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  1. 邦題:恐怖のメロディ 原訳:(私の為に)ミスティをかけて45点。…どうしたの悪魔くん?のっけから、珍しいじゃん?この映画のイブリンって奴さー、未怜とキャラが被ってね?いい加減なことを抜かすなボケェ!!(メ۞益۞)〜あらすじ〜米カリフォルニアにある海辺の町でラジオDJをしているデイブは、行きつけのバーで、E・ガーナーの名曲「ミスティ」を毎晩リクエストしてくるイブリンと出会う。デイブは出来心からイブリンと一夜を共にするが、その日から、イブリンはデイブにつきまとうようになる……。(※映画ドットコムより抜粋)以下、ネタバレ。って言うか、感想。素敵なジャズに誘われて地上に降りて来たつもりが、阿鼻叫喚のデスメタルになってた件。尻尾、仏恥義って使えんくしたんねやぁぁぁ!!!どうせ、悪魔が悪いんでしょうけど、暴力に訴えてしまったらデイブと同じ穴の狢ですよ。それは嫌だわ。…反省だね。…謝らんけど!…とりあえず、後始末は完了です。ま、イブリンは恋する乙女そのもの、やるかやらないかだけだったりするし、気持ちは解らないでもないですね。ラジオで流れて来る声に惚れて、毎日欠かさず聞いている内に、トークとかから好きな食べ物を知っていったりで身近な存在になってたんだ。その想いが募って、「ミスティ」のリクエスト。そういうの、男って疎いんですよね。番組内で詩を朗読するコーナーがあって、そういうのに気付いてくれる感性を持ってると思ってたんだ。実際のとこ、デイブは「アナベル・リー」すら覚えてないけど。下記にて「ミスティ」を和訳します。 Look at me 私を見て I'm as helpless as a kitten up a tree 木に登った子猫のように無力で And I feel like I'm clingin' to a cloud 雲にしがみついてるみたい I can't understand 解らないんだけど I get misty just holding your hand 貴方の手を握るだけで、私は霞んでしまうの Walk my way 私が歩いていたら And a thousand violins begin to play 千ものバイオリンが響き渡って Or it might be the sound of your hello でもそれって、あなたのこんにちはの声だったの That music I hear それは音楽のように聞こえて I get misty, the moment you're near 貴方の傍に居るだけで、霧がかかるような Can't you see the that you're leading me on? 私の前を行ってくれているのよね? And It's just what I want you to do それは私がただ欲しかったことで Don't you notice how hopelessly I'm lost どれだけ望みも無しに迷っていたことか That's why I'm following you だから貴方についていくの On my own 私だけで Would I wonder through this wonderland alone? この不思議の国を孤独に彷徨うの? Never knowing my right foot from my left 右足と左足の区別もつかない My hat from my glove 帽子も手袋も I'm too misty, and too much in love. 私はあまりに霞んで、そしてあまりにも恋をしてる Too misty 霞んでく And too much そしてあまりに大きい in love 愛にまるで、初恋に戸惑う乙女の様な可愛らしい詩ですね。こんなの、ド直球でしかないじゃないですか。デイブはそのリクエストに応えてくれた。そう、何度もね。こうなると、察しない男が悪いような気がして来ます…。イブリン、ここまでやるといっそ、清々しいわ。最後あんなんなったのは「アナベル・リー」の詩の内容もそうだけど、特筆は背景なの。ふむふむ。エドガー・アラン・ポーの最愛の奥様、ヴァージニアに向けた詩なんだけど、ヴァージニアが病死する前に遺した言葉。「私が死んだら、貴方を守る天使になってあげる。貴方が悪いことをしそうになったら、その時は両手で頭を抱えるの。私が守ってあげるから。」私の同僚に居るかも。夫妻ともに真実の愛を見つけていたのですね。その純粋な愛の逸話をホラーに仕立てるとか、これだから男って…。フハハーーー!!!我は何度でも蘇るんやでーーーっっっ!!!

    Play Misty for Me (1971)
  2. 『マッド・ハイジ』独裁国家になったスイス。ハイジの恋人・ペーターは密造チーズを製造販売し、大統領にKILLされてしまう。その場でペーターの死を見てしまい半狂乱になるハイジは捕まりそうになるが逃走。ハイジを追う兵士たちを迎え撃ったおんじもシボンヌ。ハイジは捕まり女子刑務所みたいなところに入れられ、そこのボスに苛め抜かれる。苦難を甘んじて受けるハイジは機を見て脱獄。その後なんちゃら言う女神のもとで特訓しパウワーを身に着け大統領たちに復讐にやってくる。なんと死んだと思うてたおんじも復活。勝つのはハイジか。独裁者か。ウィナー・ハイジ。クララの存在感の無さマッド・ハイジ(R18版)Amazon(アマゾン)Amazon.co.jp: マッド・ハイジ(R18版)を観る | Prime Videoチーズ製造会社のワンマン社長にしてスイス大統領でもある強欲なマイリは、自社製品以外のすべてのチーズを禁止する法律を制定。スイス全土を掌握し、恐怖の独裁者として君臨した。それから20年後。アルプスに暮らす年頃のハイジだったが、恋人のペーターが禁制のヤギのチーズを闇で売りさばき、見せしめにハイジの眼前で処刑されてしまう。さらに唯一の身寄りであるおじいさんまでもマ…www.amazon.co.jpR18らしく、オパイもポロンポロンしますし、多分頭つぶしたり、とても残酷な画像が流れているのに違いない。WOWOWさんは視聴者の皆さんに配慮して(?)ぼかしversion放送。他の配信とかもそうですか?えー?なんでなん?なんでぼかしが必要なん?ぼかし要らんやん、ガッツリ観せてぇな。R18売りにしてるんなら、逃げちゃだめだ。出典: (C)SWISSPLOITATION FILMS/MADHEIDI.COM『プー あくまのくまさん』100エーカーの森。くまのプーさんたちと楽しく暮らしていたクリストファー・ロビンですが、「わしゃー進学じゃけぇ、お前らとはここでいったんさいならじゃ」まるっきし『ザリガニの鳴くところ』みたいに、プーたちを置いて町へ。クリストファーに依存していたプーたちは飢えと寒さに耐えきれず、仲間のイーヨーをKILLして食べちゃいました。この顛末にプーたちは見捨てて町に行ったクリストファーに強い不信感と怒りを覚えると同時に森にやってきた人間たちをKILLする殺人鬼へと変貌していったのです。婚約者を連れて森にやってきたクリストファー。婚約者はピグレットにKILLされ、彼自身もプーに捕まりました。プーたちは森にやってきたJD達を血祭りにあげていきます。そのKILLっぷりったら!ポカスコーン、グギャギャギャギャ、チョパーン、ブシャーン、グサグサ。斯様な感じで、気の弱い方が観たら「ううう…」となるかもしれないKILLっぷり。結局、ほぼ全滅で。ファイナルガールと思われた彼女もKILLされ、クリストファー・ロビンだけが逃げていくというムナクソEND。続編も出来るよ。プー あくまのくまさんAmazon(アマゾン)Amazon.co.jp: プー あくまのくまさんを観る | Prime Video楽しい冒険に満ち溢れていたかつての日々は終わりを迎え、青年になったクリストファー・ロビンは、大学進学のためプーとピグレットを森に残し旅立ってしまう。時が経ち、婚約者のメアリーとともに 100 エーカーの森に戻ってきたロビンだったが、そこで目にしたのは血に飢え野生化してしまったプーとピグレットの異様な姿だった…。(C) 2023 ITN DISTRIBUTIO…www.amazon.co.jpちょっと待てや!ぼかし全開で「なんそれ」だったハイジがR18で、こっちがPG12て。あれか、エロシーンがあるか否かか!PG12は、ちょっとあかんのんちゃう?と言うグロシーンがてんこ盛り。救いは、すっげーチープなのでアハハハハハと笑って観ていられるところ。(笑う所じゃないですか、すみません)JD達がみんなKILLされていくし、JDにいいところを見せようとしたおっさんたちもKILLされていくし。KILLKILL舞よKILLKILL舞よ魔獣は魔獣はハ~~リ~~ケェェンン。そこそこグロイ。PG12だから『ゲ謎』程度と思う勿れ。油断召されるな。コイツァ、R15に限りなく近いPG12ですぜ、兄ィ。そんなわけなので、とても楽しめました。プーさんやピグレットがリアルになったらこんなんか~。キモッくまのプーさんが大好きな方が観たらガボテーンとなるでしょうが、プーに何の思い入れも無いので、キモッとしか思いませんでした。お前らの能力あるなら別に人KILLせんでも森でなんかして生きて行けるやろなんて思ったり。話のパターンはクライモリやらのあの辺の流れ。きれいでかわいいJDたちに危険な別荘貸したやつ出てこいや。何も考えず、ジンタイがハカイされまんにゃわ~そう思って楽しもう。出典: (C)2023 ITN DISTRIBUTION, INC. ALL RIGHTS RESERVED. 原作を見事に破壊した両作は思いのほか良作でした。グロで。大作を見た後にこういうの観ると、脱力しますね。いい意味で。ポチ↓にほんブログ村

    まとめて紹介映画館(『マッド・ハイジ』『プー あくまのくまさん』)
  3. 全国的に夏のような暑さとなり皆さんバテバテそんな暑さを吹き飛ばせるのは"アイツ"だけ🦈【ジュラシック・シャーク-3.0】どこかで見たような?サメが描かれていますが"サメ映画"界隈の方しか覚えていないような?毎度お馴染み"マーク・ポロニア"監督制作のまさかの「ジュラシック・シャーク」の続編!「"2"はどうした?」「"-"って何よ?」なんて野暮なツッコミはしないでね( ̄▽ ̄;)(文句あんのか?)三人の窃盗団が名画を盗み逃走!ボートで海へところが"キャットアイランド"に向かう途中で何かに襲われて全滅。。。そのまま海の藻屑にま、周辺では巨大なサメの目撃が相次いでいてそいつに喰われたのは九分九厘間違いないけど遺留品は見つかるも盗まれた名画は見つからず(遺留品w)沖合の石油掘削施設では謎の爆発事故が起きて船乗りレ二ングスがサメに襲われるその一方で若手モデルのブリーがノコノコ海へやってくるTVの生中継と撮影の両方をこなす仕事のため妙齢なマネージャーのデスティニーも同行してカメラマンのスタンとマリーナで撮影を開始!(グラマラスなモデルさんですw)TVではレ二ングスがサメの危険性を訴える中ブリーたちのボートに胡散臭い男女が近づく!クラーク、ボイド、ジェラルドは銃を向けるとボートをジャックして沖に出るよう命じ。。。どうやら沈んだ名画を引き上げたい様子の三人と、ここでアホのジェラルドが名乗ってしまい(アホがいるとリーダーが大変w)実は名画を窃盗団から買い取る予定だった三人諸々がバレてしまったからには後に引けない?ボートへ沖に出て沈んだ名画を見つけたけれど今度はボイドが些細な理由でスタンを銃で撃ちスタンは海に落ちてサメの餌食となるが。。。ボートを操縦できるのも鍵を持ってるのも彼で(まともなのはリーダーだけw)(私たちもうダメかも。。。)TVでは石油採掘施設の"生存者の証言"として掘削中にメガロドンが出てきて施設を破壊した更に秘密工作員たちが証拠隠滅のため動いたと大風呂敷を広げに広げてワケが分からないうえボートではアホの二人にクラークが孤軍奮闘?さすがに先の見えない展開にサメがぶちきれて(お前らいい加減にしろよ!)なんとか無事にサメを追い払う事はできたけどどっちが"アホ"かで揉めるジェラルドとボイドそんな事してる場合じゃねぇだろ?クラークは潜って名画を取ってくるようジェラルドに命じみんながバシャバシャしてサメの気を引く間に潜ったジェラルドだが。。。すぐサメに襲われ(うあぁ。。。サメだぁ。。。)計画は失敗したがアホがひとり減ったからよしで、ボートの上にまだ獲物があると知ってか?周囲をつかず離れず泳ぎつつ牽制を続けるサメ四人はにっちもさっちも身動き取れず立ち往生そんな状況なのを理解してない?アホのボイド女同士で楽しもうとブリ―に手を出そうとして(オッサンかお前はw)すると気がついたデスティニーが止めに入ってボイドと争いとなり海に落とされサメの餌食に余計な事をするアホなボイドにクラークが激怒お仕置きだ!と海に頭を沈めて頭を冷やさせてそんな間にもボートは次第に沖へ沖へと流されサメと今の状況にイラっときたクラーク。。。(知ってますw)TVではブリ―たちが海に出て行方不明となり捜索が始まったとのニュースが流れるその一方沖を漂流しているボートの行方に陸地が見えてパドルを使って必死に漕ぎ始めるブリ―たち!が、手よりも口を動かしていたアホのボイドに水中からサメが喰らいつき周囲は血の海と化し(なんて残酷な映像!)違う意味で活躍を見せたボイドはここで退場しこれで残ったのはブリーとクラークの二人だけ半分は諦めてるクラークは自らの罪を懺悔してと、その時!捜索隊のヘリがボートを発見するブリーたちも気がついて手を振り助けを請うが不用意にヘリが海面に近づいたのが運の尽き?(サメがヘリに喰らいつく!)爆風にボートも巻き込まれ煽られたブリーたちもう先に殺らなければ殺られる?腹をくくってうん、こうなるともう何が起きても驚かない?観ているコチラも腹をくくったところで。。。鉄パイプを手にしたクラークがサメを突っつきダメージを与えていたところに"何か"が接近!(この背びれはまさか?)(シャーケンシュタイン降臨!)腹をくくったばかりだけど驚いてる私をよそに何が起きているのか理解できないクラークだが「ば、馬鹿な、あの伝説が本当だったとは」ブリーは"シャーケンシュタイン"だと口にして「し、知っているのか?ブリー」そう問うクラークにある伝説を語り出すブリーナチスの科学者がフランケンシュタインの脳と心臓をサメに移植して生まれた怪物だと語ってその間にもシャーケンシュタインはサメに接近(どうしてお前がここに!)(ガブガブ。。。)巨大で獰猛なメガロドンですら手も足も出ずにシャーケンシュタインにアッサリと捕食されて次にシャーケンシュタインはボートに体当たり海に落ちたクラークが捕食されているその隙に目の前の島を目指して向かい必死で泳ぐブリー砂浜に辿り着いて助かった。。。と思いきや?(バッシャ~~~ン!と上陸し)(空中に浮かぶシャーケンシュタイン!)慌てて島の奥へと走って逃げ出すブリーだけど空中を泳ぎ追ってくるシャーケンシュタイン!と、ここでブリーの前に現れたのは白衣の男性それはシャーケンシュタインの生みの親である総統閣下に仕えるキチ○イ博士。。。クラウス迫るシャーケンシュタインの前に立ち塞がると(元気そうでなによりw)謎の銃で撃たれて逃げるシャーケンシュタインが、クラウスはブリーを助けたワケではなくて逃げたシャーケンシュタインを捕まえたいだけフカくて長い話をジョーズに例え?話した末にシャーケンシュタインを捕獲する手伝いを頼み島から出られるならと了承するブリーだけど?(早い話が囮ですなw)で、すぐに姿を現したシャーケンシュタイン!しかし照準がズレてた?スタンガンは当たらずシャーケンシュタインはクラウスを放り投げるその隙に逃げ出したブリーは納屋へ逃げこむとホイールローダーを発見!急ぎ乗り込み発車!追ってきたシャーケンシュタインに突貫。。。(オラ!ガッ!)(グボッ!ブハッ!)血反吐吐き海へと逃げるシャーケンシュタイン投げ飛ばされたクラウスの安否も分からぬままこれで全て終わり。。。とは思えないけれど?今回のところはブリーも助かりエンドロールへまさかの帰ってきたジュラシック・ジョーズに猛烈に嫌な予感?がしつつも鑑賞したのですがまさかのシャーケンシュタインの乱入に驚愕!って、ジャケにもバッチリと描かれていますし既に鑑賞された方のレビューも読んでいたのでそこまで驚きはしない。。。というのはウソ?実際に映像で観ると驚いてテンションもMAX!まさかのサメ映画のクロスオーバーに感激してちょっとだけ涙が出そうになりましたよ( ノД`)で、そんな涙も吹き飛ぶほどぶっ飛んでる本作チープで裏切らないクオリティの映像の数々に冴えないドラマパートに理解不能の展開。。。意味とか理由とか求めること自体がナンセンスポンコツ過ぎる悪役には苦笑いさせてもらえて主人公のワガママなナイスバディに目を奪われ血で染まった海に違う意味で背筋が凍りつく!シリアスなサメ映画とは一線を画するサメ映画お腹いっぱいで胸焼けするところでした(笑)気になった方はアマプラやUNEXTなどでぜひ!ってか、ぜんぜんオススメはできませんけどね関連作品の紹介のリンクも下に貼っておきます🦈『「ジュラシック・シャーク」。。。』少しづつ紹介してきた新作DVDもとりあえずこの作品で一段落ですってことで、今日観た作品はコレ!【ジュラシック・シャーク】 季節はずれのサメ映画ということでちょ…ameblo.jp『「シャーケンシュタイン/フランケンジョーズ」。。。』さぁ、いよいよ11月に突入しましたねってことで、今日観た新作地雷はコレ!   【シャーケンシュタイン/フランケンジョーズ】フランケンシュタインの怪物を研究する…ameblo.jp

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    「ジュラシック・シャーク-3.0」。。。
  4. ちょっと前に放送されたWOWOWの浅田次郎特集で、唯一エアチェックした「ラブ・レター」を鑑賞…約26年前の旧作だったが、WOWOWでは今回が初放送。実は公開時に鑑賞している…はずなんだよな。当時、新宿の金券ショップで招待券がバカ安で売られていて…それを買って見た記憶があるんだけど、どんな映画なのか覚えていなくて、この機会に再鑑賞しておこうと。ちなみに、今現在、Amazonで通常購入できる商品ページ(あの頃映画 松竹DVDコレクション ラブ・レター)のジャケ画像がなぜかVHSのものなので、中古扱いのジャケ画像を貼った。佐竹興業が経営する新宿歌舞伎町の裏ビデオ店で店長を任されている高野吾郎…ある日、社長の佐竹義則と、ブローカーの穴吹樟雄の勧めで、中国人女性・康白蘭と偽装結婚をすることになった。80万円の謝礼と引き換えに、戸籍を貸すことにした吾郎。なんとか入管審査もパスすることができ…吾郎がまともに白蘭と言葉を交わせたのはその1回だけだったが、健気な白蘭にどこか惹かれる部分があった。しばらくして吾郎は留置場に入れられてしまうのだが、釈放後に待っていたのは白蘭の死だった。佐竹から遺体の引き取りをしてこいと命じられ…。チンピラの中井貴一が、親分(社長)・根津甚八の命令で偽装結婚をすることになったんだけど…相手の中国人が、優しくて美人だったことから、一瞬、マジ惚れしかける。結局、それ以上の進展もなく…まともに言葉を交わしたのは入館審査の時だけ。その後、刑事の大杉漣さんの言いがかりで臭い飯を食わされてしまったこともあり…しばらく留置場に入れられ、すっかり偽装結婚のことも忘れてしまうんだけど、シャバに戻って来たのと同時に、相手の中国人女性の死が耳に入る。そして、またも親分の無茶ぶりで、今度は遺体の引き取りをする羽目に…。偽装結婚等…中井貴一以外の加担した連中は、まるで他人事のように、淡々と、事務的に“中国人女性”の死を処理しようとするんだけど、中井貴一は変な情が芽生えてしまい、自分たちの態度、行動が何かおかしいのではないかと、疑問を持ち始める。それに追い打ちをかけるのが、死んだ中国人女性が中井貴一に宛てた手紙(=ラブ・レター)だった。という感じの話ですね。序盤は、チンピラの日常、それをとりまく人たちをユーモラスに描いていて、喜劇として面白い。とにかく中井貴一演じる主人公のチンピラがお人好しで、他人からの押しに弱いんだよな。後半はシリアス度も増し、外国人労働者の実態に迫るような社会派な面もあったり…間抜けで愚かなチンピラ主人公が、一連の経験から、己の人生を見つめ直していったりする姿に、素直に感動できたりもする。26年前…まだ20代前半だったオイラがこの映画を見て、楽しめたかどうか、ぜんぜん記憶にないのだが、オッサンになった今だと、主人公に感情移入もしやすく、けっこう沁みる内容だったな。中井貴一に偽ダイヤを売りつける宝石のセールスレディ洞口依子のシーンが好き。あと、現参議院議員・山本太郎の眉毛剃ったチンピラ役がマジ怖すぎ(笑)大杉漣、名古屋章、根津甚八…故人も多く出演しており、そういえば監督の森崎東も亡くなっているなぁ。この頃の邦画って…フィルムでちゃんと撮られてるし、やっぱり情緒も感じられたよな。新宿が舞台の一つでもあるんだけど…ちゃんと新宿でロケやってる感も良かった。最近だとWOWOWの日米合作ドラマ「TOKYO VICE」とか、ネトフリ映画の「シティーハンター」で新宿がちゃんと描かれていて、よくやってるなって思ったけど…この頃の邦画ってこれが普通だった。崔洋一の「月はどっちに出ている」や「犬、走る」を今見ることに近いノスタルジーを感じた。監督:森崎東出演:中井貴一 耿忠 山本太郎 根津甚八 大地康雄 倍賞美津子 柄本明 大杉漣 笹野高史 六平直政【Amazon、なぜかVHSのジャケ画像だけどDVD】あの頃映画 松竹DVDコレクション ラブ・レター人気blogランキング 参加中 -クリック- ご協力ください!

    ラブ・レター(1998年)
  5. 「ブロードキャスト・ニュース」(原題:Broadcast News)「ブロードキャスト・ニュース」 プレビュー1987年12月16日公開。ワシントンのテレビ局を舞台に、そこに働く男女3人の三角関係を描く。興行収入:67.3百万米ドル。監督・脚本:ジェームズ・L・ブルックスキャスト: トム・グルニック -ウィリアム・ハート ジェーン・クレイグ -ホリー・ハンター アーロン・アルトマン -アルバート・ブルックス ジェニファー・マック -ロイス・チャイルズ アーニー・メリマン -ロバート・プロスキー ポール・ムーア -ピーター・ハックス ブレア・リットン -ジョーン・キューザック ボビー -クリスチャン・クレメンソン ビル・ロリッシュ -ジャック・ニコルソンあらすじ:ワシントンのテレビ局のプロデューサー、ジェーン・クレイグ(ホリー・ハンター)は、若いが切れ者の女性。気鋭のニュース・ライターでレポーターのアーロン・アルトマン(アルバート・ブルックス)とは、親友であり、絶妙な仕事のコンビでもある。ニュース放送者会議で、ジェーンは地方局のアンカーマン、トム・グルニック(ウィリアム・ハート)と出会い、お互い反発しながら、ひかれ合う。そして、トムはワシントン支局にレポーターとして起用された。ワシントン支局長アーニー(ロバート・プロスキー)主催のオフィス・パーティ。その最中、シシリーのアメリカ海軍基地が爆撃されたという一報が入り、急きょ、トムが特番のレポーターに抜擢された。放送日、くさるアーロンの協力と、ジェーンの働きで、トムのデビューは大成功。その夜、トムは同じ局のレポーター、ジェニファー(ロイス・チャイルズ)と関係をもってしまう。レイプされた女性へのインタビューで涙するトム。インタビューは大反響をよび、ジェーンも彼のやさしさにますますひかれていく。局内の人員整理で窮地に立ったアーロンは、キャスターとして出演。当日、ジェーンは、アーロンを元気づけ、トムとオフィス・パーティヘ。アーロンの本番は、緊張のため流れる汗で大失敗。ジェーンはトムを家で待たせ、アーロンの家へ。落ちこむアーロンを慰めてるうち、彼の愛の告白をうける。心乱れるジェーン。結局トムとのデートは御破算。人員整理が本格化し、周囲のスタッフは次々と辞めさせられた。ジェーンは支局長に昇進。トムは、ロンドン支局に栄転。アーロンは、ポートランドのニュース局へ移る決心をする。トムは、ロンドン行きの前に南の島で休暇を過ごそうとジェーンに提案。OKするジェーン。旅立つ前日、ジェーンはアーロンの忠告で、例のインタビューでのトムの涙は、ヤラセだと知る。幻滅したジェーンは、旅行をキャンセル。7年後--ワシントン。桜咲く中、それぞれの道を歩むジェーン、トム、アーロン。彼ら3人は、久しぶりの再会を喜ぶのだった。コメント:ジェーン・クレイグは、才能にあふれる女性ニュースプロデューサー。彼女の親友であるアーロン・アルトマンは、社交スキルに欠けるが才能のある作家兼記者。二人は全国テレビネットワークのワシントンD.C.支局で働いている。そこに登場するのが、地方局のアンカーマンだったが、ワシントン支局にレポーターとして起用されたトム・グルニック。この三人による奇妙な三角関係の物語になっていくのだが、仕事シーンも入り混ぜての公私にわたるドラマが描かれる。「青春ってイイな…」と思ってしまうテレビ局を舞台にしたロマンス映画。個性の強い3人がぶつかり合うことが多いので、スクリューボール・コメディの様にも見える楽しい映画だ。人好きのする甘いマスクのウィリアム・ハート、思ったことを口に出す行動する迫力ある女性のホリー・ハンター、自分の知識や原稿書きに自信たっぷりのアーロン、この3人の個性がぶつかり合って、先が想像できない展開が本当に面白い!敏腕女性プロデューサーのジェーン・クレイグを熱演しているホリー・ハンターが実にカッコいい。これぞアメリカのニュースチャンネルだと思わせる。「アンカーマン」というのは、マスコミの取材記者の原稿をもとに、最終的にまとめる人。また、ラジオ・テレビのニュース番組のメーンキャスターでもある。アンカーパーソン。 女性の場合はアンカーウーマンともいう。「オフィス・パーティ」というのは、会社や組織が、従業員のために催すパーティーのこと。必ずしもオフィスや社内の一角で行われるとは限りらない。レストランやホテルなどで行われる場合もある。本作は、アカデミー賞の主要部門のほとんどすべてにノミネートされたが、『ラストエンペラー』や『月の輝く夜に』という大魚がライバルにいたためか、無冠に終わった。しかしベルリン国際映画祭の女優賞をハンターが受賞。作品自体もニューヨーク映画批評家協会賞で複数部門受賞した。この映画は、Amazon Primeで動画配信可能:Amazon.co.jp: ブロードキャスト・ニュース (字幕版)を観る | Prime Video愛、友情──秒刻みのTV局に今日もドラマが生まれるwww.amazon.co.jp

  6. 「クレイジー・リッチ!」(2018)以来の「2億ドルの大台突破」を記録したハリウッド発王道ラブコメディ。破局したカップルの男女が、オーストラリアのリゾートを舞台に、それぞれの新たな人生のためにラブゲームを仕掛ける。弁護士を目指してロースクールに通うビー(シドニー・スウィーニー)は、街角のカフェで出会った金融マンのベン(グレン・パウエル)と最高の初デートをするが、ちょっとした行き違いによって燃え上がったはずの恋心が一気に凍りついてしまう。数年後、そんな2人はオーストラリアで同じ結婚式に出席することになり、最悪な再会を果たす。真夏のリゾートウェディングに皆が心躍らせるなか、周囲も気を遣うほどの険悪ムードな2人だったが、復縁を迫る元カレから逃げたいビーと元カノの気を引いてヨリを戻したいベンは、お互いの望みを叶えるために恋人のフリをするというフェイク・カップル契約を結ぶ。監督・脚本・製作は、「ANNIE アニー」「ピーターラビット」シリーズなどラブコメに定評のあるベテラン、ウィル・グラック。出演は、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」などのシドニー・スウィーニー、「トップガン マーヴェリック」などのグレン・パウエル、「ジェクシー! スマホを変えただけなのに」などのアレクサンドラ・シップ、ゲータ、ハドリー・ロビンソンなど。脚本・原案は、イラナ・ウォルパート。音楽は、エスティ・ハイム、クリス・ストレイシー。原題「ANYONE BUT YOU」映倫区分G2023年作品アメリカ=オーストラリア合作映画配給はソニー・ピクチャーズ エンタテインメント製作会社はColumbia Pictures=Roth/Kirschenbaum Films=Sky Global=Fifty-Fifty Films=Olive Bridge Entertainment上映時間103分まあ、普通に面白いです。いや、結構面白いです。シェイクスピアを現代風アレンジ。私、アメリカのこの手のロマンチックコメディ、嫌いではないんですよね。上映時間も103分とちょうどいい感じでサクッと観れます。2000年代にはけっこうこういったラブコメありましたが、最近はあんまり観ないような。。。2018年の「クレイジー・リッチ!」は鑑賞済みですが、こちらもそこそこ面白かったんですよね。あまり期待せずに観ると、結構楽しめます。まあ、なにも考えずに、爆笑とまではいきませんがクスリと笑えて気軽に観れます。かなりラブコメ要素満載のゴリゴリラブコメ。ベタベタな王道なものなバカ映画(褒めてます)。しかし、ブレていません。それがいい。振り切っています。その分、ドラマ的な重みはないですけどね。それぞれのエピソードなんか、めちゃめちゃ薄っぺらい。しかし、この映画はそれでいいんです。この手の映画って、まあ、たしかに劇場で観るまでもないという感じではありますが。。。何も考えずに、暇つぶしで飛行機とかで観て、拾い物!ってなるのがいいですかね。この軽さ加減がいいですね。物語も特に変化球はなし。こちらも王道。設定など、ツッコミどころもありますが、そこを突いてはいけない。なんせ、それぞれのキャラがみんな魅力的。シドニー・スウィーニーが綺麗過ぎるし、可愛過ぎる。エンタメに徹した王道な作りを存分に楽しめます。■興行収入予想現段階では上映館数92館と少ない。5月10日(金)からの公開。同日の公開作品は、「猿の惑星/キングダム」、「鬼平犯科帳 血闘」、「不死身ラヴァーズ」、「トラペジウム」、「胸騒ぎ」、「またヴィンセントは襲われる」、「トランスフュージョン」、「フューチャー・ウォーズ」など。興行収入は、全世界で約2億ドルを超えています。2018年の「クレイジー・リッチ!」は、製作費3,000万ドルで、全世界で約2億3,850万ドル、日本で約1億1,000万円。さて、今作はどうか。アメリカのこの手のロマンチックコメディ、好きな人は多いと思うんですが、劇場であまりヒットはしない。たぶん、今作もそうなると思いますが。。。どうでしょうか。初登場圏外スタートと予想。最終興行収入は4,000万円と予想。星3つ半(5点満点)★★★☆【恋プリ旋風、日本上陸!】5月10日(金)映画『恋するプリテンダー』公開決定!<令和のラブコメ映画史上、No.1大ヒット!>アメリカで社会現象化!昨年12月のホリデーシーズンに公開されるやいなや、令和のラブコメ映画史上No.1の超特大ヒットをたたき出した『 #恋するプリテンダー 』が5月10日(金)より全国の映画館にて公開決定!!【STORY】弁護士を目指してロースクールに通うビー(#シドニースウィーニー )は、街角のカフェで出会った...youtu.be「恋するプリテンダー」公式サイト映画『恋するプリテンダー』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ映画『恋するプリテンダー』5月10日(金)全国の映画館で公開!令和のラブコメ映画史上NO.1大ヒット!!恋プリ旋風日本上陸www.koipuri-movie.jp「恋するプリテンダー」のパンフレットです!【映画パンフレット】恋するプリテンダー 監督 ウィル・グラック出演 シドニー・スウィーニー、グレン・パウエルAmazon(アマゾン)「恋するプリテンダー」のDVDです!英語版です!Sponsored Ad - Anyone But You - DVD + DigitalAmazon(アマゾン)「クレイジー・リッチ!」のBlu-rayです!クレイジー・リッチ! [Blu-ray]Amazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} 「クレイジー・リッチ!」のパンフレットです!クレイジーリッチ パンフレット コンスタンス ウー ヘンリー ゴールディング ミシェル ヨー ケン チョン ソノヤ クリス パンAmazon(アマゾン)ウィル・グラック監督作「ANNIE アニー」のBlu-rayです!ANNIE/アニー [Blu-ray]Amazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} ウィル・グラック監督作「ANNIE アニー」のパンフレットです!【映画パンフレット】 ANNIE アニーAmazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} ウィル・グラック監督作「ピーターラビット」の 4K ULTRA HD & Blu-rayセットです!ピーターラビット™ 4K ULTRA HD & ブルーレイセット (初回生産限定) [4K ULTRA HD + Blu-ray]Amazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} ウィル・グラック監督作「ピーターラビット2/バーナバスの誘惑」のプレミアムBOX Blu-rayです!ピーターラビット2/バーナバスの誘惑 プレミアムBOX (完全数量限定) [Blu-ray]Amazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} TVでも話題になっている「お花定期便bloomee」をご存知ですか?お手軽にお花のある暮らしを提供するサービスなんです。毎週違うアレンジのお花が自宅に届くんです。お花の選別はおまかせなので、どんなお花が届くか、凄く楽しみになるんですよね。自宅にいつも新鮮で綺麗なお花がある生活を体験できるんですよ。実は私もやってるんです。おっさんですが、自分の部屋のパソコンの前に花を生けてます。見ていると穏やかな気持ちなれて、毎回届くのが楽しみになっています。コロナ禍の今、映画館に行く機会も前と比べて気を使ったりして減ってますよね。そこで自宅で映画鑑賞なおうち時間もいいですよ。好きな映画を観ながら、その横には新鮮なお花。きっと癒される暮らしになりますよ!↓詳しくはこちら↓

    「恋するプリテンダー」の映画レビューと興行収入予想
  7. 『緑色の髪の少年The Boy with Green Hair』1948年The.boy.with.green.hair.1948_In the chair.aviOne of the final scenes of the movie "The Boy with Green Hair," when brought to the Barber shop for a shave complete with green hair.youtu.be戦争孤児のピーターは、親類の家を転々とし、最後に、ショービジネスをしている、血のつながっていないフライじいさんに引き取られる。ピーターは、両親は生きていると思っていたが、両親はロンドンで戦争孤児を救うための活動をしていて、その中で死んでいったのだった。残されていたのは、「お前が16歳になったら読んでくれ」と書かれた父からの手紙。そこには、「お前ももう分かるだろう。お父さんも死んだお母さんも、お前を愛している。だからロンドンに来たんだ。」と書いてある(ピーターは未読)。ピーターは、自分より他人の子を救おうとロンドンに行った両親は、自分を愛していなかったんだと解釈していた。それで心が荒む。しかし、空中ブランコ乗りの恋人を空中ブランコからの落下で亡くしたフライじいさんは、同じく大事な人を亡くしたピーターに、根気よく優しく寄り添う。ピーターがわざと花瓶を落として割っても、それを黙って掃除。「わざとやったんだ」と言うピーターに、「分かっているよ」。学校で、戦争孤児のポスターを見たピーター。「お前は戦争孤児なんだ」と言われると、見たばかりのポスターのオーラ―にやられ、一夜にして髪の毛が緑色になる。それを鏡で見たピーター、一瞬驚くが、唯一性の印と思ったのか、一転して誇らしげになり、面白がって遊んだりする。しかし学校に行くとイジメの標的になる。特に「俺は度の強い眼鏡でイジメられてきたんだ」と言う男子生徒は、執拗にピーターをイジメる。これは、今現在鬼役である自分より更に少数派を見つけて鬼役をバトンタッチして、「自分はその他大勢の一人なんだ」と安心したい心理なのかなと思った。そしてすべてのイジメというのは、こうした、多数派につきたい安定志向という「自然な」生物の行動志向なのかなと思った。不安(≒凶兆の受信)を避けたいというのは、衝動のようなもので、これで身に起こりうる災難を早めに避けようという本能なのだろう。ピーターは、ふと迷い込んだ林で、戦争孤児のポスターの子たちに出会う。中で一番年長らしき青年は「緑色の髪の毛の子が来るのを待っていたんだ。緑は春の色。」と言う。ここは救世主待望、というイメージかと思った。ピーターを、幼き受難者(≒イエス・キリスト)的なイメージにしたかったのかと。この子たちと触れ合うことで、ピーターは自分も戦争孤児であるということを受け止め、同時に少数派であることに誇りを持ったかに見える。ピーターを守りたいフライじいさんは、ピーターに帽子をかぶせて外出させる。次第に、最初個人の感覚としてピーターの緑色の髪の毛をかっこいいと言っていた女の子も、「お母さんが伝染するから近寄るなって言ってた」と言い、ピーターを避ける。いわゆる風評被害なのだろう、ピーターの家に牛乳を配達している牛乳屋は、「うちの牛乳を飲むと髪が緑になると言って客が減った」と、また水道局の人は「水が原因で髪が緑になるんじゃないかと苦情が来ている」と、ピーターに髪を剃ることを急かす。フライじいさんは複雑な気分。何がピーターのためなのか、判断しかねている。対症療法的に考えるなら、緑の髪が生え続けるとして、それが見えないよう剃り続ければ嫌な噂も風評被害も消えるだろう。しかし根治を考えるならば、そういう、一人しかいない事例を除け者にしたり病気だと言ったりすることをやめさせねばならない。担任の先生は教育者、その騒動を知り、ピーターが登校すると、「黒い髪の毛の人は?茶色い髪の毛の人は?……緑色の髪の人は?赤い髪の毛の人は?」と挙手させ(緑の毛の人が一人、赤い髪の毛の人が一人、後は複数)、「分かりましたね?」と言ったのだった。相対化により絶対的少数とみなされていたピーターの髪色を騒動から救って落ち着かせたのだろう。ピーターは、床屋で髪を剃ることを決意。大人たちが見守るなか、坊主になる。その後、ピーターは家出して保護され、フライじいさんに引き渡され、父の遺書をピーターが理解する、というお話。映画は、この時系列ではラスト近くにあたる「保護された」ところから、始まる。この扉の向こうに、「保護」の報を受けて駆け付けたフライじいさんたちがいる。反戦・寛容などのメッセージが伝わる映画。原作の主なテーマは差別、そこに反戦を付け加えたのが映画、ということらしい。しかし、出資者に「映画は娯楽に徹しないと」と言われ、アレンジしたのらしい。その(カットした)跡が、ところどころ感じた不連続的違和感だったのかなと思った。この映画に対し、「ファンタジー仕立て」という記述があった。「緑色の髪が生えたら医学史を変える」ということだから、まず緑色の髪の毛が生えたというのがピーターの空想なのかもしれない。どこまでがピーターの空想なのかという線引きが難しい。「ポスターの写真の戦争孤児がいた空き地」は、明らかにファンタジーっぽいが。緑色の髪の毛が生えたことも剃ったことも空想だと元も子もない感じなので、これは全体をもって反戦ファンタジーと捉えるべきなのか、と思った。この緑色の髪の毛というのは、見えない唯一性の象徴なのかな、と思った。★Wikipediaより★『緑色の髪の少年』(みどりいろのかみのしょうねん、The Boy with Green Hair)は、1948年(もしくは1949年[注 1])に公開された、アメリカ合衆国のファンタジードラマ映画。テクニカラーの作品である。監督はジョゼフ・ロージー、出演はロバート・ライアン、パット・オブライエン、ディーン・ストックウェルなど。解説原作はベッツィ・ビートンが1946年12月29日発行の『This Week』誌に発表した同名の短編[3]。それを、『十字砲火』(1947年)[注 2]に続く成功を狙ったドア・シャリーが買い取り、ロージーに彼自身初となる監督を任せた[6]。1947年後半に正式に製作が決定し、1948年2月9日に撮影を開始したが、1948年3月には完成したという[6][11]。本作は、反戦・寛容などのメッセージ性を持つ映画と当時から評価されていた[12][13][14]。時代背景として、当時のアメリカにおける冷戦の開始や赤狩りがある[15]。原作の主なテーマは差別だった[注 3]が、そこに反戦を付け加えたのはロージーだったという[6]。当時、RKOは経営危機に陥っていたが、作品は1948年5月[6]にハワード・ヒューズがRKOを支配する前に完成していた。しかし、ヒューズは「映画は娯楽に徹するべきで、社会性を持ってはいけない」という思想のもとに、寛容等のテーマを除くよう再編集や撮り直しの圧力をかけた。映画スタジオ側は抵抗したが、トーンを若干弱める再編集は受け容れたといわれる[6][12][13][注 4][14]。シャリーは、ヒューズと(他の映画をめぐっても)衝突した結果、1948年7月に、1947年1月に5年契約を結んだばかり[16]のRKOを辞めている[17]。ロージーはRKOと長期契約を結んでいたがヒューズに仕事を干され、結局ヨーロッパに移住して映画監督を続けた。なお、本作のテーマソングとして使われた「ネイチャー・ボーイ(Nature Boy)」は、Nature Boy - Lyrics - ネイチャー ボーイ - 日本語訳詞 - Japanese translation - Nat King Cole説明 ⬇︎ Description この曲は、ヒッピー以前の時代の最も奇妙なソングライターの1人 エデン・アーベズ (Eden Ahbez)によって書かれた。彼はビート族の若い詩人でしたが、より正確には初期ヒッピーで、長髪・顎髭・キリストのような外観を促す長く白い流れるような衣服を身に着けていた。彼はロサンゼルス...youtu.be1948年3月にリリースされ、100万枚以上を売り上げたナット・キング・コールのヒット曲である。本作での使用のため作曲家エデン・アーベス(eden ahbez)に1万ドルが支払われたが、これは原作者ビートンに対し支払われた額よりもずっと多かったといわれている[14]。ストーリー親戚に預けられていた少年ピーターは、小さな町でグランプ・フライ(フライ爺さん)と暮らすことになる。フライ爺さんはピーターに優しく接してくれ、ピーターは学校にも通って友人を得るが、ピーターはある日、友人から自分が戦災孤児だと指摘される。両親の死をつきつけられたピーターは、翌朝髪の色が緑色になってしまった。学校の友人らにもいじめられるようになり、耐えられず森に逃げ込むと、戦災孤児のポスターに出てきた子供たちがそこに立っていた。子供たちはピーターに対し、緑色の髪は善の象徴であり、戦争の悲惨さに対し人々の注意を向けさせるためのものであると説く。ピーターは子供たちの言葉に従い、町の人々に対して髪が緑色なのは戦災孤児であるためと訴えるが、町の人々には受け容れられなかった。人々から髪を全部剃れと求められ、ピーターは拒否するものの、フライ爺さんに髪を剃れば問題が解決するかもしれないと言われて、いやいやながら同意する。ピーターは衆人環視の中で髪を剃られ、涙を流す。その涙が、人々やフライ爺さんに、自らの振舞いについて恥じらいを感じさせた。フライ爺さんは謝るが、ピーターは家出してしまう。しかし、最後にはフライ爺さんのところに戻り、ピーターは緑色の髪に誇りをもって、また緑色の髪が生えてくることを願った。キャスト※括弧内は日本語吹替[18](NHK版:初放送1961年9月24日『劇映画』) ピーター・フライ:ディーン・ストックウェル(太田博之) エヴァンス博士:ロバート・ライアン(武田国久) フライ爺さん:パット・オブライエン(雨森雅司) ブランド先生:バーバラ・ヘイル(友部光子) マイケル: リチャード・ライオン ヌードソン博士:サミュエル・S・ハインズ(英語版) ジョーイ:ドウェイン・ヒックマン(英語版)作品の評価興行的には赤字だった[15](42万ドルだったという情報がある[19])。当時の評価の一例として、あるレビューでは、脚本の作りこみが甘く、髪が緑色になることが何を象徴するのか曖昧であり、また少年の苦悩と戦争の原因とを結びつけるのも安直であると批判している[7]。現在の評価について見ると、2021年11月15日時点で、Rotten Tomatoesに書き込まれた「トマトメーター批評家」による11件のレビューのうち、高評価は9件(82%)だった。同サイトの一般利用者の中では、5点満点中3.5点以上をつけた利用者は57%であり、格付けは「腐敗(rotten)」である[20]。脚注注釈 ^ab1948年12月27日とするサイトもある[2][3]。一方、KINENOTE[4]や映画.com[5]では製作年を1949年としており、研究書である『Film and Politics in America: A Social Tradition』(Neve, 2004)も映画公開日を1949年1月としている[6]他、公開日が「昨日」と述べる1949年1月13日付けのニューヨーク・タイムズの記事もある[7]。 ^『十字砲火』も『緑色の髪の少年』と同じくメッセージ性の強い映画だった。 ^原作は宗教的な色彩が強く、また、少年の髪は緑色ではなく芝になる展開だった[14]。映画では宗教色は排除された。 ^バラエティ誌のネット記事は日付が1947年になっているが、そのころはヒューズがRKOを支配していないので時系列に矛盾がある。映画レビュー的な内容も含むので、1948年の誤りである可能性がある。★ ★『緑の髪の少年』は、ジョセフ・ロージー監督の長編映画監督デビュー作で、1948年に公開されたテクニカラーのファンタジードラマ映画です。[4][5]ディーン・ストックウェルが、髪の毛が謎に緑色に変わった後、嘲笑の対象となる若い戦争孤児ピーターを演じ、ベッツィー・ビートンによる同名の1946年の短編小説に基づいている。共演はパット・オブライエン、ロバート・ライアン、バーバラ・ヘイルなど。監督のジョセフ・ロージー曰く、「原作は人種差別をテーマにしたファンタジーだった」とのこと。(注6)プロット頭が完全に剃られた奇妙なほど寡黙な家出少年を見つけた小さな町の警察は、少年がピーター・フライという戦争の孤児であることを発見する心理学者を呼びます。ピーターは心理学者に自分の人生の話をする。一連の怠慢な叔母と叔父の家に滞在した後、彼はグランプという名前の理解のある引退した俳優と一緒に暮らすために送られます。ピーターは学校に通い始め、普通の少年の生活を始め、クラスがヨーロッパやアジアの戦争孤児を助けようとするようになるまで。ピーターはすぐに、彼を悩ませているポスターの子供たちと同じように、彼もまた戦争孤児であることに気づきます。両親と孤児たちを助ける仕事について気づいたピーターは、非常に真剣になり、周りの大人たちが世界が次の戦争の準備をしていると話しているのを耳にして、彼はさらに困惑します。翌日、お風呂に入った後、ピーターがタオルで髪を乾かしていると、驚いたことに、自分の髪が緑色に変わっていることに気づきます。町の人々や仲間に罵倒された後、彼は逃げ出します。森の中の寂しい場所に突然現れたのは、ポスターに描かれた孤児たちだった。戦争孤児ではあるが、緑の髪は変化をもたらすことができるし、戦争は子供たちにとって危険だと人々に伝えなければならないと告げる。彼は、このメッセージをすべての人に届けることを決意して去ります。戻ってきたピーターの男の子に腹を立てた町の人々は、ピーターが髪を剃って元通りになるように勧めるようグランプに促す。ピーターはポスターに描かれた孤児たちを探しに森に戻るが、髪を切ろうとする学校の少年たちに追いかけられる。その後、彼は頭を剃ることに決め、町の理髪師がその仕事をする。しかし、ピーターは野球帽をかぶり、野球のバットを持って夜中に家を出ます。現在に戻り、ピーターは物語を終えます。心理学者は、誰かが本当に何かを信じているとき、彼らは逃げないと彼に言います。ピーターはその場を去り、駅の待合室でグランプと再会する。グランプは、16歳の誕生日に父親が書いた手紙を読む。ピーターの父親は、死ぬに値するものがあり、人々が忘れてしまったら「ピーター、思い出させなさい」という彼の信念を語っています。彼のメッセージを共有し続けることを励まされたピーターは、彼の髪が再び緑色に戻ることを確信しています。心理学者はクヌードソン博士に、少年の髪が実際に緑色だったかどうかは気にしないが、少年の言うことには同意したと告げる。グランプとピーターは家に帰る。キャスト パット・オブライエン(Gramp Fry役 ロバート・ライアン(エヴァンス博士役 バーバラ・ヘイル(ミス・ブランド役 ディーン・ストックウェル- ピーター・フライ リチャード・ライオン(マイケル役 ウォルター・キャトレット(王様役 サミュエル・S・ハインズ(クヌードソン博士役 チャールズ・メレディス(ミスター・パイパー役 レジス・トゥーミー(ミスター・デイヴィス役 デビッド・クラーク(理髪師役 ビリー・シェフィールド(レッド役 ジョニー・カルキンス(ダニー役 テディ・インフュール(ティミー役 ドウェイン・ヒックマン(ジョーイ役 アイリーン・ヤンセン(ペギー役デイル・ロバートソン、ウィリアム・スミス、ラス・タンブリンが登場するが、クレジットされていない。(注7)スコアエデン・アベズが作曲し、クレジットされていないコーラスが歌う「Nature Boy」という曲は、この映画のスコアの主要なテーマでした。ナット・キング・コールの「Nature Boy」のヴァージョンはビルボード・チャートで1位を獲得し、1948年の夏に8週間連続でその座に留まった。文化的参照2009年の映画『宇宙空母ギャラクティカ:ザ・プラン』では、(大人の)ディーン・ストックウェルも主演し、『緑の髪の少年』に広く言及している。ストックウェルの初期の映画のファンであるエドワード・ジェームズ・オルモス監督は、『ザ・プラン』の戦争孤児のジョンのためにピーターのコスチュームのレプリカを制作しました。オルモスはジョンに緑の髪にしたいと言ったが、スタジオはそれを許可しなかった。(注8)DCアニメイテッド・ユニバース映画『バットマン ビヨンド:ジョーカーの帰還』でティム・ドレイクを演じたストックウェルの声優も、本作での彼の演技からインスピレーションを得ている。レセプション映画業界の業界誌『The Exhibitor』は、この映画を「よく演出され、よく演じられている」と賞賛したが、「観客がメッセージのある写真を明らかに嫌っている」ため、映画の商業的魅力には懐疑的な見方を示した。[9]この映画は420,000ドルの損失を記録しました。(注10)ジェーン・ロックハートは『ザ・ロータリアン』誌に寄稿し、「真摯な努力だったが、なかなかうまくいかなかった」とし、「そのメッセージは、どういうわけか曖昧で未解決のものとして浮かび上がってくる。まるで作り手が何を言おうとしているのか、まったく決心がつかなかったかのようだ」と述べている。(注11)『ニューヨーク・タイムズ』紙のボズレー・クラウザーは、ストックウェルとオブライエンの演技を称賛し、他の俳優陣は「適切」と評した。[12]クラウザーは、少年の髪の毛に関して明確さの欠如を批判し、プロットの装置としては「平凡」で「奇妙に決定的ではない」と述べ、緑色の髪が少年の想像力の産物なのか、「厳密に気まぐれな装置として意図されている」のかは定かではないと述べた。クラウザーは「ジェスチャーはその目的に及ばない」と結論付けた。[12]この映画は1948年11月26日に英国映画検閲委員会によって「U」証明書で可決されたが、英国での公開は1950年6月19日まで延期された。この映画は、2004年のAFIの100年でアメリカンフィルムインスティテュートによって認識されています...100曲リスト:「ネイチャーボーイ」 - ノミネート[13]2000年のテレビ放送で「40年代」と書いた「ディーン・ストックウェルは、すでに16本の映画に出演しているかわいい子供だった。この作品は、悲しみのあまり髪の色が変わってしまう戦争孤児を描いたファンタジーで、悪くない作品のひとつでした(『マイティ・マクガーク』は、今となってはひどいものでした)。[14]★

  8. Arlettyアルレッテイ(画像上段の女性) 本名 Leonie Marie Julie Bathiat レオニ・マリー・ジュリー・バティア 女優 1898年5月15日生まれ。 1945年3月9日フランス封切『天井棧敷の人々』においてギャランスことクレール役で主演した。日本では1952年2月20日に公開された。 『天井桟敷の人々』 (てんじょうさじきのひとびと) Les enfants du Paradis (レザンファン デュ パラディ)  Le Boulevard du Crime (ル ブルヴァール デュ クリム) 「第一部   犯罪大通り」 L'Homme Blanc (ロンム ブラン) 「第二部   白い男」 映画 195分 トーキー 白黒  製作国       フランス 製作言語       フランス語 製作         フレッド・ブラン 脚本         ジャック・プレヴェール 音楽         モーリス・ティリエ             ジョゼフ・コズマ 撮影         ロジェ・ユペール 美術         アレクサンドル・トローネル 出演          アルレッティ(ギャランスことクレール 無言劇の女神) ジャン=ルイ・バロー(バチスト・ドゥビュロー              無言劇のピエロ)  ピエール・ブラッスール(フレデリック・ルメートル  無言劇のアルルカン 劇中劇『アドレの宿屋』の  ロベール・マルケール 劇中劇「オセロー』のオセロー) ピエール・ルノワール(古着屋ジェリコ) マリア・カザレス(ナタリー)   ファビアン・ロリス(アヴリル)  エチエンヌ・ドゥグルー(アンセルム・ドゥビュロー) リヴェール・カデ(ブルジョアの中年男) ジャーヌ・マルカン(マダム・エルミーヌ) ジャン=ピエール・デルモン(バチスト坊や) ジャン・ラニエ(劇中劇『オセロー』のイアーゴー) アルベール・レミー(スカルピア・バリニ) マルセル・メルロー(巡査) ポール・フランクール(警視) ガストン・モドー(絹糸)  ルイ・サルー(エドゥアルド・ド・モントレー伯爵) マルセル・エラン(ピエール・フランソワ・ラスネール) 監督        マルセル・カルネ  ☆鑑賞日時 場所☆ 昭和五十九年(1984年)四月二十日・二十二日 祇園会館 平成十三年(2001年)四月二十八日 シアター1200(後の京都劇場) 平成二十二年(2010年)七月十九日 TOHOシネマズ二条 令和二年(2020年)十一月八日 京都シネマ4K修復版2K上映 ☆ 第一部 犯罪大通り 19世紀のフランスパリの犯罪大通りでは沢山の人々が歩みにぎわっている。大道芸人たちは芸を競いあって客を集める。老いた古着屋ジェリコは「古着屋でござい」と叫ぶ。 呼び込み男は、「一糸まとわぬ裸の美女。目の保養」と述べる。小屋では鏡を持った美女ギャランスが入浴するが、客の視界に入るのは、美女の肩先から顔までであった。 芝居小屋に演劇志望の若者フレデリック・ルメートルが来た。ウィリアム・シェイクスピアの戯曲を演ずるという大夢を持っている。ギャランスを見てフレデリックは惹かれて声をかける。    「君は笑った。人生は美しい。君も美しい。」 ギャランスはフレデリックの誘いを断る。フレデリックは名乗り、彼女の名を聞く。「犯罪大通りに置き去りとは」と嘆くフレデリックに、ギャランスは「恋する二人にパリは狭しよ」と慰める。 ギャランスは友人の代書人のピエール・フランソワ・ラスネールを尋ねる。ラスネールは復縁を求める男性の手紙を書く。ギャランスは肩を露出する仕事は、お客が集まらないことを報告した。 ピエール・フランソワ・ラスネールはギャランスの裸を目当てにした男達に敵意を語る。 ジェリコはラスネールの下にも出入りして小遣いを貰っていた。 フュナンビル座の前では、四人の踊り子が踊り、口上役の男性が語り、ピエロの扮装の男性が樽に座って澄み切った瞳で一点を見つめていた。 口上役は彼の父親で役者のアンセルム・ドゥビュローである。アンセルムは息子を「木偶の坊」と呼んで棒で打擲し、舞台に戻ることを告げ、劇場に来ない見物人の為に、バチストと名付けた息子を残す。 ブルジョアの中年男が冷やかしの罵声を語り、「間抜け面」と侮蔑したが、ギャランスは「綺麗な目をしてるわ」と語る。その隙にラスネールはブルジョアの中年男から時計を掏り逃げる。 バチストの瞳が大きくなった。  中年男は掏られて、隣にいたギャランスを犯人だと主張し、彼女の手を掴んで巡査を呼ぶ。巡査の尋問にギャランスは無罪を主張する。巡査は目撃者がいるのかと彼女に問う。   「私だ!」 バチストはパントマイムの無言劇でギャランス・中年男・口髭の男を示し、口髭の男が中年男の懐から懐中時計を掏り取って逃げたことを明かした。 野次馬の人々は大笑いしつつ感嘆する。 バチストの芸に、ギャランス・中年男・巡査は共に瞠目した。 犯人ラスネールが逃走したことを知り、中年男はギャランスに謝罪する。無実を明かしてくれたお礼にギャランスはバチストに一輪の薔薇の花を投げる。 。 フュナンビル座では美しい娘ナタリーが恋煩いで一途な思いを胸に秘めていた。バチストを慕っていた。 ジェリコは此処へもやってきて、「儂は縁結び屋じゃ」と自称して、ナタリーの手相を見て、「素晴らしい運勢。愛しい人と結ばれる」と語る。 フレデリックはナタリーに一座に入りたいという希望を伝えた。 舞台では、アンセルムが共演者のスカルピア・バリニと喧嘩しパニックになる。 バチストとフレデリックが抜擢され、舞台は成功する。 若き役者二人は、夢を語り合う。 バチストは無言劇、フレデリックはシェイクスピア劇で、御客を感激させたいというそれぞれの夢を語る。フレデリックは下宿先が決まっておらず、バチストは自身の下宿グラン・ルレーを紹介した。 バチストは目が不自由な老人絹糸と知り合う。絹糸は一杯奢りたいと申し出て、前の主人が咽喉を斬られて血を流したということから「赤い咽喉」と名付けられた居酒屋に案内した。鑑定を頼みに来た者の依頼を聞き、絹糸は目を開いて鑑定する。目が不自由なことは嘘だった。 ジェリコは此処にも表れる。バチストに対して、「ナタリーのように無垢な娘はいないぞ」と語るが、「お前は嫌いだ!」と怒鳴られる。 店には、ラスネールがギャランス・子分のアヴリルと飲みに来て、残酷なジョークを語る。 バチストは、ギャランスとの思わぬ再会に感動する。 ギャランスはラスネールと離れて踊りたい気持ちを語る。   バチストは熱視線で、じっとギャランスを凝視する。絹糸は、前の主人の喉笛を斬って殺害したのは、ラスネール一味だと語り、そのラスネールが誘っているギャランスに近づくのは危険だから諦めるようにと忠告した。  ジェリコはギャランスの手相を見て、「綺麗な手じゃ」と讃えるが、ラスネールから「蝙蝠」と在り方を指摘され、「お前はお役人に仲間を売っているんじゃないか?」と指摘され、震えるように去る。 バチストはギャランスに踊って欲しいと頼み快諾して貰う。アヴリルがバチストをギャランスから引き離し、店の外に叩き出した。ガラスが割れたことを主人が悲しむと、ラスネールは「赤い咽喉でお楽しみだぞ」と語る。 バチストは店に帰ってきて落ちた薔薇の花を胸にさした。アヴリルが尚も腕を掴もうとすると、バチストは胸倉を蹴り倒し、ギャランスを送ることを宣言し二人はいっしょに店を出る。 ラスネールは「女のことで騒ぐな」と部下達に語り、集金人襲撃の強盗計画について話し合う。 夜の街路でバチストとギャランスは語り合った。ギャランスの父は母を捨て、母は洗濯女をしていたが、亡くなり一人になった彼女は十五歳で男達と出会ったことを語る。  バチストは「私の命はあなただ」と愛を告白した。二人はキスをした。ギャランスは「恋なんて簡単よ」と語る。 二人は下宿屋グラン・ルレーに到着した。バチストはギャランスの新しい就職先としてフュナンビル座を紹介する。  妖艶なギャランスは「私はあなたの夢見るような女じゃない。単純なの。単純な女よ。愛してくれれば、私も。好きなら好き。それだけなの。」と語る。 純情なバチストは「あなたも同じ愛し方で私を愛して欲しい」と宣言して部屋から出て行く。 隣室では、フレデリックが『オセロー』を読んでいた。オセローが愛する妻デズデモーナが不貞を働いたと思い込んで絞殺する意志を確かめるが、フレデリックはオセローの言葉を噛みしめるように読む。 ギャランスの歌声が響いた。 窓際からフレデリックは再会を喜び、「恋する二人にパリは狭しさ」と語り、彼女を誘い快諾してもらう。  物語はここから、ギャランス・バチスト・フレデリック・ナタリーの男女四人の愛の物語を壮麗に語る。 無言劇では、バチストの道化がギャランスの女神に愛を告白し、フレデリックの道化に奪われる物語が上演される。しかし、フレデリックはベッドでギャランスがバチストの名を呼んでいる言葉を聞き、彼女が一番恋している人が誰であるかを知る。 実力者のモントレー伯爵はギャランスに一目惚れして、楽屋に花束を届け、宝石と馬車のゴージャスな生活を届けると言って、金の力で口説く。 ギャランスは救出者・保護者気取りで驕るモントレーの求愛を拒絶する。モントレーは一目惚れで取り乱してしまったと述べ、希望を持たせて欲しいという意志から、「災難の時は身命を擲ってお力になります」と言って名刺を渡す。 バチストが現れ、モントレーが贈った花束に、嫉妬から怒りを露にした。 ギャランスは、モントレーの花は「お葬式みたい」と言ったことを語り、「誰が愛していないと言ったの?」と問う。  「私よ」 ナタリーが現れた。ギャランスに恋の宣戦布告を宣言した。   「よせ、ナタリー」  バチストは冷静さを取り戻して、今度はナタリーを諌める。 ラスネールはフォレスチエという変名で下宿グラン・ルレーに入居するふりをして、集金人が来た時に襲撃しようという計画を立てる。 計画の当日、ラスネールとアヴリルは、集金人に殴りかかりますが、叫ばれて逃げる。 グラン・ルレーにギャランスが帰室すると、警視・巡査たちが捜査・尋問していた。 グラン・ルレーの主人マダム・エルミーヌは警視に「あの女です」と語り、フォレスチエ(実はラスネール)とギャランスが親しかったことを告げる。フレデリックと恋仲になったことから、女主人はギャランスに対して否定的な見方をしていた。 ギャランスは、警視の尋問を聞き、ギャランスとは渾名で、本名はクレールであることを語り、洗濯女として働いた過去を語り、フォレスチエは知らないと告げ、集金人襲撃事件とは一切関わりないと無実を宣言する。 時計掏摸事件の巡査が、偶然にも、警官の部下として共に捜査をしており、フォレスチエの人相の聞き書きから、時計掏摸事件の犯人であり、「この女も側にいました。グルだったんだ」と言い出した。 巡査が態度を豹変したことにギャランスは落胆しますが、警視が顎に触れてくるので、「触らないで」と気丈に言い放つ。 無実を主張するギャランスに、警視は「荷造りしろ」と命令し、逮捕・連行しようする。  「取扱いご注意よ」 ギャランスは、一枚の名刺を取り出して、警視に渡すした。 第二部 白い男  フレデリック・ルメートルはガールフレンドの女性二人と戯れていた。一人にセクハラして去られ、もう一人と抱擁を交わした。 主演作品『アドレの宿屋』の稽古で眼帯をして、三人の作者と対立した。 芝居の幕が開き、ロベール役のフレデリックは名を問われる場面で「フレデリック・ルメートル」と答え、ロベールが射殺される設定を変えた。客席からは大受した。作者三人は激怒しフレデリックに決闘を申し込む。 フレデリックが楽屋に戻るとラスネールが簪を手にしていた。ギャランスの髪からそっと抜き取った簪だった。    「触るな。私にとって思い出の品なんだ」 ラスネールは「俺にとっても思い出の品ならどうなる?」と問いす。  二人は意気投合する。 強かによって千鳥足で決闘場に来たフレデリックは、相手の作者達の銃弾を受けて右腕を負傷したが、放った弾丸が作者を射殺した。 一命を取り留めた彼は『古着屋』を見に行く。完売でチケットは買えない。切符係が機転を利かせる。お忍で見に来る貴婦人のお客様に頼んでお座りになっているボックス席の隅をお借りしましょうと申し出る。 ベールを付けた伯爵夫人は、負傷者を休ませて頂きたいという切符係の頼みを快諾してくれた。    「ギャランス」 フレデリックは貴婦人を見てその名を呼ぶ。   「フレデリック様!」   「恋する二人にパリは狭しさ。デズデモー    ナよ。不実な女よ。ある日突然姿を消し   て再会したら、『フレデリック様』か!」   「変わってないわね」 舞台ではバチストのピエロが舞踏会会場に行き、恋する伯爵夫人を探すが警官に捕まれ放り出される。父アンセルムが演じる古着屋から礼服を買おうとしするがピエロは金がない。古着屋に服を取られる。怒ったピエロは古着屋を刺殺した。 ギャランスはバチストが殺人の芝居で見せる凄みに悲しみを覚える。フレデリックはバチストの入魂の芸に感嘆する。   「まだ彼の事を?」   「旅立ってからあの人のことを思わない日は    一日も無かったわ」 フレデリックの胸に燃える炎があった。   「嫉妬だろうか?不愉快だ」 ギャランスはすぐに治まるでしょうと見る。   「そう簡単に治まるか。これぞ天の助けだ。この    嫉妬こそ役に立つ。君らのおかげで遂にオセロ    を演じることが出来る!」 今も愛している昔の恋人ギャランスはずっとバチストを恋している。 バチストの鬼気迫る無言劇演技に圧倒された。フレデリックは胸の中に沸々と起こり燃え上がった感情がオセロ役を演じる根拠になると確信した。 フレデリックはオセロが最愛の妻を取られたと嫉妬してその妻を殺してしまう感情を、遂に確かめた。 バチストにも礼を言いたいと考え、ギャランスに伝言を聞き、「すぐに発ちますが挨拶に来てくれたら嬉しい」というメッセージを確認する。  バチストとフレデリックは再会を喜ぶ。 ナタリーは今バチストの妻になり、二人には坊やバチストがいた。 ジェリコはナタリーにギャランスが来ていることを報告する。 ボックス席に息子バチスト少年が来て、ギャランスに「ぼくたちは幸せにくらしているよ」というメッセージをママの伝言を語った。ギャランスは「いい子ね、坊や」と述べる。 フレデリックは今ギャランスは来ていて「挨拶に来てくれたら嬉しい」と望んでいるとバチストに伝えた。 『古着屋』の芝居中にバチストは演技が出来なくなり、楽屋に帰る。  伯爵夫人役のナタリーの胸に切なさがわく。 ギャランスが伯爵邸に戻るとピエール・フランソワ・ラスネールが来ていた。ラスネールはギャランスに「君が誰と暮らしているかは知っている」と述べ、「俺の天使は豪華な檻に飼われている」と見る。   「昔は良かったわ。幸福な日々。甘い生活。」   「気をつけろよ。振り返ると過去は狂犬のように噛み    つくぞ」 ギャランスの昔と変わらぬ優美さにラスネールの心は乱れる。   「せめて君が金に汚され身も心も腐り果て堕落してい    てくれたならば、俺は心乱さず社交界を憎むことも    なかっただろう!」 帰り際の階段でラスネールは帰宅したモントレー伯爵とすれ違う。二人は対立する 妻ギャランスを愛し独占したい思いから、少しでも親しくする男性は決闘で殺害するという方針を伯爵は決めている。 バチストは相談相手の中年女性マダム・エルミーヌの下宿で彼女に悩みを打ち明ける。「恋なんて簡単よ」と語ったギャランスに抱くこともなく部屋から去った自分の決断が幼いものだったと恥じ入る。 エルミーヌは食事をとるようにと語り宥めて部屋から出る。ナタリーが一階に来ていました。   『オセロ』の舞台が開幕する。 オセロ役のフレデリックは全身を黒く塗ってムーア人の肌を見せる。妻を愛するあまり不貞の疑惑を真に受けてしまい、旗手イアーゴーの役者に気持ちを語る。   「俺は悔しいのだ」 オセロの台詞を、ボックス席の伯爵夫妻の妻ギャランスを見つめながら熱く語る。 伯爵は「シェイクスピア等くだらん」と冷笑する。ボックス席に花束が届けられた。「デズデモーナよ、ありがとう。オセロより」のメッセージを読み、伯爵はオセロ役者の妻への想いを察して覚悟を決める。  舞台ではフレデリックのオセローがデズデモーナ役者の女優に「死の床だ」と絞殺を宣言する。 デズデモーナ役者がせめて半時間待っての台詞を語り、フレデリックのオセロが「もう遅い」と叫ぶ。 劇場に来ていたバチストはモントレー・ギャランス夫妻の姿を見つめる。 伯爵は「名優に挨拶したいのです」と楽屋に向かい、ギャランスは「それなら貴方とお別れします」と告げるが、伯爵は「あの男ともな」と冷厳に述べた。 ギャランスは沢山の観客の中にバチストの姿を発見した。 バチストも彼女と目を合わせた。  伯爵とフレデリックは対面した。フレデリックの前で伯爵はシェイクスピアを侮辱する。   ベランダではギャランスとバチストが抱きしめあってた。   ギャランス「もう会えないかと」   バチスト「私こそもう永久に」 劇場ロビーで伯爵は仲間達とフレデリックを囲み挑発を続けるが、そこへラスネールがやってきてフレデリックのオセロ演技を讃える。伯爵はどんなことに才能を御使いかなと問う。 ラスネールは「芝居を書いております」と述べる。 「寝取られ男の滑稽譚だ」 伯爵の顔は青ざめる。伯爵の友人貴族は「上演されまい」と冷笑した。 ラスネールは「上演されます。いや、上演中だ」と述べ、自身が書いている芝居は「殺人がありますぞ。幕が降りても死者は立ち上がらない」と宣言した。   伯爵「うるさい男だ。叩き出しましょう!」  二人の貴族がラスネールの腕を掴む。   ラスネール「俺は屈辱に甘んじる男ではないぞ!        通俗喜劇の道化役者は俺ではない!        貴様だ!見せてやる!」 ラスネールはカーテンを引く。ベランダで熱く深いキスを交わしているギャランとバチストの姿があった。 伯爵は溺愛している妻が昔の恋人バチストとキスしている光景を見てショックを受ける。 フレデリックと伯爵は決闘を確約し去って行く。 ギャランスとバチストは思い出の部屋に行く。   「恋なんて簡単よ」とギャランスはバチストに伝えた。二人は結ばれる。 ☆絶対の美☆  アルレッティは47歳であった。美しさは輝いている。   昭和五十九年(1984年)四月二十日、この映画を鑑賞して映画の生命が生きていることを実感した。 二日後の四月二十二日にもう一度見て改めて感激した。 平成十三年(2001年)四月二十八日シアター1200(現・京都劇場)における三度目の鑑賞では感涙の涙を流してしまった。男が泣く時はある。泣いたのは永遠の美を明かすフィルムに出会い、自己の汚さを恥じたからだったのか?三十三歳になっても永遠美を示す師映画への言葉や文字が探せない自己への悔しさだったのか? 平成二十二年(2010年)七月十九日TOHOシネマズ二条では午前十時の映画祭で上映された。この日は暑かった。TOHOシネマズ二条における195分一挙上映においても大感激を覚えた。  La vie belle. 2020年11月8日京都シネマにおいて、4K修復版の2K上映を鑑賞した。鮮明な映像で映像芸術美に息を呑んだ。 しかし、お客さんが少なかったことは残念だった。 1984年4月20・22日祗園会館上映はほぼ満員であった。   アルレッティは1992年7月24日に94歳で死去した。 ジャン=ルイ・バローは1910年9月8日に誕生した。1994年1月22日に83歳で死去した。 ピエール・ブラッスールは1905年12月22日誕生した。1972年8月14日66歳で死去した。 ピエール・ルノワールは1885年3月21日に誕生した。1952年3月11日に66歳で死去した。 マリア・カザレスは1922年11月21日に誕生した。74歳誕生日翌日の1996年11月22日に死去した。 ルイ・サルーは1902年4月23日に誕生した。1948年10月12日に46歳で死去した。 マルセル・エランは1897年10月8日に誕生した。1953年6月11日に55歳で死去した。 マルセル・カルネ監督は1906年8月18日に誕生した。1996年10月31日90歳で死去した。 わたくしが『天井棧敷の人々』を祇園会館において鑑賞した1984年4月20・22日は、アルレッティ、ジャン=ルイ・バロー、マリア・カザレス、マルセル・カルネは健在だった。 ヴィシー政権のフランスにおいて製作された作品である。ナチスドイツに占領されている時代に、フランス映画芸術の底力を見せようというスタッフの精神を感じる。 ジャック・プレヴェールの脚本は精緻・精密である。  物語の美しさは言葉・文字を超えて完璧である。 マルセル・カルネの演出は映画芸術の絶対的な美を明かした。  初鑑賞昭和五二十日から二十日から四十年二十五日間、永遠不滅の美を示す本作に心を奪われている。感想をどのように述べ、どのように書いたらよいか?焦り迷い悩んでいる。 皆様のお時間を頂戴して読んで頂いてる当ブログは『天井棧敷の人々』の絶対美を明かしたいという大夢を四十年間追いかけている男の模索記録である。  犯罪大通りで「一糸まとわぬ全裸の美女」の惹句に踊った男性客達は風呂に入るギャランスの肩のみ見れた。絶世の美女をヌードを追って見れぬ男達の無念は大きい。 だが、ギャランスに出会って恋に命を燃やす男達は一点の悔いもない。 決闘に燃えるモントレーや刃物を使うラスネールは、ギャランスへの愛に生きる道と死に場所を確かめている。 フレデリックは恋と共にオセロの心を教えてくれたデズデモーナ現代版の人と崇拝している。 そして、バチストにとっては生き甲斐の人だ。 絶世の美女ギャランスに命を吹き込んだひと。 主演女優アルレッティの美しさは銀幕に輝いている。 126歳御誕生日 おめでとうございます。                                合掌

    Arⅼetty  アルレッティ 126歳誕生日
  9. 本日5月14日のリタ・ヘイワースの没後37周年を記念して、彼女の作品を紹介いたしています。(1918年10月17日 生誕-1987年5月14日死没)『ギルダ』(1943)監督 チャールズ・ヴィダー共演 グレン・フォード撮影 ルドルフ・マテ【あらすじ】ブエノスアイレスに流れ着いたジョニー。カジノでイカサマがばれ、殺されかけたところをカジノのオーナー、マンスンに助けられる。才能を見込まれ、片腕として雇われることに。ある日、マンスンは旅先から若い妻を連れて帰ってくるが、その妻こそがジョニーの人生を狂わせた、かつての恋人ギルダだった・・・※『ショーシャンクの空に』で引用されています■1943年、ハリウッドクラシックはこの映画とともに、転換点を迎え、一連の新しい映画が生まれます。それは、フィルムノワールと呼ばれます。主演のリタ・ヘイワースもまた、新しい女優の美しさを伴って、スターダムへ登場したのです。(なお、同時代人としては、ジェニファー・ジョーンズ、ローレン・バコールがいます)■ハリウッドクラシックには、映画会社によるヘイズコードという自己規制の仕組みがありました。端的に、性的なこと、暴力的なこと、宗教や人種差別への当てこすり、薬物への言及は、禁止されていました。むろん、ヌードやベッドシーンなどもってのほかでした。男女は、パジャマ姿であっても、ベッドで同衾してはいけないとさえされていたのです。■余談ですが、それがゆえに、キスシーンがより官能的になりました。ハリウッドクラシックのキスシーンが素晴らしいのはそうしたことによります。1946年のヒッチコックの『汚名』では、世界一長いキスシーン(イングリッド・バーグマンとケーリー・グラント)が生まれたくらいです。あるいは1941年のハワード・ホークスの『教授と美女』のヤムヤムシーン(バーブラ・スタンウィックとゲーリー・クーパー)。■さて、リタ・ヘイワースの『ギルダ』の衝撃は、終盤でリタ・ヘイワースが見せる、ダンスシーンです。とりわけ、ノー・ストラップの黒いシルクのイブニングドレスを着たリタが、歌いながら、黒い長いグローブを脱ぎ捨てるシーンが官能的だったのです。(歌は、アニタ・エリスの吹替え)いわゆるストリップティーズのダンスに似てはいるのですが、このシーンには、ヌードはありません。それどころか、脚はスリットか多少見える程度ですし、バストも特にいわゆるグラマラスなものではありません。腰の振り方も、必ずも扇情的なものではありません。(そもそも、彼女がなぜ踊っているかは、物語上よくわからないのです)よって、ヘイズコードが禁じているはずの性的なものが復活しているわけではありません。一見して、リタの赤い髪、白いデコルテ(首、肩)と二の腕だけがむき出しになっているだけです。ここでは、ハリウッドの女優たちのエレガンスとは、また別の何ものかが、登場しているのです。■それは、端的に髪の動きの妖しさと言えましょう。この続きは、以下の2つの論考からの引用に譲りたいと思います。踊りだすと太腿のあたりまでまんなかがパッと割れる大胆なスリットの入ったノー・ストラップの黒いシルクのイブニングドレスを着たリタ・ヘイワースが「それはみんな彼女のせい」の歌に合わせてしなやかに踊りながら黒い長手袋をぬぎ捨てる(「手袋のストリップショー」といわれた)シーンは、映画『ギルダ』のハイライトであるとともに、女優リタ・ヘイワースの魅惑の頂点でもある。このナンバーの声はアニタ・エリスの吹替えとのことだが、リタ・ヘイワース自身が――吹替えなしで――ギターを爪弾きながら同じ歌を歌うシーンが先に出てくるので、声の吹替えなどまったく気にならずに、「手袋のストリップショー」では彼女の身のこなしの見事さに陶酔できることになる。リタ・ヘイワースはどんなものを身にまとっていても、体の線がくっきりと見えるだけでなく、ほとんど着ているという感じがなく、まるで肉体の一部のようななまなましさ、なまめかしさだ。片方の長手袋を美しくすらりとのびた腕から、するするとストッキングのようにひきさげながら抜き取り、指でつまんでくるくると回してみせびらかし、ナイトクラブのフロアのテーブルの男たちに投げてやる。歌い、踊り終わってから、彼女はもう一方の長手袋をぬいで、ほうり投げる。体を前にのめらせてほうり投げた拍子に、まばゆいばかりに輝く長いふさふさとした髪の毛がゆらいで顔にかかる。その髪の毛をさっとかきあげると、あの、誰に微笑みかけるとも知れない高慢な歓びにみちたリタ・ヘイワース・スマイルが画面いっぱいにひろがるのだ。(山田宏一)おそらく、リタ・ヘイワースを他のスターから隔てているものは、豊かな赤毛という点をのぞくと、どこといってとらえどころのない中途半端なところにあるというべきであろう。(...)彼女は、意図的に精神と肉体を統御することで鮮明な輪郭におさまるといったプロフェッショナルな女優ではなく、あくまで無自覚かつ無責任におのれを人目にさらすとき、フィルムの表層に思いもかけぬ亀裂を走らせうるタイプのスターなのである。(...)彼女が動いている限りは流れるように揺れ続けるそのヘアースタイルが、綿密な計算に基づく純粋に人工的な産物である(...)。ときには顔の輪郭さえおおい隠しかねないそのウェーヴは、本能をあらわにする動物的なものというより、遥かに植物的な執着のなさを印象づけている。(...)スクリーンのギルダ=リタの存在がいきなりふっと間近かに迫ってくるのは、乱れていることが存在のあかしだともいいたげな豊かな髪が、やおら大気に煽られたかのように大きく揺れ動く瞬間にほかなるまい。執拗にミスター・ファレルと応答し続ける彼女は、ショットごとに微妙にかしげる首の角度を変えるので、それにつれて豊かな髪のたゆたいが頬から素肌の肩を隠したりあらわにしたりする緊張感が、鈍いエロティシズムとなってスクリーンを湿らせてゆく(...)。(蓮實重彦)■なお、リタの髪は、毛根除去により額を生え際を上げているようです。■なお、撮影監督は、カール・ドライヤーや、レオ・マッケリーの『邂逅』で知られたルドルフ・マテ。彼は、リタがフォックス映画社のキャメラテストを受けた際にも、担当をしているのです。ダンスシーン以外のクローズアップで直接ライトを当てない手法は、実に巧みです。#エレガンス#映画女優#女優志願#女優志望#女優好きな人と繋がりたい#クラシック映画#最も偉大な女優#cinemaclassic#classicmovies#vintagemovie#hollywoodlegend#oldhollywood#vintagehollywood#classichollywood#goldenageofhollywood#actress#elegance#ritahayworth#リタヘイワース#ギルダ#gilda#フィルムノワール

    大気に煽られたように揺れ動く髪 --- リタ・ヘイワース『ギルダ』
  10. 2015年5月に始めた「ワンダの映画三昧」も、この5月で9周年を迎えました!ありがとうございます!ずっと言い続けている通り、まだまだ夢の途中です。10年目もよろしくお願いします!過去何度も書いてますが、そもそも映画にハマるきっかけになった映画がジェームス・ディーンの「理由なき反抗」です。中学生の時、たまたま上映していた近くの名画座にぶらっと入ったのがきっかけです。もちろん、それまでも映画館にはオヤジや叔母に連れられて入ったことがありますし、友達と連れ立って見に行ったこともあります。さらにその頃は、テレビで映画放映を頻繁にやってましたから映画が身近かであったことも事実です。それでもその時ひとりで映画館で見た「理由なき反抗」は一生忘れられません。映画の内容はもちろん、ジェームス・ディーンが着ていた真っ赤なブルゾン(マクレガーのアンチフリーズ)の印象は強烈でしたみなさんのとっておきの一本や映画にハマるきっかけになった映画があれば是非聞かせてください!▲ジェームス・ディーンとナタリー・ウッドこの映画に出会った頃は、部活と少年野球と掛け持ちで朝から晩まで野球漬けの毎日でした。それに「映画」が加わり、野球の練習の合間を見つけては東京近郊の名画座へはよく行足を運びました。その頃住んでいた東京下町がいわば主戦場でしたが、雑誌ぴあを片手に時には吉祥寺、高田馬場、飯田橋、蒲田、川崎、横浜と駆け回っておりました。当時はお金がなくて年をごまかして、いわゆるガテン系のバイトを朝までやって翌日学校へ行き、放課後に野球の練習という無茶を何度もやってました。今だから言えますが、危篤になった親戚や亡くなったことになった叔父、叔母のは山のようにいました(笑)。その数年間で名画座で見た映画は軽く2000本は超えていたと思います。今は簡単に自宅などで見ることが出来ますが、その時に映画館で見た映画はどれも忘れられません。そうした思い出の中に消えてしまった映画館も多く残念です「ワンダの映画三昧」では、ワンダが好きな映画のレビューが中心です。ありがたいことに、たまに最新の映画もレビューして欲しいとの声もいただきますが、それは極力ほかの人たちにお任せしています。それより、自分たちの年代の者が伝えなくてはならない映画がまだたくさんあるからです拙ブログでは、通常の映画レビューの他に「思い出の映画音楽」や「記憶の中の映画」「ちょっとイイ映画のセリフ」のように少し視点を変えて映画を紹介しています。そして、読者の皆さんと映画を語らう「シネマDEクイズ」などの企画も織り交ぜております。古くからのお付き合いのみなさん、そして新しく出会えたみなさんに感謝です!まだまだ伝えたい映画が山ほどあります。忙しくて思うように更新できませんが、これまでと同様に月5~6件ののんびりしたペースになりますが「ワンダの映画三昧」はまだまだ夢の途中!これからもよろしくお願いしますなお、公募情報などを中心に掲載している「ワンダの公募三昧」にも是非遊びに来て下さい!

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    ~夢の途中~ブログ開設9周年!
  11. 今回はYouTubeで韓国の短編ホラーを鑑賞【노이즈 The noise】旅先のホテルに到着しホッと一息つく女性ベッドに座って母親に到着を報告してるとドッ!と上の階から鈍い音が響いて。。。え?ちょっと驚くも気にしない気にしない(何?この音。。。)夜も更け明日の観光に備えて就寝した女性しかし深夜になって再び響く耳障りな音に「頭にきた!」なんて女性は注意しようと上の階の部屋へ乗りこむとそこには。。。(そこには不気味な女性が。。。)薄気味悪い相手だけど"静かにして"と注意自室に戻った女性だが音が止む事はなくて我慢の限界?再び上の部屋へ乗り込む女性と、何故か明かりが明滅する部屋の奥には(ユラユラ。。。)(ヒィィィィ!)ドサッ!と遺体が床に滑り落ちたのに驚き落としてしまったスマホを拾い上げる女性ふと見ると床に落ちたはずの遺体は消えてと、何かの気配を感じた女性が振り向くと(うそ。。。いた)(嫌な予感がする)(迫りくる怪異!)「いやぁぁぁぁ!」と悲鳴をあげた女性がガバッ!起き上がるとそこは自室のベッドもしかして。。。夢?そう思ったその時!ドッ!と上の階から音が響いて THE ENDチェックインした部屋。。。ではなくて?上の階にヤバいものが潜んでいたって本作漂う空気感も効果音も良い意味で"イヤ"!ま、話としてはどこかで見た気もするうえちょっと映像が暗いのだけが残念だけど?しっかり怖がらせてもらえました(^▽^;)ってか、韓国女性って皆さんこんな感じ?うるさいからっていきなり乗りこむだとか度胸があるというか?無謀にも思えましたそれも女性がひとりで。。。危なくない?とか違うところも気になっちゃうこの作品6分ほどとサクッと観るにはちょうどよく韓国語ですが簡易的ながら字幕も付けられセリフとかいらない内容ですもんね(笑)とはいえ、こういう作品を鑑賞する時には韓国語が分かる方が直感的に理解できたりより怖さを感じたりできるのでしょうかねって、映像だけでも十分に怖いんですがね気になった方はYouTubeの方でぜひです!今回もまた下にリンクを貼っておきますね미스터리 스릴러 단편 "노이즈 The noise" l 시네마상회Subscribe to 시네마상회 on YouTube구독 부탁드립니다!#시네마상회 #미스터리 #봉브로스 #thriller시네마상회 오리지널 시리즈 CineStore Original Series“The noise”게하에 놀러 온 유미는 피곤한 첫날밤 잠을 청한다. 하지만 위층에서 나...www.youtube.com

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    短編ホラー"노이즈 The noise"。。。
  12. 「マズル刑事ちょっと前に見た新作のジェイク・ギレンホール主演でガイ・リッチー監督の「コヴェナント 約束の救出」にも似た設定の兵士と通訳の脱出劇!今回はジェラルド・バトラー主演っす」「意外と良かったよな!兵士と通訳の脱出劇は新しいジャンルになり得るかも!監督のリック・ローマン・ウォーはジェラルド・バトラーとはエンド・オブ・ステイツやグリーンランド 地球最後の2日間のコンビだな!」「どっちも結構よかったっす!ジェラルド・バトラー演じるイランに潜入中のCIA工作員トム・ハリスは、核開発施設の破壊工作に成功。娘の卒業式に出なきゃ、で帰るはずがCIAの内部告発により情報が漏洩し正体が明かされてしまうっす!」「核施設を破壊され国家の威信をかけてトムの命を狙うイスラム革命防衛隊。金になるトムを狙うパキスタン軍統合情報局(ISI)。タリバンの息がかかったゲリラや金次第でなんでもやる武装集団までトムの行く手には多くの勢力が立ちはだかる!」「四面楚歌中の四面楚歌っす!」「トムとアフガニスタン通訳のモーが助かる唯一の方法は、400マイル先のカンダハルの救出地点から30時間後に離陸する英国SAS連隊の飛行機に乗ることっす!」「東京から岡山ぐらいの距離だな。果たして二人は脱出できるのか!」「孤立無縁中の孤立無縁っす!」「原案は元アメリカ国防情報局の職員としてアフガニスタンに赴任していたミッチェル・ラフォーチュンって人の実体験をベースにしてるらしっす」「夜間の暗視スコープ越しでの武装ヘリの敵との戦いとか臨場感あったよな!」「はいっす!「コヴェナント 約束の救出」より登場人物が多くてちょっとブレるっすけど」「復讐の連鎖みたいなのがグッとくるアクションと共に描かれてて諦めずに死ぬ気で頑張る主人公は胸あつだな!」「不撓不屈中の不撓不屈っす!」「読み方とか意味わかってるのか?」「いちかばちか中のいちかばちかっす!」..................マズル刑事のオススメ映画..................「カンダハル 突破せよ」イランに潜入中のCIA工作員トム・ハリスは、核開発施設の破壊工作に成功した直後、CIAの内部告発により情報が漏洩し正体が明かされてしまう。ミッションを中止し中東からの脱出を図るトムが目指すのは、アフガニスタン南部のカンダハルにあるCIA基地。30時間後に離陸する英国SAS連隊の飛行機に乗らなければ、生き残るチャンスはない。イランの精鋭集団・コッズ部隊のほか、パキスタン軍統合情報局(ISI)も金づるになるトムの捕獲に乗り出し、さらに、タリバンの息がかかったゲリラ、金次第で敵にも味方にもなる武装集団など、行く手には多くの勢力が立ちはだかり、壮絶な死闘と追跡劇が繰り広げられる。トム・ハリスとアフガニスタン通訳のモーは敵の追跡をかわし無事カンダハルに辿り着くことができるのか?ジェラルド・バトラー主演のアクションに、マズル刑事も背中ゾク!予告編・公式サイトはこちらカンダハル 突破せよ - 株式会社クロックワークス - THE KLOCKWORXタイムリミットは30時間 400マイル先の救出地点を目指せklockworx.comカンダハル 突破せよAmazon(アマゾン)カンダハル 突破せよ  Blu-ray&DVD [Blu-ray]Amazon(アマゾン)マズル刑事のツイッターっす!油断してたら更新されてるっすhttps://twitter.com/mazuru299keijiマズル刑事のラインスタンプ第4弾!https://store.line.me/stickershop/product/5229010/ja第4弾に好きなのがなくても安心!ここで見つかるかも!第3弾も好評発売中!https://store.line.me/stickershop/product/1642685/ja第2弾も試してみてねhttps://store.line.me/stickershop/product/1457663/ja第一弾も、まだまだ売り出してます!https://store.line.me/stickershop/product/1448152/ja

    たくさん共感されています

    ちょっと前の映画見ちゃお!「カンダハル 突破せよ」は、敵地の中で孤立無援の脱出アクション!
  13. 十二人の怒れる男 [Blu-ray]Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}十二人の怒れる男 (日本語字幕版)Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}12 ANGRY MEN1957年アメリカ映画 白黒95分UA監督 シドニー・ルメット出演 ヘンリー・フォンダ リー・J・コッブ エド・ベグリー マーティン・バルサム E.G.マーシャル ジャック・クラグマン ロバート・ウェバー ジャック・ウォーデン ジョン・フィードラー ジョージ・ヴォスコヴェック エドワード・ビンズ ジョセフ・スウィーニー18歳の少年が起こした殺人事件に関する陪審員の討論が始まった。少年が第一級殺人事件で有罪と判断されると電気椅子に送られる。12人の陪審員を取りまとめる陪審員1番(マーティン・バルサム)が、まずは、少年は有罪か無罪か投票を提議する。票は有罪、有罪、有罪と圧倒的に有罪票が投票されるが、たった一票だけ無罪票があった。11-1。票は12票が有罪か無罪のどちらかに決まらないと、討論が続行されることになる。無罪票を入れたのは、陪審員8番(ヘンリー・フォンダ)だった。彼は、証拠が少ないことから、とりあえず有罪と即決せずに話をしたいと申し入れる。案の定、他の陪審員から抗議の声が上がる。みんな、こんな面倒なことは終わらせて家に帰りたいのだ。中には、ヤンキース戦のナイターに行きたい、とはっきり言う陪審員7番(ジャック・ウォーデン)もいる。しかし、陪審員8番の説得に応じて、彼らは話を聞くことにする……。昔見て、凄い!と思った映画。今でも、この映画を凌ぐ裁判映画はないと思っています。元々は高い評価を受けたTV作品で、その脚本・演出コンビによる映画版ですが、そのいかにもTV向きの密室劇を上手くスクリーンに転化させたシドニー・ルメットの手腕はさすが名匠と言われるにふさわしいものです。とにかく、ヘンリー・フォンダが格好良い!白いスーツを着て、立ち姿は彼の長身もあいまってスラリとしています。ひとりだけ無罪票を投じた彼でしたが、彼とて絶対の確信があったわけではないと思います。ただ、こんなに乏しい証拠の中でひとりの少年の命を失わせてしまってもいいのか。彼はそう考えたのだと思います。ヘンリー・フォンダが、アメリカの良心の象徴と言われるのも、こういう役がとても似合うからでしょうね。さて、他の11人の陪審員。さっさと終わって、家に帰りたいと思っています。有罪が12票ですぐ帰れるものと思っていたのに、無罪票が投じられて、怒る者たち続出。結局のところ、彼らには、少年の生死なんて他人事で、自分のことが大事なのです。しかし、裁判員8番は、他の陪審員ひとりひとりに、疑わしきは無罪であると説いて回るのです。ヘンリー・フォンダが、少年の持っていたナイフと同じものを机に突き刺した時のショック。ジョークばかり言っていた陪審員が段々真面目になっていく様子。その後、何度も有罪か無罪かの投票をしますが、無罪票が一票、また一票と増えていきます。それでも、どの世界にも頑なな人はいるものです。この映画の中では、陪審員4番(E.G.マーシャル)と陪審員3番(リー・J・コッブ)が特に強硬です。4番は、意見は食い違っても静かに話が出来る人ですが、3番は、怒りにまかせてけんか腰になっていきます。この映画は、95分という短さですが、これが丁度良いのです。もしこれより長く話しあっていたら、また嫌になって来る人が出てくるでしょう。そして、この時間で、12人の陪審員をひとりひとり丁寧に描いています。これも、シドニー・ルメットの見事な手腕。彼らは、出生も住所も仕事もみんなバラバラで、ただこの裁判のために集められた集団です。共通するところはひとつもない。そんな人々にひとりひとり疑問をぶつけていく、ヘンリー・フォンダの知性のきらめき。そして、偏見のなさ。リメイクも作られましたが、やはりこの作品が最高です。ラストシーンは、とても爽やかです。生きている間に絶対に、それも何度も見ておきたい作品です。トレイラーです。

  14. 「世紀の取り引き」(1983)武器商人のブラックコメディをU-NEXTで観ました。初見。監督はウィリアム・フリードキン。予告編はコチラ。レーガン政権下のアメリカ。武器商人たちが世界各国に売り込んでいて、政情不安定な軍事独裁国家は格好の標的になっています。最新型無人戦闘機『ピースメーカー』を擁するラックアップ社もその一つで、"サンミゲル国"への積極セールスを展開中。同じ頃、個人で武器セールスを行っていたエディ・マンツ(チェビー・チェイス)も、サンミゲルでちっぽけな武器をセールス中でした。政府と戦う反乱軍に武器を納入するタイミングで、政府軍のヘリが襲撃。自身は左足を負傷して、取引はパーに。その後、ホテルの別部屋に宿泊していたラックアップ社のハロルド(ウォーレス・ショーン)と出会いますが、ピースメーカー売買契約がなかなかまとまらずにノイローゼになっていたハロルドが拳銃自殺。その直後にサンミゲル国首脳からハロルドの部屋に売買契約の電話がかかってきます。エディはハロルドの後任のフリをして、3億ドルの売買契約にこぎつけることに成功して帰国します。しかし、ラックアップ社が米軍幹部にピースメーカーのテスト飛行をデモンストレーションしている時に、実機が制御不能になって建物を爆破してしまいます。そのせいで、サンミゲル国との売買契約も解除されたエディ。さらに、ハロルドの未亡人キャサリン(シガーニー・ウィーバー)に夫を殺したのはお前だと銃を突きつけられて、暴発した弾丸が左足を撃ち抜きます。しばらくして、入院中の病室にラックアップ社の重役フランク(ヴィンス・エドワーズ)が訪れて、会社の窮地を救うためにサンミゲル国にピースメーカーを再度売り込んでほしいと懇願しに来ます。多額の報酬を条件に了承したエディは、相棒のレイ(グレゴリー・ハインズ)と協力して売り込み作戦を開始。エディといい雰囲気になったキャサリンもチームの一員として参加することになります。そして、兵器博覧会視察のために来米するサンミゲル国将軍への接待作戦を実行するのだが・・・というのが大まかなあらすじ。原題は「Deal of the Century」。邦題はそのまんまです。日本では劇場未公開。「恐怖の報酬」(1977)での商業的失敗以降、雇われ監督に成り下がっていたフリードキンの雇われ仕事の1本。脚本を書いたポール・ブリックマン監督予定が変更となったため(同時期に公開されて大ヒットした監督・脚本作「卒業白書」の追加撮影のために降板)の代役で監督を務めたようです。大量殺戮兵器を商売にしている武器商人を皮肉るという大枠は社会派といえるかもしれませんが、内容自体は大味なドタバタでした。チェビー・チェイスはボケを抑えた淡々とした演技。同年公開された主演作「ホリデーロード4000キロ」の方は全米で大ヒット。シガーニー・ウィーバーもとりあえずヒロインを無難にやってる感じで、別のSNL出身のコメディアンと共演した翌年の「ゴーストバスターズ」の方は破壊的大ヒット。作り手にも演じ手にもあまりやる気を感じられない本作は、全く目立たない存在として埋没しています。会社のビルが爆発。海水浴中にミサイルが爆発。博覧会場でミサイルが爆発。ハデな爆発があるものの、笑い自体は不発。サンミゲル国の将軍をホテル(日本テイストの作りであるところが当時の日本経済の勢いを感じます)で誘惑したキャサリンに突進するエロチックな場面で、ロケットが発射するシーンを重ねるジョークなんかも古臭くて笑えません。信心深いけどキレるとアブナイ行動を起こす相棒役のグレゴリー・ハインズが、展示されていた戦闘機に無断で乗り込んで、その暴走を止めるためにラックアップ社がピースメーカーを発進させて、空中でドッグファイトを演じる場面は当時の特殊効果技術の範囲内では頑張っていて、本作の見どころの一つになっています。ムチャクチャなことをした主人公たちも大してお咎めなしで、なし崩し的にハッピーエンドを迎えて映画は終わりました。ショーアップされた兵器の博覧会を大々的に開催しているところがいかにもアメリカ的だなあというだけ点は非常に興味深く感じた映画でございました。『「フリードキン・アンカット」』「フリードキン・アンカット」(2018)巨匠ウィリアム・フリードキンのドキュメンタリーをU-NEXTで観た。2018年のヴェネツィア映画祭に出品されたド…ameblo.jp世紀の取り引き [DVD]Amazon(アマゾン)キャンバスポスター 世紀の取り引き(1983) 映画ポスター キャンバス絵画 帆布ポスター 新築飾り 贈り物 サイズ (60x40cm)Amazon(アマゾン)

    「世紀の取り引き」
  15. ジェチングジェジュンの友達 パダさん編デビュー前のジェジュンさんの魂を2年間もの間 支配したパダさん。初恋の人らしいですねぇ凄くパワーのある The 芸能人という感じの方です。https://www.youtube.com/watch?v=dgS_6WiXYWM[SUB] 김재중의 영혼을 지배한 첫사랑 │ 재친구 Ep. 39 │ 바다 김재중세대 초월 김재중 친구 만들기 토크쇼 재친구😎 재친구의 서른아홉 번째 친구는? 1세대 레전드 걸그룹이며 최고의 보컬리스트 가수 바다 🥰재중이 첫사랑 썰 최초 공개!어린시절 재중이를 지배했던 존재가 바다였다?! 😍 성량과 함께 에피소드도 폭발해버린 두 사람의 만남! 함께해요!...www.youtube.com東方神起は、パダさん達と同じ芸能事務所のSMからのデビューでしたがそのタイミングでパダさんらは、事務所を辞めているので入れ違いだったようです。ジェジュンさんとテレビ局であった時の印象が衝撃的だったみたい。じっとパダさんをジェジュンさんが見つめていたと言うからね。当時、憧れの天使みたいな女性パダさんと初めて会えたのだから、そりゃぁ その瞬間は、ジェジュンさんが御自身がthe 芸能人というのを一瞬忘れていたのではと推測出来ますジェジュンさんとは10歳違いのお姉様。肌が凄く綺麗な方です。メンテナンスをしっかりされているのがわかります。パダさんのノリが良すぎて スタジオの調理台に登った時には、観ていてビックリして 一瞬 エッ??何が起こった??と固まりましたけど、事なきを得ましたお二人並んでいる姿を感心して観ておりました。お二人ともお肌ピカピカで艶もよく若々しいという共通項があり、観ていて年齢差をさほど感じない。ちと、テンションについていけない所もあったけど、割合と楽しく拝見出来ました。・・・・・・・・・・・・・・・・・閑話休題今日は、チャプチェを作ってみました。それもプライパンではなく、炊飯器で材料を全て入れてスイッチオン。全体〜!作りすぎたのでタッパーに詰めました。作り方炊飯器に春雨(春雨を戻さずそのまま入れる)、カットした椎茸、人参、玉ねぎ、豚肉を入れ、その上から、粉末の鶏ガラスープ、にんにく、生姜、酒、醤油、砂糖、胡麻油を投入し、水を適量加えて普通にご飯を炊くコースでスイッチオン。材料を入れるだけで何もしていないけど美味しくできました。手抜きでもイイ感じご馳走様でした🙇アッ、宜しければ試してみてね。

    ジェチング 初恋の天使 パダさん
  16.            2022・アイルランド・英・フィリピン・米     ★★★★☆(4.4)     監督:ロルカン・フィネガン出演:エヴァ・グリーン マーク・ストロング チャイ・フォナシエ ビリー・ガズドン  ロルカン・フィネガン監督によるスリラー。 原因不明の不調に悩まされるファッションデザイナーのもとを見知らぬ女性が訪ねて来た事をきっかけに、デザイナーの一家を悪夢が襲う。主人公をエヴァ・グリーン、彼女の夫をマーク・ストロング、彼らの前に突如現れる女性をフィリピン出身のチャイ・フォナシエが演じる。(シネマトゥデイより抜粋)   思わず見て「おぉ~」と声をあげてしまった。その「おぉ~」は果たしてどういう「おぉ~」なのか?見たいでしょ。レンタル。                    ファッションデザイナーのクリスティーン。夫フェリックスや幼い娘ボブスと共に、ダブリン郊外で順風満帆な生活を送っていた。   ある日の仕事中、彼女はダニに寄生された犬の幻影に襲われる。                   8カ月後、クリスティーンは筋肉の痙攣や記憶喪失、幻覚等を引き起こす原因不明の体調不良に悩まされていた。      が、そんなクリスティーンの前に、彼女を助けに来たというフィリピン人のダイアナが訪ねてくる。雇った覚えのないダイアナを不審に思うクリスティーンだったが、ダイアナは伝統的な民間療法で彼女の不調を取り除き信頼を得る。クリスティーンは次第に民間療法にのめり込んでいくが、それは想像を絶する恐怖の始まりだった事はまだ知る由もない…。            <ホラーはホラーなのだが…>          一番最初に言っておきます。ジャケ画の様な虫が口から出て来るシーンはおまへんので。そう言う、ウジャウジャ系のホラーでもないです。          あぁ~、でもこれ以上は「〇〇系」のホラーって言えない。其れは見てのお楽しみ。                   ある日を境に原因不明の体調不良に悩むクリスティーン。症状は幾つもあるが、記憶が飛ぶと言うのも…。       そのせいなのか、雇ったつもりのないダイアナがフィリピンからやって来る。(約束したと言われると、覚えていなくても、強くは言えない程記憶も曖昧)      だが、偶然雇う事になったダイアナは料理も美味しくて、掃除も完璧、その上に民間療法ではあるが、症状を和らげてくれる治療をしてくれる。                     さっき迄、あんなに苦しんでいたのに、ぴたりと治まる。クリスティーンはダイアナの治療を受けて調子が良くなっていくが…。     夫は何故か、ダイアナに心許す事は無く、民間療法も止めて欲しいと思うのだが…。 <飲んでいた薬もクリスティーンが捨てたと言うダイアナのベッドの下に…>         益々ダイアナを疑う夫だったが…。                          私が「おぉ~」と叫んだのは、俗に言われる「蓮コラ」映像の様なモノが瞬間的ではあるが映し出される事。(私はメッチャ苦手なのに画像は見たくなるby変態村村長)        調べたら危険画像が出てきますので、注意して下さい。蓮コラ…人間の肌に蓮の花托(花弁・おしべ・めしべを取り去った部分) をコラージュした画像。       本作の場合は蓮ではなく、ダニの卵と思われる。(其れも流行っているのよねぇ)                  ラストは、全く予想だにしなかったです。かなり凄い作品だと思うのですが…。        単なるホラー作品ではなく、言わば社会派ホラーと言うのでしょうか?       凄いのに血も出ませんし、子供も出て来る作品です。(せめてPGはいるやろう) あぁ~、流石にこれ以上は言えません。       R指定はないですが、ある一定の人にはトラウマ級だと思います。(私を含め) その辺を考慮してご覧下さいませ。  監督は「ビバリウム」の監督と言う事で、ビバリウムは未見ですので、早々に見たいと思っております。         ←このバナーより、どうか一つ、ポチッとなをくれなきゃ暴れ捲るゾウにほんブログ村NOCEBO/ノセボ  Blu-ray&DVD [Blu-ray]Amazon(アマゾン)

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  17. 今回でいろんなことが明らかになり、明墨(長谷川博己)が何を目指しているかが明確になってきましたね。新たなエピソードと縦筋がバラバラではなく、そこもつながっていてうまくできているなと感心しました。しかし、こんな描かれ方をしたら千葉県警は怒らないか心配になりました(笑)TBS 日曜21時「アンチヒーロー」第4話主演…長谷川博己脚本…山本奈奈、李正美、福田哲平、宮本勇人演出…宮崎陽平明墨が手紙を送り続け、面会にも行った受刑者は志水(緒形直人)といって、12年前に千葉で起きた一家殺人事件の犯人として死刑の判決を受けていました。志水は犯行を否定してましたが、途中から罪を認め判決が下ったようです。どうやら明墨はその担当検事だったようで、あとで冤罪とわかり、それを悔いて弁護士になり志水の無実を晴らそうとしているようです。その時の担当刑事が今は千葉県警の刑事部長になっている倉田(藤木直人)で、倉田は紫ノ宮(堀田真由)の父親でもありました。紫ノ宮は倉田の娘と承知の上で明墨にスカウトされ雇われたようです。今回のラストで明墨が会いに行った伊達原検事正(野村萬斎)はその冤罪を生み出した当時の明墨の上司かもしれませんね。志水でないなら誰が真犯人で、志水に罪を被せたのか、そのへんも描かれていくんでしょうね。今回と次回にまたがるエピソードはやはり千葉で起きた連続不同意性交の事件。明墨は担当弁護士の宇野(和田聰宏)の不倫の証拠をつかみ、脅して担当を奪い取ります。逮捕された容疑者の来栖(渡邊圭祐)はクズな男で、被害者3人のうち1人め2人めの犯行は認めてますが、顔を目撃された3人めの絵里(早見あかり)については否認していました。明墨が調べたところでは絵里は来栖をストーカーしていたようで、絵里に関しては冤罪とにらんでいるようです。そこには倉田やその部下の刑事、そして宇野もからんでいるようで次回はその全容が暴かれそうです。このドラマ、劇伴の使い方が上手くて、ワクワクさせますね。謎を変に引っ張らないのも良いです。それにしても顔を歪ませた野村萬斎の顔って怖いですね。今回の評価は…8

  18. マイケル・ショーウォルター監督によるアメリカの恋愛映画。出演はアン・ハサウェイ、リード・スコット、ニコラス・ガリツィン。<あらすじ>40歳のシングルマザーであるソレーヌは、10代の娘の付き添いで米野外音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル」へ行くことに。そこで、地球上でもっともホットなボーイズ・バンド「オーガスト・ムーン」でリードボーカルを務める24歳のヘイズ・キャンベルと運命の出会いをはたす。一気に燃え上がる2人であったが、順風満帆な日は長くは続かない。スーパースターとして常にスポットライトを浴びるヘインズとの交際は、ソレーヌにとっては予想以上に厳しいものであった。最初は上手く逃げていたが、ヘイズの友人らから存在がバレてしまう。マスコミに追いかけられるようになったソレーヌと家族は、別れようとするが下半身には逆らえず結局くっつく。<雑感>アン・ハサウェイが年齢のわりに可愛いとか、そういう感想を書けばいいのはわかるが、元ヤクルトのペタジーニを思い出して「慎みを知った方がいいのでは?」とかつい考えてしまう。どういうスタンスでおばさんの性欲映画を肯定したらいいのかオレにはわからん。☆3.0。世界的に高齢化が進んでこういう作品が増えたのだろう。[YIMANIE] メンズ Tシャツ 七分袖 ビッグシルエット カットソー サマー 半袖 無地 BIG tシャツ メンズ 白 黒 大きいサイズ 薄手 カジュアル ゆったり ドロップショルダーAmazon(アマゾン)[Four leaf] Tシャツ メンズ 半袖 シンプル 無地 お洒落 重ね着風 ゆったり 五分袖 春 夏 (2XL, 赤)Amazon(アマゾン)[VANSPORTS] バンスポーツ 無地鹿の子5分袖ポロシャツ レディース スリット入り グレー MAmazon(アマゾン)

    「アイデア・オブ・ユー 大人の愛が叶うまで」(2024年作品)感想
  19. ジョージ・ルーカス監督、リーアム・ニーソン、ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ジェイク・ロイド、アーメド・ベスト、ペルニラ・アウグスト、レイ・パーク、ヒュー・クァーシー(パナカ)、ケニー・ベイカー、アンソニー・ダニエルズ、アンディ・セコム(ワトー)、サイラス・カーソン(ヌート・ガンレイ)、ブライアン・ブレスド(ボス・ナス)、スティーヴ・スピアーズ(ターパルス)、ルイス・マクラウド(セブルバ)、フランク・オズ、キーラ・ナイトレイ、サミュエル・L・ジャクソン、ワーウィック・デイヴィス、イアン・マクダーミド、オリヴァー・フォード・デイヴィス(シオ・ビブル)、テレンス・スタンプほか出演の『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』。1999年作品。4K上映。 平和な惑星ナブーが銀河通商連合に襲撃され、その事件の調査に向かったジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン(リーアム・ニーソン)と弟子のオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)は、メカの不調で砂の惑星タトゥイーンに不時着する。そこで出会った9歳の少年アナキン・スカイウォーカー(ジェイク・ロイド)に眠るフォースの力を感じ取ったクワイ=ガンは、アナキンをジェダイ騎士団に入団させようとする。一方その頃、謎の敵ダース・モール(レイ・パーク)がジェダイ抹殺のために暗躍していた。(映画.comより転載)シリーズのネタバレがありますので、まだ観ていないかたはご注意ください。『SW エピソード1』公開25周年記念ということで、「スター・ウォーズの日(5月4日)*」に絡めて5月3日(金) ~6日(月) の4日間限定で『ファントム・メナス』の4K版が全国25の映画館で上映されていて、観てきました。※「May the Force be with you.(フォースと共にあらんことを)」にちなむ。ゴールデンウィーク中だし、上映館も限られているので絶対に混むだろうと思ったから、珍しく事前に座席のチケットを購入。…正解でしたねぇ。朝の8時半からの上映でしたが、客席はかなり埋まっていました。入場プレゼントでポスターもらいました。デカくてちょっと荷物になったけど。いきなりケチつけてしまって申し訳ありませんが、今回の25周年記念のポスターのデザイン、なんかビミョーじゃないですか?^_^; 昔の手描きの看板みたいで。わざとそういう雰囲気を狙って描いたんだろうか。1999年の初公開の時のポスターと見比べてみるとよくわかります。不思議な絵柄…wさて、僕は以前からプリクエル三部作(エピソード1~3)についてはずいぶん酷評してきたし、作品に対する評価は今でもほとんど変わってはいないのですが、ただそのエピソード1~3についての感想を書いたのはエピソード7を観る直前で9年も前のことだし、こういうこと言うとまたファンのかたに叱られるかもしれませんが、シークエル三部作(エピソード7~9)を観ちゃったら、もうかつてのプリクエル三部作が普通に面白かったように思えてきたので、迷いつつも貴重な機会だから再び劇場鑑賞したのでした。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 さらばスター・ウォーズJ・J・エイブラムス監督、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、ヨーナス・スオタモ、ナオミ・アッキー、ケリー・ラッセル、ドーナル・グ…ameblo.jp今回上映されたのは、ブルーレイ化されて以降のヴァージョンで、ヨーダは初公開時のようなパペットではなくてCGに置き換えられているし、ポッドレースのシーンも長くなってたんじゃないかな。あと、字幕担当は初公開時と同じ戸田奈津子さんだけど、「ボランティア軍」が「義勇軍」に、「ローカルの星人」が「地元民」に変わってたし、ポッドレース中のアナウンスの「ビックリしゃっくり」もなくなってました。評判悪かったからやめたのかな(笑)実は地味に不安だったのが、映画の冒頭にあの「20世紀フォックスのファンファーレ」はちゃんと入っているだろうか、ということでした。今じゃスター・ウォーズの新作映画には、あのファンファーレは入らないですから。消されてたらたまらんな、と。で、上映が始まっておなじみの曲が鳴り響くと、ちょっと胸がジィ~ンときたのでした。あぁ、久しぶりにあのファンファーレからのジョン・ウィリアムズの曲を聴けたなぁ、と。もうそれだけで「劇場に観にきてよかった」と思った。文句ばっか言ってるから「嫌いなら観るな」と言われるでしょうが、『ファントム・メナス』が公開された1999年という年は楽しいこともツラいことも個人的にいろいろあって思い出深くもあるし、僕は僕でスター・ウォーズには勝手に思い入れがあるのでプリクエル三部作は全部映画館で観て、サントラCDやDVDも(確かエピソード2までだったが…)買ったり、それなりに落とすべきものを落としたうえであーだこーだと文句言っております。初公開当時だって、今はなき新宿スカラ座や渋谷パンテオンなどで何度も観たし。プロデューサーや異なる監督たち同士の間でのすり合わせがうまく行なわれず、シリーズの世界設定が完全に破綻してストーリーが迷走してしまったシークエル(レイ)三部作とは違って、プリクエル(アナキン)三部作には少なくとも創造主であり監督のジョージ・ルーカスが込めた一貫性はあったし(作劇的なその狙いがうまくいっていたかどうかはともかく)、何しろ結末は最初からわかっているのだから、あとはそこに向かってお話を進めていくだけで、そういう意味では淀みがない作りになっている。これまでに何度も繰り返し観てきたからでもあるけれど、今回久しぶりに観てもスゴくテンポが速く感じて、観る前から予感はしていましたが結構楽しめたのでした。いや、思いっきり楽しむつもりで観にいきましたし。ジャー・ジャー・ビンクスは相変わらずけたたましくてウザかったけど(道案内する、とか言っといて騒いでるだけだし)、もう慣れてしまった。『最後のジェダイ』のローズ(ケリー・マリー・トラン)もそうだったけど、映画に使っといて叩かれても監督やルーカスフィルムは役者を助けないんだよなぁ。『スター・ウォーズ』ジャー・ジャー・ビンクス役俳優、批判を振り返る ―「誰も助けてくれなかった」 - THR Japan映画『スター・ウォーズ』新3部作にジャー・ジャー・ビンクス役で出演した俳優、アーメド・ベストが過去に受けた批判について振り返った。hollywoodreporter.jp「スター・ウォーズ」ジャー・ジャー・ビンクス役のアーメド・ベスト、「ファントム・メナス」のキャストは自身の声をとても気に入っていたと語る公開当時ファンには不評だったjp.ign.comジャー・ジャーが「ナブーの戦い」で繰り広げるドタバタはバスター・キートンのコメディ映画から引用されているのは有名だし、だから彼は彼で監督から与えられた役割を律儀に果たしているのだ、と思えばもはや腹も立たないw映画の内容については以前の感想の中で散々難癖つけたので、今回はそれとは別のことを書こうかな、と。僕は、以前の感想の中で「お話が面白くない」と文句を言ったんだけど、そしてその評価は今でも変わりませんが、勧善懲悪の冒険活劇だった旧三部作(オリジナル三部作、あるいはルーク三部作)と異なって、エピソード1から続くプリクエル三部作は、共和国がいかにして銀河帝国へと変貌していったかが描かれるわけで、それは僕らが生きるこの世界の現状と重ねることでいろいろと考えさせられるところはありますよね。通商連合に侵略される惑星ナブー、裏で糸を引いているシスの暗黒卿。銀河の中心である惑星コルサントではすでに政治の腐敗が極限まで進んでおり、自分の星を救うためとはいえアミダラ女王(ナタリー・ポートマン)はもはや機能していない元老院の最高議長を別の人物にすげ替える。しかし、それは独裁化への第一歩だった。いろんな国(僕たちが住むこの国も含む)のことが頭をよぎるし、25年前よりもそれはさらに鮮明になっている気がする。アミダラ女王の影武者をキーラ・ナイトレイが演じていた、というのは知ってる人には常識だけど、意外と知らない人もいるんではないだろうか。彼女が演じた侍女のサーベはこの『ファントム・メナス』ではわりと活躍するんだけど、ナイトレイが出演したのはこの作品のみ(続く『エピソード2 クローンの攻撃』で影武者としてパドメの代わりに殺されたのは別の侍女コーデ)。ところで、キーラ・ナイトレイさんはよくナタリー・ポートマンさんと顔が似ている、と言われるそうだけど、似てますかね? 白塗りしてると一見見分けがつかないっぽいけど、ナイトレイさんの方が目ヂカラ強めでやや三白眼気味なので、白粉顔がちょっと怖いんですよね。彼女の方が身長もポートマンさんよりも高いし、年齢も4歳若い。ナイトレイさんの『ファントム・メナス』出演については↓こちらの感想にもちょっとだけ書いています。『コレット』 私のクロディーヌウォッシュ・ウェストモアランド監督、キーラ・ナイトレイ、ドミニク・ウェスト、エレノア・トムリンソン、アイーシャ・ハート、フィオナ・ショウ、デニース・ゴフ、…ameblo.jp僕は、最初にこの作品を観た時からどう見ても途中でアミダラ女王が別人に代わっているのがまるわかりだったのでスゴく違和感があったんだけど(それ以前にナタリー・ポートマンがアミダラと侍女のパドメの両方を演じていることは明らかだったから、劇中で誰もそのことに気づかないのがほんとに不可解だった)、これはイアン・マクダーミド演じるパルパティーン議員がどう見たってシスの暗黒卿ダース・シディアスと同一人物なのに誰も気づかないのと対になっている。 なんだかんだ言って付き合いよく『スカイウォーカーの夜明け』まで出続けたおじいちゃんこれを現実の世界で多くの人々が「人の本当の正体」を知らない、気づかないことへの皮肉のようなものだと解釈すると、物語の中で不自然に感じたことが別の意味を持ってくる。パドメの正体もパルパティーンの正体も「どんでん返し」としてはまったく効果を上げていないけれど、わかりきったことに誰も気づかない、というのは黒澤明監督の『蜘蛛巣城』だし(朝もやの中からグンガンたちが現われるショットは同作品からの引用でしょう)、『蜘蛛巣城』がシェイクスピアの「マクベス」をもとにしているように、シェイクスピアの悲劇のような話を狙ったんだな。だから監督が「やりたいこと」はハッキリしていて、僕が感想で「いらない」と言ったポッドレースのくだりは『ベン・ハー』だし、いろんな名作から印象的な場面を持ってくることでルーカス監督はSWを映画史の中に刻み込もうとしていたんじゃないだろうか。ハリウッド映画に香港映画的なアクションを持ち込んだ、ということでは画期的だったと思うし(同じ年に公開された『マトリックス』の方がインパクトがあったが、同時期に起こったアクション面の変革だった)、その後の映像の背景をデジタルで描く手法の先駆けでもあった。おかげでクワイ=ガン・ジン役のリーアム・ニーソンがグリーンバックの前での演技にうんざりして、二度と出演してくれなかったという逸話も。クワイ=ガンはエピソード2以降も霊体での再登場もなくて、その理由をいろいろと考察されたりもしたけど、単にリーアム・ニーソンさんがもうグリーンバック撮影が嫌だったから、っていうねw確かに20年以上前のVFXだから現在のものに比べるといろいろと過渡期な感じはするんだけど、逆に今のように全部CGで描いちゃったりはせずにミニチュアも使ってるし、いろんな技術を持ち寄っているから、ちょうど『ジュラシック・パーク』の1作目のように時代が経っても古びないところがある。ダース・モール(レイ・パーク)はかっこよかったなぁ。彼があっさり倒されるのはやっぱり納得いかなかった。監督から「はい、お疲れ。そろそろやられようか」って言われたように最後は防御の体勢もとらずに突っ立ったまんまで真っ二つにされていた。モールさんは、その後のいろんな媒体で「実は生きていた」ってことにされたけど(まぁ、ボバ・フェットも皇帝も生きてましたからな)、そこはちゃんと決着をつけてもらいたかったな。もうあと何手かアクションを続けていれば、オビ=ワンが実力で勝ったように見せることはできたと思う。監督が勝敗を急ぎ過ぎた。今回、『ファントム・メナス』の上映のあとに6月にディズニープラスで配信予定のドラマ「スター・ウォーズ:アコライト」の本篇の一部が上映されて、ジェダイ役として『マトリックス』の“トリニティ”役のキャリー=アン・モスが出演してましたが、わかりやすいな(^o^)まぁ、僕はディズニープラスに加入してないんで観られないし、劇場でネット配信ドラマの宣伝されてもな、と思いましたが。これも配信ドラマの「マンダロリアン」の劇場版が作られるそうだから、それの予告篇を期待したんだがなぁ。なんていうか、どんどん日本のアニメ的な作風になってますね、スター・ウォーズ。プリクエル三部作の頃はまだそういう要素は希薄だったな。どちらがいいとか悪いとかいうことではないですが。アジアやインドや中東、中南米などにルーツを持つ俳優たちがどんどん出演するようになったこと自体は歓迎すべきだと思うんで、あとは最近のアクション物のトレンドにノれるかどうかなんだろうなぁ。別に延々と続くクンフーアクションが観たいわけじゃないんですよね…ゲームじゃないんだし。フォースとかライトセイバーでの闘いというのはあくまでも物語の中でピンポイントで入ってる程度でいいと思う。ユニークなキャラクターたちの「物語」を観たいんですよ、こちらは。僕は感想では少年時代のアナキンのエピソード自体を「不要」と評したけど、でもジェイク・ロイドさんはよく頑張って演じたと思うし、ルーカス監督はきっと映画館に来た幼い子どもたちに、まるで現代の子どもみたいに「Oops!」とか「Yippee!!」とか言ってる主人公の少年に感情移入して観てもらいたかったんでしょう。未来の妻となる女性に「天使なの?」って尋ねたり、口がうまいよねぇ。まぁ、この当時のナタリー・ポートマンさんは確かに天使のように可愛かったけれども(今でも美しいが)。アナキンや母親のシミは奴隷という設定にもかかわらずまったくそうは見えなくて、彼らの持ち主であるワトーもけっして二人を虐待するわけではなく、続篇でもシミのことを大事にしていたような様子だし、そこんとこでまったくリアリティがないんだけど、それはルーカス監督の人間を描く手際の限界なのか、それとも子どもたちが観ていてツラくならないようにあえて酷い場面は入れなかったのか、どちらなんでしょうね。『エピソード4 新たなる希望』ではルークの親代わりだったベル伯母さんとオーウェン伯父さんは焼死体になっていたんだけどな。そういう残酷描写はプリクエルでは省かれてましたね(エピソード3ではアナキン君の身体は大変なことになってましたが)。父親がおらず、母シミ(ペルニラ・アウグスト)によれば「なぜか自然に生まれた」というアナキンはキリストに重ねられているし、劇中で「選ばれし者」とも呼ばれていた。『マトリックス』の主人公もそうだったけど、思えば同じ年に公開された2本の映画で、それぞれの主人公たちはその後まったく別の道を歩んだのだな。少年時代のアナキン役のジェイク・ロイドさんがこの映画の出演後にたどった人生は苛酷なものだったし、最愛の妹さんも亡くされて、今は施設で心の病いを治療しているということで、彼のこれからの穏やかで明るい生活を祈らずにはいられない。ジェイク・ロイドさんの妹マディソンさんも出演しているというラストシーン。アナキンの後ろに立っている幼い女の子(R2-D2の後ろ)がジェイク・ロイドさんによく似ていたけれど、彼女がマディソンさんだろうか。初めて映画館で観た時のようなお客さんたちのストレートでヴィヴィッドな反応というのは今回はなかったけれど(当時は劇中でダース・モールやR2-D2が紹介されると客席が沸き上がったり、エンドロールのあとにダース・ベイダーの呼吸音が聞こえてくると人々の中からざわめきのようなものが聞こえた)、それでも皆さん、それぞれに感慨に耽っているようでした。スター・ウォーズの映画を劇場で観るのが特別なイヴェントだった頃の雰囲気を思い出させてくれました。果たして続く『エピソード2 クローンの攻撃』は、いずれリヴァイヴァル上映されるんでしょうかねぇ。12年ほど前に『ファントム・メナス』の3D版が公開された時には僕は観なかったし、どれほど盛況だったのかも知らないけれど、エピソード1の再上映でこれだけ多くの人たちが劇場に駆けつけたのなら、続きもぜひやってほしいよね。そしていつかは大好きなルーク・スカイウォーカーの物語、エピソード4~6を(オリジナル版で!…って無理か)また映画館の大画面で観たいです。熱くリクエストしておきます。関連記事『アイス・ロード』『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』『ソー:ラブ&サンダー』スター・ウォーズ ファントム・メナス~アルティメット・エディション~Amazon(アマゾン)スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 4K UHD MovieNEX [4K ULTRA HD+ブルーレイ+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]Amazon(アマゾン)スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]Amazon(アマゾン)スター・ウォーズ エピソードI ファントム・メナス [DVD]Amazon(アマゾン)↑もう一つのブログでも映画の感想等を書いています♪ 

    『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』
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