その人も・・・やられる」鼠「父上が付いておられる。必ずお守りする」マタギ爺さん「相手は屈強な男どもじゃ。ひとりでは・・・勝ち目はない」鼠「私も戦う」マタギ爺さん「子どもが何を言うか」無門(猿智)「・・・話はわかった」父上の声は怒りに震えていた。マタギ爺さんが居なくなって父上は私に下山しろと言い出した。鼠「私もご一緒に和さんを守ります」無門(猿智)「犬雅殿と猪潤殿に知らせよ。今日ならば・・・雪は浅い。南の斜面は溶けているところもある。まっすぐ城下が見える斜面を下りて行くのだ。和さんを連れて下りたいが・・・複数に囲まれたら・・・と思うとここの方がまだ守りやすい」鼠「・・・はい。わかりました」ひとりで山を下りる。和さんを守るために出来ることをする。私は加賀の城下を目掛けて一直線に駆けて駆けて駆け下りた。

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    子連れ無門 54
  15. 「…来たっ!」大野くんを乗せたバスが近付いてきた…  ドアが開いて俯き加減の大野くんが地上に降り立った。「…こんにちは。」「…こっ…こんにちは…。」「ふはっ!なに!どうしたの!」後ろから人が降りてきたから、俺はサッと大野くんの背中に手を当てて邪魔にならない場所へと移動した。「……。」「…大野くん…?」なにも喋らない大野くんが気になって顔を覗き込んだ…えっ…口を尖らせて…怒ってる!?「っ、どうしたの!?」「……どうしたって…!」「…?」「…だから…あんなこと…入れて来るな…」「あんなこと?」「っ、!」スマホの画面をグイッと顔に向けられた…「あ!」「…ったく…もしスマホを落として誰かに見られたらどうするだよ…」「…落とさないでね!」ソッと耳元で言うと…「っ、!?」大野くんが顔を真っ赤にさせた…ヤバい…可愛い♡「とにかく…行こう…。」バスから降りるなり…櫻井くんは俺の耳の近くで囁いた…しかも、そのあとはデレデレした顔で俺の腕を引っ張って歩き出すし……とにかく…ドキドキが止まらなかった…。2人で小さなスーパーに入った。カゴを持った櫻井くんがブツブツ言いながら店の中を行ったり来たり…「…さっきからウロウロし過ぎじゃね?」「っ、…ごめん。買うものは決まってるんだけど…どこに何があるかわかんなくて。」「あとは何を買うんだ?」「これ…」櫻井くんのメモには細かい字で必要な物が書かれていた。「…これは、お惣菜コーナーじゃない?」「お惣菜コーナー?」「…スーパー…来たことないの?」「…あんまり…。」「ったく…坊っちゃんはこれだから。」「っ、坊っちゃん!?」「んふふ…ほら、こっち。」櫻井くんはクリスマス定番のチキンを買いたかったみたいだ。お惣菜コーナーにはクリスマス料理がたくさん山積みになっていた。「うまそう~!」「本当だ~!いっぱい買おう!」 「いっぱいって…2人だぞ?」「食べれるって!」櫻井くんは楽しそうに選んでカゴに入れていた。なんとなくまわりを見た…女の人が多い中…俺たちみたいに男子高校生が2人って言うのは…俺たちだけだった…。俺たちってどんな関係に見えるんだろう。 友だち?兄弟?…まさか俺たちが【恋人】同士だとは誰も思わないだろうなぁ…。

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    Count  on  Me 67
  16. 学校が終わり、寮に帰るとユノは寮長であるヒチョルの元へ向かっていた。寮長のヒチョルと副寮長の部屋は同室であるが、他の学生より部屋が広い。それは、寮で起こる様々な事に寮長は駆り出されることが多く、寮生の相談事にも乗ることが多いからだ。なので、自室のリビングに当たる部分が大きくなっており、ユノはそこにある黒いソファーに座った。ヒチョルは韓国でも10本の指に入る財閥の御曹司であり、数々の会社を束ねたグループ企業「Kグループ」会長の孫だ。勉強などいつしているのかと思うほど、寮生の世話や学校との連携に忙しくしているが、成績は常に全国にトップクラスにいて、将来Kグループを率いていくのは間違いないだろう。少々口が悪いのが玉にキズだが、面倒見がよく頼れる先輩なのは間違いない。「よぉどうしたユノ。しょぼくれた顔しやがって…」「あの…その…」モゴモゴとはっきりしないユノに、ヒチョルが言った。「あぁ、部屋割りは変えられないぞ。わがまま言うな。一年ぐらい辛抱しろ」先に言われた事で、ますますユノが下を向いた。「何でダメなんだ?キムジェジュンは明るくていい奴だと思うけど?」シンドンの言葉にユノも頷く。「それは分かっています。あいつは何も悪くない。これは俺の問題で…」するとヒチョルが髪を掻き上げながら、こともなげに言った。「なんだよ、あいつ見てると勃.っちまうか?」「そっ!そんな事はっ!」慌てふためくユノの顔は真っ赤で、「そうです、その通り!」と言わんばかりだ。そんなユノを見てヒチョルは楽しそうに、カッカッカと笑った。「やっぱな~そうだと思ったわ。でもなユノ、考えてみろ」ヒチョルはユノに顔を突き合わせて小声で言った。「お前でさえそーなるんだぜ?他の奴なら…どーなっちまうか…。お前だからこそあのキムジェジュンと同室を任せられたんだ」「そ…そーなんすか?」「あぁ。シムチャンミンが同室にしろってうるさかったけど、アイツが同室だときっとキムジェジュンに張り付いて、ジェジュンは他の奴らと仲良くできねーだろ?それも可哀想だと思って、じゃあ誰がイイかと考えたんだが…。お前はもう分ってると思うけど、キムジェジュンは何かと危ういだろ?」”何かと危うい“ヒチョルの言葉は言い得て妙だと思った。たしかに、ジェジュンはどこか危うい、性欲真っ盛りの男子高校生という泥の中に咲く真っ白い蓮の花のようだ。その危うさにあてられるヤツがいないとは言い切れない。「あぁもうこれはユノ、お前しかいない。そう思ってお前を同室にしたんだ。分かってくれないか?」ヒチョルは今までの寮長と違い、部屋割りの権利も持っていた。それは、こういう風に寮生たちの事を知りつくし、全ての寮生たちが楽しく健全に過ごせるように配慮できると、学校側の信頼があるからだった。確かに、俺がジェジュンとの同室を放棄すれば、シムチャンミンがジェジュンと同室になるかもしれない。それは嫌だ!←それははっきりしている「分かりました。ジェジュンと同室でいいです」「分かってくれたか。あいつもよ~帰国子女だからいろいろ悩むこともあると思うんだ。あいつの相談にも乗ってやってくれ」「はい。変なこと言い出してすみませんでした」「それよりお前…親父さんとは会ってんのか?婆さんの葬式にも来なかっただろ?」キムヒチョルとユノは遠い姻戚だ。直接的な血のつながりはないが、ユノもKグループの関係者である。ただユノの両親は離婚しており、ユノは母方についたためKグループとの縁は切れている。一年生の入寮の日、ヒチョルが来られなかったのは祖母の葬式があったためだ。「俺は葬式に出るような関係じゃないから。それは父さんも理解してくれています」「まぁ、関係ない所にいたい気持ちもわかるが、この問題はいつだってお前に付きまとうぞ。それだけは覚悟しとけよ」「分かってます」シンドンが後ろからユノの肩を叩いた。シンドンの家は、ヒチョルのキム家とは昔から深いつながりがあり、将来Kグループをしょって立つヒチョルを助けていくと心に決めている。「俺もよ…何とか一年間の留学はもぎ取ったけど、大学に入れば爺さんの言いなりで生きなきゃならん。正直、お気楽な学生やれるのはこの一年だけだから」「ヒチョルヒョン…」Kグループ会長であるヒチョルの祖父は政界にも太い繋がりを持ち、グループ全体に今も絶大なる力を誇っており、その会長が「ヒチョルを後継者にする」と内外に発表してしまっているのだ。「この一年だけは、自由に楽しみたいんだ。お前も協力してくれ…」ユノは深く頷き、ヒチョルの部屋を後にした。食事が済んで、部屋に戻ろうかと思ったが、やっぱり気まずいのでテコンドー部のやつらの部屋で時間を潰してから戻る事にした。「ようユノ、珍しいな。お前が部屋に来るなんて」「そうか?」「それより、お前の同室のキムジェジュンだったっけ?えれぇ―可愛いな!学校でもその話で持ち切りだぜ」「えっ?そうなのか?」「相変わらず鈍いな!もうキムジェジュンの隠し撮りが校内を回ってる。ほら、見て見ろよ」差し出された携帯には、ジェジュンが靴を履くところや、頬杖をついてぼんやりしている顔や、ニコニコ笑っている顔を隠し撮りしたものが何枚も出て来た。みんな女の子に飢え、ちょっとでも可愛い生徒はすぐにターゲットにされ、隠し撮りの写真が出回り、夜の“オカズ”にされる事は男子校の“あるある”だ。「風呂の写真を撮るって、みんな息巻いてたぞ」「はぁ?やめろよ!犯罪だぞ!」「男同士だしいいじゃんか。それより見て見ろよこの肌、真っ白だぜ。お前同室なんだろ?風呂とか見たのか?」「バッバカヤロー!んな事するわけねーだろ?」「あいつ運動部じゃねーから大浴場来ねえじゃん。お前から言って来るように…」「いい加減にしろよ!あいつの事、そんな目で見んじゃねぇ!!」ユノは自分の事は棚上げ方程式で、いやらしい目でジェジュンを見る奴らが許せなかった。「な、何だよ、マジになんなよ。シャレだろ?男子校のノリってヤツ」ユノはチッと舌打ちして、睨みを利かせた。「おい、怒んなって。そんな心配しなくてもすぐに治まるさ。いつもの事だろ?最初だけだって」ユノはイライラが隠しきれず、激しく貧乏ゆすりをしていた。すると同室のやつがへらへら笑いながら言った。「でもさーあいつアメリカ帰りだろ?あれだけ可愛いけりゃ周りもほっとかねぇだろ?男と寝たとかあんじゃね?アメリカは多いっていうじゃん」「あぁ俺の幼馴染も留学中、ケツ掘られそうになったってビビってたもん」「あんなに可愛けりゃなぁ~おかしな気になるさ。ユノ、お前も変な気になった事ね―のかよ」「あるわけねーだろっ!ふざけんな!」 ←大ウソ「まぁな~お前に限ってねぇよな。お前、堅物だもんな」「アソコも堅物だろ?」「ワッハッハッハッハ!!」下品でバカバカしい会話に嫌気がさし、思わず立ち上がる。「なんだよ、もう帰んのかよ」「うるせぇ!バカバカしくてやってられっか!」ドアノブに手をかけた時、後ろから言われた。「でもよ、3年とか本気で狙ってるヤツいるらしいから、気を付けとけって言ってやれよ」「3年?」「あぁ、ユン産業の息子…ユンギョンス、あのやたら威張ってて腰ぎんちゃくがぞろぞろいるやな奴だよ。アイツがジェジュンに目を付けたって話だ」「マジかよ…めんどくせえな」「俺たちはシャレだけど、あいつはシャレじゃねーかも知んねーから」「…分かった。サンキュー。また何か分かったら教えてくれ」「あぁ。俺たちだって、寮生が嫌な目に合うのは嫌だからさ…」全校生徒の一割ほどの寮生。毎日一緒に暮らしている寮生の結びつきは、学年を超えて強い。知らず知らず助け合い、家族の様に心配する気持ちが芽生えている。男子校の悪ノリはあっても、気持ちは優しい奴らが多いのだ。部屋に戻ると、チャンミンが来ていた。「ユノ、お邪魔してます」「ゆの、コーヒー飲む?カフェオレがいい?」「…カフェオレ」「分かった、チャンミンも飲む?」頷いたチャンミンにニッコリ笑って、ジェジュンはミニキッチンへ嬉しそうに歩いて行った。ユノは、チャンミンの傍に座ると、ふぅーとため息をついた。「なんですか、悩み事でも?」「いや…さっき、変な話聞いちまったから」ユノはユンギョンスの話をチャンミンに言うと、チャンミンもうんうんと頷いた。「私もその話は聞きました。ジェジュンにも気を付けろと言ったところです」チャンミンも心配して来たようだ。「ジェジュンは何て?」「アメリカでも苦労したようですから平気だと。呼び出されても無視するように言いましたが…」「まぁアメリカはコッチの比じゃないだろうから…」「えぇ学校でも一人にならないとか、下校は誰かと一緒にとか、夜一人でいる事が多かったので怖かったとも」「そっか…」「こっちでは寮だからいつもみんな一緒で心強いと言ってました」ユノは自分が変な目でジェジュンを見たことを大きく後悔した。アイツはたった一人でこの国に帰って来たんだもんな…ちゃんと助けてやらなきゃな…。「俺も気を付けるけど、チャンミンも気を付けてやってくれ」「あなたに言われなくても。ただ放課後が気になります。ユノは部活だし、私は生徒会がある」「だよなぁ…」う~んと頭をひねっていると、ジェジュンが3つのカップを持ってやって来た。「ほい、おまたせ~」3人でカフェオレを飲むと、ジェジュンがニコニコしていた。「チャンミンがね、変な3年がいるから気を付けろって言いに来てくれたんだ。優しーだろ?」俺だってその話をしようとしてたんだぜ…とユノは思ったが適当に頷いてやった。「心配してくれてありがとね。でも平気だから。俺も結構強いんだよ!」細い腕の小さな力こぶを見せたジェジュンに、ユノがフガッと鼻を鳴らした。「なんだよーユノ。文句あんのかよ」「別に」ユノはそう言いながら腕をまくって、テコンドーで鍛えた太い腕の盛り上がった力こぶを見せつけた。「な、何だよ…俺と変わらないじゃん」←全然違うし!「そうですねぇ」今度は、チャンミンがユノよりは細いものの、その鍛えられた力こぶを、ジェジュンに見せつけた。「なっなんだよぅ。二人して…」「別に。気を付けろって言いたいだけだ」「ちぇー。2人ともなんだよ!見せつけちゃって!ってかチャンミンは部活してないのになんでそんなに筋肉があるの?」「フェンシングをやってますから。個人的にですけど…。でもまぁこれぐらいは、男のたしなみとして当然です」「たしなみ?フン!たしなみがなくて悪かったねーだ」ぷんとむくれたジェジュンを、ユノとチャンミンが笑った。なんだかんだ仲良し♡※※※再開しました~♡今日も東風寮はわちゃわちゃしております^^ヒチョルの言葉で部屋を変わるのを思いとどまったユノ。それでよろしい!早々と先輩に目をつけられているカワイ子ちゃんジェジュン。みんなで姫を守らなきゃ!毎日暑いですね。もーやんなっちゃう💦

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    PROUD~君の愛は僕の誇り 5
  17. チャンミンが部屋に戻り、ユノとジェジュンは二人きりになった。風呂を済ませ、寝る前にまったりとベットに寝転び、話をしていた。「アメリカでは…大変だったのか?変な奴に追いかけられたとか…」ユノは、ゴロリとベッドに横になってジェジュンに尋ねた。「まぁね。ゲイも多いし、なるべく一人ではいないようにしてたかな…でもさ」ジェジュンはクッションを抱いてベッドに腰かけていた。「俺が住んでたのはコリアンタウンとかの韓国のコミュニティーじゃなくて、白人系だけどちょっと治安の悪い所だったんだ。でもそこで友達が出来た。キングって呼ばれてて皆から恐れられてた。彼はヒスパニック(スペイン系)だったけど、バスケがちょー上手いんだ。身長もすごく大きくてケンカも強いから、誰もキングに逆らえなかった。でもキングは頭がよくて、紳士的な奴だったんだよ」ジェジュンは身振り手振りを加えて、懐かしい友達の事を誇らしげに話していた。「キングはヒスパニックだったけど、いろんな国の血が混じってて、すごくオリエンタルでカッコよかった。その街には韓国人なんて住んでなかったから、俺はすごく浮いてたんだけど、キングのおばあちゃんが韓国人で、俺の事仲間に入れてくれたんだ。だから、学校とかで俺にちょっかい出す奴はいなかった。みんなキングが恐かったんだ」「ふぅん」ユノはなんだかその話が気に入らなくて、不機嫌そうに返事をした。「キングも俺も…あの町では異邦人だったんだ。アメリカは人種や肌の色が、否応なしに付きまとう国だからさ…」「なるほど…」「でもキングは負けなかった。白人のコミュニティーでも自分の力で自分の地位を築いた。誰よりもバスケが上手くて、将来はNBAに行くだろうって、みんなのヒーローだったんだ」「男と付き合ったことあるって…そいつの事?」「うん。キングは俺にとってもヒーローだった。東洋人ってだけで差別されて、変なことしようとしてくるやつらから俺を守ってくれた、俺のヒーローだもん。大好きだったよ」“でもさーあいつアメリカ帰りだろ?男と寝たとかあんじゃね?”友人の何気ない冗談が、ユノの頭の中をぐるぐると回る。キングと呼ばれる顔も知らないヒスパニックの男と、ジェジュンが寄り添う想像が頭から離れない。ジェジュンの白い肌に、スペイン系男のデカいナニが…つい変な事を想像してしまい、ブンブンと頭を振る。「ゆの、よく頭振ってるけど、どうしたの?」「べっ別に!もう、寝ようぜ!」「あ、あぁ、電気消すね?」電気を消し、隣から定期的な寝息が聞こえて、ちらりと見るとジェジュンはすやすやと眠っている。…あー寝れん!もやもやと変な想像が自分の下半身を支配している!ユノはこっそりと起き出すと、トイレに籠って自分を慰めた。シコシコもちろん今日の”オカズ”はジェジュンと見知らぬヒスパニックの男。ムカつく妄想なのに、ユノの左手は止まらない。シコシコ…あぁ~俺はいったい何をやってるんだろうなぁ~…(青少年あるある)ジェジュンの制服が出来上がり、新しい学校にも慣れてきて、友達もたくさんできたようだ。寮生以外とも楽しそうに笑っているジェジュンを見ると、ユノはほっとしたし、このまま楽しい学校生活になって欲しいと思った。休み時間になった時だった。「おーい、ジェジュン、お客さん」「え?誰?」そこにいたのは、見慣れない生徒、どうやら3年生のようだ。「何ですか?」「昼休み、屋上に来い」「え?どうして?」「いいから。黙って来たらいいんだよ!」「なぜ理由を言わないんですか?理由もないのに行けません」チッと大きな舌打ちが聞こえ、男はジェジュンの胸ぐらを掴み上げた。「3年が2年のお前を呼びにここまで来たんだ。黙って従…え…」ふと男が顔を上げると、ジェジュンの後ろに長身のユノとチャンミンが並んで立っていた。ツインタワー「い、いいからっ!ぜってー来いよ!」捨て台詞を吐くように、男は走って行ってしまった。「ジェジュン、大丈夫ですか?あれは、ユンギョンスの腰ぎんちゃくの一人ですね」「ケホッ…大丈夫…」「ジェジュン、分かってると思うけど行くなよ。いいな」「分かってるよぉ」昼休みになり、ユノとチャンミンはジェジュンにくっついていた。そのまま時間は過ぎて、昼休みは終わった。「大丈夫でしょうか。放課後も、気を付けてください」「うん。分かった。俺のことは気にしないで、生徒会頑張って」放課後、寮に帰る前に本屋でも行こうとテクテク歩いていたジェジュンに、休み時間に来た3年が声をかけた。「キムジェジュン、来い」わぁ…凄んじゃって…面倒くさそうだなぁ…そう思ったが、ジェジュンはひとまず男について行った。男が連れてきたのは屋上で、風が通り抜けると、裏山の緑の匂いがした。屋上に置かれた椅子にまたがるように座った3年らしき男は、少し長めで緩くカールされた髪をなびかせ、男らしい面持ちや体格で、高校生には見えない色気のある男だった。欧米人の様にはっきりとした顔つきが、どこか”キング”と似ていた。横に二人の男を従えていて、あぁこれが”腰ぎんちゃく“か、とジェジュンは思った。「やっと来たか、キムジェジュン」「あなたは誰?なぜ俺を呼び出すの?」「俺はユンギョンスだ。何を警戒しているか知らんが、俺はお前と仲良くなりたいだけだ」「俺の事が好きなの?」「ハハハ…変なこと言うな」腰ぎんちゃくにドンと突き飛ばされ、ジェジュンはユンギョンスの目の前に立った。くいっと顎を持ち上げられ、ニヤニヤとした笑いで舐めまわすように見るユンギョンス。「お前、いい度胸してんな。いいから、お前、俺の所にこい」「俺の所って?」「俺の仲間になれって事さ」「仲間?嫌だよ。俺、誰かを使って呼び出す奴と、コカ(コカイン)やってる奴、嫌いなんだよね」パキンと音がするように、その場が凍り付いた。「な、何言って…」「俺が前いた学校は、サウスロサンゼルスの高校で、時々抜き打ちの持ち物検査があるんだ。そこには麻薬犬も来て、銃やナイフ、麻薬を取り締まるんだ。コカやってる奴は見ればわかる」ユンギョンスは、ギロリとジェジュンを見た。「やめた方がいいよ。全然カッコよくないし、いくら金持ちだからって、体は元に戻んないよ」「おっ…お前!いい加減な事を…」ユンギョンスは、怒鳴ろうとした仲間を手で制止し、ニヤリと笑った。「お前、面白いな。ますます気に入った」「俺はアンタが嫌い。だからもう呼び出さないで。俺は静かに学校生活を送りたいだけだから」ジェジュンは、制止も聞かず、すたすた歩きだした。ザッと強い風が吹いて、裏山の木々が大きくざわめく。木々が大きく揺れ、葉が重なり合いざわめき、ぱらぱらと葉が落ちる音…。ジェジュンはしばらく裏山の方を見て、そして振り返った。「ねぇ…ここは誰でも入れるの?」「いや、ここの鍵を持っているのは俺だけだ。ここが気に入ったか?」「うん。なんか…懐かしい匂いがする…」裏山の緑を見上げたジェジュンの横顔に、そこにいるすべての人間が見惚れた。ツンとした綺麗な鼻のラインや引き締まった顎のラインはきついのに、真っ白な肌や赤い唇、大きくて切れ長の目が柔らかく、そしてどこか物悲しかったからだ。そのまま歩き出したジェジュンの華奢な後ろ姿を、ユンギョンスはいつまでも見つめていた。「はぁ?ついて行った?なんで?」夕食後の部屋で、ユノはジェジュンを信じられないと言った顔で見た。「一度は話さないとと思って…。何度も来られるの面倒だし」「そ、それで?何もなかったのか?あいつ、学校の外ではヤバい連中とつるんでるって噂で…」「うん、そうみたいだね」ジェジュンは放課後にあった出来事をユノに話して聞かせた。ユノは険しい顔をしながら、はぁぁ~~っと手で顔を覆った。「お前なぁ~気を付けろって言っただろ?なんかあったらどーすんだ!」「何もないよ。ただはっきり言っただけ」「そんなん通用するやつじゃねーって!いいから、もうついて行くなよ!」「なんで怒るんだよっ!」「お前がバカだからだっ!」ユノに高圧的に言われ、ムスっと顔をしかめるジェジュンだったが、そんな顔も可愛かった。ユノが眠った後、小さな読書灯の明かりで、父にメールを打つ。新しい学校は楽しく、友人もたくさんできたと書いた。…父さんがこのメール読むの、いつだろうなぁ…今頃はどこにいるんだろう…元気にしてるかな…。それにしても、ユノはなんでいつも怒ってるんだろう…。ほの暗い部屋でふうと天井を仰ぐ。…父さん、韓国はとても息苦しいよ…。夕食が終わり、部屋でくつろいでいると、ノックする音がした。部屋の扉を開けると、童顔で可愛らしい顔をした一年生の男が立っていた。ジェジュンは真っ白いジェラードピケを着ていたので、一年生はちょっとびっくりしていた。「あ、あの…ユノ兄は?」「ユノ?友達の部屋に行ってるけど…」困ったような顔をして、モジモジと俯く彼にジェジュンは言った。「すぐ戻ってくると思うけど…待ってる?」「いいんですか?」その男は一年のチョヨングクと言った。「ヨングク、コーヒー飲む?」「あ、僕…コーヒー飲めないんで」ジェジュンはユングクの為にホットミルクを入れてやった。「ヨングクは、ユノに用事だったの?」「僕…中学の時からずっとユノ兄に憧れてて。だから絶対この学校に入りたくて…寮にも入ったんです」「へぇ~。中学の時から…」「ユノ兄はすっごくカッコ良くて、テコンドーの試合でもいつも優勝してて…女の子にも人気あったけど、男子にも人気あったんです」「なるほど…。確かにカッコいいもんね、ユノは」「ずっと話したくて…でもなかなか勇気がなくて…」その時勢いよく扉が開いて、ユノが戻ってきた。ヒスパニックの男が好きだっただとぅ…?ムカムカ※※※ジェジュンの元カレ話にムカムカするユノ。3年のユンギョンスも気になるし、天然ジェジュンはノコノコついて行くし、でも自分はシコシコしちゃうしwwユノ自体、まだ言葉にならないジェジュンへの気持ちにイラつき、体育会系なので、それをそのままジェジュンにぶつけてしまいます。イラつきをぶつけられるジェジュンは、モヤモヤ。ジェジュンはアメリカとは違う韓国の暮らしが息苦しそうです。

    PROUD~君の愛は僕の誇り 6
  18. ※ 妄想小説です実在する人物・地名・団体とは一切関係ありませんBL的表現を含みます。智side久しぶりに会えた事が嬉しすぎて。翔と過ごす時間が楽しすぎて。別れの時間が迫り、寂しさに胸が詰まる。今、顔を上げたらきっと情けない顔しているだろう。鏡を見なくても想像がつく。我慢している滴がボロボロと零れてしまうかもしれない。そんな顔…翔には見られたくないんだよ。「…智?」「ちょっと待ってろ。下まで送っていく」「え…?良いの?」「大丈夫だろ。記者の連中は、ニノの泊まっているホテルに張り込んでいるだろうし」「でも…」躊躇う翔を置いて、寝室で上着を羽織ってくる。ついでに、目頭に溜まった涙も拭いて。リビングに戻る前に、自分の頬を軽く両手で叩き、気合いを入れ直した。折角ニノと雅紀の協力で、ゆっくり翔と会える時間が出来たんだ。最後はやっぱり笑って別れなきゃな?「さ、支度できたぞ。翔も良いか?」気持ちを切り替えて翔の前に立つと、今度は翔が切なげな視線を寄こした。「智…。やっぱり、またしばらく会えないのかな…?」か細い声に、吹っ切ったはずの不安がまたジワジワと湧き上がってくる。翔は捨てられたワンコのような、シュンとした表情を浮かべていた。ああ…!ダメなんだよ。翔がそんな顔するの見たら、ジッとしていられなくなる。質問に答える代わりに、その身をギュッと抱きしめ、 唇 を寄せた。もう時間はないのに、触れられずにはいられなかったんだ。「…ん…ぁ」強引に 唇 を割り開いて、口 腔 内を乱暴に掻き混ぜる。キ スしているのに、こんなに寂しさが募るは何故だろう。離れがたいと思う気持ちが制御出来なくて、感情がグチャグチャだ。心の隅でもう1人の俺が頭の中に囁いてくる。『いいじゃん…。好きなんだろ?このままこの部屋に縛り付けて、ずっと一緒に居れば良いだろ?本当はそうしたいんだろ?』ああ!そうとも!翔を愛人のように匿って、誰にも会わせず俺だけのモノにしたいって思うよ!傲慢で悋気の塊みたいな最低の本音だよ。もし、この事を翔に言ったら…、どんな顔するだろう。流石にドン引かれるか…。いや呆れを通り越して、嫌悪されるかもしれない。自分でも抑えきれない気持ちを翔にぶつけるように、口 づ けを荒くしていく。「…ッ、んッ…ふ」胸元をトントンと手で叩かれ、ハッと我に返った。「く、くるしいよ…、智ッ」「ご、ごめん。つい…」「うん、分かってる。俺も同じ気持ちだから」「同じ?」「えっと…。それだけ俺を想ってくれているってことでしょ?俺も智を離したくないって思ってるからさ」至近距離で目を合わせながら、真面目な顔して告白してくる翔に、今度は嬉しくて胸が熱くなった。俺の我儘を素直に受け止めてくれる翔に、仄暗い気持ちが薄れていく。「翔…。ありがとな…」「ふふ、お礼を言うのはこっちの方だよ?」「さ、そろそろ下に行かないと雅紀くんが心配しちゃうな」「そうだね。いこっか」玄関を出て、エレベーターで地下駐車場まで来ると、雅紀くんがこっちに向かって手を振っていた。「ごめん、待たせたな」翔の謝りに、雅紀くんが「大丈夫だよ、翔ちゃん」と言ってにっこり笑う。本当に雅紀くんって笑顔が素敵なんだよな。人をあったかい気持ちにさせる自然な笑顔。翔とは違ったタイプだけど、かなりイケメンだし、モテるだろうな~って思う。なにより人の好さ。天邪鬼なニノが惹かれる理由がなんとなく分かるよ。雅紀さんが運転してきたSUVの後部座席に、翔が乗り込みドアがスライドする。閉まる直前、手を振りながら「またね」と笑顔を見せてきた。俺もそれに笑顔で「ああ、またな」と応える。運転席にいる雅紀くんに世話になったお礼を伝えると、翔を乗せた車が静かに発進した。駐車場を出て車が見えなくなるまで、俺はその後ろ姿に手を振り続けた。翔が窓を開けて、同じように手を振り返してくれる。まるで、長く会えなくなる前の儀式みたいだな…。でも、そんなの寂しすぎるだろ?今回の作戦が上手くいくなら、もう少し応用して…。翔と密かに会う事が出来るかもしれない。毎回、ニノ達に協力を仰ぐわけにはいかないから、自分達で工夫しないとな。そんな事を考え乍ら、翔の乗る車を見送った。

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  19. Side−A隣の部屋で、櫻井も熱を出して寝てる、って聞いたら…気にならないワケがない。なんで、熱出したのかな?とか…もしかしたら、俺があんなこと言ったせいなのかな?とか…「櫻井なんか、だいっキライだっ!」「櫻井のバカッ!」「もおっ!顔も見たくないっ!」思えば、怒りに任せて言わなくてもいいことまで言ってた気がする。櫻井の熱が下がったら、それだけは謝ろう…。でも…元はと言えば、櫻井もいけないんだ!俺のことを『恋人』だなんて、紹介するから…思い出したら、また腹が立ってきた…!櫻井の部屋を覗いて見た。『は…ぁ…』なんか…苦しそうだな。「さくら…い?」『あ…い…ば』俺のこと、呼んでる?『はぁ…あいば…行くな…』夢、見てんのか?うなされてる?『う…ん…。あ…い…ば…』熱があるせいか、ぽってりした唇が赤くなってる。まつ毛…長い。キレイな二重。…って、見とれてる場合じゃないや。「櫻井?苦しいの?」薬とか、飲んだのかな?「まーくん?」「わっ…!なっ…なにっ?しのぶおばさん…」後ろからいきなり声を掛けないでよ…もう…。「櫻井先生、食欲ないって、食べてないから解熱剤が飲めないのよ。」「…えっ?そうなの?」「坐薬があるんだけど…。まーくん、頼める?」「は?なんでよ?」「だって…女の私が入れるわけにはいかないでしょ?」「だからって…なんで、俺が?」「まーくん、男だもん。」「でも…櫻井に…俺が…坐薬を入れるのって…ちょっと…」「あら!まーくん、銭湯で知らない人に『かんちょー』ってやったことあったでしょ?」「それ、子供の頃の話だし…。今その話する?」確かに、子供の頃ウチの風呂が壊れて近所の銭湯に行った時、父ちゃんと間違えて知らないオジサンに『かんちょー』って、やったけど……ったく、だからって櫻井は『知らないオジサン』じゃねぇし…「兎に角、やって?ね?」手のひらに『ぽん』と、坐薬を渡された。「え〜っ?なんでよ…。」困ってる俺にはお構いなしに、しのぶおばさんは部屋を出て行った。どうすりゃ…いいんだ?…つづく。

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  20. (和)ドキドキしていた。ふたりがかりで来ようと三人、四人で来ようと全くもって・・・呼吸も乱れない・・・智さまはお強い。たったひとりで怪我をしている私を庇いながらどんどん酔っ払いを片付ける。茅葺き屋根の小屋の前には観念した怪我人がどんどん溜まっていった。和「傷のお手当てを・・・」智「・・・うむ・・・」智さまが急所を外されたのだから生きて欲しい。大きな傷の人には布で傷口を縛る。足に怪我を負っているので智さまに抱っこされたまま手を動かした。茅葺き屋根の小屋の側にはそんな私達を守るように野生の桑が大きく枝を揺らしていた。マタギ爺さん「お前さん・・・強いな」いつのまにか、あのお爺さんも傷のお手当てを手伝ってくれていた。智「爺さん。後の介抱、頼んだ」智さまはひょいと私を抱き上げて小屋の中に入るとぎゅーっと・・・ぎゅーっと抱きしめてくださった。逞しい腕は血管が浮いていた。幼い頃に出来たという無数の刀傷と手裏剣の痕に・・・頬を寄せて甘えた。猿智(無門)「オイラとここに居てほしい」 和「ここに・・・?」猿智(無門)「どんなツライこともオイラが守ってやるから先に逝こうとしないで・・・」和「・・・智さま・・・」私達は額と額をこっこんこして互いの無事を喜びあった。外に二頭の馬が駆け付けるまで私達はキスをして過ごした。それは甘いひととき・・・恋に堕ちた相手は底なしの魅力をもつとんでもない男だった・・・

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    子連れ無門 56