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  1. 妄想です。自己満足のBLです。妄想ですから…相葉さんサイド「大ちゃんのうどんはこっちね。翔ちゃんのはこっち」二人は仲良すぎてこっちも幸せになる…大ちゃんは幼馴染小さな頃からみんなのお兄ちゃんだった松潤やニノや俺達の真ん中でどっしり腰を据えた…揺らぎないお兄ちゃん松潤が指定暴力団組長の孫だと知っても大ちゃんは変わらず松潤の側にいたニノが医師になるって一人、遠い塾に行っている時も時々駅に、お菓子や飲み物を買って迎えに行ってたり俺がニノがアメリカに留学した時…荒れた時に「相葉ちゃん本当にやりたい事はそれなの?僕にはそう見えないけど…やりたい事ならいいんだけど自分の人生…僕は自分がやりたい事を誰に何を言われても止められても無理だと言われても一生懸命にやりたいな…」って言ってくれた…それから俺はニノの手伝いができる人になりたいニノのように医学部には経済的に無理でも看護学校や専門学校ならアルバイトして行けるってそれからはもう勉強に勉強に勉強とアルバイト大ちゃんは金のない俺に釣った魚を刺身や寿司にして食べさせてくれたり個展の差し入れのお菓子を持ってきてくれて応援してくれて今の俺がある…事故の時オペに入る前ニノが真っ青で何度も嘔吐してるのをみて大ちゃんの状態は…最悪なんだってわかった…オペ室があんなに静かだったのも初めて無影灯の位置にこだわりスタッフにイラつきを見せたのもニノは音楽をかけてリラックスしながらオペをするのに心肺装置とモニターと電メス音しかしないオペ室電子顕微鏡の画像には大量の血液で手術部位が良く見えなかたニノの手が震え何度も電メスを持つ手を押さえてた俺は見てられなかった…何日も何ヶ月も目覚めない大ちゃんを翔さんは毎日毎日病院に通って俺から手足の硬直を防ぐためのマッサージを教わって一生懸命マッサージして声を掛けてニノから二度と目覚めず脳死になる事もあると言われても目覚めたら別人になっているかもしれないと言われても「大丈夫です。智くんは智くんです。例え寝てても例え別人になって私をわからなくても…嫌われても智くんは私のパートナーです」しっかりとした表情で答えてた…目覚めて翔ちゃんの事は忘れてはいなかった俺達や家族の事は曖昧だったのに幼くなり子供のように我儘になったり拗ね翔ちゃんを呼ぶ時に興奮し暴れる…翔ちゃんはとても丁寧に大ちゃんを扱う痛みが伴うリハビリは「や やだ…しょ  しょ しょう 翔くんは?いた…痛い…痛いしょ しょう 翔くんよん 呼んで 呼んで」とうずぐまったり誰かれ構わず叩いたり俺でさえギブの時はあった…なのに翔さんは大ちゃんに叩かれても「痛いですね…智くん…痛み分けてください。こんなに智くん痛いですね辛かったですね」大ちゃんが興奮したままでも「抱きしめたいんですけどいいですか?私、智くんが大好きなもんで愛してます」と笑って背中に頭をつけるとそうすると大ちゃんも泣き喚きながら「いい いい…いいよ…ああああしょ…しょ…う…ああああ」と抱きしめられてた…興奮したままでも翔ちゃんは智に受け入れられてた…それは医学で証明は出来ないけど愛のある言葉や行動は脳の中の細胞をゆらし刺激して脳の伝達網を活性化させているんだと思ってみてた大ちゃんのリハビリはグングン進むニノでさえ「私の治療だから当たり前ですけど智…凄いですね」と驚いていた…ニノの説明では「翔さんは多分右脳智の芸術野にいるんですよ…翔さんは美しい絵画なんでしょうね。私達はきっと絵日記…日記の部分はばっさり消えているので…絵日記の簡単なクレヨンの絵のような記憶翔さんは智の細密画なんでしょう…細かく…智の思いが詰まった絵画」って説明してたな…多分そうなんだろうな翔ちゃんを見る目はとても美しい物を見てる目だから…だけど、今回の事 翔ちゃんの方が応えている気がするあんなに受け入れてたのに「こうして見てたら昔のままなのに」なんて言葉…翔ちゃんらしくない普段ならまるごと「相葉ちゃん!智くん…最高だよな。はぁ…素敵だよな」って笑うから…とにかく二人には笑って欲しい翔ちゃんが笑うと大ちゃんはひきつりも無く綺麗に笑う俺達三人にとって今でも大ちゃんは俺たちの支柱なんだから…どんな姿でどんな状態でも…

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    手紙20
  2. 妄想です。自己満足のBLです。妄想ですから…目覚めたら智がふふふふって笑っていた相葉ちゃんも腹を抱えて笑ってる…「ん?どうした?え?恋の熱?智くん?」「翔…くん…もう…どんな どんな…夢 見たの…」「翔ちゃん夢でも告白、ご苦労様」翔が顎に指を当て「夢…ね…見た見た見たわ。そうそう、智くんと二十四時間耐久釣りに言ってさ懐かしい夢」智くんが嬉しそうに見つめてくる相葉ちゃんがいなきゃその可愛い赤い唇を独占できるのに…ん?「翔くん…寝…寝言でね言ってた…てたんだよ…あい…相葉ちゃんも聞いて 聞いてたよ」「あはははそうか…何度でも言っていいですよ。そのたびに智くんの好きが聞けますね…智くん!告白の返事は?」智が目を大きくして困った顔表情が良く動く…熱があっても会話もできてる…こんな事も幸せだと思う…相葉ちゃんが昼ごはんの準備にキッチンに行った智くんが身体を起こしてる私のパジャマの上着の裾をツンツン引っ張り「へん…返事は翔…くん…僕も好き…でいい?いい?」恥ずかしそうに布団から目だけ出して話す智「いいに決まってます。相葉ちゃんがいなきゃパンツ下ろしてます」「ふふっだ…ダメダメ…ニノが怒る」「そうです。ニノは優しいけど二宮医師は怖いですから…ね」横に入って熱い身体を背中から抱きしめ香りを堪能する…「早く治してくださいね一つになりたい…」「ふふ…なお…治したいな…」智くんのうなじに鼻でくすぐる「ふふふふ…くす くすぐったいよ」「こらこら、本当に二人とも仲良すぎ!俺がいる事忘れてる?」相葉ちゃんが真っ赤になってた…「ふふふあい…相葉ちゃんがいるいる…から我慢 我慢してる…よ」智くんがなかなかの冗談を言ってる…やっぱり相葉ちゃんは智のリハビリの先生だけあるな…元々無口な智から会話を引き出してくれる。「大ちゃん…はぁ…冗談が言えるならいいか。お昼かぼすのぶっかけうどん食べれるね」「お腹空いた…空いた」「相葉ちゃん俺も寝てただけなんだけどさ…空いてる」「お腹が空いてるなら熱があっても大丈夫だね良かった良かった」相葉ちゃんは料理のリハビリ指導もするから料理も抜群に上手俺は智くんのお手伝いでネギを切ったりするだけなのに…智くんはとても料理が上手…事故前のようにスムーズじゃないけど味付けや材料を切ったり盛り付けは…とても上手に出来るセンスなんだろうな…智くん料理は創作活動だから…好きって良く話してたな…

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    手紙19
  3. Side Y地上波で放送される連続ドラマの撮影が始まったから、日々は忙しなく過ぎて行った演技に関しては慣れてはいる、とは言え毎回自分では無い、それも作品毎に違う人物を演じる事は簡単では無いし、常に台本を覚えて物語を頭に入れて…やり甲斐はあるし歌やダンスと比べると体力を消費する事は無いけれども、精神的にはなかなかに大変だ済州島での撮影が終わってからは、ソウルのスタジオやソウル周辺での撮影が続いたそれに加えて、新しく決まった広告モデルとしての仕事が幾つか重なったオファーを受けて企業の広告モデルを勤める事は時々あったけど、最新アルバムでこれまでには無い楽曲に挑戦してみたりとイメージチェンジを図った事が良かったのか、政府関連の広告の顔としても選んでもらえたこれは想像すらしていなかった事で、身が引き締まる思いだ今まではずっと『韓流の帝王』なんて呼ばれて…本当の俺は帝王でも何でも無いけれども常に強く男らしい、まるで孤高の一匹狼のようなイメージを抱かれていたそれは事務所の戦略だし、ファンもそのような姿を求めていた事も知っているから、何処かで『韓流の帝王ユノユノ』を演じていた部分もあったけれども、三十代になりこれからを見据えて、ありのままの自分自身を出せるような…弱い部分だって当たり前にある、身近な存在で在りたいと思うようになったそれは事務所の戦略では無く、チャンミンと出会って一緒にアルバムを創り上げて思うようになった事だ歌手に憧れたまま、実力はあるのにそれを生かしきれずデビューには至らずだったチャンミンは、プライドを持ってはいるけど芸能界に染まっていない常に謙虚で小さな仕事ひとつひとつに真剣に向き合っている勿論俺だって、新人の頃はどんなに小さな仕事にも常に一所懸命だったけれども、いつしか韓流の帝王として扱われる事に慣れが出て来てしまったと思うチャンミンと一緒にレコーディングをして、アルバム発売時の活動をした彼自身がソロでアルバムを発売する事が決まってからは、チャンミンから仕事の話を聞いたり、俺も直接彼の仕事ぶりを見ているスタッフ達は『ユノさんと仕事に対する姿勢が似ていてとても真面目です』と言ってくれるけれども…俺からすれば、チャンミンの方が余っ程だチャンミンが夢に向かって進む姿を見ていると、忘れていた新人の頃の気持ちを思い出す事が出来たそして、『韓流の帝王』では無いありのままの自分でもう一度…一から、の気持ちで勝負して、新たな自分をこの世界で魅せて行きたいと思うようになった「チャンミナは?」「もうスタジオは出たと連絡もあったし、そろそろ到着する筈…もしかして寂しいのか?」「まあね、一緒に暮らしていても最近は有難い事に特に忙しくて、ふたりの時間が持てないから…それに、俺は事務所での仕事も久しぶりだから此処でチャンミナに会えるのも久しぶりで…早く会いたいよ」「へえ…一緒に暮らしていたら直ぐに飽きたりしそうだけど…相変わらずの仲の良さだな」「勿論」椅子に座ってペンを持つ俺の隣にやって来たマネージャー彼は俺の言葉に「それなりに長くユノを見て来たけど、こんなに夢中になっているのを見るのは初めてだよ」と笑った俺達の関係を知っているマネージャーだからこそ言える言葉だし…そう、そもそも俺がチャンミンに夢中なのだ忙しい日々は時間の流れさえも早めてしまうのだろうか、と思うくらい日々はあっという間に過ぎて行く俺がドラマの撮影や新たな仕事に追われている間に、チャンミンもひとりでの仕事を進めていて…遂に、明日チャンミンのソロ名義でのアルバムが発売されるまだ芸能界や歌手としての仕事に慣れていないチャンミンを支えたいし助けになりたい、そう思いながも忙しくて何も出来ていないのが歯痒いそれと共に、チャンミンが日々成長する姿を見ると…嬉しいのと共に、少し寂しい気持ちもある俺が傍に居なくても大丈夫なのだ、なんて寂しさから卑屈に思う事も有るのやはり、素の俺は『帝王』なんかでは無いのだ「サイン…これで大丈夫ですか?」「ああ、ありがとう」新しく広告モデルに決まった、そのうちのひとつが国内の自動車メーカーだ今までの『帝王』というイメージだと何だか派手なイメージを持たれがちだけれど…シックでスーツにも合う、メーカーがこれからメインで売り出していく予定の乗用車の広告モデルにオファーされたSNSと連動して、俺の顔を全面に出して広告が始まる予定で…正規ディーラーで車を試乗したひとのなかから抽選で俺のサイン入り最新アルバム…つまり、チャンミンの声も入っているアルバムが当たるというイベントの為のサインを書いた「…車を試乗するのは別に俺のファンとは限らないんじゃあ…」「今回の車は燃費も良いし比較的小回りも効くから女性もターゲットらしいそれに…」「それに?」マネージャーは、机の上に並んだ俺のサインの入ったアルバムを眺めて一枚一枚チェックをしながら続けた「アルバム発売以来、男性ファンも増えているだろ?」「…それは…はい、感じています」「多分、ユノが思っているよりもだよ下は十代、上は四十代…いや、更に幅広くだなインターネットの調査でも男性からの支持が以前よりも格段に増えているようだ」「…その分女性が減ったとか?」「そんな事無いよ等身大の…帝王じゃ無いユノの魅力も伝わっているって事だと思う」「…ふうん…」何だか擽ったくて、マネージャーから視線を逸らして頷いていたら「照れているのか?」なんて言われたから否定した照れてはいないけど…だけど、凄く嬉しい女性に支持される事は有難いし、彼氏にしたいだとか結婚したいだとか…そんな風に思ってもらえる事も嬉しいけれども、これまでダンスナンバーを主に歌ったり、激しいダンスや男らしさを全面に出したキャラクターで築き上げてきたイメージを崩してバラードを歌ったり、初めて自分以外の誰かと声を重ねたり…いや、やはりチャンミンと出会い恋をして、彼の歌や仕事に対する一所懸命な姿を見て俺自身も少しずつ変わったからこそ、ファンもその姿を見て、今の俺の歌や活動も受け入れてくれているのかもしれないと思った「アルバムを出す前に、今回は新しい面を見せて行こうと話し合いましたよね?」「ん?そうだな、上手く行って良かったよ」「はい、それはそうなのですが…」俺の言葉にマネージャーは不思議そうな顔俺が真面目な顔をしているから、何かあったのかと警戒しているのかもしれないだから、大丈夫だと言うように笑ってみせた「この一、二年はずっと『韓流の帝王』から抜け出したかったんです自分のキャラクターが窮屈だとか嫌なのでは無くて、三十代半ばを迎えるにあたって、このままで良いのかと…芸能界でこのままやっていけるのかと悩んでいたからです」「ユノ…」「まあつまり、この先食っていけるのかと不安でだから、新しい方向性を示して頂けて有難かったです」少しオーバーに言って肩を竦めてみせたら、マネージャーは神妙そうな顔冗談のように口にしてみたけれど…そう言えばこんな本音だってあまり語った事は無かったマネージャーは俺のなかでは一番本音を話していた相手だけれども彼にも今までずっと、本当の本音や不安な気持ちについてはなかなか打ち明けられなかった俺は歌手で俳優で、帝王、だなんて言われるくらいの男で…それを崩してはいけないと思っていたから「しんみりしないでくださいよ、まだ続きが有るんです」「え?ああ、ごめん…今は不安は?」「今は…無いと言えば嘘になりますでも、真っ直ぐに歌や周りのひと達に向き合うチャンミンを見て、自分がこの世界で生き残る為、では無く自分自身を好きになってもらって応援してもらう為に、新しい姿を魅せていきたいと思うようになったんです、だから…」言葉にすると少し気恥ずかしい多くを語るより行動で見せた方が『俺』らしいと思っていたからけれども、新しい…普段のような自分を出していける事が楽しいし何だか心も弾む「だから、今は仕事にも新鮮な気持ちで臨めているんですベテランと言われても常に新鮮な気持ちを持つ事が理想ですが、慣れが出てしまっていたと思うので…」「チャンミンのお陰って事か?」「…そうですねでも、切っ掛けは、マネージャーや周りの皆が俺の新しいスタイルを、と提案してくださったからです」少し寂しそうな顔をするから慌てて続けたら、彼は嬉しそうに笑って「俺も、今のユノは生き生きしてついて良いと思うし…今のユノは無敵に見えるから、やっぱり韓流の帝王だ」と言われた「…あ、着いたみたいだな」「チャンミナですか?」「勿論サインが終わったらユノの今日の仕事は終わりなのに…それでも待っていたのは、チャンミンが帰って来るからだろ?」「はっきり言われたら恥ずかしいですが…そうです」マネージャーはまた笑って「こんなユノを見たのはマネージャーになって直ぐの頃以来って気がする」なんて言う恥ずかしいけど、新鮮な気持ちにさせてくれる恋人の存在はとても大きいひとりでどんどん成長していくチャンミンを見るのは時に少し切ないけれども、俺も一緒に、また新たに成長したいと思わせてくれる「それにしても、俺にも連絡してくれたら良いのに…」「ユノの事は仕事中だって思っているんだろ?きっと」「まあ、そうですけど…」ソウル郊外のスタジオで明日からのアルバム販促に使う映像を撮影していたチャンミンが事務所に帰って来る朝、お互いに一緒に暮らしている部屋を出て以来半日以上…いや、それだって他の誰かからすれば『さっき会ったところ』なんて思われるかもしれないけど、俺にとっては漸く会える、と言う気持ちチャンミンのこの後のスケジュールは、最終的に明日…つまり、アルバム発売日の細かなスケジュールだったりを確認して終わり小さな事かもしれないけれど、大切な事だちなみに、俺は明日は久しぶりのオフ何とかスケジュールを調整してもらって獲得した俺にとっても大切な日だからデビュー日のチャンミンを見届けたかったのだこれは、まだチャンミンには伝えていないけど「…はい、どうぞ」こんこん、と扉をノックする音マネージャーが応じてから扉の方へと向かったきっとチャンミンだと思ったから、俺も立ち上がり彼の後ろに続いたのだけど…「お疲れ様です」「…え…」扉を開けたのは、確かにチャンミンけれども、顔が半分隠れてしまうくらい大きな花束をふたつも抱えている花の名前には疎くて良く分からないのだけど、赤や黄色、紫といった鮮やかな花々に若葉のように瑞々しい緑や白も混じっていてとても華やかだ「スタジオでもらったのか?良かったな、チャンミナ」デビュー前日だから、前祝いだろうか後ろには、チャンミンに主に着いているマネージャーも居て…半分持ってやったら良いのに、とも思うけど、チャンミンの事だから自分で持つと言って聞かなかったのだろうとは言え大荷物一旦持ってやろうと手を伸ばしたら、チャンミンは花束を大切そうに抱えたまま「駄目です」と言ったそして、何故だか分からないけど、彼のマネージャーは後ろで笑いを堪えるように拳で口元を押さえている「笑わないでください、もう…!もっと雰囲気を作りたかったのに…」「どうした?チャンミナ」俺は俺で、マネージャーと顔を見合わせた彼も不思議そうに首を傾げているもう一度チャンミンに向き合ったら、彼はこほん、と咳払いをしてから「ユノ」と俺を呼んだ昼に、仕事の合間にメッセージを交わしたその時に文字で『ユノ』と呼ばれたその前は朝、部屋を出る時で…半日と少し経っただけなのに、俺を呼ぶ声を直接聞ける事が幸せだと思うくらい恋しい「どうしたの?」「…これは…僕からユノへの贈り物です」「え…花束が?」「…はい、それからこっちはマネージャーさんに…」チャンミンは大きな花束をふたつとも、何とか抱えながら、ひとつを俺に、そしてもうひとつを俺のマネージャーに渡した「チャンミナが貰った花じゃ無いの?」「…違います」チャンミンはむう、と唇を尖らせて、彼の隣に立つマネージャーに「部屋に入った瞬間に気付いてもらえるかと思ったのに」と不満げな顔それから、また乾咳をして背筋を伸ばしてから俺達の方を向いた「事務所に向かう途中に、こっそりヒチョルさんの花屋に寄って花束を…一応僕も意見を出して作ってもらったんですユノと、マネージャーさんに僕からプレゼントしたくて」「…俺にも?どうして?」マネージャーは、嬉しさと戸惑いが混じったような、滅多に見ない顔をしている「明日、やっとアルバムが発売になります関わってくださった全ての方に感謝しています発売してから僕が頑張らないと結果なんて簡単に出ないとも思います、だから今渡すのはタイミングが違うって言われるかもしれないですが…何よりも、花売りだった僕にユノとマネージャーさんが声を掛けてくれて、僕の歌声をふたりが認めてくれて…だから、今が有るのだと思っています」「チャンミン…」マネージャーの声が既に震えていて、それを聞いたら俺までじんわりときてしまう「実はお花にも全部意味があって…僕も分かる種類を入れました」チャンミンは俺達の抱える花束を覗き込むようにして小さな指で花を指しながら「ピンクの薔薇とかすみ草には、どちらも感謝、幸福、という花言葉があります」と教えてくれた他にも、ふたつの花束は少しずつ花の種類が違うのだけど、それぞれに幸せな意味のある花を選んでくれたらしいチャンミンの口から出る色々な花の名前はなかなか全て覚えられないけれど、彼が嬉しそうに教えてくれるのを見るだけで幸せになれる「…そんな感じですちゃんと、迷惑にならないように変装もしたし僕のお金で買いました荷物になりますが、貰って頂けたら嬉しいです」チャンミンはそう言うと、頭を下げた彼がソロアルバムの仕事に入る前、俺と一緒にチャンミンの事をマネジメントしてくれていたマネージャーは「また俺とも仕事をしようチャンミンの活動も応援しているし上手く行くと信じているよ」なんて、涙混じりに語った勿論俺もチャンミンに心からの礼を告げた真冬の空の下、花売りとして出会ったチャンミンの事を思い出して…彼が大輪の花を咲かせたように歌手になるという夢を叶えた事が、俺自身も幸せな夢を見ているようで嬉しいけれども、本心は…花束を受け取ったマネージャーに少しだけ嫉妬をしてしまうなんて、チャンミンには言えない、こどもっぽくて『帝王』には程遠い気持ちをこっそり抱えていたけれども、事務所からふたりの部屋へと帰る俺の車のなかで、チャンミンは運転する俺の代わりに花束を抱えながら教えてくれた「ユノの花束にしか無い花が有るんです」「ああ、少しずつ違っていたよな」「その花だけまだ説明をしていなくて…」「え…本当に?種類が沢山だったから気付いてなかった」ハンドルを握りながら、ちらりと右側のチャンミンを見た彼は少し恥ずかしそうに「危ないから前を向いてください」と俺を上目遣いに見ながら言ったけれども、花束を少しだけ俺の方へと向けて、小さな紫の花を指差した「これが最後…桔梗です花言葉は、僕のユノへの気持ちで…重たいって思われそうですが、『永遠の愛』です」「チャンミナ…」「あ!その!わざわざ調べたとかヒチョル店長に聞いた、とかじゃ無いです花屋で働いていた時に覚えて…まさか自分で選ぶ事になるとは思いませんでしたが、今の僕の本当の気持ちです」チャンミンは少し早口でそう言うと、花に顔を埋めるようにして俯いた「明日が発売日で、凄く緊張していて…でも、ヒチョル店長にも会えたし、マネージャーさんとユノにもこうして感謝を伝えられましただから、今度は恩返し出来るように頑張りたいです」「…そんなの…もう充分過ぎるくらいだって思うよでも、チャンミナはこれから、だもんな俺も応援しているしチャンミナならやれるよ」ソロでの活動用にブリーチしてブロンドになった髪の毛少し傷んで軋んでいるけれど、やはり柔らかくて触れるともっと触れたくなる丸い頭にそうっと右手を伸ばして触れた「…運転…危ないです」「手を繋ぐ事だってあるだろ?大丈夫だよそれに、永遠の愛を誓ってもらったから嬉しくて帰ったら沢山抱き締めさせてくれる?」「…それ以上は?」「沢山したいよだけど明日はデビュー日で、ステージにも立つから我慢するよ」「……うん…僕も我慢する」少し切なそうに言われたら、襲ってしまいそうになるでも、大切だから今は忙しいしふたりきりの時間が少ないもどかしいし寂しいけど、今の頑張りがこれからの自分達の為にもなると信じているから今日はチャンミンを沢山抱き締めて、ふたりでゆっくりと眠りたいランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので読んたよ、のぽちっをお願いします 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    お花売り 73
  4. 糸目で笑う…兄上の優しい笑顔。温かくふっくらした、柔らかい手。幼い頃の記憶の中で、一番古いものだ。僕は三歳か五歳かそこらで、兄上は二つ上だと知ったのは…少し成長してからの事。「グク?ひとりでいけにいってはダメだよ?『ごえい』をつれていくんだよ?」池の鯉に餌をやるため、庭でうろうろしていた僕は小走りにやってきた兄上に捕まった。僕はまだ小さかったから、兄上に『よいしょっ』と抱き上げられ、そのまま屋敷に連れ戻される。途中布袋に入った鯉の餌が、手からすり抜けた。「ちみあにぃ!ちみあにぃ!」舌っ足らずに肩をたたいて、餌が落ちた事を伝えると一旦僕を降ろして餌を拾いに戻ろうとする。その時、僕が兄上の衣の裾を踏んでいた所為で、兄上はばたっと倒れた…。「…ふ、っ」一瞬、兄上が泣いてしまうと思った。自分は転んだら大泣きする。転ぶと兄上が直ぐにやってきて、『グクだいじょぶ?』と助け起こしてくれるので、僕も急いで兄上を助け起こそうとした。「ちみあに…だいじょぶ?」「だいじょうぶだよ?ありがとうグク。」兄上は一人で立ち上がって、衣に付いた土を払った。僕も手の届く場所を手伝った。「グクはやさしいね。」優しいのは兄上だ。衣の裾を踏んでいた僕を、責めたりしなかった。転んだ拍子に、兄上は掌を怪我して僕を抱き上げられなかったから、護衛を呼んで僕は連れていかれた。兄上も手当てをするため、別の護衛に連れていかれた。それが、兄上と会っていた、最後の記憶。いつも一緒に遊んでいた兄上が姿を見せなくなり、僕は毎日のように乳母へと尋ねた。「ちみあには?」「智旻さまは…智旻さまは……、」乳母は、そう言って泣き崩れてしまうので、埒が明かない。その頃の僕は好奇心の塊のような子供で、どうして兄上が遊んでくれなくなったのか知る為に、意地になって使用人達に訊いて回っていた。すると一人の下男が、「智旻さまがあんなことになるなんて…。いや、今言った事は忘れてくだせぇ!」と言って逃げ出した。" あんなこと? "不吉な予感がした。それ以上聞きたくないと思った。けれども僕は、もう一度兄上の事を訊く為にその下男を探したが、暇を出され郷へ帰ったという。僕は、使用人達に兄上の消息について訊くのを止めた。兄上の身に何かあって、僕とは遊べなくなった。それが心配で堪らなかった…。皇帝の息子達が顔を合わせる事なんて、元服してから参加する式典の時だけ。僕は七番目の末席の皇子だから、お披露目は一番遅かった。幼い頃ともに過ごした智旻兄上は、皇子の参列席には見受けられず、会わなくなってしまった兄上に会うことが、唯一の楽しみだった僕は早々に退屈してしまった。けれど、僕が七番目の皇子なら他に六人の皇子がいなければならないのに、一人足らないのも事実。隣に座る皇子は、僕のすぐ上で年も近いので尋ねてみた。「あの、テヒョンィ兄上…、」「ん?」「兄上様たちがお一人足らないように思うのですが…。」「…………そうか、お前はまだ幼くて知らなかったのだね。祝いの席で話す内容ではないので、後で教えてあげようか。」「はい、ありがとうございます。」式典が終わり、無礼講の食事会が始まった。僕は挨拶方々兄たちに酒を注いで回り、最後にテヒョン兄上のところまで来た。しかし、酒を注ぐ盃を手に取らず、暗い顔をして僕を見上げる。「忘れたわけではないけれど、思い出さないようにしていたんだ。」「………何をでしょうか。」「兄上様たちが、一人足らない理由だよ。」胸の奥が、どくん、と鳴った。題字デザイン▪サムネイル…MIさんSpecial Thanks!

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    太陽と、雲に隠された月  ~序章 1.~
  5. 「あっ、あっ、あっ、あっ。」揺れる、筋肉質な白い 尻。仰け反る背中。快 感 が、昇り詰めていく様子が見て取れる。尻 を割り開く指に力が入る。「何度見てもいいねぇ。」さらに奥まで 突 き 入れる。「う、あっ、あぁ……。」汗ばんだ 背 中 がさらに 仰 け 反 る。半分開いた障子から、月明かりがその背中を映し出す。艶っぽい光を放ち、風が熱を冷まそうとするが、さらに熱さが増す。「も……堪忍。」「堪忍?」智が首を傾げ、櫻井を覗き込む。「智殿……も、もぅ、堪忍……。」智はすっと 腰 を引く。「堪忍か……、すまねぇな。」「さと…し……っ!ぁあっ!」押し付けられた 腰 の深さに、櫻井は、いつ終わるともわからない 快 感 の波に飲まれて行く。「翔さんがそんな顔をするから、お月さんも恥ずかしくなっちまったか。」智は楽しそうに 腰 を前後させながら、空を見上げる。上気した顔に、乱れた髪の貼りついた櫻井が振り返る。「今宵は満月。」そう言った智の顔は、薄明りの中でも艶めいて、櫻井の鼓動を熱くする。「満月は翔さんに似てるな。」「あぁっ!」智の腰が押し付けられると、櫻井の 四 つ ん 這 いの腕が、ぐっと突っ張る。「いつまでも、その顔を見せとくれ。」今宵は満月。中秋の名月。月すらもその顔を隠すほど、艶めかしい櫻井の顔を知るのは智のみ。

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    Japonesque ― 十五夜 ―
  6. 紅玉の店内で散歩の準備していたらさとち君が神妙な顔をして俺の横に飛んできた「しゃちょう ・・・ おいらたちを おおちゃんのところにつれちぇって」突然言い出すから吃驚する「何か用があるの?」一人きりで言いに来るのだから何かあるのだろう ・・・ただ ・・・ 俺に出来るかどうかなんだ大ちゃんの所行きのドアを開ける術がない「ふちゃりをむかえにいくの」「二人?」「うん、しょうくんとま~くん ・・・」真剣な眼差しは気まぐれに提案しているようには見えないこの子の中で何かがあるのだろう ・・・「二人は大ちゃんの所にいるの? エルフの国じゃなくて?」「うん、ひ~ちゃんがかみのにわにいる おおちゃんにあいにいっちゃの ・・・ ふたりもいっしょにいる ここからは ひ~ちゃんひとりじゃないと いけないの ・・・」もしかして ・・・ この子は全て知ってるのかも?「おちびちゃん ・・・ あ~ちゃんは蒼ちゃん?」答えてくれないかも知れないけど確認の為に聞いてみるさとちは周りをきょろきょろ見回して誰もいないことを確認後、ゆっくりと頷いた「どうして赤ちゃんになったかも知ってるの?」今度は小さく頷いて ・・・「あのままじゃったら ・・・ あおちゃんは ・・・ ほんとうにいなくなっちぇたの ・・・ みんなをねむらせるために ちからを ・・・ じぇんぶつかっちゃから ・・・」俯いたちびちゃんの蒼い瞳から大粒の涙がポロリと落ちた「だから ・・・ あんなに年を取ってたの?」初めて会った頃の蒼ちゃんは今とは違い初老の男性で凄く草臥れた顔をしてた 今とは全く違う ・・・「あおちゃんは ・・・ ふろうなの ・・・ なのに ・・・ おいらがうまれちゃとき じいちゃんになっちぇた ・・・」「だからか ・・・ 瞳が ・・・」彼の蒼い双眸は輝きを忘れ光の届かない深海の闇の様だった「しぇかいをきりはなちたら ひかりにとけちぇ ・・・ きえちゃう ・・・ だから ・・・ おおちゃんが ・・・」「時空を超えて力を集めたんだ ・・・」あの時、蒼ちゃんを救う方法を考えて全てを準備した ・・・「うん、おいらに ・・・ かならず みらいに かえるから あきらめずにまっちぇちぇ そういっちぇたの ・・・ だから ・・・ おおちゃんは ・・・ あのあと ながいながいねむりについちゃ ・・・」これを実行する力を蓄えるための長い眠り着々と準備をしてても今の大ちゃんと同化できなかったらどうするつもりだったんだろうさとちが思い出したように辛そうな顔をする「ちびちゃん、一人で頑張ったんだね」この子の強さはどこから来るのだろう健気すぎて ・・・ こちらが泣きそうになる ・・・「ううん ・・・ あおちゃんがそばにいちゃから ・・・ だからがんばれちゃの」それでも一人になるかもしれないその不安と戦ってたはずだから ・・・ 俺に会った時 ・・・あんなに頑張ってたんだ ・・・思わずさとちを抱き上げてしまった ・・・「5にんのせんちが  じぇったいにたすけちぇくれるっちぇ おおちゃんもおいらも ちんじてたから ・・・ だから ・・・ こわくわなかっちゃよ ・・・」 辛かったのはこの子なのに辛そうな顔をした俺を慰める ・・・この子の為なら ・・・原初の神であっても心が動かされたはずだから、すぐに同化して計画を実行に移した「あおちゃんは 生まれ変わったんだね」「だから ・・・ あかちゃんなの そんで ・・・ こんどは ・・・ ひ~ちゃんが おかえりなしゃいを いうばんなの」そういう事か ・・・緋~ちゃんが自分で見つけなければ蒼ちゃんが戻ってこれない ・・・「それは分かったけど どうして大ちゃんの所に?」「ひ~ちゃんはひとりでがんばるの ふたりはおいらたちといっしょに あおちゃんたちのかえるをまつんだよ」そう言って笑みを浮かべた「それは分かった ただ、ここで大丈夫なのかな?」ここにはエルフが誰もいない俺達だけで面倒が見れるのかだ ・・・「5にんのせんちがいるんだから じぇったいだいじょうぶなの それにね、おいらたち ようしぇいは  ひとのくににきせつを ちらせにくるのがおしごとだっちゃの だから ・・・ ここはあんぜんなの」この国の妖精と妖精の国の妖精の違いか ・・・この子がそう言うのならきっと大丈夫だ 「二人を迎えに行こうね 欅さんなら連れて行ってくれるだろうから」「うん、ふたりを よんでくる!」大ちゃんとちびちゃんが計画したミッションは俺が思ってたよりも深い意味を持ってた二人がこの店に戻って来るまで俺たちはちびちゃん達と待つだけ今度は緋~ちゃんが頑張る番だきっと上手くいくそう信じて ・・・欅の爺さん、ドア開けてくれるかな? <続きます>  

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  7. この記事は、妄想恋愛小説(BL)です。苦手な方はUターンを♪美しい鳥とふたりの物語 【翔潤】 10新王子がお披露目されました。国はお祝いムード一色です。お城の中も、何事もなかったように、華やいだ空気でいっぱいです。新王子は本当に可愛らしく、日に日に周りの人間を魅了します。王妃は誰にも言っていませんでしたが、実は今度は女の子が欲しいと、密かに願っておりました。生まれて来た子は、王子ではありましたが、本当は姫なんじゃないかという噂まで囁かれる程の愛くるしさで、王妃は3人の兄たち以上に、ジュンを溺愛しました。そして、冷静な国王でさえ、もしかすると勘違いした近隣国の王子が、「ぜひ我が妃に。」と、結婚を申し込んで来たら、どう対処すればいいのだ?と、本気で悩むほど、ジュンは可愛らしく、みんなを虜にしました。3人の兄たちも、それは、それは、大切に可愛がり、溺愛です。こうしてジュンは、呪いなどなかったかのように、すくすくと大きくなって行きました。*****一方、妖の子は、森の奥深く、隣国との境に近い、大きな湖のほとりにある、古く小さな城に、連れて来られました。賢者の妻と、城の管理や雑務を担う、年老いた使用人夫婦1組が住まう、その古城の存在は、誰にも知られていませんでした。妖の子を匿うにはピッタリの場所です。最初、賢者は妖の子を、この古城の塔に、幽閉するつもりでした。けれど、連れ帰った妖の子の顔を見た妻が、それを止めました。「この乳飲み子は、まだ、悪さをする力は持っておりません。 魔力を感じるのは、この瞳のみ。それだって、悪いものには思えません。 それに、呪術師様に、この瞳の色を消す術を、頂いて来たのでしょう? だったら、暗く冷たい塔に閉じ込める意味は、ないと思います。」そう言うと賢者の妻は、包まれていた紫の布の中から、妖の子をそっと抱き上げました。目を覚ました妖の子は、美しいオッドアイで、賢者の妻を見つめました。「私が、この子の母になります。」賢者の妻は凛としてそう言うと、妖の子を愛おしそうに抱きしめました。少し前、妻は、賢者との間に出来た子を、産むことなく亡くしていました。そのせいで体を壊し、今日まで、この城で、ひっそりと暮らしていたのです。人に会うのを嫌い、森の出入口に結界を張って、隠れるように・・・。亡くした子のことばかり考えて・・・。そこに、急に連れて来られた、生まれたばかりの、妖の子。亡くした自分の子を重ねてしまっても、仕方のないことかも知れません。実は、賢者の妻は、白魔術を使う魔女でした。この先、妖の子が、なんらかの力を持ち、人とは違う道を歩き出したとしても、ただ狼狽え、為す術がない、などと言うことにはならないでしょう。妖の子の義母となるのに、これ以上の適任者はいない。賢者はそう考えて、妻の言い分を聞くことにしました。何より、久しぶりに見た、妻の心からの笑顔に、賢者は心の底から、安堵したのです。やっと生きる気力を取り戻してくれた。そう思い、その笑顔に、抗えるはずなどありませんでした。「そうと決まれば、この子に名前を付けてあげなくちゃ。」妻の言葉に、賢者も頷きました。そして二人は、同じ名前を口にしました。「「ショウ・・・。」」生まれて来るはずだった子に、付けるつもりでいた名でした。こうして妖の子は、『ショウ』と名付けられて、賢者と妻の子として、育てられることになりました。使用人夫婦には、養子を迎えたと説明しました。ショウの登場で、見る間に元気になった妻を見て、使用人夫婦もとても喜び、一緒になって、ショウの世話をし、その成長に、一喜一憂する、賑やかな生活が始まりました。妖の子は、幽閉するべき忌むものとしてではなく、ただの愛おしい幼子として、ジュン王子と同じように、愛情を注がれて育って行きました。つづく******************************妖の子も、『ショウ』と言う名前をもらい、穏やかな暮らしを手に入れました。双子の誕生にまつわるお話はここまで(*´▽`*)次回、少しだけ、時が流れます。

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    美しい鳥とふたりの物語 【翔潤】 10
  8. 正直、自分が打った蕎麦は食べられたものではない (ちゃぶ台をひっくり返すクラスだ)もし誰かが打った蕎麦で俺の前に出されたら間違いなく「まずい!」と言ってと思うそれくらい酷い代物そば粉を使った蕎麦モドキだ ・・・それでも ・・・ 貴方は残さずに食べて「翔さんの初めての蕎麦です」そう言って嬉しそうに笑ってくれた 俺は笑顔になれるよ美味しいお蕎麦を頂けたからね ・・・でも ・・・ あれだけ不味かったのに ・・・優しさだけでは ・・・やっぱ愛?(すごく嬉しいが)ちょっと気の毒な気が ・・・(俺が言うなって話だけど)夕食の片づけを済ませベランダの椅子に座り水割りのグラスを手に空を見上げる月の光を受けた貴方はまるで女神の様に美しい「智君 ・・・ もしかして気を遣ってくれた?」「何にですか?」質問の意味が全く分からないってって戸惑った顔をする「蕎麦の事なんだけど ・・・」「蕎麦? ・・・ 楽しかったですね(笑) 蕎麦打ち!」「味の事なんだけど ・・・ あんなに不味い蕎麦を ・・・ 申し訳なくて ・・・」「まだ気にしてるんですか? ちゃんと蕎麦の香りがしました それに、二度と食べられない蕎麦です だって初めては一回だけだから」「流石にあれを食べさせたと思うと ほんと ・・・穴が有ったら ・・・」「入らないでくださいね 最初から上手にできる人はいませんよ 僕もブチブチお蕎麦でした 父ちゃんが笑って食べてくれました 『智、練習あるのみだな』って」お父さんの声までしてくれる「ふふ ・・・ お父さんにそっくり(笑)」「親子ですから(笑)」可笑しそうに笑いながら水割りを飲み干した「父も作ってたと思う?」「僕は作ってないと思います(笑)」「俺もそう思うんだよな ・・・ 画伯父ちゃんは器用そうだけど 父は ・・・ 俺と同じ匂いがする ・・・」「それだと ・・・ 蕎麦が作れないですよ ・・・」正直、それが一番の心配練習しても上手くできる要素がない「材料の無駄使いになりそうなのが 一番の心配なの」「じゃあ、これから二人の時は 翔さんのお蕎麦だけを食べます そうしたら上達度が分かりますよね」真顔で考えてるけどそんな上手くいかないって ・・・祖母に食べさせるお蕎麦は貴方が作った蕎麦の方が悟り祖父ちゃんの蕎麦に近い気がするんだよな ・・・「そうだけど ・・・」「お店がお休みの日に 蕎麦打ちの練習をしましょう 僕が来れる日は来ます 無理な時は翔さんが師匠の家に」「それって毎週会えるって事?」「ええ ・・・ お互いが忙しい時は 無理かもですが ・・・」忙しくても時間を捻出する忙しくて会えないのは本当に辛い ・・・一瞬でも顔を合わせたいって思うんだから「じゃあ、来週からね」「はい ・・・ あっ! ・・・ 翔さん」貴方が俺の腕を掴んで空を指さす「流れ星です! 願い事しないと ・・・」「そうだね ・・・」俺の願いはただ一つずっと貴方の隣にいたい ・・・<続きます>  

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  9. 「美味しい!ハンドドリップとはまた違う味わいになりますね」「分かる?さすが」「分かります、分かります」しょおさんが、味の違いが分かるようにと以前飲んだことのあるコーヒー豆を使ってサイフォンで淹れてくれた。「抽出方法によってこんなに変わるんだ…。すごい、面白い」「そうなんだよ」「コーヒーって奥が深いですね」「知れば知るほどハマっていくんだよな~」コーヒーの話をするしょおさんはキラキラしている。「実は最近、コーヒーを淹れる動画とか見ちゃうんです。すごく興味が出てきて」コーヒーを知ることはしょおさんのことを知ることのような気がして、空き時間とかについコーヒーについて調べてしまう。「いつか自分でも淹れられるようになったら楽しいでしょうね」「だーめ。お前はそんなことしなくていいの」「えー?私だってやってみたいですよ。しょおさんに憧れてるんですから」「お前が飲むコーヒーは全部俺が淹れるって決めたから」しれっとそんな宣言をする。しょおさんの愛情はちょっと重ためだけど、めちゃくちゃ嬉しい。「じゃあさ、そんなにやってみたいなら、ジュンが淹れたコーヒーは俺が飲むよ」「えぇ!?そんな、しょおさんに飲ませられるような代物ができるとは思えないんですけど!」「大丈夫。失敗したらしたで、なんか可愛いじゃん」しょおさんの理論は時々よく分からない。「今度コーヒーの淹れ方レクチャーするよ。初めてのコーヒーは俺に淹れて」「でも素人ですから…しょおさんのお口には合うかどうか…っていうか多分合わない…」「いいから!いや、楽しみだなー」「はぁ…」仕方ない。動画を見ながら家でコソ練すれば少しはマシなのが…「お前、家で練習とかするなよ?」ぎくっ。「なっ、なんでバレたんですか?」「練習禁止!俺はジュンの初めてが欲しいの!」「なんか…言葉のチョイスが変態ちっくなんですけど…」「変態じゃない。偏愛だ」「ヘンアイ?」「偏った愛情。俺の偏愛はコーヒーとお前」「え、うそ。コーヒーと並んだ?」「光栄だろ?」「うーん。でもやっぱりコーヒーの方が上ですよ、しょおさんは」「ん?」「さっきだって、すぐにコーヒーの方にいっちゃったし…」サイフォンの途中だったことに気づいたしょおさんは、イチャイチャをサクッと中断してコーヒーの方に行ってしまった。「あー。あれは、ちゃんと計算したんだ」「計算?」「コーヒーは太陽の恵だから、無駄にはしたくないだろ?だけどジュンともイチャイチャしたい。両方手に入れる方法を考えた時、コーヒーを淹れた後にゆっくりイチャイチャしようという結論に達したのだ!」「…合理的ですね」「天才だろ」あの一瞬の沈黙でそんなこと考えてたんだ。しょおさんは得意げにドヤってるけど。なんとなく腑に落ちない。まぁいいか。コーヒーと並んだなんて確かにすごい。「でも本当に美味しいです、サイフォン」「へぇー」カップに口をつけると、しょおさんがニヤニヤしながら顔を覗き込んだ。「さっきの、気にしてたんだ?」「べ、べつに…」「自分が待ってって言ったくせに」「……」それを言われるとぐうの音も出ない。でも普通、あの状況であんなあっさりとストップできる!?「でも俺、コーヒー淹れてること途中で忘れたの、初めてだよ」「え…」そういえば「忘れてた」って言ってた。あの一瞬は、コーヒーよりも私のことを考えてくれたってこと?「だから拗ねるな」「拗ねてなんかいません」「じゃあこっち向いて」「今コーヒー飲んでるんです」「向いてくんなきゃ、また耳噛んじゃうぞ」こぼしたら困るので慌ててカップをテーブルに置く。「もう、しょおさん…」「捕まえたっ」「わっ」振り向いた途端、そのままソファに押し倒された。「ちょっ、待って」「お前の待っては当てにならない」うっ。確かに。「でも、ほら、コーヒーがまだ…」サイフォンで淹れたコーヒーはまだ半分くらい残っている。冷めたら無駄になってしまう。「お前なぁ、俺を誰だと思ってんの?」見上げたしょおさんの頬にははっきりと「いただきます」の文字。「この豆は冷めてからアイスにしても美味しいんだよ」「え…」「だから今すぐ飲まなくても大丈夫。後で冷やしてゆっくり飲もうね」それも始めから計算済み?「策士」「他に質問は?」あぁどうしよう。だってもう心臓が爆発しそうなのに。「ない…です…」「よろしい」しょおさんの綺麗な顔が近づく。もう何も考えられなくなって静かに目を閉じた。

  10. ┅ ✤BLを含む完全妄想のお話です✤┅翔性別も分かり顔を見た事でよりイメージが湧いたのか、智はノリノリで『ベビー服、買いに行きましょ!』病院を出た俺たちは前回断念したデパートへ出産祝いを探しにやって来た。『男の子だから、青とか?う〜んでも新たな櫻井家のヒーローだからやっぱり赤?でも赤は翔さんの色で...』性別がわかったところで結局悩むことには変わらないらしい(笑)店員さんに声を掛けてアドバイスを受けながらあっちこっちと手に取って見ている。でもな、その七五三みたいな服はまだまだ早いと思うぞ?『えっ?だってスーツみたいで翔さんっぽくてカッコイイかなと思って...』...俺の事じゃないけど、なんか気分いいからカッコイイのとこだけもらっとくわ。目を輝かせて選ぶ智の楽しそうな顔を見ていた。よかった...無事に産まれた事が一番だけど、智が笑っててくれてよかった...正直怖かったんだ、この日が来ることが。楽しみにしてるのは目に見えてわかっていたし、誰よりもハラハラしてたんじゃないかって事も。あの日お互いの気持ちをぶつけ合って、その後からも赤ちゃんの話題はタブーとはしてこなかったけど。やっぱり口に出すのも少しは躊躇われたりしたし、なるべく冗談みたいに喋ったり、智の様子を伺いながらしてきたつもり。でも、さっき抱っこする姿を見て、あぁ、もう大丈夫なんだって。ホントに愛おしそうに抱く姿を見て、乗り越えられたんだなって思った。うっすらと涙を浮かべていたのもわかったよ。血の繋がりはないけれど、智もあの子の立派なおじさんだよ。そうやって嬉しそうにしてる智を見られる事が、俺の幸せだな。『ねぇ、翔さんも考えてくださいよー!』赤と青のベビー服を自分の前に当てて見せてくる。うん、可愛いよ、もちろん智がだけど。「両方買ったら?」『いいんですか?』「俺と智、二人のおじさんからのプレゼントってことでさ。」『っ!...はいっ...///』うん、いい笑顔。『でも、僕の方はまだ若いから、さとちゃんって呼んでもらいたいなぁ〜。翔おじさんとさとちゃん』「ぅおいっ!せめて翔にぃにしてくれ!」『翔にぃとさとちゃん...どこかで聞いた事ありますね?』「...あぁ、ちょっと生意気な奴な?」『あの子もかわいいですよ?』「...まぁな。よしっ、せっかくだからそのかわいい奴とも遊んでやるか!」『そうですね♪』選んだベビー服は丁寧にラッピングしてもらい、それぞれ赤と青のリボンを掛けてもらった。せっかくならと相葉さんとカズくんにも連絡をいれたけど「数少ない二人きりを邪魔すんな!」ってカズくんから返事が来たらしく、喜びを伝えたかったのにと言ってむぅと拗ねていた智だけど「ほら、あの二人は俺たちみたいにいつでも出来るわけじゃないからね」『...そっか。それもかわいそうですね...』顔を赤くしていた。『ジュンくん、赤ちゃんの練習させてー!』次はちゃんと抱っこ出来るようにってジュンにお願いしてたけど「はァ?!さとちゃん、俺そんなガキじゃないよー!」まぁ大きいし、赤ちゃんみたいな抱っこは無理だろう。座って横抱きしてんのもお互い辛そうだぞ?「俺、こっちのがいいな♡」だからって向かい合わせて跨ぐような抱っこを俺が許すわけないだろうがっ!『もう〜、ジュンくんも翔さんも喧嘩しないの。よしよし♪』すっかり親モードの智に赤ちゃん扱いされた俺とジュン。『さぁみんなで仲良くしましょうね♪』さすがに休日の公園、いい歳した男とまだまだ幼い顔だけど一応成人してる男、まだガキだけどすっかりイケメンの小学生、三人で抱っこし合ってる姿はちょっと...カズくんに見られなくてよかったと思うけど、智が楽しそうだし、なんだかんだとジュンも嬉しそうだし。俺も気持ちがあったかくなったからよかった事にしよう。その日は何となく智の家族に会いたくなって、ジュンを送りながら大野家にお邪魔して、そのまま泊まることにした。智が風邪を引いたあの一件から、智のお母さんと俺の母さんは連絡を取り合ったり時々お茶やランチに出掛けているという。「櫻井さんのお母様はね、面白いのよ〜。お話してて楽しいのよ」全く同じ事を母さんも言ってた気がする。おっとりした智のお母さんとハキハキというかズケズケというか、ハッキリとした性格の母さん、一見合わないようにも思えるけども。まぁ、二人ともよく喋るという共通点はあるな。そして、お母さん似の智とやっぱり母さん似だと言われる俺が相性バッチリなんだから、全然おかしな事でもないんだろうな。大野家のみんなも櫻井家の新しいヒーローの誕生に喜んでくれた。実は少しだけ申し訳ない気持ちにもなったんだ。だってうちには櫻井家の跡継ぎができたけど、智んちには...と思っていたら「うちは私がいるから任せてよ!決めたの、彼氏を婿入りさせるからね!」智のお姉さんがみんなに堂々と宣言していた。その言葉にお父さんもお母さんも嬉しそうに笑い、智も安堵の表情を見せた。沢山の笑顔を見た、そんな一日になった。michaの話の傾向をご存知ならばなんとなくお気付きかと思いますが…次が最終話です

  11. S出会った頃からすでに大人だった智くん。それに苦労人で精神面でも大人だった。そんな智くんに早く追い付きたくて…大学生の頃は必死だった気がする。俺のことを養ってくれて…身の回りのことも…だから早く社会人になって智くんと肩を並べたかった。そして、自分が決めた教師の道…智くんみたいに子どもに関わる仕事がしたくて、勉強も試験も研修も…がむしゃらに頑張った。それなのに……教師になってたった半年で…音をあげてしまった…。まだまだやれる気持ちはもちろんある。でも…体に不調を来すと…どうにもならない。もどかしさだけが残って…情けない…。智くんを抱きしめて…心のモヤモヤをなんとかしたくなった…。「…翔くん……頑張らなくていいからね。」…え?目を開けると…智くんが俺を見て微笑んでいた。頬に手を当てて…優しく笑う智くんは…俺の癒しでしかない…それなのに…どうしてか…涙が溢れてきた…。「……頑張ってたよ、十分。…でも…体が1番大切…翔くんの体も心が壊れかけてるのに…僕はこれ以上頑張れとは言えない。」…智くん…。「…お母さんからメール来てたんだ。」…えっ…「翔くんのことは僕が1番わかっているからって…だから僕の判断に任すって。」…母さんが…?「翔くん…辞めていいよ。」えっ…「…悔しいかもしれない…翔くんの性格なら。」智くん…「でも……翔くんなら教師以外の仕事もチャレンジできるって思う。」…教師以外の仕事…?そんなことを考えたこともなかった。せっかく教師になったんだから…一年目だから…いきなり担任を任されたから…たまたま…保護者と合わなかったから…来年になったら…今を乗り越えたら……そう思っていたのに……辞めていいって…智くんが…そう言った…。「……すぐに答えを出さなくてもいいんだけどね。今はとにかく…学校のことは忘れて。」…無理だよ…忘れることなんかできない。常に頭の片隅にあるんだもん…休んででも…休んでることに罪悪感が増して…こんな俺を…生徒や保護者はどう思ってるんだろうって…そんなことばっかり考えてしまう…「……ケホッ…!」「翔くんっ!?」息が…苦しい……喉が詰まる……「翔くんっ!ゆっくり呼吸して!落ち着いて…ゆっくり…ゆっくり…」智くんに抱きしめられ…背中を擦ってもらって…少しずつ…ゆっくり呼吸ができた…「…はぁ~……すぅ~……はぁ~……すぅ~…」そして、そのまま俺は眠っていった…。

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    me  me  she 番外編 11
  12. ┅ ✤BLを含む完全妄想のお話です✤┅智『翔さ〜ん、ここのパソコン早く片付けてくださいね。健太くんにいたずらされますよー。』「おぉ〜、ちょっと待って〜、もう少しで洗濯干し終わるから」櫻井家のニューヒーロー、健太くんが産まれてもうすぐ3年。今日は僕たちの部屋に健太くんが一人でお泊まりする事になっている。今までにも2回くらい試してみたんだけど「グスン...ままぁ...」まだ二歳、やっぱり夜になるとママが恋しくなっちゃって、迎えに来てもらうことになったけど、さて、今日は大丈夫かな?今年の9月には海外赴任から准一さん夫婦も戻ってきて、僕たちは新たに部屋を借りた。「もう一回電車デートから楽しむ?」部屋をどこに借りるか考えた時、実家近くの方にっても思ったけど。やっぱり会社は近いに越したことはない。「朝からゆっくり智との時間が持てるし、帰りだって早く帰って来れれば夜の時間もたっぷり取れて、それはそれは濃密な時間を...」そう言う翔さんをジロっと睨んだけど...僕だってそう思ってはいる。会社が近ければ激しく愛されて翌朝体が怠くても...ねぇ?そう、新しい部屋と言えばあの後まーくんも一人暮らしを始めた。当然カズも一緒になのかと思ったけど「俺は先生としての責任があるから。きちんとそういった教育をして、生徒や保護者、先生達にも理解を得られてからじゃないとダメだから。」二人の時間は取れるようになったみたいだけど「そういう真面目な所もまーくんらしいし、好きだけど...俺への責任はどうなってるのかな?」カズはちょっと寂しそうにはしていた。だけどこの前集まった時「少しずつみんな分かってくれてきてるから。もう少ししたらちゃんと迎えに行くから待ってて」みんなの前で約束しあってた二人の首にはお揃いのネックレスが光ってて「迎えに来てくれる時は指輪にしてね、まーくん♡」あまのじゃくじゃないカズはとっても可愛かった。ジュンくんは中学生になって、野球部ではなくサッカー部に入ったらしく。「両方で勝って初めて翔にぃに正面から挑めるから。それまでサトシも待っててね♡」すっかり大人っぽくなっていつの間にか呼び方まで翔さんみたいになっていた。「勝手に呼び捨てしてんじゃねぇよ!でも、5年ってのは甘く見積もり過ぎたかもな...俺もうかうかしてらんねぇな。」翔さんは30歳を前にしてジムに通い始めた。「おふろは、さとちゃんとはいるー」さすがに健太くんを二人で入れるわけにはいかず、どっちと入る?と聞いたら僕を選んでくれた。「くっ!ここにもライバルが...」翔さん、こんな小さい子にまでヤキモチ妬かないでください。変わらずに使っている広いベッド、小さい健太くんなら間に寝かせても余裕があるからよかった。「ままのあかちゃん、いつうまれる?」「健太が3歳になってからかな」そう、ミカコちゃんのお腹には二人目の赤ちゃんがいて、最近それが原因で健太くんが不安定になっているという話を聞いて今日のお泊まりが決まった。悩み事相談係の出番。「弟かな?妹かも?健太はどっちがいい?」「...いらない...ボクのままとぱぱだもん!」僕は末っ子だし、翔さんも託也くんとは8つも離れていたからそんな感覚はなかったらしいけど。どうしてもそう思っちゃうんだね...「ん〜、翔にぃはね、託也、健太のパパが産まれてくるの楽しみだったけどなぁ」「なんで?」「弟だったから子分にしてやろうと思ったの。でも、産まれてすぐは小さいから面倒みて、おっきくなったら一緒に遊んでやって。で、言うこと聞かせてやろうと思ったの」「しょおにぃ、わるいやつみたい...」「そうかもな(笑)でも、かわいがってもあげたよ?どこ行くにも手を繋いであげたら喜んでくれた」んふふ、翔さんらしいね。「て、つないだら、うれしいの?」「そう、翔にぃのこの手はヒーローの手なんだよ。困って泣いてる子を見つける事ができるんだ。」「...すごい!」「だろ?それに何回でも同じ子を見付ける事もできて、泣き止ませる事ができる魔法の手でもあるの。」「すごいすごい!」『守ってあげることもできるんですよね?』「そう、撫でてあげることもできるし、優しく包むこともできる。」いい話してるのにこっそり布団の中で僕の触ろうとしないで!つねってやったら、いてっ!って顔を歪めた。「ぼくのてもそうなれるかな?」小さなおててを布団から出してマジマジと見ている健太くん。僕と翔さんはその手を一つずつ握ってあげた。「健太は櫻井家のヒーローだから大丈夫!」『可愛いヒーローの健太くんは、まず産まれてくる赤ちゃんのヒーローになれるね♪』優しい健太くんなら大丈夫。お腹が大きいママの代わりに重たい物を持とうとしたり、優しくそのお腹を撫でてくれるってミカコちゃん言ってたもん。そっか、既にママのヒーローなんだね。そんな話をしてるうちに健太くんはいつの間にか眠っていて、ふと見たら翔さんまで寝ていた(笑)二人の寝顔はどことなく似ていて、きっと健太くんは大きくなったらイケメンになるね。二人繋いである手を布団にしまってあげて、布団の中では僕と翔さんの手も繋いで。三人で決して丸くはないけど輪を作った。あの時翔さんが僕の入院してる病院にお見舞いに来なかったら僕の麻酔が早く切れなかったら託也くんを映画に連れていかなったらジュースを飲みすぎてなかったら帰らずに花火を見ていたら僕がジュンくんとクジ引きに行ってたらそして遅刻せずにいつのも電車に乗ってたら痴漢に大声を出せていたら運命なんてそんなものほんのちょっとの事で変わってたはずで僕たちは出会うことはなかった。でも、僕たちは数ある運命の中から出会えたし、この手を見つけられた。きっとこの先離れても見つけられるかもしれないけど、決して離す事はないし、離しちゃいけない。だってこんなに安心できるこんなに手を握り合うだけで幸せな気分になれるねぇ、翔さんずっとずっと繋いでいましょうね、約束ですよ。ぎゅっと力を込めると握り返してくれて...ほらね、言葉なんてなくてもわかりあえる手僕は見つけたんだ─End─長くなった148話、これにて終了ですこのお話のあとがきは明日上げますとりあえず、最後まで読んでいただきありがとうございました😊micha

  13. こちらは、しょおじゅんゆうちゃんさんの妄想ネタにある、hanakoさんのプロット③を元にして書かせていただいたお話です。───────────────「おい松本っ!また自販機のボタン押しても商品が降りてこないらしいぞっ!どうなってるんだ!この間修理したところじゃないか!」会社でたまった事務処理をこなしていたら急に鳴り響いたスマホ(いや、携帯は急に鳴るものだな)。相手は得意先の大手A飲料メーカーの担当課長の旭さん。電話に出る前からいやぁな予感がしていた。この人は性格が横暴で、何だかいつも俺に当たりがキツいのだ。「す、すみません…!これからすぐ様子を見に伺います…。。」「当たり前だ!金を入れてボタン押しても商品が出てこなければうちにクレームが来るんだからな!」本当はこれは営業じゃなくてサービスマンの仕事だけど。先日サービスマンに頼んで修理したところなのにまた同じ不具合が発生したから、怒って今度は営業の俺に電話してきたのだろう。それほど俺は機械には詳しくないし、本来サービスマンの仕事だけど。1番の得意先の大手飲料メーカーの担当課長が怒って俺の携帯に直電かけて来たのだからとりあえず対応するしかない。現時刻は20時過ぎ。今から車走らせて機械の様子を見てってしてたら何時になるかな、、。まぁでも行くしかない。日を跨ぐなんてことは無いだろうし。俺が会社を出る準備をして社用車に乗り、エンジンをかけようとしたその時。再度スマホが鳴り響いた。画面表示を見たら『櫻井さん』。俺はドキっとしたが、とりあえず心を落ち着かせてスマホをスライドする。「も、もしもし…」『もしもし?A飲料の櫻井です』電話の向こうからとても耳に心地良い低音ボイスが聞こえてくる。『松本くん今どこ?うちの課長が急に無茶言って悪かったね。話聞いて、俺たまたま今社用で外にいて、トラブルあった機械の割と近くにいたから見に行ってみたんだよ。そしたら、ちょっと設定をイジったら直ったから。松本くん来なくていいよ。遅くにごめんね』「え、そうなんですか…?櫻井さんにはいつも、、俺を庇っていただいて…。」『そんなこといいんだよ。今回はたまたまだし、それに、うちの課長が横暴なんだから。クレーム言うなら営業の松本くんじゃなくて、修理サービス部門のほうなのにね』櫻井さんが電話の向こうで柔らかく微笑んだ気配がする。俺は胸がドキドキしながらもとにかくお礼を言って電話を切った。

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  14. 1時間もしないうちに、先頭の生徒たちが下山してきた。『お疲れ様〜!早いね〜?』[っす!体力には自信あるんで!]ふふっ…体育会系だww6人の集団が競うように下りてきた。どの子も僕のクラスの子じゃないなぁ…この子たちは野球部?サッカー部?それとも…………はっ!そんなことはどうでもよくて!下山後は、ここに集合せずそのまま学校まで戻るんだったよね…でも…生徒たちだけで行かせていいのかな…引率の先生がいたほうがいいような…『ちょっと待って〜!』どんどん進んで行く生徒たちを追いかける…『ごめんね、ちょっと待ってくれる?』[…っす!]僕はトランシーバーで連絡をする。『ぁ、大野です!ぁの、今先頭の生徒が来たんですけど…そのまま行かせていいのかな…って…』するとすぐに応答があって…〈生徒だけでは危ないですね…誰か先頭に行ける先生はいませんか〜…〉って。そしたら、またすぐに応答が…「菅田です!ボク、もうすぐ下りきるんでボク行きます!」〈よろしくお願いしま〜す!〉よし。『ごめんね?引率の先生が来るまで、も少し待ってくれる?』[っす!]ふふっ…返事、全部同じだww『…運動部だったの?中学ん時。』待ってる間、退屈しのぎに話でもしてようか。[っす!自分、野球部でした!高校でも続けます!]『そっか!』やっぱり!一緒にいた子たちも、俺は、自分は、って教えてくれた。野球部とサッカー部が3人ずつ。ふふっ♪僕のヨミ、大正解だね♪[…ぁの…先生は…何組の先生っすか?]『僕はA組とB組の副担だよ?ちなみに、美術を教えてま〜す♪』[じゃあ、自分らのクラスにも来ますか?]『そうだね?1年は全クラス行くよ?2年からは選択科目になっちゃうけど…』《ねぇ、先生って何歳?》『ん?23……誕生日きたら24…だよ?』《ちょ〜若ぇ!!もしかして先生たちの中で最年少??》『…かな?今年新卒の先生は配属されてないから…まだ2年目のペーペーだよ(笑)』《へぇ〜……ねぇ、先生って恋人とかいんの?》『えっ!?…こ、恋人っ??』…やっぱりこの手の話、好きなんだねぇ…そういうのに興味津々なお年頃だから、仕方ないか。《そ!恋人!…先生って年上の人に可愛がれてそ〜♪ね、どうなんですか〜?》なんか去年も同じようなこと言われたような気がする……ていうか、鋭いな…この子…たしかに可愛がれてる。年上の人に。…いるかいないか、くらいは教えてもいっか。『……いるよ?』《ぅえ〜いっ!いいっすねぇ!!》[どんな人っすか?]《その人何歳??》[なんの仕事してる人っすか?]次から次に質問が飛んでくる…ほんと、こういう話、好きなんだねぇ…でも……『秘密〜それは知らなくていいことだよ。』《え〜…先生、ケチ〜…》ケチだと思われても、教えられないことは教えられない。…だって相手は……「…おっ待たせしましたぁ!」いいタイミングで話を遮ってくれたのは…『菅田先生っ!お疲れ様です〜!』しかもすごい勢いで走ってきた…山を登って下りてきたとは思えないほど。元気が有り余ってるって、感じ!まだまだ若いねぇ♪だって僕と2つしか違わないもんね♪「よしっ!じゃあ、行こっか!」『あ、菅田先生〜!ちょっと待ってくださ〜い!……はいっ!帰り道、気を付けてくださいね?』少しも休まないで出発しようとしてる菅田先生に、労いの気持ちを込めてスポーツドリンクを手渡した。「…あ、ありがとうございます///…じゃあ…」ペコリと頭を下げて歩き出した。『はい!またあとで♪』「……よしっ♪…ごめんごめん、お待たせ!」菅田先生は、先頭の子たちの肩をポンと叩いて先導し始めた。ふふっ…なんかじゃれ合いながら歩いてる〜それから続々と生徒たちが下山してきた。みんなまだまだ元気だね。友だちも…できたかな。何人かずつのグループになって歩いてる。…先生たちも、生徒に混じって下りてきてる。さすがに先生たちは…疲れてるっww『お疲れ様です〜!これ飲んで元気出してくださいっ!』[あ。大野先生…ありがとうね…はぁ…疲れた…]1年の先生たちの中で、多分、最年長の城島先生。学年主任も任されてる。…本当なら…城島先生が救護班でもよかったはずなのに……今更ながら、申し訳なくなってきた……だけど、どうしようもなくて…《……大野先生〜っ!》突然、柴田先生に呼ばれた…『ぁ、はぁいっ!!』ダッシュで柴田先生の所へ行くと、膝と肘を擦りむいてる男子生徒と…もう1人……松本先生が、おんぶしてる…ってことは……捻挫か骨折か……大変だぁっ…!!翔さん、出番なし…(^_^;)

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  15. 大学に行くと斗真が駆け寄って来た。「相葉ちゃんから連絡がきたよ」「あぁスマホ触れるぐらい元気になってきたから」「なぁ。またやり直すんだよな?」「それは……どうだろ」「何で?!相葉ちゃんの事好きなんだろ?」「今はさ俺のせいで雅紀を酷く傷つけてしまったからとにかく元の雅紀に戻れるようにどんな事でもしたいと思ってる」「で、元気になった後は?」「それが……分からない。ただ言えるのはもし別れを選ぶとしたら俺じゃなく雅紀だって事」意味分かんねぇって言うからごめん詳しく話せないし、斗真は知らない方がいいって言うとそんな事言われたら余計気になるだろ!って珍しく怒ったように言った。そりゃそうかと思い詳しくは話せないけどと前置きして簡単に俺の親父と雅紀のお父さんの因縁というか出来事を簡単に話しそれから雅紀と前のように純粋に一緒に居れなくなり別れを決意した事を話した。「そっか……何か複雑だったんだな。でもさこんな事言ったら気を悪くするかも知れないけど、翔と雅紀は法的には今の所結婚出来る訳じゃないじゃん?だったらその親父さんの事と相葉ちゃんの事は切り離して考えられないもんかなぁ?」「でもさ俺は今でも雅紀のお父さんの事は許せないんだ。それはこの先段々消えていくかも知れないけど、自分の父親の事嫌ってるんだぞ?やっぱそんなの嫌、だろ」んー。難しいけど相葉ちゃんの気持ち置き去りにしてない?と言われ言い回しは違うけどさと兄と同じような事を言われ俺のした事は無駄に雅紀を傷つけただけだったのかと思い知らされた。♪。.:*・゜♪。.:*・゜♪。.:*・゜嵐の映画配給が松竹らしいし1番近い映画館はTOHOだからもしかして大阪市内まで行かなきゃならんのかと怯えてたらTOHOでもあるみたいで安心した。話は恐ろしく変わりますが秋花粉にやられて毎日目の痒みと闘っています。あんま目を擦ったらダメってアレルギーの先生に言われたけど我慢出来る痒みじゃないんですよね。同じく秋花粉の方頑張りましょう(*•̀ㅂ•́)و✧

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  16. O翔くんを抱きしめて…体を擦り続けた…そしたら…いつの間にか翔くんは眠っていた。僕の言い方が間違ったのかもしれない…話せないから翔くんの気持ちがわからない。きっと翔くんは…学校を辞めるつもりなんかさらさらないんだと思う。だって…夢だった教師…努力してやっと叶えたんだから…その気持ちは…よくわかる。僕だって保育士になって…実際に働いてみて…想像と違うことがでてきて…それならやりたいこをって…別の資格を取ったり…まわりの助けを得て託児所を立ち上げたり…それに…今はまた違う仕事をしている…。働くことで違う世界が見えてきたり…色んな人に出会って刺激をもらったり…そうやって僕は…今がある。だから翔くんにも《教師》という枠に囚われる必要はないって思う。でも…それがきっと翔くんには伝わっていない。僕の言葉選びが悪かったんだと…ストレートに言いすぎたんだって…今さら後悔していた…。人に伝えるって…本当に難しい。毎日一緒にいる人なのに…それなのに…「翔くん…ごめんね。」ピクッ…ドキッ!「………っ…し…」「…翔くん?」顔を覗き込むと…目を開けていた…「…翔くん…起きたの?」「……っ…、」「翔くんっ、…無理に喋らないで…!」すると…翔くんが僕の手首を掴んだ。そして…手のひらに指で文字を書き出した…「……あ…」「……い…」「……し…」「……て…」「……る……翔くん…」翔くんが手に《あいしてる》と書いた…。そして…その手のひらに…チュッとキスをした。「…翔くんっ!」僕は翔くんに抱きついた…翔くんはきっと…いっぱい話したいことがあるはず。今考えていること…僕に言われて反論したい気持ち…それに……夢だった教師の仕事に対する思いなんかも…言葉にできなくて…きっと苦しいはずなのに……「……っ…し…」「…え?」「……く…っ…し……いっ…」「…苦しい?翔くん…苦しい?」コクン…ほら…やっぱり…苦しんでいる人を…僕がますます苦しめている…「ごめんっ…翔くんっ!」翔くんに抱きつくと…「…っ…!」…え?「…ん…しょ…」「…翔くん?」翔くんが…せっせと僕の服を脱がせた…。

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    me  me  she 番外編 12
  17. ※ 妄想小説です実在する人物・地名・団体とは一切関係ありませんBL的表現を含みます。翔sideドラマの放映が開始され、智ものんびり出来るのかな?なんて思っていたけどそれは大間違いだった。松本が言ってた通り、今、注目の若手俳優なだけあって、忙しさは増すばかり。今度は映画の撮影が始まり、一か月間地方に行くという。かなり前から決まっていた事のようだけど、俺は寝耳に水って感じで…。1か月も智に会えないなんて、想像しただけで辛い。でも仕方ないよな。それが智の仕事なんだから。「じゃ、行ってくる」「うん。行ってらっしゃい。気を付けて…」撮影に向かう朝、あっさりそう告げる智。これから1ヵ月も会えなくなるのに、ドライな対応に少し寂しくなってしまう。「そんな顔すんなよ…。すぐ戻るんだから」「え…でも…」「1ヵ月なんてあっという間だろ?」「…あっという間…かな」俺にはめちゃくちゃ長い時間になると思うけど、ここで気持ち良く送り出さなきゃ智に悪いよな。「翔…こっち来て」「え…」智の手が伸びてきて、俺の腕を引っ張る。グイッと引き寄せられて、目の前が影で覆われた。フニっと柔らかい感触が唇にあたる。キスされたと気づいたときには、智の唇は俺から離れていた。「…っ!」「ふふ、今度はびっくり顔か?」「今のって…」「行ってきますのチュウ?」「…それなら、もっとちゃんとしたのが欲しい」そう呟いて智の腰に手を回す。だってそうでしょ?こういうのはもっと濃厚な方が、ロマンティックじゃない?智の唇を甘 噛みして、舌 先を忍び込ませる。歯 列の間を 撫 で、吸 い上 げるように口 腔 内を貪った。「…ん…あ…」ちょっと苦し気に漏 れる 吐 息さえ、愛おしい。合わさった所から熱が伝わって来て、身体が 疼 く。どうしてこうなるんだろう。智相手だといつもそう。すぐにソノ気になってしまう。リップ音を響かせながら、夢中になって キ スを続けた。玄関脇の壁に智を押し付け、窮屈そうに捩る身を雁字搦めにする。「…んんっ…しょ…」身じろぎしようとする智の手首を押さえ、拘束する。もう片方の手を服の中に差し入れ、智の 素肌 に手を滑らせた。肌 に触れるとビクっと身体を震わせる智。ああ…。そんな可愛い反応されたら、やっぱ我慢出来ないよ。今すぐ押し倒したくなるじゃん。口 づ けを解いて、智の顔を覗きこむ。「ねぇ、イイ?」「翔…」ほんのり紅潮した頬、潤んだ瞳が証明してるよ。智もソノ気になってるって。「時間なら大丈夫…でしょ?」俺の余計な一言が、智を現実に引き戻した。「時間!そうだった!わりぃ。もう行かなきゃ…」そんな~。俺のこの疼きは放置!?トロトロに溶ける智の姿はお預け!?ガッカリする俺に、智が申し訳なさそうに「ごめん」と呟く。「帰ってきたら、たっぷり楽しませてやるから。今はこれで勘弁して」そう言って、掠め取るようならキスをしてくる。たったそれだけの事なのに、フワっと気持ちが上がった。「分かった…。待ってるから」「ああ、じゃあな。行ってくる」ふにゃっと笑って、玄関の向こうに消えていく智。その背中に手を振って見送った。行ってしまった…。あの可愛い笑顔も、俺の下で妖艶に変わる姿もしばらくの間、見られないんだな。1人残されて、急激に寂しさに襲われる。これが恋の病ってやつか?智の事ばかり頭に浮かんできて、苦しくなるよ。フラフラとリビングに戻り、ソファーにドサっと身を預けた。TVのリモコンを取って、朝のニュースをチェックする。でも、全然頭に入ってこない。こんなんじゃだめだよな。しばらくぼーっとしていたけど、いつまでもこうしてはいられない。そう、仕事があるのは智だけじゃないからね。俺には俺の仕事がある。まだ時間じゃないけど、少し早めに出社して書類のチェックを始めようかな。社会人1年目の俺は覚える事も、やる事も、山積みなんだから。気合い入れていかないとね!智の言う通り、1ヵ月なんてきっとあっという間だ。そうじゃないにしても、ただ寂しがってばかりじゃ情けないしね。そうだ!この期間にまだ観てない智の映像を楽しめば良い。うんっ!そうしよう!新たな楽しみを思い付き、俄然やる気がみなぎってきた。智も仕事を頑張ってるんだ。俺も頑張らないとね!※明日は祝日のためお休み致します〜。

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  18. 中秋の名月は一年の中で一番美しい満月と言われているその月を愛でるシチュエーションとして最適な環境を作り出してる店内にはランタンとこの前のランプの灯のみ黄金色の月が庭先を照らし微かな風が尾花の穂を揺らす「凄い数の団子ですね」「お月見泥棒がたくさん来るからね」さっきも気になっていたけどその『お月見泥棒』ってなに?怪訝な顔をしてたのが分かったのか苦笑いの彼が訊ねる「お月見泥棒、知らない?」「ええ ・・・ 知らないです ・・・」恥ずかしながらその言葉自体知らない「嘆かわしいねえ ・・・ 昔の日本では当たり前だったんだけど ・・・ お月見の云われは知ってる?」「はあ ・・・ 何となく ・・・」尾花を飾る意味を調べたけどそこまで読んでいなかった ・・・月を愛でるだけじゃないのは何となく理解できてるけど「月見が三回あることは?」「へ?」「3回もあるんですか?」「旧暦の8月15日 芋の収穫を祝う芋名月 現在で言われる中秋の名月 旧暦の9月13日の十三夜は 栗や豆の収穫を祝う栗名月 もう一つは田んぼの神様に感謝する 旧暦の10月10日 十日夜(とうかんや) 三回月見をしたんだよ」「つまり収穫祭の様なものですか?」「そのものずばりだね 尾花はこうやって飾ったり 他を守るためにつるしたりした それで「月見泥棒とは」 お供えした月見団子を こっそり盗み食いすることだよ」「盗み食いですか?」「『お月様が食べた』ことにされるから この日は団子や芋、お供えしてある物は 勝手に食べて、持ち帰っても良いんだよ お供えがない家には悪戯したという 言い伝えもあるね」「それって ・・・ ハロウィンに似てますね」「ケルトの行事だな ・・・ まあ ・・・ 似てるところもあるが 意味合いはだいぶ違う 菓子を貰い歩くのは似てるが(笑) この国は不思議な国だ ・・・ いまじゃ月見よりハロウィンの方が有名 ・・・」それが嘆かわしいと言わんばかりに肩をすくめて頭を左右に振る「新しもの好きですものね ・・・」「ふふ ・・・ 寛容な人種なんだな ・・・ 珈琲飲む? それとも酒?」「お酒もあるんですか?」「月見酒って言うだろ」話をしてる最中にも子どもたちが愛らしい声で叫びながら中に入ってくる「つきみどろぼうで~す」「おお ・・・ 好きなだけ持ってけ 尾花も忘れずにな」「は~い」あの子たちドアから入ってきてない ・・・庭からか ・・・「そこに座ってて 腹が減ってるって顔してる(笑) 何か出してやるよ」彼はニヤリと笑ってこの前のランプが置いてあるテーブルを指さす「ああ ・・・ その前に ・・・ あの絵 ・・・すごく気に入りました ・・・ 代金を支払います ・・・」まずはこれを伝えないと ・・・その為に探してたんだから「その必要はないよ あのウサギが勝手に跳ねて 君の所に行ったんだから(笑)」取り付く島もない状況でさっさとカンターの向こう側に歩いて行った<続きます>    

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  19. 「まさき。俺は仕事で遠いとこ行くんだ。で、その仕事にはまさきを連れて行けない」「エッ!!ヤダ!!ボクモイッショダメ?」「今度の仕事はいつものとこじゃないからダメ」「ボク……ヒトリデオルスバン?」「仕事終わるのだいぶかかるんだそれで……」「ボクヒトリヤダヨ!!」まさきが悲しい顔して悲痛な声で叫ぶのを聞いて今すぐでも抱きしめてやりたかった。「まさき最後まで聞けって。それで俺が仕事に行ってる間翔さんとこで待っててよ」「エッ?ショーチャントイッショ?」おいで。と言うとまさきが来たので膝の上に乗せて頭を撫でた。「ニノが帰って来るまでここで俺とまさ…まーちゃんと一緒に待てるかな?」「マーチャンモボクトイッショ?」「うん。俺はまさきくんと一緒に居たいけど嫌?」「ンー。イヤジャナイ。ニノ、ボクココデマッテル」3人でホッとして顔を見合わせた。「まさき仲良くしような」そう言ってギュッと抱きしめるとまさきもギュッと抱き着いてきてこの感覚久しぶりだなぁと思っていたら…「ショーチャン二ギュッシテモラウノナンカウレシイ」「そうか。俺もまさきをギュッと出来て嬉しいよ」そう話してるとニノがヤレヤレって感じで翔さんまさきに甘々だからと言うとしょうがないよだってまさきくん可愛いもんって雅紀が言うのを聞いて。まさきと雅紀。3人で過ごす日々が俄然楽しみになった。

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  20. 同級生がポメ化しましたⅢ