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  1. ナー究極読本』(別映画秘宝)をお読みいただければと思いますが、一般に比較されるのは『インターナショナル劇場版』・『ディレクターズ・カット版』・『ファイナル・カット版』の3バージョン。主な違いは「デッカードがレプリカントなのかどうか?」に係る部分と残虐描写やナレーションの有無など。特にデッカードがレプリカントか?という問題はこの作品の根幹にかかわる問題なので、次の項で触れています。メイキング・オブ・ブレードランナーAmazon(アマゾン)1,500〜15,352円別冊映画秘宝ブレードランナー究極読本&近未来SF映画の世界 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)Amazon(アマゾン)1,465〜5,580円デッカードはレプリカントなのか?改めて書くまでもなく、デッカードはレプリカントを処理する死刑執行人・ブレードランナー。そのデッカードが、本人も知らなかったけれど実はレプリカントだったとしたら?これはかなり大きなどんでん返しです。もしそうだとしたら、彼がレプリカントを殺すという行為の土台から揺らいでしまう。下にリンクした『岡田斗司夫ゼミ』によれば、実はリドリー・スコットは当初からデッカードのレプリカント設定にこだわっていて、他の製作陣の反対を押し切ってデッカード=レプリカントの設定で試写版を作ったのだそうです。ところが観客の反応は予想以上に低調・・・青ざめた製作陣は急遽ハッピーエンドに変更すべくレプリカント設定を削除したのだとか。それで完成したのが劇場版。ただ、結局ディレクターズ・カット版からレプリカント設定が復活し、・デッカードがユニコーンの夢を見る・デッカードは誰にも夢の内容を話していないのに、ラストシーンで「夢の中身を知っている」といわんばかりに、ガフ(ロス市警の刑事)が折ったユニコーンの折り紙がデッカードのアパートの廊下に落ちているというシーンが入ります。これだけではデッカードがレプリカントかどうかはまだ曖昧なのですが、『岡田斗司夫ゼミ』ではファイナルカット版の中に決定的なワンシーンがあることを指摘しています。(根拠はリンク先をご覧くださいね。)ちなみに、原作のデッカードは人間。ただ、一瞬自分はアンドロイドではないかという疑念がよぎったり、信仰していたマーシー教の教祖マーシーがペテン師だったというニュースに衝撃を受けたりと、デッカードの価値観・認識を根本から揺るがすような出来事がいくつか起きていきます。本当にたしかだと言えるものがなにひとつなくなっていく中で、人間とアンドロイドの境界は何か、罪とは何かを問い直していく・・・というのが原作です。個人的には、デッカードの中で人間とレプリカントの境界が揺らいでいく原作の展開が好きなので、デッカードがレプリカントである可能性を表現したディレクターズカット以降のバージョンが好きですね。ただ、あくまでも揺らぐことに意味があって、どちらであるか分からないのが好み。確定と言われてしまうと、う~ん、微妙。。。シド・ミード!ブレランを語るのにシド・ミードに触れないわけにはいきません。もともと車のデザインのために起用されたにもかかわらず、車の走る街にもこだわりたいという信念でブレランの世界観創造に大きく関与した人。「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」と「ガンダムシリーズ」で一部デザインを手がけたということで、日本でもカルト的な人気を誇るアーティストですよね。こちらの「シド・ミード展 PROGRESSIONS TYO 2019」の記事に、ミードがブレランのために描いた夜の繁華街の光景がありますが、まさにブレランの世界観そのもの!正直言ってメカにもガンダムにもYAMATOにもあまり興味がない私にとってはシド・ミードの凄さはよく分からなかったんですが、今回『岡田斗司夫ゼミ』でシド・ミードが或ることに関与していたことが分かり、俄然見る眼が変わりました。その件は次回以降にでも。日本食屋台でのデッカードと店主の会話「2つで十分ですよ」「いや4つだ」の意味は?序盤でデッカードが日本食屋台で何かを「4つくれ」とオーダーする場面があるんですが、これに対して親父は指を2本立て、「2つで十分ですよ」と答えます。しかし、デッカードは、「いや4つだ、2と2で4つだ」と言い張る。一体デッカードは何をオーダーしたのか?何故数が問題になるのか?というのが話題になって、いろんな説が出たのだそうで。(「いろんな説」についてはこちら。)ファイナルアンサーはワークプリント版に。【初回限定生産】『ブレードランナー』製作25周年記念 アルティメット・コレクターズ・エディション(5枚組み) [DVD]Amazon(アマゾン)1,433〜16,139円1体足りない?残る1体のレプリカントのゆくえ本作の中で地球に潜伏しているNEXUS6型のレプリカントは6体ということになっています。で、デッカードがレプリカント狩りに関わる前にそのうちの1体は死亡しているということが会話の中から分かるんですが、その後デッカードの前に現れたレプリカントは4人しかいません。残る1人はどうなった??というのでこれもまた諸説出てきて、中には「6人目はデッカードでは?」という説や、6人目を追う続編小説が出されたりと話題が盛り上がったようです。真相は、6体目の女性レプリカントも当初は存在していてキャスティングもされていたようなんですが、予算の都合で割愛されたのだとか。この件に関してはファイナル・カットで当初の「1人死亡」から「2人死亡」に情報が修正され、6-死亡2=4で辻褄が合う形に落ち着いたようです。この辺の話も『ブレードランナー究極読本』にあります。何故タイトルは原題の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』から『ブレードランナー』になった?原作ではデッカードのようなアンドロイド狩りの警察官は「バウンティ・ハンター」と呼ばれています。ところが、映画では「ブレードランナー」。全く名称が変わっているんです。この作品はもともと脚本を担当したハンプトン・ファンチャーが『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の映画化オプションを手に入れて、脚本を書き、映画プロデューサーに売り込んだもの。その後、監督としてリドリー・スコットが関わることになったという経緯なんですね。ハンプトン・ファンチャーは当初原作のまま「バウンティ・ハンター」を使用していたようなんですが、リドリー・スコットは「バウンティ・ハンター」という名称が気に入らず、ウィリアム・バロウズの未来小説からこの「ブレードランナー」という用語を持ってくることになったようです。こんなところでバロウズが出てくるのも面白いですよね。また、作品タイトルのほうも、当初の「アンドロイド」から「デンジャラス・デイズ」へ、さらに『ブレードランナー』へと変遷。リドリー・スコットとしては本当は『ゴッザムシティ』にしたかったらしいんですが、この名称の商標権を持つ『バットマン』の原作者に使用を拒否されたとか。ちなみに原作では「レプリカント」は単に「アンドロイド」となっています。この辺は原作者ディックとリドリー・スコットとの間のアンドロイドに対する見解の違いにも絡んでいます。リドリー・スコットは人間との境目を感じさせない存在としてアンドロイドを描きたいと考えたようで、モノという印象が強い「アンドロイド」ではなく新しい名称にこだわったようです。これは作品を観る上でもヒントになる情報ですね。この辺も、『岡田斗司夫ゼミ』を参考にしました。さて、次回書く頃にはさすがに参考文献も届いているでしょうか?次回は、岡田斗司夫ゼミでは勿論、これまであまり語られなかったように思えるトピックスについて書いてみたいと思います。(他の参考文献にはこの話題も触れられているかもしれませんが・・・どうでしょう?確認するのが楽しみです。)

    『ブレードランナー』論その2 よくある論点まとめ
  2. に、ふと気が付いた映画館が休みになっていて、観れなかったんです。やっと観れたわぁ~!ストーリーは、多くの犯罪組織によって町が牛耳られている大都市ワージーで、そのトップに君臨するロイが事故に見せかけ殺される事件が発生。続いて、200億ルピー相当の大規模な窃盗事件が起こる。一筋縄ではいかないこの事件の捜査に潜入捜査官のアショークが乗り出す。というお話です。いくつもの犯罪組織が街を支配する大都市ワージー。ある日、組織の頂点に君臨するロイが交通事故と見せかけて殺害された。同じ頃、海外からインドに運んでいた組織の金塊も爆破され消失。組織の力が衰えます。組織内では実力者の1人であるデーヴラージがロイの後継の座を狙って動いているのですが、そこへ今まで明かされていなかったロイの息子が現れます。後継者問題で組織では、誰が継ぐのか、大きな問題になっていきます。時を同じくして、ある窃盗事件が起こる。200億ルピー相当のモノが貸金庫から盗まれるが、捕まった犯人達は、ある人物に指示された通りの事をしただけで、何を何処に運んだのかを全く知らなかった。警察は潜入捜査官として活動しているアショークをこの事件に配属し、早期解決を図ろうとする。捜査官の一人アムリターは、女性という事で重要な捜査を外され、今度こそ手柄を上げて認めて貰おうと奮闘する。アショークは窃盗団の捜査をする中で、謎の男と接触し、ロイの組織に謎の金庫があり、窃盗団はそれを狙っているらしいことに気が付く。アショークは窃盗団を出し抜き、彼らより先に鍵を手に入れようとするのだが・・・。そんな最中、大きな転機が起こり、突然にサーホーが現れる。サーホーとは何者なのか。そして彼に盗めないものがあるのか。彼の正体は・・・。後は、映画を観てくださいね。この映画、面白かったなぁ~!大きな転換が2回あり、中盤でどんでん返しがあり、最後の最後で、またも大どんでん返しがありました。いやぁ、よく出来ていたなぁ。本当に面白かった。3時間近くあるのに、全然目が離せないんですもん。それに、インド映画の面白い部分もカットしていないんです。ちゃんと派手なダンスもしてくれて、凄く楽しみながら、アクションを楽しめて、サスペンスストーリーも楽しめるんです。本当に良く出来た娯楽作品でした。覆面捜査官のアショークは、何をやってもカッコ良くて超強いんだけど女に弱いという、典型的なヒーロータイプで笑えました。この覆面捜査官という部分がとっても重要で、一人か二人しか顔を知らないというんです。怪しいでしょ。でも、知っているという人物が捜査官の中にいるから、誰もが疑わないんだけど、ある当たりから、あれ?と思い出すんです。どーも謎の男と連絡を取っている仲間がいる事に気が付くんです。え?裏切り者なのかな?一体、それ、誰なのよっ!ってなると、中盤の大どんでん返しが来るんです。そう来るかぁ~って思っていると、やっと最初の組織のボスが殺された事件と繋がっているという事が判ってくるんです。最初に出てきたボスの暗殺事件と窃盗事件が、どう絡まっているのか、よく解らないんですけど、ある程度進んでくると、それが繋がっている事が判ってくるんです。その辺りも、作り方が上手いなぁと思いました。ちょっと無理ムリ気味だけど、インド映画だし、楽しいからいいんじゃないかなぁ。そして、サーホーの活躍に繋がっていくんですが、このサーホー、女に弱いので、女を人質に取られちゃうと身動きが出来なくなっちゃうんです。そして、組織のボスの後継者戦争に巻き込まれていくのですが、このロイの息子と敵のデーヴラージ、どちらも超悪い奴っぽいのに、段々と、ロイの息子ってイイ奴なのかな?って感じになっていきます。ある村の大量虐殺事件が出てきて、それを止めていたのがロイで、無理に虐殺したのがデーヴラージだという事が判っていくんです。そうなると、悪の組織のロイが悪役じゃなくなるじゃんって感じになっていくところが、面白いんですよ。何処の国でも、ギャングやヤクザ的なものは悪い奴らとなっているけど、ロイがボスの組織は悪い事もやっていたんだろうけど、同時に良い事もしていたらしくて、荒れている国を収めるには、ある程度の悪も必要だったという事が判って、正義ばかりを振りかざしても何も進まないもんねって思った私でした。日本の政治家って、正義感ばかりを振りかざすでしょ。混乱時は、ある程度の悪い事も見逃すくらいにしないと、解決しないことって、私は多いと思うんです。偉そうにTwitterとかで呟く人がいるけど、はっきり言ってカッコ悪いなぁと思って見ています。反対に、正しくないけど今はみんなで手を汚してでも解決しようよっていう事を言える人の方が、信用出来ます。そして、組織も大都市ワージーも、騒動は収まり、悪徳警官や汚い奴らは成敗しちゃうぞっ!って感じで楽しめるんですよ。うんうん、王道のヒーロー映画なのですが、やっぱりインド映画って面白いなぁ。大好きです。こんなに上映時間が長いのに、こんなに笑えて、ドキドキワクワク出来て、目が離せないなんて、他の国の映画ではありえないっしょ。必ず中だるみするもんね。インドダンスもインド映画も最高です!私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。私は大好きな映画の1本になりました。これ家でじっくり観たいなぁ。Blu-rayが出たら買っちゃうかも。ぜひ、観に行ってみてください。ぜひ、楽しんできてくださいね。・サーホー|映画情報のぴあ映画生活バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray]Amazon(アマゾン)4,341〜9,612円バーフバリ2 王の凱旋 [Blu-ray]Amazon(アマゾン)3,257〜8,656円

    「サーホー」バーブバリのプラバース最新作!やっぱりインド映画は最高だな。本当に面白かったです。
  3. しいのです!なんと映画撮影のために、コロナフリーのビレッジ建設を計画中なんですって!ト)俺って天才!トムと言えばの『ミッション:インポッシブル』ですがね、コロニャンの影響で、新作の撮影が大幅に遅れているのです。本来なら、この2月からヴェネチアにて撮影を開始する予定が、撮影開始直前に延期。その間に、悪役で出演予定のニコラス・ホルトが、スケジュールの都合で降板してしまったりと、弊害も出てきております。トムだって、遥か彼方、国際宇宙ステーションまで行く予定がありますしね。このままじゃマズイってことで、MailOnlineによりますと、オクスフォードシャーにあります空軍基地の跡地に、関係者全員が滞在できるビレッジをつくろうと思い立った模様です。情報筋がThe Sunに明かしたところによりますと、すでに撮影は大幅に遅延。出来るだけ迅速安全に、これからコトをすすめたいところ。ところがどっこい、今の状況では、関係者が宿泊するホテルを確保するのが難しいのだそうです。どこもコロニャンの影響で休業中なんだとか。「コストはかかるが、トムはいつでも誰よりも、事を大きく、より良くする。そしてこの映画には、多くがのしかかっている。『ミッション:インポッシブル』は全て巨額の興行収入を上げてきたから、スタジオはスケジュールを取り戻すのに賛成さ」とは関係者のお言葉。ナルホド、トム氏、やはりスケールがナニゴト大きい!これが実現すると、「世界でも最高クラスのビッグスターたちが、オサレでリッチなキャンプ場で共同生活することになる」とのこと!わお!紛れ込みたいような、ご遠慮被りたいような。一日中一緒に身体張って仕事して、帰ってキャンプまで一緒だなんて、考えるだけで息が詰まりそうですが、そこはトム・クルーズ。きっとプロもプロ、プロの中のプロ、プロ・プロフェッショナルでしょうから、そんなことで気まずくなったりしないんだと思われます。だって、トム・クルーズですもん!とは言え、ファースト・アシスタント・ディレクターがBBCのラジオに出たり、サイモン・ペッグがVarietyのインタビューに答えたりして、話してましたケド、『ミッション:インポッシブル7』は今年9月から撮影開始予定とのこと。半年ばかり遅れてしまいましたが、きっとトムがなんとかしてくれることと思います!期待して待ちたいと思います!☆トムクルーズがサイエントロジー所有の豪華ペントハウスに引越しか!?こちらぽちぽちっとお願い致します!人気ブログランキングへにほんブログ村

    トム・クルーズがコロナフリービレッジ建設を計画中ですって!
  4. まで合計8日間TV映画部門に上がった男33人の女性34人の候補者を対象に投票を行った結果、tvNドラマ「愛の不時着」で呼吸を合わせたヒョンビンとソン・イェジンが第56回百想芸術大賞男女人気賞を受賞すると伝えられた。ヒョンビンは2位の歌手オング声優を50万票差で下しソン・イェジンは歌手アイユを30万以上の票差で上回り、人気賞1位になった。第56回百想芸術大賞は、来る5日午後4時50分から京畿道一山キンテックス7ホールで無関係中行われる。3年連続シン・ドンヨプ・パク宝剣・配水池がMCに出て三時間余り授賞式を導く。元記事ソン・イェジンさんとW受賞男性部門ヒョンビンぶっちぎりの1517925票偶然下3桁がビニの誕生日150万って凄い⤴️⤴️韓国以外からの票もかなり入ってますよね🎵明日が楽しみ過ぎるのですが「愛の不時着」の人気はまだまだ健在私はなんとな~く薦める位に抑えてますが、お友達が嵌まったり、楽しんでくれている話を聞くと嬉しい"冬ソナ"以来の大ヒットとか記事は記録用にヒョンビンの過去の大ヒットドラマをこれから見る方の参考記事も『愛の不時着』はなぜ人々の心を掴んだのか 個を大切にするこれからの時代の理想の恋愛関係元記事はこちらからどうぞヒョンビン出演作で振り返る韓流ラブコメ 『私の名前はキム・サムスン』から『愛の不時着』まで元記事はこちら

    D-1、いよいよ明日!
  5. ケ。大林十八番の古映画。かんそう発声の抑揚を排除した「棒読み」の台詞やベタな言い回しは1950〜60年台の邦画をイマージュしたものだろう。日本の情景を残した臼杵市にマッチさせようとした意図だが古いその時代の邦画にさほどの情感がない自分には奇異にしか思われない。しかしその果敢な試みは嫌いじゃないし、面白く思った。小津を思わせるアングルなどオマージュのあるフィルム。大林監督に敬意と好感と信頼をこめて「やっていやがる、ルネッサーンス!」と心ん中で乾杯してた。若い時の悔恨をモチーフにしてるが台詞回し同様に登場人物たちの情感も平坦に見えて大仰さがない。むしろ冷淡に思えるほどだが「そういう演出」のおかげで普通でリアルでさえある。だから、邦画にありがちな涙をたたえながら壮大に主題歌が流れる…みたいなコトにはならない。その点で歌の「なごり雪」ファンには安心。伊勢は「なごり雪」を淡々と歌っていてそこがよいのだ。たとえば細かくてすまんけど、イルカは「いま春が来て君はきれいになった」の「に」を伊勢より半拍長く歌っている。半拍分だけ「きれい」が強調され主人公の思いが【余計に】こちらに伝わってしまう、不満。そこはサラリと余熱を残さないでほしいとこ。(←個人的思い入れ)今回、映画を機会に「なごり雪」を改めて聴いてみた。美しさを増して動き出す君。降るべきを雪でさえ知るのに僕はホームに留まって落ちて溶ける雪などを呆然と眺めている。君と僕の動と静の対比。別離の悲しさよりも、取り残された僕のやるせない後悔が感じられる名曲と思う。ただ、映画はその後の話になるので、別れたばかりの歌の時制では違和感が残る。ここは、「なごり雪も降るときを知り」→「なごり雪も経(ふ)るときを知り」と古風な歌*の掛詞で解釈してしまふ。彼女も僕も28年という時間の長さを知ったのだと。DVDには監督自身の本作への解説がついてる。監督、30分近くしゃべり通して、まったくもう、どれほどの映画愛なのか。でも、しゃべりすぎてネタばれがふんだんに入ってるのでそれを先に観ないほうがよいです。wwにほんブログ村*古風な歌「花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに」

    「なごり雪」 も経(ふ)るときを知る古里映画。
  6. 朝日放送と松竹(京映画撮影所、現・松竹撮影所)の共同製作。TBS系(現在とネットワーク編成が異なる)で毎週土曜日22:00 - 22:55に放送。全36話。助け人走る BGM 「紫煙立ち上る時」 ~殺しのテーマ~『必殺仕掛人』『必殺仕置人』の成功により『仕置人』の延長と『仕掛人』の続編が企画されていたが、『仕置人』の放映中に起こった、必殺仕置人殺人事件の影響を受け、これらの予定が白紙となり、代わりに本作が制作される。仮題として『痛快! 助け人走る』『お助け人走る』などの案があり、作風もそれまでと異なり、一般的な時代劇の雰囲気が強調され、タイトルからも「必殺」の文字が外されている。そのため、当時の視聴者には本作が必殺シリーズの第3作であるとの認識が希薄だった。 本作は佐賀潜の『清兵衛流極意 - 明治泥棒物語 -』を原作としている。だが、引用されているのは「幻の清兵衛」が盗賊時代の業を用いて難題を解決するという点のみで、それ以外はほぼオリジナルの設定とストーリーで展開される。 当初は明るい作風であったが、第24話で必殺シリーズ初となるレギュラーキャラクターの殉職で助け人が解散する。これを機に、第25話以降は雰囲気が一変し、奉行所の目を盗んで裏の仕事を行うというハードボイルド・タッチの作風となった。 助け人走る エンディング 「望郷の旅」 Full 森本太郎とスーパースター配役:助け人中山文十郎演者 - 田村高廣酒好きの素浪人。辻平内からは「文さん」と呼ばれる。明朗快活な性格で、人当たりが良いが、流派は我流ながらも腕の立つ剣客である。妹のしのと共に長屋に住み、その日暮らしの生活を送る。しのを溺愛しており、由緒正しい家に嫁ぐことを望んでいるため、男を近づけさせないでいるが、妹思いが高じるあまり、勝手に婚約させようとすることがある。助け人崩壊後は困窮するが、しのの援助もあり、平内ほどは困らなかった。為吉の死が心に重くのしかかっており、当初は裏稼業への復帰を渋る。だが、自ら招いた頼み人の死に責任を感じ、裏稼業を再開する。第27話で太刀を売り払い、お吉のために5両を用立てている。終盤まで、利吉としのが恋仲であることを知らされていなかったが、最終話で、2人の関係を認め、しのを利吉に託し、待っていたお吉と共に旅立つ。辻平内演者 - 中谷一郎坊主頭の侍崩れで、陽気な人物。文十郎からは「平さん」と呼ばれる。三度の飯より煙管が好きで、標的を目の前にしながら傍にあった高級品の煙草に手を出したり、自分で煙草の葉を蒸して手作りしたり、街頭の珍しい煙草屋で楽しんでいる。女にも目がなく、博打にも手を出すなど、根っからの享楽家。気ままな一人暮らしの一方で、別居中の妻に毎月、八のつく日に生活費を送ることを約束しており、今も妻子のことを大事に思っている。八の日を迎え、金策に奔走するシーンがよく描写される。少年時代、父親は飢えていた自分と母親のために窃盗と殺人を犯し、島送りで行方知れずとなる。その後、辻家の婿養子に納まったが、武家社会に嫌気をさして出奔した過去を持つ。助け人稼業崩壊後の終盤は仕事が全く無く、困窮し、辻家の恥として、妻から会うことも拒絶されてしまう。文十郎とは表裏とも気の合う間柄だったが、最終話で大奥 中臈脱出の依頼を巡って対立する。その大仕事の後、わだかまりを残したまま、一人で旅立った。油紙の利吉     演者 - 津坂匡章清兵衛の配下で、助け人の密偵。お調子者の男だが、仕事には忠実である。文十郎の妹のしのと密かに付き合っている。元々は清兵衛の配下の盗賊で、潜入の際などは盗賊時代に培った業を見せることがある。本人によると、盗賊歴は12年である。助け人解散後は清兵衛に託された店を一人で切り盛りし、依頼人との仲介人も務める。奉行所の監視下から巧みに逃れつつ、文十郎たちに繋ぎを取り、仕事を依頼した。出羽国本荘郡日吉村の出身で5歳の時に人買いに売られ、村に残った両親と2歳違いの兄と生き別れになった過去がある(第29話)。最後の大仕事の後、文十郎にしのとの仲を認められ、しのと頼み人のおちさを連れて、旅立つ。為吉演者 - 住吉正博清兵衛の配下で、助け人の密偵。利吉の盗賊時代からの弟分で奉行所に捕まって拷問で石を何段も積まれても口を割らなかった過去がある(第5話)。生真面目な性格で、私生活も謎だったが、第24話で、家族がいることが明かされる。裏の仕事にかかわる者として、実の息子に自分が父親だとは明かさず「為のおじちゃん」と呼ばせていた。利吉同様、元々は清兵衛の配下の盗賊であった。第24話で、奉行所に捕らえられ、苛烈な拷問を受けるが、助け人稼業のことを決して明かさず、絶命する。お吉演者 - 野川由美子芸者で、助け人の密偵。姉御肌で、気風のいい性格。文十郎とは互いに好きあっているが、喧嘩も多い。第5話で、助け人の裏の仕事を知り、以後、清兵衛に気に入られ、裏の仕事に加わる。なお彼女だけは助け人だと奉行所に割れなかった(第25話)。最後の大仕事の後、一人で旅立とうとする文十郎を待ち伏せし、共に旅立つ。島帰りの龍演者 - 宮内洋第20話から登場。裏の仕事専門の一匹狼の青年。島流しから戻ってきた男で、江戸に帰ってきて、早々に裏稼業としての「助け人」を始める。他者の助けを借りようとせず、当初は清兵衛達に喧嘩を売るに近い形で顔を見せる。だが、清兵衛の気迫から裏稼業を行うにあたっての覚悟や未熟さを悟り、彼の配下となる。助け人崩壊後は困窮した文十郎や平内とは異なり、さほど生活は変わらなかった。最後の大仕事で、清兵衛たちを逃がすために囮となり、大勢の捕り方を迎え撃ち、満身創痍になりながら最後は橋の上から川に落ち、生死不明となる。中山しの演者 - 佐野厚子文十郎の妹で、普段は茶屋で働いている。兄思いだが、何かと自分に干渉しようとしてくる点については反発している。文十郎の裏の仕事を知らず、助け人の表の仕事をする兄を情けなく頼り無いと愚痴をこぼす。裏の仕事に出向こうとする兄に不審を抱いたりしていたが、為吉の捕縛で、奉行所からの追及を受けた際に、文十郎から真実を聞かされる。以後、彼女も裏の仕事を、繋ぎ役として手伝うようになる。最終話で、利吉との仲を文十郎から認められ、兄と別れ、利吉と共に旅立つ。清兵衛演者 - 山村聰助け人の元締。表稼業では口入屋を営む、人当たりの良い初老の男。裏の「助け人」の元締として、文十郎と平内に裏の人助け、殺しを依頼する。かつては「幻の清兵衛」と呼ばれた大盗賊で、現在は足を洗っているが、裏世界の人間との交友関係も広い。元締のため、自らは原則として動かないが、情報収集を行い、裏の仕事の先陣を切ることがある。場合によっては例外的に殺しを行っている。第24話で、奉行所に捕まった為吉のために奔走するが、結局、彼を救うことはできず、為吉の死に責任を感じ、裏稼業から手を引く。店は利吉に任せ、為吉の故郷に遺骨を届けるため、巡礼の旅に出る。その後、江戸近郊の山奥の小屋で仏像を彫っていたが、偶然、出会った侍の頼みで、一時的に江戸に戻る(第33話)。最終話で、大奥に絡む裏の仕事を文十郎たちに持ち込む。その他辻綾演者 - 小山明子平内の妻。辻家の子女で、辻家の体面を重んじる。出奔した平内には毎月、八の日に養育費名目の金を払わせ、それが無い時は自ら赴いて、取り立てる。息子に様々な稽古事をさせ、平内から得た金はこれにつぎ込んでいる模様。平内を頼りが無いと軽んじる一方で、今も彼を愛していると思われる描写もある。助け人崩壊後は実際の内容如何にかかわらず、奉行所の取り調べを受けたことで、辻家の汚点とし、関係を絶縁する。弓坂の庄八演者 - 伊吹新吾     助け人崩壊後、奉行所の監視下に置かれた文十郎らに牽制をかける人物。文十郎らに高圧的な     態度で接し、時に難癖を付けたりする。最終話で、利吉の後を付けて、助け人の隠れ家を突き止     めるが、清兵衛の投げたノミを胸に受けて絶命した。中村主水演 - 藤田まこと北町奉行所の定町廻り同心。前作『必殺仕置人』の登場人物で、第12話に登場。清兵衛らの裏の仕事を嗅ぎつけ、自分も一口乗せるように脅迫するが、清兵衛は裏の仕事の代わりに、盗賊一味の捕縛の手柄を立てさせる。上記のことから殺しはせず、十手術で盗賊を仕留める。あらすじ:かつて「幻の清兵衛」と呼ばれた大盗賊の清兵衛は現在は大工を営みつつ、助け屋稼業を開いていた。助け人は、依頼があれば、犬の世話、ゴミ拾い、どぶ掃除と、どんな仕事も請け負う口入れ屋。そこで働く助け人の中には、その日暮らしの気ままな生活を送る、素浪人の中山文十郎と侍崩れの辻平内がいた。 大の男がやるにはみっともないと、妹のしのに呆れ返られる文十郎であったが、実は、彼らは清兵衛から別口の仕事も受けていた。それは表沙汰にできない仕事、表では解決できない裏の仕事であった。 文十郎と平内はその腕っぷしの強さを生かし、表では解決できない仕事を「闇の助け人」として解決していく(第1話)。 文十郎と平内たちの前に、島帰りの龍が突如現れる。彼は自分も裏の仕事をすることを宣言し、商売敵となる文十郎らへの挨拶と牽制を行う(第20話)。いくつかの出来事の後、龍は清兵衛の命を狙うが、自分の未熟さを逆に思い知ることとなり、清兵衛の配下となる(第21話)。 助け人の裏稼業は頼み金の小判から足が付き、為吉が北町奉行所の与力、黒田に捕まる。黒田は無実の者でも拷問で痛めつけ、手柄を得ようとする男で、執拗な捜査で助け人たちを追い込んでいく。些細な罪状で文十郎らも牢屋に入れられてしまうが、為吉は拷問に耐え抜き、最後まで口を割らずに息絶える。解き放ちとなった助け人たちは為吉の仇を討つことを決意。黒田とその配下の同心らを始末した後、清兵衛は裏稼業から身を引くことを決め、助け人稼業は事実上解散する(第24話)。 清兵衛が為吉の墓標を弔う為に巡礼の旅に出た後、助け人は表稼業・裏稼業ともに奉行所の追及を逃れるため、表向きは店を閉めざるを得ず、文十郎たちは生活苦に見舞われる。ある日、利吉が裏の仕事を持ち込む。龍は仕事を引き受けたものの、文十郎は為吉の死を思い出し、平内は別居中の妻と息子の事を考えて仕事を断る。その後、平内は奉行所に捕縛された事で妻から離縁され、自らが関わった頼み人の死を龍から聞いた文十郎は裏の仕事に復帰する決意をした(第25話)。 清兵衛が江戸に帰参し、文十郎らに仕事を持ち込む。それは大奥からお手付き中﨟のおちさを脱出させるという大仕事であった。助け人の意義を主張する文十郎と、大物すぎる相手に難色を示す平内が対立しつつ、町方の目を盗んで計画を進めていたが、ほどなく将軍が逝去したため、脱出は不要となり、依頼も取り消される。 しかし、おちさは桜田御用屋敷に軟禁され、脱出幇助の依頼が助け人に再び持ち込まれる。大奥の思惑も絡む中で、文十郎たちはおちさの救出を強行。成功するが、助け人たちは捕り方に包囲され、文十郎、平内、龍は大立回りを演じながら血路を切り開いてゆく。やっとの思いで、逃走のための舟のある場所まで辿り着いたところで、龍は自らが囮となることを申し出て、捕り方の集団に単身立ち向かう。舟の上の清兵衛らが見守る中で、龍は死闘の末に重傷を負いながらも最後の技を決め、捕り方を道連れに川へ落ち、姿を消した。 龍の犠牲で無事に江戸を脱した助け人たちは、これからの道を各々決める。文十郎は妹のしのを利吉に託し、待っていたお吉と共に夕陽の草原を旅立っていった(最終話)。 視聴方法:ネット配信については、U-NEXTなどで「必殺シリーズ」を順次配信していますが、全シリーズ同時ではないようですので、その都度チェックください。GYAOでレンタル:「助け人走る」購入する場合は、TSUTAYA、AMAZONで可能なようです。

    時代劇連ドラ「必殺」シリーズ 第3シリーズ「助け人走る」をレビュー!
  7. 大林宣彦脚本:剣持原作:筒井康隆製作:角川春樹プロデューサー:山田順彦、大林恭子撮影:阪本善尚編集:大林宣彦音楽:松任谷正隆出演:原田知世、高柳良一、尾美としのり、根岸季衣、岸部一徳、津田ゆかり、きたむらあきこ、入江若葉、入江たか子、上原謙、内藤誠①映画館が再開しました!僕は大阪なんですが、緊急事態宣言が解除されて、休業していた映画館も先週あたりから再開し始めました。とは言え、どこも非常に慎重に、感染リスクを最小限に抑えながらの再開になっていますね。予約できる座席の間隔を空けて、座席表が市松模様になってる。これ、休業前にも一部の劇場で導入していましたが、今はほぼすべての劇場がそうなっていますね。他にもマスク着用義務だとか、入場前の体温測定だとか…。第2波は確実に来るだろうから、気をゆるめてる場合じゃないと思います。映画館が慎重に準備してくれるのは、ありがたいですね。再開したはいいけれど、上映する作品がない…というのも大きな問題ですね。新たに封切りされる作品がまだまだ少ないので、各館休業前に上映していた作品をとりあえずやってる。結果、思いもよらないロングランになってたり。あとは旧作の上映。そこは、各館趣向を凝らしたラインナップになってて面白い。2020年、全国あちこちのメジャーな映画館で「ローマの休日」とか「エデンの東」とか「シン・ゴジラ」とかやってるって、今年の初めくらいの時点で、いったい誰が予想したでしょうね。名画座みたいで面白いんだけど、悩ましいのは、お客さんが来なくても困るけどその一方で、あんまり混んでも困る…というところでしょうか。そこまでレアな、映画館でやったら絶対見に行く!という映画はやりにくいのかもしれない。うーん難しいですね…。ともあれ、映画館が再開したのは嬉しいことです。これから少しずつ、新作封切りも増えていくことでしょう。観に行く側も、間違ってもクラスター起こしたりしないように、十分に注意深く行動したいものですね。②アポロシネマのことというわけで、再開後一発目の映画館なんですが、あべのアポロシネマで大林宣彦監督の「時をかける少女」を観てきました。いきなり昭和!ですが。前に映画館に行ったのは3月後半の「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」だから、2ヶ月以上ぶりになりますね。「ハーレイ・クイン」も、アポロシネマでした。見納めと見始め。天王寺にあるアポロシネマは、僕の家からいちばん近くにある映画館で、子供の頃からなじみ深い映画館なのです。アポロビルという、いかにも昭和の香り漂うネーミングのビルの中にある映画館。昔は「アポロローズ」「アポログリーン」という2つの映画館でした。友達とチャリンコこいで、「プロジェクトA」とか観に行ったのを覚えてます。今はとなりのルシアスビルと一緒になって、9つのスクリーンがある近代的なシネコンになっています。なんだけど、アポロビル側にあるスクリーン1と2は、昔のアポロローズ、アポログリーンの雰囲気をいまだに残していたりします。今は、座席は2席空けでの販売。ラインナップもなかなか趣向を凝らしてくれています。「志村けんさん追悼」の「鉄道員(ぽっぽや)」、それに「大林宣彦監督追悼」で、「ねらわれた学園」(1981)と「時をかける少女」(1983)が上映です。泣かせるラインナップですね!というわけで、再開第1弾は懐かしの「時をかける少女」を観てきました。もう何回も観てる映画ではあるけれど、映画館で観るのは初めてだったんですよ。いや〜良かったです。やっぱり、映画館で観ることに意義のある映画ですよね。③迷路のような尾道の魅力「時をかける少女」は大林宣彦監督の追悼記事でも1回触れていますが、映画館で観ることで、これまでのどの鑑賞よりも集中して、どっぷりと浸ることができました。やっぱり、「集中する」というのは、映画館の暗闇の中で映画を観ることの、大きな効果ですね。今回観ていて本当に素晴らしいなと思ったのは、ロケーション。風景の魅力ですね。尾道…なんだけど。でも、ただ風景をあるがままに撮ってるわけじゃない。隅々までこだわって、すごく作り込んだ、凝りに凝った風景。存分に演出のこもった風景の映し方になっています。「転校生」と同じ尾道で撮るにあたって、大林監督は撮り方をガラッと変えています。「転校生」ではたくさん出てきた海の光景が、「時かけ」では一切出てこない。高台から町を見下ろすアングルでさえ、海が入らないように注意して撮ってますからね。同じ町とは思えないくらいです。全編を通して、じっくりと描き出されていくのは、入り組んだ迷路のような路地の光景。坂の町・尾道の、普通の通学路がいきなり急な階段になったり、隣の家が崖下に見えたりするような、高低差の激しい立体的な面白さ。細い路地がどこまでも続く、暗くて狭い路地裏の、どこか異世界めいた不思議な風景。周到なのは、戸外の風景だけでなく、屋内の風景も、どこか奇妙な不思議さを演出するように配置されているところです。道より低いところに庭があって、大きな温室があり、生い茂る木々に母屋がほとんど覆い隠されている深町邸。あえて屋根裏のようなスペースにあって、奇妙だけど居心地の良さそうな一夫の部屋。和子の家も、いかにも日本的な路地の奥にありつつも、和洋折衷の独特の家になっているんですよね。庭に向かって開かれた日本的な居間から、円筒形をしたモダンな玄関が見える。吾郎の家は醤油の醸造元で、大きな醸造蔵がある。蔵の2階からテラスのような屋上の庭に出て、そこから周囲の瓦屋根を見下ろす。本筋と関係のないようなそんな動きをじっくりと映して、空気感を醸し出していくんですよね。登ったと思ったら下っていて、2階の出口が隣の1階に繋がるような、不思議な町。そんな迷路の町を、原田知世の和子が軽快に、駆け抜けていく。まだSF的なことが何も起こる前から、まるで時をかけているような。そんな感覚になっていくんですよね。④尾道と、エンドクレジットの奇跡映画のロケは実は尾道だけでなく、近くの竹原市でも行われています。吾郎の家の醤油蔵、屋根から瓦が落ちてくるお堂、時計店、一夫が植物採集に行く海辺の岩などが竹原市で撮られています。和子が何者かに追われたタイル小路、時をかけて訪れた神社、和子たちが通う高校、和子の家、深町邸などが尾道です。尾道三部作の公開後しばらくの間は、尾道の観光協会で「ロケ地案内図」が配られていて、上記のロケ地が地図で案内されていました。住人が住んでる個人の家まで地図に載ってたのは当時ならではですが、まあ何かとトラブルはあったのかな…とは思います。大林監督と尾道の関係はいろいろと紆余曲折があったようで、その後、尾道に旅行に行った時は、「おのみち映画資料館」をはじめとして、大林宣彦監督の名前はバッサリ消されていて、寂しい思いをしたものです。今はどうなのかな…。最新作で遺作の「海辺の映画館」は20年ぶりに尾道で撮影されているので、尾道市の側も態度が変わっているといいのですが。現在では、深町邸も和子の家も、タイル小路も取り壊されて残っていないそうです。竹原市の方が町並み保存地区になっていて残っている風景は多いそうで…やや皮肉なことですね。ともかく、尾道の迷宮的な魅力の封じ込められた映画として、大林監督の尾道を舞台にした他の作品にもない、独自の映画になっていると思うんですよね、本作は。迷宮にどっぷり浸るという点でも、映画館で観て良かったと思います。あとはやっぱり、原田知世さんですよね…。本作の、彼女の輝きはちょっと尋常じゃない。彼女の人生の中でもたぶん2度とない、ある決定的な瞬間を、フィルムに封じ込めた作品だと思うんですよね。これは、計算でどうこうできることじゃない。エンドクレジットの、ものすごい多幸感。あれちょっと他にないですよね。それまでのドラマで役を演じていた人たちがみんなニコニコして、「時をかける少女」を歌う知世ちゃんを囲んで、初主演映画をやり遂げた知世ちゃんを祝福して、みんなで拍手をする。そういうカーテンコール。そんな映像をラストにつけているのに、全然白けない。むしろ、ドラマの大団円感が増している…というのがすごいなあ、と。⑤映画館で観るということこのブログは、基本的に映画館で観た新作映画レビューを書くつもりで、始めたものです。古い映画についても、リバイバルで映画館で観た時にのみ、書くようにしていて。映画館で…というところに、こだわるつもりだったんだけど。コロナで映画館に行けなくなってしまって、旧作映画レビューを書くようになりました。そうなると、それはそれで割と好評に読んで頂いて。自分でも書いてて面白かったりしたので、旧作について書くことは、今後も続けていこうかと思っております。ステイホームで映画館に行けなくなって、家でテレビで観るのが主になって。今は主に配信で観るという人も多くなっているんでしょうね。新しいライフスタイル……もしかしたら、映画館で映画を観るということもこれから少しずつ「古いライフスタイル」になっていって、変わることを余儀なくされるようになっていくのかもしれないな…なんて思ったりもしたんですが。それでもやっぱり、映画館の暗闇の中で、大きなスクリーンで映画を観るという体験は、テレビやネットでは代替できない、それだけしかない体験だな…ということを思った次第です。まあ、今は何かと複雑な時期なので、ただやみくもに映画館に行くことだけが応援だとも思わないですが。うまくバランスをとりながら、映画館には出かけていきたい。これからもできるだけ、映画館にはこだわっていきたいですね。時をかける少女Amazon(アマゾン)216円時をかける少女 4K Scanning Blu-rayAmazon(アマゾン)2,873〜9,708円時をかける少女U-NEXT時をかける少女 (角川文庫)Amazon(アマゾン)416円時をかける少女 (2017 Version)Amazon(アマゾン)250円時をかける少女Amazon(アマゾン)200円

    「時をかける少女」(1983) 異世界のような路地裏の魅力。祝・映画館再開!
  8. 計に胸に迫りました邦画だったらきっとお涙頂戴なベタベタした感じににまとめるだろうけど…ヒリヒリするようなドライでビターな描き方でした。ともかくルディを演じるアラン・カミングがもう本当に素晴らしい!人を愛し、愛されることの喜び、人を思い遣る心が溢れていて…マルコに向ける眼差しが本当に優しくて、その表情・仕草からすべてがストレートに伝わってきます。裁判所で「なぜマルコを引き取りたいと思ったのか」という質問に対して「恋に落ちたの」って答えちゃうのが素敵ですよね。海外ドラマ「グッド・ワイフ」でのイーライ役の印象が強いのですが、過剰な演技ではなく、とても自然な感情表現に共感できました。そして実際にご本人が歌っているシーンがすっごく感動的。「歌手としての巧さ」なのではなく、本当に心をえぐられるように、物凄い説得力で伝わってきます。それに対してポールは、世間体を気にしながらも少しずつルディの強さに影響されて、自分自身を偽らない生き方を決断していくようになります。その過程、心の動きが繊細に演じられていると思いました。そして、感情的になりがちなルディに代わって、常に冷静に、理路整然と論破していく様がとても頼もしいのです。そしてマルコを演じたアイザック・レイヴァ君が本当に素晴らしかった!とても自然で笑顔が可愛くて、ダンスが得意。邦題の「チョコレートドーナツ」は、マルコの大好物です。彼自身もマルコと同じくダウン症候群ですが、ディズニー・チャンネルのTV映画「ハイスクール・ミュージカル」を見て演技の道に憧れ、中学校でも多くの舞台に出演していたそうです。映画出演後も様々な社会活動を続けていて、自分の夢に向かって進んでいるのが素敵ですね。ゲイのカップルということ。知的障害を伴うダウン症であるマルコのこと。そしてもう1つ大切なのはルディの「シンガーとして認められたい」という夢。ショーパブでは、女性ボーカルの音源に合わせて「口パク」で歌う仕事をしていますが、本当は自分の声で、ちゃんと歌手として認められたいという思いがあります。この映画のテーマは、様々なマイノリティへの偏見や差別からの解放であり、自分自身の声で歌うことは、アイデンティティを声に出して主張することを表現しているのだと思います。ラストシーン、悲しみと怒りを噛みしめ、ルディが歌い上げるボブ・ディランの名曲『I shall be Released』。原題『any day now(今すぐにでも)』は、この歌の歌詞から引用されています。この映画の舞台から約40年たって、社会はどれだけ変わったでしょうか。今まさに問題となっている、ミネアポリスの事件に端を発した「Black Lives Matter」。当時に比べれば差別や偏見は減っているでしょうけれど、現在も確実に存在します。日本の政権においても、不透明な事柄が次々に発生しています。司法は誰のために、何のために存在するのか。最も本質的で大切なことを、考えさせられる映画でした。

    チョコレートドーナツ
  9. 5]2017年/日映画/118分監督:西谷真一出演:ディーン・フジオカ/柊子/中村映里子/松本若菜/安藤玉恵/古舘寛治/萬田久子/貫地谷しほり■2017年 劇場公開作品 64本目『屋根裏の散歩者』『愚行録』の恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「松本若菜」を、『愚行録』だけでなく「2本」ぐらいは「確認」したかったので「連続」で見た。いつものごとく「原作」「井上荒野」など「知らなかった」。調べると「第139回直木賞受賞」作家で、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「常盤貴子」の、『だれかの木琴』の「原作」も「井上荒野」だったとは何も「知らなかった」。また「反省」「懺悔」「償い」。「結婚詐欺」の話なので、「実際どうやってだますのか」が、一番興味を引かれて見てしまったとこだった。だが極限のくそリアリズムで「騙し方」を見せる映画ではなかった。幼少期に哀しい過去を持つ「ディーン・フジオカ」が、何で「結婚詐欺」なんかするようになったかを見せる哀しい話だった。あまり「悪人」の話ではなかった。『結婚』では「4人」騙される女がいたが、「ディーン・フジオカ」がそんな「悪人」でもないので、最後は「改心」したら「私と結婚して!」という、「4人」の女が「ディーン・フジオカ」を取り合う「恋愛映画」になってしまう。僕が「ディーン・フジオカ」のように「超カッコいい男」じゃないから、自分とは「全く関係ない」、「他人事」、「遠い世界」、に見えてしまった。原作者も女性なので、「ディーン・フジオカ」になら「騙されてみたい」「女性向け」映画に見えた。とにかく『愚行録』で、「自称」恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「松本若菜」の「永遠の下僕」となることを誓っただけあり、「松本若菜」の恐るべき「極限の美」は「かなり」「凄かった」。また恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「中村映里子」「貫地谷しほり」も「凄かった」。「ディーン・フジオカ」になってみたい。画像 2020年 4月

    日記「今日見た映画 2017」64『結婚』
  10. 0年(2018年)映画の中で、注目される邦画作品をレビューしています。2018年の各賞受賞作品は以下の通りです:日本アカデミー賞最優秀作品賞   :『万引き家族』(是枝裕和)最優秀監督賞  :是枝裕和 -『万引き家族』最優秀脚本賞  :是枝裕和 -『万引き家族』最優秀主演男優賞:役所広司 - 『孤狼の血』最優秀主演女優賞:安藤サクラ -『万引き家族』最優秀助演男優賞 :松坂桃李 - 『孤狼の血』最優秀助演女優賞:樹木希林 - 『万引き家族』ブルーリボン賞第61回(2018年度) 作品賞 『カメラを止めるな!』 監督賞 白石和彌 『孤狼の血』『止められるか、俺たちを』『サニー/32』 主演男優賞 舘ひろし 『終わった人』 主演女優賞 門脇麦 『止められるか、俺たちを』 助演男優賞 松坂桃李 『孤狼の血』 助演女優賞 松岡茉優 『万引き家族』『ちはやふる -結び-』 新人賞 南沙良 『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』この年の興行収入ランキングは以下の通りでした。2018年 邦画興行収入ランキング 順位 作品名 興行収入 1位 コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 91.9億円 2位 名探偵コナン ゼロの執行人 90.0億円 3位 ドラえもん のび太の宝島 53.7億円 4位 万引き家族 45.0億円 5位 銀魂2 掟は破るためにこそある 35.6億円 6位 DESTINY 鎌倉ものがたり 32.0億円 7位 劇場版ポケットモンスター みんなの物語 30.0億円 8位 カメラを止めるな! 29.3億円 9位 検察側の罪人 28.8億円 10位 未来のミライ 28.2億円 2019年 邦画興行収入ランキング今回は、「孤狼の血」 をレビューします。「孤狼の血」孤狼の血 予告編2018年5月12日公開。第69回日本推理作家協会賞を受賞した柚月裕子の警察小説を映画化。暴力団対策法成立直前の昭和63年、広島で暴力団関連企業の社員が失踪。ベテラン刑事・大上と新人の日岡は事件解決に奔走するが……。興行収入: 7.9億円脚本: 池上純哉監督: 白石和彌出演者:役所広司、松坂桃李、真木よう子、滝藤賢一、中村倫也、野中隆光、阿部純子、竹野内豊、中村獅童、音尾琢真、駿河太郎、矢島健一、ピエール瀧、田口トモロヲ、石橋蓮司、伊吹吾郎、江口洋介あらすじ:昭和63年。暴力団対策法成立直前の広島。いまだに暴力団が割拠するこの土地で、新たに進出してきた広島の巨大組織と地場の暴力団との抗争の火種が燻り始めていた。そんな中、暴力団関連企業の金融会社社員が失踪する。それを殺人事件と睨んだマル暴のベテラン刑事(役所広司)と新人刑事(松坂桃李)が事件解決に奔走する。だが、ヤクザ同士の抗争が激化して、正義も愛も金も、全てを呑みこんでゆく。警察組織の目論み、刑事自身に関わる黒い疑惑、様々な欲望が絡み合い、暴力団と警察を巻き込んだ報復合戦の幕が上がる。正義とは何か、信じられるのは誰か。刑事たちが本当の試練に立ち向かっていくコメント:東映が、久しぶりにぶちかますヤクザ映画は、「仁義なき戦い」風「トレーニング・デイ」。広島でのヤクザ同士の抗争の中で起きた加古村組系金融会社の社員の失踪事件を、大上刑事が新人刑事日岡を連れ捜査していく。その中で、ヤクザ同士の仁義なき抗争、ヤクザを取り締まる側の警察の違法捜査なども交えた、食うか食われるかの生き残りが優先されるコンクリートジャングルを目の当たりにする。チンピラから情報を引き出すために、部下にいちゃもんつけさせ殺そうとチンピラがしたところを脅す。容疑者が潜伏している場所を捜索するために、ボヤ騒ぎを起こす。敵対組織のチンピラを殺したヤクザ幹部や共犯者のチンピラを拷問して、証言を取る。またヤクザから情報を取るために深く入り込み、ヤクザの勢力を強くするために敵対組織を摘発すべく画策していく。ヤクザ撲滅のために、ヤクザと警察の間を傾き過ぎず綱渡りで捜査していく刑事の壮絶な隠密行動。大上がヤクザを拷問するシーン、ヤクザが敵対組織の金融会社の社員の指を豚に食わせるなど、往年の実録ヤクザ映画「仁義なき戦い」を彷彿とさせる凄惨なバイオレンス。警察の内偵をくぐり抜けながら、ヤクザを捜査していく大上と日岡の二人の刑事の生き残りと正義を懸けた壮絶な戦い。一見ヤクザとズブズブの関係のように見えてしまう、市民を守るために手段を選ばないダーティヒーロー大上刑事を演じる役所広司のエネルギッシュなアクション。大上を内偵しながら自分なりの正義に目覚めていく日岡刑事を演じる松坂桃李の真っ直ぐさゆえの狂気と純粋さ。ヤクザ社会に近い存在でありながら飲み込まれない強い女梨子を演じる真木よう子の迫力。イケイケヤクザ一ノ瀬を演じる江口洋介やピエール瀧、文字通りの外道・五十子を演じる石橋蓮司など昭和の実録ヤクザ映画が復活したような熱いキャラクター。「正義とは何じゃ?法律が極道シバいてくれるんか?奴らヤクザを生かさず殺さず手懐けるんがワシの仕事じゃ」「極道は顔で飯食うとるんで。顔にクソ塗りたくられて、そのままいうわけにいくか?」など「仁義なき戦い」での名セリフに負けない名セリフの数々。ナレーションや躍動感のあるカメラワークなど「仁義なき戦い」オマージュも熱い。新しい実録ヤクザ映画のスタートを切る傑作バイオレンス映画。「警察じゃけぇ、何をしてもいいんじゃ」やっぱりヤクザ路線の血は生きていた!何といってもやくざ映画は東映のお家芸であり、ドル箱路線であった。今後の東映ヤクザ映画の復活に期待!折しも、6月から都内の東映直営映画館では「仁義なき戦い」が再上映される!

    平成30年(2018年)の映画   広島ヤクザ対刑事の戦いを描く「孤狼の血」をレビュー!
  11. 7年(2015年)映画の中で、注目される邦画作品をレビューしています。2015年の各賞受賞作品は以下の通りです:日本アカデミー賞最優秀作品賞   :『海街diary』(是枝裕和)最優秀監督賞  :是枝裕和 - 『海街diary』最優秀脚本賞  :足立紳 - 『百円の恋』最優秀主演男優賞:二宮和也 - 『母と暮せば』最優秀主演女優賞:安藤サクラ - 『百円の恋』最優秀助演男優賞 :本木雅弘 - 『日本のいちばん長い日』最優秀助演女優賞:黒木華 - 『母と暮せば』ブルーリボン賞第58回(2015年度) 作品賞『日本のいちばん長い日』 監督賞 橋口亮輔『恋人たち』 主演男優賞 大泉洋『駆込み女と駆出し男』 主演女優賞 有村架純『ストロボ・エッジ』『ビリギャル』 助演男優賞 本木雅弘『日本のいちばん長い日』『天空の蜂』 助演女優賞 吉田羊『ビリギャル』『脳内ボイズンベリー』『愛を積むひと』 新人賞 石井杏奈『ガールズ・ステップ』『ソロモンの偽証』この年の興行収入ランキングは以下の通りでした。2015年 邦画興行収入ランキング 順位 作品名 興行収入 1位 映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン! 78.0億円 2位 バケモノの子 58.5億円 3位 HERO 46.7億円 4位 名探偵コナン 業火の向日葵 44.8億円 5位 映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ) 39.3億円 6位 ドラゴンボールZ 復活の『F』 37.4億円 7位 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 32.5億円 8位 映画 ビリギャル 28.4億円 9位 ラブライブ! The School Idol Movie 28.4億円 10位 映画 暗殺教室 27.7億円 今回は、安藤サクラの「百円の恋」をレビューします!「百円の恋」百円の恋 予告編2014年12月20日公開。故・松田優作氏の出身地である山口・周南映画祭に新設された第1回松田優作賞グランプリ脚本を映画化。不器用でどん底の生活を送っていた32歳の女がボクシングを通して変化していく姿を描いた作品。受賞歴: 第27回東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門作品賞受賞 第88回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞 - 安藤サクラ 第57回ブルーリボン賞 主演女優賞 - 安藤サクラ 第17回菊島隆三賞(2015年) 脚本賞 - 足立紳 第29回高崎映画祭 主演女優賞 - 安藤サクラ 第34回藤本賞(2015年) 奨励賞 - 佐藤現 第9回JAPAN CUTS(2015年) 第4回CUT ABOVE賞 for Outstanding Performance in Film - 安藤サクラ 第19回プチョン国際ファンタスティック映画祭(2015年) NETPAC賞(最優秀アジア映画賞) 第24回日本映画プロフェッショナル大賞 ベストテン第1位 作品賞 監督賞(武正晴) 第39回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞(安藤サクラ) 最優秀脚本賞(足立紳) 優秀作品賞 優秀監督賞(武正晴) 優秀助演男優賞(新井浩文) 2016年 エランドール賞 プロデューサー賞・奨励賞(佐藤現)  第37回ヨコハマ映画祭(2016年) 脚本賞(足立紳) 日本映画ベストテン・第3位 脚本: 足立紳監督: 武正晴出演者:安藤サクラ、新井浩文、根岸季衣あらすじ:32歳の一子(安藤サクラ)は実家に引きこもり、自堕落な日々を送っていたが、ある日、離婚した妹が子連れで戻ってくる。しかたなく同居をする一子だったが折り合いが悪くなったため、家を出て一人暮らしを始めることに。夜な夜な買い食いしていた百円ショップで深夜労働にありついた一子。彼女の唯一の楽しみは、帰り道にあるボクシングジムで一人ストイックに練習するボクサー・狩野(新井浩文)を覗き見することであった。百円ショップの店員たちはだれも皆心に問題を抱え、そこは底辺の人間たちの巣窟だったのだ。そんなある夜、狩野が彼女の勤める百円ショップに客としてやってくる。狩野がバナナを忘れていったことをきっかけに二人はお互いの距離を縮めていった。そして、なんとなく一緒に住み始め、体を重ねる一子と狩野であった。だが、そんなささやかな幸せの日々も長くは続かなかった。どうしてもうまくいかない日々の中、一子は衝動的にボクシングを始める。すると、一子の中で何かが変わりだし、人生のリターンマッチのゴングが鳴り響こうとしていた。コメント:負けっぱなしの人生から這い上がろうとする女と挫折を経験した男の再生の物語。なんと言っても安藤サクラの圧倒的な存在感。安藤サクラ扮する主人公の無気力で怠惰な心身が鍛え上げられて、次第に研ぎ澄まされていく過程が目を引く。新井浩文が演じる中年ボクサー・狩野の愛すべき負け犬としての魅力を描いている。ラストの追い込まれながらも全力を出し切る試合の展開はすさまじくカッコいい。安藤サクラと新井浩文、凄いコンビが誕生した。傑作ガールズファイト映画として歴史に残る秀作。

    平成27年(2015年)の映画   安藤サクラの「百円の恋」をレビュー!
  12. 5年(2013年)映画の中で、注目される邦画作品をレビューしています。2013年の各賞受賞作品は以下の通りです:日本アカデミー賞最優秀作品賞   :『舟を編む』(石井裕也)最優秀監督賞  :石井裕也 - 『舟を編む』最優秀脚本賞  :渡辺謙作 - 『舟を編む』最優秀主演男優賞:松田龍平 - 『舟を編む』最優秀主演女優賞:真木よう子 - 『さよなら渓谷』最優秀助演男優賞 :リリー・フランキー - 『そして父になる』最優秀助演女優賞:真木よう子 - 『そして父になる』ブルーリボン賞第56回(2013年度) 作品賞『横道世之介』 監督賞 大森立嗣 『ぼっちゃん』『さよなら渓谷』 主演男優賞 高良健吾 『横道世之介』 主演女優賞 貫地谷しほり 『くちづけ』 助演男優賞 ピエール瀧 『凶悪』『くじけないで』『そして父になる』 助演女優賞 二階堂ふみ 『地獄でなぜ悪い』『脳男』『四十九日のレシピ』 新人賞 黒木華 『舟を編む』『草原の椅子』『シャニダールの花』この年の興行収入ランキングは以下の通りでした。2013年 邦画興行収入ランキング 順位 作品名 興行収入 1位 風立ちぬ 120.2億円 2位 ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット 68.7億円 3位 映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 39.8億円 4位 名探偵コナン 絶海の探偵 36.3億円 5位 真夏の方程式 33.1億円 6位 映画 謎解きはディナーのあとで 32.5億円 7位 そして父になる 32.0億円 8位 劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクトミュウツー覚醒 31.7億円 9位 ドラゴンボールZ 神と神 29.9億円 10位 清須会議 29.6億円 今回は、「真夏の方程式」「謎解きはディナーのあとで」をレビューします。 「真夏の方程式」真夏の方程式 予告編2013年6月29日公開。「容疑者Xの献身」に続く東野圭吾の人気シリーズ・ガリレオの劇場版第2弾。美しい海が残る海辺の町を舞台に、ある事件に巻き込まれていく湯川と一人の少年の姿を描く。興行収入: 33.1億円原作:東野圭吾脚本: 福田靖監督: 西谷弘出演者:福山雅治、吉高由里子、北村一輝、杏、山﨑光、塩見三省、白竜、風吹ジュン、前田吟あらすじ:ガリレオシリーズの主人公・湯川の相棒である刑事は柴咲コウ演じる内海薫から、今回は吉高由里子演じる岸谷美砂へ変更されている。今回の舞台は、手つかずの美しい海が残る静岡の玻璃ヶ浦。物理学者・湯川学(福山雅治)は、この地で進められている海底鉱物資源開発計画の説明会に招かれて、川畑夫妻(前田吟・風吹ジュン)が経営する旅館「緑岩荘」に滞在することになった。そこで湯川は一人の少年・恭平(山崎光)と出会う。恭平は親の仕事の都合で、夏休みの間、親戚筋の川畑家の旅館で過ごすことになった。翌朝、堤防下の岩場で男性の変死体が発見された。男はこの旅館のもう一人の宿泊客だった塚原。彼は元捜査一課の刑事で、服役後に消息を断ったある殺人事件の犯人を捜していたという。現地入りした捜査一課刑事・岸谷美砂(吉高由里子)は、さっそく湯川に協力を依頼。やがて、環境保護活動にのめりこむ旅館の一人娘・成実(杏)や、観光業がふるわず廃業を考えている川畑夫妻、そして恭平少年をも巻き込みながら、事件を巡る複雑な因縁が次第に明らかになっていく……。コメント:日本の良い映画というものは、心の機微を丁寧に織り込んでいけているものが多い。福山扮する相変わらずぶっきらぼうで子供嫌いなガリレオ先生が、今回はいつもと違う展開をみせてくれること、登場人物たちがこうすることしか解決法がみつけられなかったという展開が自然で、ラストまでハラハラさせてくれる。テレビシリーズをそれなりに楽しんだファンにとってはとても親しくて暖かい作品ではないだろうか。本作と連動して、2013年4月にフジテレビ系列にて『ガリレオの苦悩』から『禁断の魔術 ガリレオ8』までの原作を元にした、連続ドラマ第2シリーズも放送された。この映画は、全国415スクリーンで公開され、2013年6月29、30日の初日2日間で興収4億6,499万2,250円、動員36万3,451人になり、映画観客動員ランキングで初登場第1位となった。また、累計興収33.1億円で2013年度の邦画実写第1位となった。さらに、福山雅治にとっては、同年公開の「そして父になる」という世界的に認知された映画でも主演し、俳優としての活動がメインになった年でもある。歌手が俳優も時々やるというパターンではない、彼は立派な役者である。舞台となっている波璃ヶ浦という場所は架空の場所。静岡県にある場所という設定だが、実際のロケ地は、2か所。海の撮影は、静岡県の西伊豆。駅の撮影は、愛媛県松山市にある高浜駅。映画に合う駅舎を全国で探し回り、やっと見つけたという。高浜駅は、海に近いというだけでなく駅舎自体も魅力に溢れているので、ファンならずとも訪れたいスポットのよう。駅の中には映画のポスターや、ここで撮影が行われたことの解説板などが貼られているという。また撮影の時に実際に使われた駅名のプレートも同じように並べられている。「謎解きはディナーのあとで」謎解きはディナーのあとで 予告編2013年8月3日公開。2011年本屋大賞を受賞した東川篤哉著『謎解きはディナーのあとで』を原作に、同年フジテレビ系で人気を博したドラマの劇場版。本作では休暇中にシンガポールへ向かう令嬢と執事を乗せた豪華客船で起こる殺人事件を描く。興行収入: 32.5億円脚本: 黒岩勉監督: 土方政人出演者:櫻井翔、北川景子、椎名桔平、要潤、宮沢りえ、竹中直人、大倉孝二、生瀬勝久あらすじ:世界屈指の企業グループ総帥の令嬢でありながら、刑事として警視庁国立署に勤める宝生麗子(北川景子)。休暇を利用して、宝生家所有の豪華客船プリンセス・レイコ号に執事の影山(櫻井翔)とともに乗り、シンガポールへ向かう。船内には、有名芸術家の作品を警護する、麗子の上司・風祭警部(椎名桔平)の姿もあった。出航後まもなくして、船内で殺人事件が起こる。乗員乗客合わせて3000人が乗るプリンセス・レイコ号がシンガポールに到着するまでの5日間。麗子と影山は真相を解明しようとするのだが、彼らも事件に巻き込まれて行くことに……。コメント:北川景子が美しい。トリックは思ったよりしっかりしていて、思わず感心してしまう。役者がそろっており、コメディタッチの謎解き映画として笑える。娯楽作品としては、豪華客船での展開なのでそれなりに楽しめる。

    平成25年(2013年)の映画「真夏の方程式」「謎解きはディナーのあとで」をレビュー!
  13. 長安少年行(长安少年行) 両親のいない依依は、幼い頃に沈家の令嬢、沈蝶依に助けられ、まるで本当の姉妹のように育った。ところが沈蝶依は婚約者の唐九華に嫁ぐ寸前、亡くなってしまう。唐家からの迎えは、もう目の前まで来ている。そこで依依は恩を返すため、沈蝶依に扮して花嫁駕籠に乗った。途中で、雇った男たちに行列を襲わせる。どさくさに紛れて逃げるはずだった依依は、しかし失敗した。幸か不幸か無事に長安へ到着し、唐家の人々から大歓迎される依依。以前から沈蝶依に好意を寄せていた唐九華は、今すぐにでも結婚しようと浮かれている。その頃、朝廷では優秀な貴族の子弟を学ばせる国子監があったが、もう少し広く人材を育てようということで、別に尚芸館が建てられることになった。入学試験が行われ、唐九華が参加する。その隣に、男装の依依の姿もあった。できるだけ結婚を遅らせることと、宮中へ入るためであった。実は沈蝶依は沈家の娘ではなかった。母から譲り受けた玉牌が、唯一彼女の出自を知る手段だった。そのため、依依は宮中にある書籍に当たって調べようとしたのだ。なんとか尚芸館に入学できたものの、四年間、周囲はすべて男子である。しかも入学早々、同室になったのは、最も相性の悪い秀才の楊子安だった。尚芸館には他にも、李将軍の養子で武芸に長けた独孤牧雪、身分を隠した第二皇子の李心遠など、個性豊かな面々が切磋琢磨する。ある日、かれらは市中に出回っている質の悪いお金の出所を調査しているうちに、子供の誘拐事件がそこに絡んでいることに気づく。24話(2020年)主演:王玉雯(沈依依)、呉希爽澤(楊子安)、劉奕暢(独孤牧雪)、謝彬彬(唐九華)、漆培鑫(李心遠)ジャンル:古装ラブコメ 久しぶりの甘々ラブストーリー…だけではありませんでした。見ていて思い出したのが、韓ドラの「トキメキ☆成均館スキャンダル」。よく似た設定ですが、主人公の依依の目的が違います。途中、東国という架空の国が登場しまして、学問対決します。戦争ではなく、あくまで学問対決…数独が解けなかった東国の数学者…汗<20200602-2>

    長安少年行
  14. ーーーー本日はこち映画『Paradise Kiss』懐かしい〜!!私が高校生くらいの時に友人から漫画版のパラキスを借りていました映画は2011年の公開ですもんね約10年前か〜この映画自体は2度目。最初に見たときはやっぱり漫画原作ゆえの物足りない感や違う感・なんか普通な感じがしたけど今見ると、全然面白くみれました矢沢あいさんの作品はあんまりじっくり読んだことなくて当時の私には矢沢さんの作品は大人っぽいというか、気持ちや感情の表現が自分には体験したことないものが多くてきっと、大人になった今だから共感できることも、わかる事もあるのかもなんて思いながら、読むキカッケを探していますこの作品では「自分の足で歩け」ってワードがよくでてきます。当時はそんな言葉もする〜と耳から抜け落ちていたけど、自分で考えて、自分で選んでいる道をしっかり生きる。人に流されても、結局決めたのは自分。言い訳や人のせいにするなって。本当にそう。大人になって、自分で選ぶ選択肢の幅が広がって誰かに誘導されていたわけではなくずっと流されていたことに気づく。子供のうちから自分で選ぶ選択肢をもたせることって大事だな〜って。ちゃんと意見を聞いてあげよっと。高校や大学の時はいろんなものがキラキラと輝いてみえた手が届かないようででも、少しでも届くように必死だった。そんな懐かしい感情がこの映画みたら少しだけ蘇ってきました不思議。楽天ROOM始めました良かったら覗いてみてくださいしずくの愛用品載せてます♡

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    映画【Paradise Kiss】
  15. 2011年の韓国映画『ブラインド』を、吉岡里帆主演でリメイクしたサスペンス。視力を失った主人公が誘拐事件の解決に挑む。警察学校を出ていよいよ警察官として交番勤務が始まるという矢先に、過失事故で弟を亡くし自らも視力を失くした浜中なつめ(吉岡里帆)。生きる希望を失くし漠然と日々を過ごしていたところ、偶然に誘拐事件を”目撃”してしまう。警察は盲目である彼女の供述を「事件性なし」と判断するが、なつめは自ら捜査を進める。警察学校を優秀な成績で卒業した浜中なつめ。卒業式の夜、不良グループとつるんでいた弟を連れ帰り車を運転している途中、弟が運転席の床に落としたキーホルダーを取ろうとして目を離したすきに事故を起こしてしまいます。自らの過失で弟を事故死させてしまい、自身も失明し警察官の道を諦めた彼女は、事故から3年経った現在も弟の死を乗り越えられず、テープの文字起こしの仕事を細々と続けていました。そんなある夜、車とスケードボードの軽い接触事故に遭遇したなつめ。「大丈夫ですか?」と車に声をかけた時、かすかに車中から助けを求める少女の声が聞こえてくることに気づきました。誘拐事件の可能性を感じ取ったなつめは、警察に捜査を依頼。「スケートボードの男の子が自分の脇をすり抜けていった直後の事故」「車内では大音量の音楽が流れていた」「かすかにアルコールの匂いがした」など、視覚以外から得た情報を提供しますが、上司は目の見えない彼女を目撃者と認めず、捜査打ち切りを命じます。しかし彼女の供述が気になった定年間近の木村(田口トモロヲ)は、吉野(大蔵孝二)とともに接触事故を起こしたスケボー少年を探し話を聞きますが、複雑な家庭で育った高校生、国崎春馬(高杉真宙)は、すさんだ精神状態で非協力的。「車内に女の子はいなかった」しか答えません。なつめも春馬を探し当て、「ハッチバックの車なら、後部座席を倒してトランクに女の子を入れていたら見えない」など説明。さらに粘って「事故の示談金」として、お金を受け取ったことも聞き出します。動いてくれない警察に代わって、少女を探し出すべく奔走するなつめをみて、春馬も次第に協力するようになります。やがていくつかの女子高生失踪との関係、連続誘拐事件の可能性が浮上し、過去の猟奇殺人事件との関連も見直されます。事件の闇に切り込み、犯人を追うなつめ、春馬、そして刑事にも、犯人の魔の手が襲い掛かります。オリジナルの韓国版は見ていません。中国でもリメイクされているようですね。それほど期待していなかったのですが、結構おもしろかったです!脚本がとても良くてスピード感があり、ハラハラドキドキ!『るろうに剣心』シリーズや『ミュージアム』などを手掛けた藤井清美さんが、森監督と共同で脚本担当だそうです。なるほどね!!主演の吉岡里帆さんがやっぱり演技が巧くて。相棒の真宙君も、等身大っていうか自然な演技で良かった。なつめと春馬、共に生きる希望を失くしている事件の目撃者2人が、なつめの類い稀な頭脳と視覚以外の情報、そして春馬の行動力を駆使して捜査を進めていくうち、両者ともに生きる希望や意味を見出していくのが良いですね。音声読み上げ式のパソコンとか、なつめが犯人に狙われて逃げる時に、スマホのビデオ通話をオンにしたまま、春馬に誘導してもらうなど小道具の使い方も興味深かったです。そして盲導犬パルが超絶可愛い!おりこう!まぁツッコミどころとしては警察は端から相手にしていない、というのもあるけれど、ちょっと無能過ぎます。ほんの断片的な出来事から、連続殺人事件に繋げていく推理力、犯人像のプロファイリング能力など、なつめが優秀すぎるというか…事件解決の糸口は、すべてなつめの推理、そして足を使って聞き込みをして情報をつなげていく行動力。警察はただそれを聞いて「わかった、調べてみる」って。ほとんど1人で事件解決じゃないですか。目が見えなくてもどんどん現場に出かけていくし、十分刑事として復帰できそうです。「クリミナルマインド」なんかを見慣れていると、刑事が単身で行動するのがあり得ないですよね。絶対バディを組んで2人で行動すべきだし、サイコパスを相手にのこのこ1人で乗り込んでいくなんて、殺されに行くようなもんじゃないですか。スマホの映像を見せながら相手にナビをしてもらうっていうのが凄かったけど、そんなにうまく走れないんじゃないかと…「2時の方向に改札!」とか言われても、どこまで行けばよいのか…あと、駅とか電車に人が居なさすぎ(笑)

    見えない目撃者
  16. ンミ、イ・チャンド原作:村上春樹「納屋を焼く」製作:イ・ジュンドン、オク・グァンヒ製作総指揮:イ・ジュンドン撮影:ホン・ギョンピョ編集:キム・ヒョン、キム・ダウォン音楽:モグ出演:ユ・アイン、スティーヴン・ユァン、チョン・ジョンソ①村上春樹の世界観を再現村上春樹の初期短編を韓国のイ・チャンドン監督が映画化。日本では2019年に公開されていて、とても評判が良くて観たかったんだけど、見逃していました。実に力強い映画でしたよ。ジョンスは作家志望のフリーター。幼なじみのヘミと再会し、彼女がアフリカ旅行に行く間、猫の世話をするように頼まれます。旅行から帰ったヘミを空港に迎えに行くと、アフリカで知り合ったという金持ちの男ベンと一緒にいます。ヘミは度々ベンと会うようになり、ジョンスは複雑な思いを抱えながら同行します。ある時、ヘミが眠っている間に、ベンはジョンスに「時々ビニールハウスを焼く」と打ち明けます。その日を最後に、ヘミはジョンスの前から姿を消してしまいます…。「納屋を焼く」はとても短い短編ですが、映画は2時間半の大作になっています。韓国が舞台で、韓国の若者たちが主人公。原作の要素は大枠くらいで、ほぼ別の話になっているんですが、ちょっとびっくりするぐらい、村上春樹の小説の味わいを再現した作品になっていると感じました。なんでもない日常の中に、不穏な予兆が満ちている、そんな空気感。人間の不可解さに起因する「謎」を魅力的に描き、様々な象徴を散りばめることで読者に考えることを促す、開かれた世界観。そして、人間の心のある種の毒気。そういった要素の再現具合がとても見事で、村上春樹作品の「嫌なところ」までも忠実に再現されていると感じました。村上春樹の映像化作品の中では突出した作品ではないかと思います。②複雑なヘミの魅力ヘミが魅力的でした。生活臭いリアリティの部分と、読めない「謎」である部分と。その両面を併せ持っていて、複雑なんですよね。出会いからして、なんかお店のセールを盛り上げる役なんですかね。目立ちつつも、絶妙に貧乏くさいコンパニオンかなんかしてる。「整形した」という発言とか、アフリカから帰ってきて食べたがるのがホルモンだったり。人なつっこくて、すんなりやらせてくれるところも含めて。ついつい心を許してしまう、親しみやすさがある。かと思うとその一方で、行動の読めない不可解さも同居してるんですよね。そもそも急にアフリカに行っちゃうとか、親しげに電話で呼び出したかと思えば男連れてるとか。裸になって踊り出したり。ヘミはジョンスの幼なじみで、子供の頃にブスだと言ったとジョンスに言うんだけど、ジョンスはそのことを覚えていない。ヘミは子供の頃に井戸に落ちたエピソードを語って、後でジョンスはヘミの家族に会うんだけど、彼女たちは「井戸なんてなかった」と言う。ヘミが語っていることが本当なのか、微妙に曖昧なんですよね。そもそも、彼女は本当にヘミなのか? 整形したと言うから顔も違っているわけで、そこから疑おうと思えば疑える。そんなバランスになっています。ヘミにはお金がなかったと誰もが言っていて、じゃあどうやってアフリカに…というのも疑問に思えてくる。アフリカに行ったことも、アフリカで日没を見て感動した話も、本当ではないかもしれない…。かと言って、別に怪しいとか、騙してるとかってわけでもない。実際、ヘミが失踪しなかったら、ジョンスはそんな矛盾に気づくこともなかったんですよね。ただそう見えてしまうだけで、実は何でもないのかもしれない。その辺のバランスが絶妙で、ヘミという人物をとてもリアルに、重層的に感じさせていると思います。③ジョンスから見た傲慢な金持ちベンヘミもそうなんですが、もう一人の重要人物であるベンも、一貫してジョンスの視点で描かれていくことになります。表面的には「いい人」だけど、いかにも信用ならないイメージ。ホルモン屋でベンは、「泣いたことがない」と語ります。「泣いたことがないので、自分が悲しいかどうかもわからない」と。賑やかなパーティーの席でベンはニコニコしているのだけど、女性が喋っているときには、彼はいかにも退屈そうにあくびをしています。基本的に他人に興味がなく、思いやりや優しさを持たない。人間的な感情に欠けた、冷たいイメージです。「2ヶ月に1回くらいのペースで、役に立たないビニールハウスを焼く」と奇妙な性癖を告白するベン。その発言の直後にヘミが行方知れずになってしまって、ジョンスは(観客も)その発言とヘミの失踪を関連づけていくことになります。つまり、ビニールハウスを焼くというのは、女を殺すことのメタファーではないのか。ベンは、次々と若い女性と付き合っては殺す、サイコな連続殺人者ではないのか。ここで一気に浮上してくるのが、「パラサイト」とも共通する格差の問題。「役に立たないビニールハウスを焼くのが趣味」という言い草は、いかにも金持ちの傲慢に聞こえます。庶民の生活の糧であるものを、「役に立たない」から「気晴らしのために焼く」と言っているわけだから。そこから、ベンが貧しい庶民の娘であるヘミを「役に立たないビニールハウス」と見なして「気晴らしに殺してしまう」という連想も、するっともっともらしく繋がってくるわけです。ジョンスがほぼそれを事実だと確信していくので、ジョンスの視点で描かれる映画もそれが事実であるように進んでいくんですが、でもこれも実のところはっきりとした証拠も何もないんですよね。ヘミの発言が嘘かも知れない…ということと、あまり変わらない程度の疑わしさしか存在しない。何しろ、ベンはただ「ビニールハウスを焼く」と言っただけですからね。それ以上のことは何も言っていない。ベンが心のないサイコパスであって、庶民を見下し、庶民の娘を次々と殺している…というイメージは、あくまでもジョンスの感じた「印象」でしかなくて、実体の伴うものではないんですよね。それは、貧しい側であるジョンスが、金持ちに対して潜在的に持っている、偏見の表れかもしれない。金持ちなんて、どうせ俺たち庶民のことなんて、役に立たないビニールハウス程度にしか思っていないんだ…という僻み、決めつけ。そういうものである可能性も、あるわけです。④ヘミはどうして消えたのかで、仮にベンが殺人鬼などではなく、それがジョンスの思い込みに過ぎないのだとしたら、ヘミはどうして消えてしまったのでしょう?その原因も、実は「そのように思い込んでしまうジョンス」にこそあるのではないでしょうか。映画の中で、ジョンスとベンはヘミをめぐって三角関係の状況になるわけですが、ジョンスは奇妙なくらい、嫉妬を表に出しません。デートと思っていたら男を連れてきて、内心ひどく傷ついているはずなのに、それも見せない。表面上は優しく微笑んでいてベンとも親しげに付き合うことができます。それはジョンスの優柔不断さであったり、金持ちのベンに対して気後れを感じてしまっている部分であったりするわけですがそれ以上に、実はジョンスは深刻な三角関係だとあまり思っていない…ことが大きいのではないでしょうか。「ベンがヘミに対して本気になるはずがない」と、最初からジョンスは考えているふしがあります。なぜって、ベンは大金持ちだから。ヘミは貧乏人の娘で、到底ベンと釣り合う存在ではないから。ヘミとベンと一緒に出かけたパーティーのシーンでも、ジョンスは常に醒めた目線でヘミを見ています。セレブなベンの友人たちの間に混じって、アフリカでの部族の太鼓を再現してみせるヘミ。そんなヘミを、「みじめだなあ…」とでも言いたげに、恥ずかしそうに上から目線で見ているジョンス。ベンと一緒にいるヘミを見る時、ジョンスはいつも嫉妬よりむしろ、引け目や恥ずかしさを感じてしまうのです。ベンがヘミを「送ろうか」と言った時も、ジョンスは「いや俺が」とは言わない。「送ってもらいなよ」と優しく身を引くことができます。でもそれは、実のところは優しさなんかではないんですよね。ただ、ベンに対するコンプレックスと、「どうせベンのような金持ちがヘミに本気になるはずがない、ヘミは自分のところに戻ってくるはず」という思い込みによるものなのだと思います。卑屈であり、同時に傲慢。これって優しいどころか、ヘミに対してとんでもなく失礼な態度ですよね。ヘミが姿を消す直前、ジョンスがヘミに言ったのは、裸になって踊ったことを責める言葉でした。「まるで娼婦だ」とジョンスはヘミを責めます。それはベンの前で裸になったことへの嫉妬というよりも、金持ちの前で無様な態度をとったことへの恥ずかしさを指摘しているようです。この言葉で、ヘミはジョンスを見限ったのではないでしょうか。⑤小説「納屋を焼く」についてこいうふうに視点を変えて見てみると、ジョンスって相当に嫌な奴に見えてきます。ヘミのことが好きなら、ベンを押しのけて前に出ればいいのに、それはしない。女性の気持ちを尊重して、なんでもやりたいようにさせてやり、自分はそっと近くに佇んでいて、文句も言わない。すごく優しいように見えるけど。でも、ベンが本気でないとわかっていながら、ヘミをそこから連れ出さないわけですからね。考えてみれば、ひどく残酷な仕打ちをしているんですよね。それでいて、本人はそこに無自覚。で、これって、僕はまさしく非常に「村上春樹らしい主人公」だと思うのです。村上春樹の小説の主人公…大抵の場合それは「僕」なんですが…は、いつもクールで、ものごとや人間関係から一定の距離をとっていて、感情をあらわにしたりはしません。ものわかりは良くて、優しく、女性にもやりたいようにさせてやり、自分は文句も言わず忠犬のように控えています。しかしそれでいて、「僕」は大抵の場合その本質的な性質によって、女性をひどく傷つけて、取り返しのつかない喪失を招いてしまうのです。そして、「深い喪失感」を抱えて「やれやれ」とため息をつく。それが、村上春樹の小説世界の基本的な構造です。ここで、「納屋を焼く」を読み返してみました。…ずいぶん久しぶりだな。安西水丸が表紙の新潮文庫、「蛍・納屋を焼く・その他の短編」。ジョンスに当たる小説の「僕」は31歳の既婚者で、ヘミに当たる「彼女」は20歳のモデルでした。「彼女」がアフリカから連れて帰ってくる「彼」は20代後半の金持ちの青年でした。小説の「僕」は3人の中でいちばん年長で、作家である村上が投影されているので、映画のジョンスのような若い嫉妬心、焦りのようなものはありません。むしろ、「彼」が持っている「金持ちの傲慢さ」を「僕」も共有しているように描かれています。 彼は顔の前で両手を広げ、それからぱたんとあわせる。「世の中にはいっぱい納屋があって、それらがみんな僕に焼かれるのを待っているような気がするんです。海辺にぽつんと建った納屋やら、たんぼの真ん中に建った納屋やら……とにかく、いろんな納屋です。十五分もあればきれいに燃え尽きちゃうんです。まるでそもそもの最初からそんなもの存在もしなかったみたいにね。誰も悲しみゃしません。ただー消えちゃうんです。ぷつんってね」 ー村上春樹「納屋を焼く」新潮文庫より「僕」はその後、納屋のことが気にかかってしまい、家の周囲の納屋を見て回ったりします。それから一ヶ月ほど経って偶然「彼」に再会し、納屋について聞いてみます。「彼」は納屋は焼いたと答えますが、僕には覚えがありません。「あまりにも近すぎたので、見落としたのだ」と彼は言います。別れ際に、「彼」は「彼女」に会ったか尋ねます。「僕」は「あれ以来会っていない」と答えます。「僕」は心配になって「彼女」に電話をかけたりアパートに行ってみたりしますが、会うことはできません。それきり「彼女」は消えてしまいます。小説の「僕」は「彼」から言われるまで、「彼女」のことを思い出しもしていないんですね。言われて初めて、「彼女」の不在に気づいている。その後、急に「心配になって」探したりしますが、その時は既にもう遅いんですね。「取り返しのつかない喪失感」を、「僕」は感じることになります。この「鈍感さ」も、村上春樹の小説世界の「僕」に共通するものなんですね。焼かれる納屋というまったく意味のないものに気をとられて、もっと大切であるはずのことを忘れてしまう。そして、何かとても大事なことに気づかず、その結果として誰かをひどく、致命的に傷つけてしまう。村上春樹の小説世界で書かれていたのは、主にそういうことだと思うのです。……って、僕はそう思った!ってだけのことです、あくまでも。村上春樹の小説世界も「バーニング」も、開かれているので、いろんな感じ方・解釈が自由だと思います。とりあえず今回は、そんなふうに感じた…ということで。映画に戻ると、「バーニング」もあえて明確な解釈を決めないように注意深く作られています。ベンが本当にヘミを殺したということも、決して否定できないようになっています。どっちとも決めきれない。どちらの可能性も同じくらいの確率で存在している。ただ、どっちの解釈をとるかによって、ラストのジョンスの行動はまるっきり意味を変えることになりますね。バーニング 劇場版(字幕版)Amazon(アマゾン)999円バーニング 劇場版(吹替版)Amazon(アマゾン)199円バーニング 劇場版 [Blu-ray]Amazon(アマゾン)2,982〜8,286円バーニング 劇場版U-NEXT螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)Amazon(アマゾン)1〜3,018円「象の消滅」 短篇選集 1980-1991Amazon(アマゾン)199〜7,812円

    「バーニング 劇場版」謎の解釈 村上春樹の原作との比較 ネタバレあり
  17. 二人日和2005年11月26日公開ALS(筋萎縮性側索硬化症)に冒された妻と、神祇装束司を務める夫。京都を舞台に、老夫婦に訪れた変化を、かけがえのない一瞬一瞬として描き出す1編。あらすじ京都御所に面して建つ神祇装束司。代々御所関係、貴族や神官の装束を作り続けてきた黒田 の毎日は、梨木神社の“染井の名水”に水を汲みに行くことから始まる。その水で入れたコーヒーを妻・千恵 と二人で味わう。ことさらに話題はないが、そこに流れる時間はかけがえのないくつろぎの時間だった。しかしある日、千恵が難病のALS(筋萎縮性側素硬化症)に冒されていることが分かる。筋肉を動かす運動神経が冒され、次第に体の自由が奪われていく病気である。医者からは「早ければ半年ほどで、箸や茶碗も持てなくなる」と宣告された。日を追うごとに思うように体が動かせなくなることに、千恵は苛立ちを隠せない。黒田はそんな千恵に優しい言葉はかけないが、彼なりに妻を慰めようとしていた。ある日黒田は、神社の帰り道でよく見かけるマジックの上手な若者を、家に招待する。彼の名は伊藤俊介 。大学院で遺伝子の研究をしている学生だった。千恵の指の訓練にマジックを教えてくれないかという黒田の提案に戸惑いつつも、ある午後、俊介は黒田夫婦の住む町家を訪れた。鮮やかな手つきでトランプの手品を披露する俊介に千恵は感心し、俊介の訪問は病気でふさぎがちな千恵の心身を癒してくれた。子供のいない黒田夫婦にとって、俊介の来訪は心躍るひとときとなってゆく。時折り訪れる姪の江梨子も、好青年の俊介に興味を覚えたようだ。しかし、ある日雛人形を飾ろうとしていた千恵が倒れてしまう。一方、俊介は教授からアメリカ留学を勧められていた。気持ちは動くが、恋人の恵と何年も離れてしまうと思うと、今一歩踏み切れない。やがて、俊介の出演するマジック・ショーの日が近づく。招待状を病院で受け取った千恵は、外出許可をもらい、黒田の押す車椅子で出かけていく。そして黒田は、千恵を看病するために<二藍の汗衫(ふたあいのかざみ)>の装束の仕事を最後に、長年続けてきた店をたたむ決心をする。監督:野村惠一【キャスト】藤村志保、栗塚旭、賀集利樹、山内明日、池坊美佳、きたやまおさむ、市田ひろみ、藤沢薫、竹橋団

    二人日和
  18. を観てきました。キシネマみなとみらいで、”キノフェスティバル”の1作として上映され、好評だったので再上映されたようです。ケイシー・アフレックが監督・主演を果たしています。ストーリーは、世界を劇的に変えてしまった致命的なパンデミックから10年後。社会の片隅で生きる父と娘ラグは森の中で息を潜めるように他人を避け、キャンプを張って暮らしていた。父はラグを息子だということにして、新たに迫る”人間”の危険性から彼女の純粋な心を守ろうとする。2人の親子の絆が試される。というお話です。森の奥でキャンプを張っている親子がいた。子供は女の子なのに男子の服を着せられ、人と会ったら男と振る舞いなさいと言われている。誰にも会わず、静かに暮らしていたが、ある日、見廻りから帰ると老人がテントを探っていた。色々尋ねられた父親は、ちょっと仲間と狩りに来ているだけだと嘘をつき、老人と別れた後、直ぐにその場所を引き払い、移動を始める。今から10年前、世界に謎の奇病が蔓延し、女性だけがかかるというウィルスによりパンデミックが起こり、世界は変わってしまった。ウィルスが広まる前に妊娠していた母親は、ラグを産んで直ぐに亡くなり、父親は一人でラグを大切に育ててきたのだ。地球上からほとんどの女性が死滅してしまい、ラグは種の保存のための貴重な人間なのだが、世界はほとんどが男ばかりになってしまい、力が支配する無法地帯と変わってしまった。もし、ラグが女性という事がわかれば、何をされるかわからない。父親は娘を息子と偽り、出来るだけ人と会わない場所を転々として、何とかこの10年間を過ごしてきた。危険な目に何度も遭い、もしもの時の為の準備を怠らずに生きてきたのだ。空き家を見つけ、そこでしばらく過ごしているとまたも暴漢に襲われ、何度も練習していたとおりに逃げて、逃げ延びる事が出来た。そろそろその町近くに留まるのは危ないと感じた父親は、祖父母の家があった田舎に行ってみようと考える。遠い道のりを列車や車を乗り継ぎ、何とか祖父母の家に到着すると、そこには老人3人が暮らしていた。あまりにも寒いので、少し温まらせて欲しいと頼むと入れてくれて、とりあえずは人心地つく。直ぐに出ていくつもりだったが子供が娘だという事がバレて、トムという老人が、ニューヨークかこの近くに女性を匿うシェルターがあるし、それが嫌なら、ここで暮らして行く事も考えたらどうだと言ってくれる。辛かった10年を思い返し、トムのいう事を受け入れようかと考え始めるが、次の朝、不審な男たちが家に近づいてきて・・・。後は、映画を観てくださいね。この映画、良く出来ていたと思います。私は好きでした。テンポはゆっくりで、進み方が遅いので、もしかしたら単館系の映画に慣れていない方は眠くなっちゃうかもしれませんが、一応、波もあるし、ハラハラドキドキ部分もあるので、テンポに慣れれば凄く楽しめる作品だと思います。それに、この映画で描かれている事が、今のコロナに似通っている感じがして、ちょっと考えさせられました。映画の中では、このウィルスにかかると、2週間ほどで亡くなってしまう奇病で、男性はかからないようなんです。身体に発疹のようなものが出来て、あっという間に死に至るというもので、たまたま、ラグはかからなかったようなんです。コロナだって、男性の方が死に至りやすいとか、年配の方が悪化しやすいとか、肺に欠陥があったり、糖尿病の方など、特定の方が悪化しやすいとか、言われていますよね。人間って、色々な人がいるからこそバランスが取れているのに、ある一定の人がバンバン死んでしまうと、バランスが悪くなり、全体が傾いていくんですよね。自分だけは大丈夫なんて思っていると、バランスが崩れて、今度は自分に悪い事が回ってきてしまう。あのね老人がいなくなると介護の仕事が無くなり、介護の手配をする役所も無くなり、そういう施設も潰れてしまう。全部回っているので、どれが欠けてもダメなんです。話を戻して、そんな世界になり、父親とラグは2人でコッソリ逃げ回りながら生きてきたけど、ラグは随分成長してきて、段々と今の状況も理解出来てきて、もしお父さんが死んだら私はどうするの?って考え始めるんです。いつまでも父親が守れる訳では無いし、この世界に女性が一人でいたら、直ぐに捕まって何をされるかわからない。そしてラグは、図書館などに置いてあった本を読んで、色々と学び、身体的にも精神的にも成長して行くんです。もちろん、そこらの父親と同じように、この父親も、いつまでも自分の娘は子供だと思っていて、性教育をどう教えたらいいかと悩んだりするのですが、娘に”SEXの事でしょ。”と簡単に返されたりして、言葉に詰まってしまったりしていて、可愛いんですよ。親が思っている以上に、子供の成長は早いもんなんです。ビックリしちゃいますよね。(笑)そして、こんな世界でこの父娘がどうやって生きて行くのか。娘がどう成長して行くのか、面白い映画でした。あ、でも、はっきり結末がある映画ではありません。ウィルスが死滅したり、女性が以前と同じように増えたりという事は全くありません。一応、父娘の成長物語だと思っていただければ良いと思います。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。やっぱりケイシー・アフレック、素敵です。強くて頑張っているんだけど、本当は弱くて優しい部分が溢れていて、こんな男性イイなぁって感じなんです。私は、お兄さんのベン・アフレックよりも好きだなぁ。映画も素敵な映画でした。観た後に、うん、がんばろっ!って思える映画でした。ぜひ、観てみてください。ぜひ、楽しんできてくださいね。・ライト・オブ・マイ・ライフ|映画情報のぴあ映画生活マンチェスター・バイ・ザ・シー [Blu-ray]Amazon(アマゾン)980〜2,401円A GHOST STORY / ア・ゴースト・ストーリー [DVD]Amazon(アマゾン)3,500〜7,624円

    「ライト・オブ・マイ・ライフ」ウィルスにより変わってしまった世界で生きる父娘の成長物語。