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  1. 春ドラマ、気楽に楽しんで見られる恋愛ドラマが少なくて、なんだかな~と思ってるところに、至ってシンプルなテーマをあまりひねり過ぎずに見せてくれるこのドラマが始まり、こういうのが良いんだよなと思わされました。記事を書き続けるかはわかりませんが、気楽に楽しみたい人にはおすすめの作品です。テレビ朝日 日曜22時「ミス・ターゲット」第1話主演…松本まりか脚本…政池洋佑演出…植田尚悪い男ばかりをターゲットに結婚詐欺を重ねてきたヒロインのすみれ(松本まりか)は師匠的な存在の弥生(筒井真理子)に、そろそろちゃんとした恋をして結婚したら…と勧められます。偽りの恋愛には長けているすみれが打算無しの普通の恋愛はできるのか?というのがこのドラマのテーマです。松本まりかに結婚詐欺師の役をやらせるというアイデアは、なかなか知恵者がいるなと感心しました。男をたらしこむようなあざとい女子の演技をさせたら田中みな実か松本まりかかってぐらい上手いですからね。そんなすみれが出会ったのが和菓子職人の宗春(上杉柊平)。あんこオタクで仕事人間の宗春は恋愛にうといカタブツで、すみれには思うようには操れない手ごわい相手です。今年注目の上杉柊平は不器用そうなキャラが合う人なので適役です。波乱がありそうなのは、宗春の父親の竜太郎(沢村一樹)が刑事で、すみれを捕まえようと躍起になってるらしいことで、恋する息子と逮捕したい父親でどうなりますか?様子を見て記事を続けられそうなら続けます。今回の評価は…7

  2. 佐伯 祐三(さえき ゆうぞう)【1898年4月28日 - 1928年8月16日】『4月15日(土)~ 「佐伯祐三 ―自画像としての風景」【大阪中之島美術館】』Emerging from tne Urban Landscape「佐伯祐三 ―自画像としての風景」【大阪】大阪中之島美術館2023/4/15~20…ameblo.jp2023年3月に東京ステーションギャラリーで「佐伯祐三 ―自画像としての風景」を見ていた時に気づいたんですが…私がゴッホファンになったのは佐伯祐三さんの影響が大きいかも2012年に『佐伯祐三とパリ ポスターのある街角』で佐伯祐三さんの《郵便配達夫》を見て「郵便配達夫ゴッホみたい」と思って2013年に『印象派を超えて─点描の画家たち ゴッホ、スーラからモンドリアンまで』を見に行ってゴッホファンになりました佐伯祐三さんの作品も展示されます・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクションセーヌ川のほとりに建つパリ市立近代美術館皇居にほど近い東京国立近代美術館大阪市中心部に位置する大阪中之島美術館パリ、東京、大阪-それぞれ独自の文化を育んできた3都市の美術館のコレクションが集結・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクションパリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館のコレクションが集結!art.nikkei.com東京会場:東京国立近代美術館2024年5月21日(火)-8月25日(日)TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション (展覧会)- 東京国立近代美術館見て、比べて、話したくなる。 パリ、東京、大阪-それぞれ独自の文化を育んできた3都市の美術館のコレクションが集結。セーヌ川のほとりに建つパリ市立近代美術館、皇居にほど近い東京国立近代美術館、大阪市中心部に位置する大阪中之 […]www.momat.go.jp大阪会場:大阪中之島美術館2024年9月14日(土)-12月8日(日)TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション | 大阪中之島美術館nakka-art.jp

  3. ■あらすじ●水木…社畜会社員、愛煙家●ゲゲ郎…哭倉村に来た謎の男●乙米…龍家家の長女、時貞の娘●沙代…乙米の娘、東京に行きてぇ●時貞…亡くなった龍賀家元当主24時間戦えますか?な薬剤「M」の謎を求めて哭倉村にやってきた水木青年は、そこでのほほんとした男・ゲゲ郎と知り合う。彼は行方不明になった妻を捜しているらしい。哭倉村の龍賀家当主が亡くなったので、現社長(水木の会社の取引先)が後を継ぐのかと思ったら、婿である社長は蚊帳の外。曲者揃いの龍賀家。亡き当主の孫娘である美少女沙代と、同じく孫である時弥少年だけがまともっぽい。そして村で起きる龍家一族の連続殺人事件。みんなお目ん玉をヤラレチャウヨウ。龍賀家と啼倉村の忌まわしい背景。龍賀家が作り出していた「M」(24時間戦えますで薬)は幽霊族の血から作られてたもの。ゲゲ郎の妻も攫われ血を搾取されてたん。血を抜かれ殺されていった幽霊族の怨念。幽霊族の血を入れられ生きながら死ぬ羽目になる攫われてきた人間たちの怨念。それらは狂骨と化していたが何とか封印されてたん。ゲゲ郎が捕まり、「捕まってるあの女の夫なら番わせて子を産ませればいい。そしたらまた製剤の原料が出来る」と言い放つ乙米姐御が怖すぎ。水木に淡い想いを抱き、東京に連れて行ってほしいと願っていた沙代。沙代は元当主・時貞に既に手籠めにされていた。孫やで、血のつながった…。水木にそれを知られ、剩っ冴え、その身にこの世の者ならざるモノたちが取り憑いていることまで知られていた沙代は、家族をKILLしたのは自分だと告白。そして自分に取り憑いたモノたちに母たちを襲わせKILLしていき、己もまたKILLされてしまうのだ。時貞は孫の時弥の肉体を乗っ取り、再び支配者として復活しようとしていた。だが、肉体的にはボロボロの水木の活躍で、時貞は狂骨を封印できなくなり、狂骨に喰われる。ゲゲ郎は妻を見つけ出す。妻のお腹に子供がいることを知ったゲゲ郎は、水木と妻を逃がし、この地にある無数の怨みを身をもって制止しようとするが、その力はあまりにも強大すぎて、ゲゲ郎の身体は朽ち果てていくのだった。村は崩壊し、水木は、たった一人の生存者として救出される。だが、彼は哭倉村での全ての記憶を失っていた。そしてあのEDへ…。■おしまい鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎Amazon(アマゾン)Amazon.co.jp: 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎を観る | Prime Video廃墟となっているかつての哭倉村に足を踏み入れた鬼太郎と目玉おやじ。目玉おやじは、70年前にこの村で起こった出来事を想い出していた。あの男との出会い、そして二人が立ち向かった運命について…昭和31年―日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村。帝国血液銀行に勤める水木は当主・時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、また鬼太郎の父は妻を探すた…www.amazon.co.jp■感想出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWLJFJ29後半だだ泣き。まさかゲゲゲでこんなに泣くとは思わなかった。一緒に観てた旦那も号泣。そしてこんな号泣シーンで、「ゴメンちょっとトイレ行くからストップしといて」「おめー!俺の感動返せや」お主、今がどういう状況下かわかっておるか?抗生剤は不足で手に入らぬ。わしが膀胱炎になる訳にはいかぬのじゃ。だからチッコ行きまーす。チッコ一息。ゲゲ郎かっこよ。時弥ちゃんがかわいそうすぎて…。沙代ちゃんが痛ましすぎて…。アマプラで無料で視聴できます故(会員のみ?)是非に。妻への愛。相方への愛。わが子への愛。これは愛の物語。龍賀家の皆様方も愛は持ってるんですけどね。こちらの愛は邪なのよ。沙代ちゃんが家族をKILLしていくのもわからないでもないわよ。と言うか、因習と欲望と穢れた血の繋がりでがんじがらめになってるこの村から、外に出て自由になって普通の女の子として生活したかったんだよね。その役目を担ってくれそうな水木が「何もかも知ってた」とわかってしまった時の衝撃ったらなかったと思うの。トウキョウシチーに行って東京タワーを見て、クリームソーダ飲んでニコニコしてる沙代ちゃんと時弥君が観たかったよ。時ちゃんは本当に気の毒。沙代ちゃんの人生は沙代ちゃんのもので、時弥君の人生は時弥くんのものやねんで。横溝っぽい雰囲気を醸しつつ、昭和30年代前半。みんな煙草スパスパしてその辺にポイ捨てしてる時代。いや、でも、松田優作の映画観ててもそんな感じやったし。平成過ぎないと煙草マナーって改善してなかったっけ?記憶がおぼろげ。この映画のテーマは。ゲゲ郎、惚れてまうやろ~。これ!この片目隠し髪型フェチ(009とかよ~)なアタイが、何故サンジではなく剣士様にハマったのか。剣士属性の方が強かったのか?謎。ポチ↓にほんブログ村

    『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(ネタバレ)
  4. こうのすシネマ午前十時の映画祭 より製作:アメリカ監督:スティーヴン・スピルバーグ脚本:ジェフリー・ボーム原案:ジョージ・ルーカス メノ・メイエス撮影:ダグラス・スローカム美術:エリオット・スコット音楽:ジョン・ウィリアムス出演:ハリソン・フォード ショーン・コネリー デンホルム・エリオット1989年7月8日公開1912年。インディ(リヴァー・フェニックス)はボーイスカウトの活動中に、ユタ州の洞窟で盗掘団がコロナドの十字架を発掘する現場を目撃します。彼は、十字架は博物館に納めるべきと考え、隙を見て奪い取ります。盗掘団の追跡を振り切り、自宅に逃げ帰ったものの、盗掘団は保安官にインディが窃盗を行ったとして訴えていたため、十字架は奪われてしまいます。それから時が経った1938年。冒険家にして考古学教授として多忙な日々を過ごすインディ(ハリソン・フォード)は、大富豪ドノバン(ジュリアン・グローヴァー)から相談が持ちかけられます。それはイエス・キリストの聖杯を捜してほしいという依頼でした。ドノバンは既に調査隊を送り出していましたが、調査中に隊長が行方不明になったため、行き詰っていたのでした。その行方不明になった隊長こそ、インディの父、ヘンリー・ジョーンズ(ショーン・コネリー)でした。そのことを聞いたインディは仕方なくドノバンからの依頼を承諾します。彼は父の友人であるブロディ(デンホルム・エリオット)と共に、ヘンリーが最後に消息を絶ったヴェネツィアに向かいます。そこで父の同僚エルザ・シュナイダー(アリソン・ドゥ-ディ)と合流します。行方不明になる前にヘンリーが息子に送った手帳を基に、インディたちはかつて教会だった図書館の地下で聖杯騎士の墓所を見つけます。そして、聖杯捜しの鍵となる楯を発見し写しを取ります。ところがその直後、彼らは謎の男たちに襲われます。男たちは聖杯を守護する十字剣兄弟団で、インディは一味の一人から父がオーストリアのブルンワルド城に閉じこめられていることを聞かされ、エルザと共に救出に向かいます。その城はナチ親衛隊の拠点と化していました。インディはそこで幽閉された父と再会し脱出を図ろうとしますが、エルザの裏切りに遭い親子共々敵に捕まってしまいます・・・。封切り時に観たきりだったので、ショーン・コネリー演じるヘンリーが、息子のインディの事を「ジュニア」と呼んでいたことと、インディとヘンリーが縛られたまま炎の中にいる場面くらいしか思い出せない有様。何せ冒頭のボーイスカウト二人が盗掘を目撃する場面で、若きインディを演じていたのがリヴァー・フェニックスであることすら忘れていたくらいですから、初めての鑑賞に近い状態でした。ただ、観て行くうちに思い出す部分も少しは出てきました。例えば、ヘンリーとインディが穴兄弟という、どうでもいい事まで(笑)。冒頭のアクションですぐに話にノッていける点は前2作同様。畳みかけるアクションと同時に、適度にギャグを挿み込むことも程よい味付けになっています。また、スピルバーグのユーモア感覚も、こうした荒唐無稽な物語には合っています。ナチが飛行船まで追ってきた際に、乗務員に化けたインディが改札しながら父親を助ける場面では、追手を窓から突き落とし「タダ乗りだ」と言った直後に、乗客たちが一斉に旅券を見せる描写などは、バカバカしいと思いつつ、つい笑いたくなります。本作は目まぐるしい展開と、早いテンポで話が進むことも相まって、観客に考える暇を与えません。そのせいもあって、余程印象に残る演出でないと、記憶に残りにくいことも事実。ただ、娯楽映画は内容をほぼ忘れたとしても、面白かったという感覚が残っていれば、それだけで上々と言えます。『インディ・ジョーンズ』シリーズ(少なくとも最初の3作)は、その点において十分成功したと思えます。

    インディが父の行方と共にキリストの聖杯を捜す「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」を観て
  5. 円安の確信犯が瑞宝大綬章を受章となっ!【春の叙勲】日銀前総裁・黒田東彦さんが瑞宝大綬章を受章 タイガー・ジェット・シンさんに旭日双光章も 受章者は計4108人に(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) - Yahoo!ニュース「春の叙勲」の受章者が発表され、日銀の前の総裁の黒田東彦さんや元官房長官の平野博文さんらが選ばれた。 2023年4月まで日本銀行の総裁を務めた黒田東彦さんは、瑞宝大綬章の受章を受け、「私の勤務したnews.yahoo.co.jp★★★☆ウォルト・ディズニー・カンパニーの創立100周年記念映画。どんな願いもかなうと言われているロサス王国。魔法を操り国を治めるマグニフィコ王は、国民から慕われているが、お城で働く17歳のアーシャは、ある秘密を知ってしまう。それは、人々の願いがかなうかどうかを王が決めていること、王は国のためになる願いだけをかなえており、国民が王を信じてささげた願いのほとんどはかなえられることがないということだった。王国の秘密を知ってしまったアーシャは、王を信じて託した人々の願いを救いたいと、夜空の星に祈る。すると、空から魔法の力をもった願い星のスターが舞い降りてくる。スターの魔法によって話すことができるようになった子ヤギのバレンティノやスターとともに、アーシャはみんなの願いのために奮闘する。劇場公開日:2023年12月15日(以上、映画.comより)100周年記念映画で、歴代ディズニープリンセス大集合ってのを見たか聞いたかした記憶があるの鑑賞。これじゃなかった。こちらの映画、あまり評価が高くないようですが、なかなか良かったですよ。時間も95分とお手頃だし。

    映画:ウィッシュ
  6. 原題:Hypercubeシリーズ キューブ(1997) 監督 アンジェイ・セクラ脚本 ショーン・フッド    アーニー・バーバラッシュ興行収入:356万ドルキャストケイト  カリ・マチェットサイモン ジェラント・ウィン・デイヴィスジェリー ニール・クローンマックス マシュー・ファーガソンペイリー バーバラ・ゴードンジュリア リンゼイ・コネルサーシャ グレース・リン・カン大佐   ブルース・グレイ将軍   フィリップ・エイキン感想前作とは登場人物、部屋の構成とも全く新規の続編。とにかく部屋が明るい。この明るさで、深刻さが軽減されている様だ。物語で中盤まで話を引っ張るのはサイモン。ナイフを持ち、次第に行動が狂暴になって行く。中盤で、ジェリーが実はこの部屋の扉の設計に関わっていた事が判明。これは前作のワースが外壁を設計したというのと類似であり、明らかな「二番煎じ」その点で行くとサイモンも前作のクエンティンと同じ位置付け。サイモンがジェリーを「食う」設定は、あんまりウケなかった。「え、食ったの?」てな程度。却ってない方が良かった。部屋のトラップはそこそこあるが、四次元の立方体という設定での「ワケの分からなさ」に焦点が置かれている。結局、イロイロ思わせぶりな設定で中の者を泳がせていただけ、という流れ。ケイトも巻き込まれた体を装っているが、要するにサーシャから情報を奪うことが目的だった。そしてデータを渡した後、あっさり銃殺される。ただ、ケチはつけてもこういう設定は、嫌いではない。一つの映画ジャンルとして「アリ」だとは思う。あとは「ヒネリ方」だろうなぁ。今作は、二番煎じだけあって興収は最初の半分以下。15分あらすじ動画LGTTM: HyperCubeThis will conclude this section. Now things will pick up big time. If you haven't been paying attention or you're a late comer ... catch up!Hypercube again s...www.youtube.com12分あらすじ動画(英文の説明あり)8 Strangers Wakes Up In a Sealed Cube, Where Laws of Physics Don't ApplyMovie Summary : Cube²: HypercubeCube 2: Hypercube is a 2002 Canadian sci-fi, horror film. Eight strangers find themselves waking up in a strange cube-shaped ...www.youtube.comあらすじビニールにくるまれた男女を順に映していくカメラ。立方体の箱の中で目覚めた女性。ラボでの断片記憶。「アイゾン社」の社員証。全ての壁面中央に扉があるが、取っ手はない。彼女がそこに手をやると、シャッターが上下に開いた。通り抜けようとして体を出すと、上方に引き上げられて悲鳴を上げた女性。箱の中で目覚めた中年男性。一心に何かを探すが見つからない。アタッシェケースを開けるが、中はカラ。「あいつら・・・」別の部屋で目覚めた白シャツの女性。壁の扉にタッチして開け、隣に移ると、男が倒れている。声をかけたとたん、男が彼女に馬乗りになってナイフを突き付けた。ここはどこだ?と質問責め。若い男マックスが顔を出す。それを彼女が追うが誰もいない。更に隣の部屋に移ると、サングラスの女性が部屋の片隅に。「来ないで」と弱弱しい声。サーシャと名乗った。盲目らしい。他の扉から、小太りの男性が入って来る。ジェリーと名乗った。皆と同様、ここが何か知らないが、移動のたびに扉に数字4を書いていた。ジェリーに、ケイトと名乗る女性(精神科医)何かが近づいている、と怯えるサーシャ。ジェリーが扉を開けると、最初のアタッシェケースの男が首を吊っていた。必死で足を支える若い男性。そこに、最初ケイトを襲った男が舞い戻って来た。皆で何とか男を下ろす。胸ポケットの身分証から、彼が国防省のマグワイア大佐だと判明。体じゅうに拷問の跡があった。ナイフの男はサイモン。若者はマックスで、ゲーム関係の仕事をしていた。その関係で、大佐がペンタゴン関係者だと見抜いた。次いで扉から白髪の中年女性が顔を出した。シャワー室がないと意味不明の小言。ペイリーと名乗った。たびたび異音が聞こえる。ジェリーの見解では「部屋が移動している」目覚めたマグワイアに詰問するサイモン。その時、壁面全体が揺れて見えた。波打ちながら少しづつ近付く壁面。皆が隣の部屋に移ろうとするが、マグワイアは壁の梯子と手を手錠で繋いでしまった。飲み込まれたアタッシェケースが無残な姿になる。ケイトが必死で助けようとするが無理。ギリギリで扉から脱出するケイト。マグワイアは飲み込まれた。脱出するたびに次の壁が迫る。また皆で扉を抜ける。移動を繰り返し、ジェリーのカウントで10回目になってようやく落ち着いた。ペイリーがケイトに「お名前は?」と訊く。認知症の様だ。実は、ここのドア(タッチセンサー)を設計したのは私だと言い出すジェリー。フリーの技術屋。口止めされていたので黙っていたという。サイモンの詰問にも答えられないが、聞いた噂で「量子のテレポーテーション」と言った。その時ペイリーが、壁の構成材の模様を見て「テセラクト」だと言った。4次元の立方体だという(別名ハイパーキューブ)これで説明がつくと言うジェリー。同じ部屋が何度も現れたり、部屋が消えたり・・・これは実はTV番組だと言い出すマックス。ふと気づくと天井に「60659」の文字が手書きされていた。ジェリーにも心当たりがない。部屋の数?・・・マックスが隣の部屋の扉を開くと、赤いドレスを着た女性が倒れていた。助けに行こうとするが、入ったとたん重力が反転して、その面が天井になった。梯子を伝って何とか降りるマックス。目覚めた女性はジュリアといった(職業は弁護士)それを機会に、皆ここへ来る前の記憶を話し合う。その部屋で、ジェリーが着けていた腕時計と全く同じものが見つかった(刻印も同じ)。黒幕はお前だと断定するサイモン。その時ペイリーが、隣の部屋にいる人を発見した。男は既に死んでいて、身体には自分で書いたと思われる数式。男を見て「ローゼンズワーグ博士」だと言うペイリー。ノーベル賞級の理論物理学者。数式は壁にも書かれている。最後に例の「60659」の数字。それをペンで腕に書いたケイト。ペイリーが、飼い犬のアイゾンがいないと騒ぎ出す。アイゾンは兵器メーカー。違和感を覚えるマックス。そんな彼女に仕事を訊くと、退職前は理論数学の研究者。仕事場は「スキッピー研究所」だという。ケイトは閃いてスキッピーが犬の名で、働いてたのがアイゾン研究所では?と訊く。その通りだった。アイゾンではどんな研究を?と訊くサイモンに「アレックス・トラスクの考えは不可能だし、非人道的」と言い出すペイリー。その名を数人が知っていた。天才的ハッカーで、もし彼がここを作ったとしたら、脱出は不可能。ケイトが辛抱強くペイリーから話を聞き出す。彼女がここの製作に関わっている可能性はありそう。ケイトにおだてられて上機嫌に扉を開くと、その向こうにペイリー本人がいた。その相手と手を握り合うペイリー。相手が助けを求めていた。「この女を信じるな!」と言って後ろからサイモンが彼女に取り付く。次の瞬間、透明な円柱に首を飛ばされるサイモン。こちら側のサイモンがそれを見てショックを受ける。ここが多次元の量子空間なら、並行した複数現実があってもおかしくないと言うジェリー。皆が仮眠中、サイモンがジェリーに自分は私立探偵で、ベッキーという女性を探している、と写真を見せた。アイゾン社に勤務しているという。サーシャが何かを感じて怯え、ケイトに伝えた。部屋の中央に四角で透明な物体が現れた。それが次第に立方体になる。それは棘の様なものを出して次第に巨大化。部屋を動き回りながら皆に迫る。逃げまどうみんな。次々に扉から逃げるが、ペイリーを送り出したところでジェリーが捕まった。体中を切断され、物体に取り込まれていき消滅したジェリー。最後にサーシャが残された。助けに行くケイト。彼女が落としたサングラスが取り込まれてバラバラになる。じっとしている様指示するケイト。物体の動きは次第に緩やかになり、最後には消滅した。何とか扉から出た二人。ペイリーの認知症が偽装だと思うサイモンは、彼女を縛り上げて尋問。その時壁から透明な柱がどんどん伸びて来る。手の紐は解いたが足は床の梯子に縛ったまま。しがみつくペイリーの腹を刺して逃げるサイモン。マックスとジュリアは、サイモンから逃れて次々に隣へ移った。立方体から逃れたケイトとサーシャ。再び「60659」を含む数列を見つけたケイトは、腕にメモをする。誰かの誕生日かもしれない、と投げやりなサーシャ。マックスとジュリアが入った部屋は、時間の速度が変化していた。そういうゲームを開発していたマックス。だがそのアイデアをサイバー社に盗まれ、今裁判中だと言う。相手が悪すぎると言うジュリア。その親会社がアイゾン社。実はジュリアは、アイゾンの弁護士だった。サイモンが、隣の部屋から男を引っ張り出した。死んだ筈のジェリーだが、サイモンのことを覚えていない。これが並行世界か。ジェリーに俺は腹ペコだ、と言うサイモン。ケイトが次に入った部屋では、自分たちメンバーのミイラ死体があった。「別の世界ではハッピーエンドじゃなかった・・」次の部屋に入ったサイモン。腕にはもう一つジェリーの腕時計をしていた。また返り血を受けている。そこに再びジェリーが現れる。「ここがどういう所か知ってますか?・・・」再び餌食にされるジェリー。ミイラの前で考え込むケイト。サーシャは一人で行って、とケイトに言う。必ず出口を見つけて見せると言うケイトに「私にも見つけられないのに・・・」と言ったサーシャ。ケイトが問い質すとあの人たち、ここに人を入れるって言った。だから止めてって言ったの・・・それで絶対捕まらない場所に逃げ込んだの」「ジェリーは間違い、マックスは正解・・」実は、サーシャという愛称の元はアレックス。「初めまして」と言うアレックス・トラスク。「最低。早く夢から覚めたい」と言うジュリア。「本当に夢だと思う?」と訊くマックスにキスをしたジュリア。「タイプじゃないから、現実じゃない」「僕も君はタイプじゃない」と言いながら二人のキスは続く。二人は裸になり、空中を舞い始める。いつの間にか2人はミイラになった。三個目の時計を腕に付けるサイモンが、扉から出ようとする者を引きずり落とした。それはベッキー・アングル。君の両親に頼まれた、と言うサイモン。 だが喜んで抱き着いたベッキーを刺し殺したサイモン。「ここは人殺しをするには最適だ」サーシャことアレックスは、作り方を教えただけだと言った。そして、もう私にはどうすることも出来ないと続ける。更に時間が来れば全てが終わる、とも。まだ望みはある!と彼女を連れて隣の部屋に行くケイト。だがそこには助けた筈のマグワイアの、ミイラ化した首吊り死体がおり、周りの壁面に今まで見た数式が現れ始めた。アレックスは「全ての現実がこの部屋で重なり始めた」と言う。ケイトは次々に扉を開けて行くが、今まで起きた悲惨な場面が繰り返されている。次の扉を開けると、血の付いたナイフを持ったサイモンが襲いかかろうとした。ペンでその左目を刺すケイト。扉はすぐ閉じたが、振り返ると年老いたサイモンが、アレックスを首絞めにしていた。目は古傷の様になっている。ここでは時間の進み方がおかしいんだと言うサイモン。身代わりになるならこちらに来いと言われ、少しづつ近付くケイト。だがアレックスが「どうせみんな死ぬ」と言った時、彼女の首をひねり折ったサイモン。扉を開けて逃げ出したケイトだが、顔を出した先にサイモンの後ろ姿があった。元のサイモンの部屋ではケイトが顔を出している。混乱するサイモンに飛び掛かったケイト。揉み合ううちに、サイモンが誤って自分の太ももを刺す。そのスキに喉へパンチを入れると、あっけなく倒れてしまった。サイモンの腕には4個の腕時計が嵌められていた。そして時計の時刻は6:05:46。60659は、ここが崩壊する時刻だったのだ。部屋全体にヒビが入り始める。ケイトは、死んだアレックスの首からネックレスをむしり取った。そして床にある扉を開ける。奈落の様な闇。崩壊が始まる。扉を構成する壁も消滅し始めた。そして6:06:59になった時、床の扉に飛び込んだケイト。水びたしの床で目覚めたケイトは、制服の男に抱えられて上位者らしき男の前に引き出された。「やあケイト、良く戻ったな。ところで解明出来たのかな?」「はい将軍、ギリギリのところで」「それで、例のチップは?」部下が用意したケースに、アレックスから奪った円筒状のものを入れるケイト。「何か記録されていないかダーシーに調べてもらおう」そして将軍が去った後、兵に銃で頭を撃ちぬかれたケイト。電話がかかって来て、それに出た将軍。「ご安心ください。第二段階は完了しました。・・分かりました、直ちに。閣下」

    キューブ2 2003年 カナダ
  7. 「名探偵コナン」劇場版シリーズ27作目。“月下の奇術師”の異名を持つ怪盗キッドと西の高校生探偵、服部平次が登場し、北海道・函館を舞台に、謎に包まれた新選組副長の土方歳三にまつわる日本刀をめぐるミステリーを描く。北海道の函館にある斧江財閥の収蔵庫に、幕末を生きた新選組副長、土方歳三にまつわる日本刀をねらうという怪盗キッドからの予告状が届く。一方、服部平次とコナンたちも、函館で開催される剣道大会のため訪れていた。犯行予告当日、平次がキッドの変装を見破り追い詰めるが、時を同じくして、胸に十文字の切り傷がつけられた遺体が函館倉庫街で見つかる。捜査線上には、“死の商人”と呼ばれる日系アメリカ人の男が浮かび上がる。監督は、「名探偵コナン 緋色の弾丸」の永岡智佳。脚本は、「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」などの大倉崇裕。声の出演は、シリーズおなじみの高山みなみ、林原めぐみ、山崎和佳奈、小山力也、高木渉、「名探偵コナン vs. 怪盗キッド」などの山口勝平など。ゲストに、土方歳三の声を「ゴールデンカムイ」などの津田健次郎、「こんにちは、母さん」などの大泉洋など、音楽は、「名探偵コナン 黒鉄の魚影」などの菅野祐悟。主題歌は、aikoの「相思相愛」。映倫区分G2024年作品日本映画配給は東宝製作会社は小学館=読売テレビ=日本テレビ=ShoPro=東宝=トムス・エンタテインメント(アニメーション制作:トムス・エンタテインメント)上映時間111分今年も「コナン」の時期ですね! もうすぐGWって感じがします。 面白いです。 やっぱり安定的に面白いです。 いや、それを軽く超えてくる面白さがあります。 なかなか面白かった。 去年の「名探偵コナン 黒鉄の魚影」もかなり面白かったけど、今作も負けてはいない。 毎年ながら、かなり上出来な出来栄えですね。 期待は毎年裏切っていません。 めっちゃワクワクしたし、ほぼ全編スリリング度数がかなり高め。 一昨年は【やや子供向け】でしたが、去年は【やや大人向け】、今年もちょっと【やや大人向け】な仕上がり。 けど、個人的には去年の「名探偵コナン 黒鉄の魚影」の方が面白かったかな。 北海道でお宝争奪バトルミステリーとなると、『ゴールデンカムイ』みたいですね。今作では、怪盗キッドが第23作「紺青の拳」以来4作ぶりに登場。 また、平次が第21作「から紅の恋歌」以来6作ぶりに登場。 キッドと平次が同時に登場するのは第14作「天空の難破船」以来13作ぶり。 総司は本作で劇場版初登場となり、青山原作の漫画『YAIBA』の登場人物としては初めて劇場版「名探偵コナン」に登場します。 『名探偵コナン』シリーズのファンであれば、今回のキッドの獲物が日本刀だということに、違和感を感じるのでは。 私は、ちょっと過去作を勉強して知ったのですが。。。 予告編で「普段はビッグジュエルを狙うキッドが~」というくだりがあった通りいつもならばキッドは、父親の死の真相を突き止めるために、ビッグジュエルと呼ばれる特別な宝石を専門にしているんですよね。 そういうところからも、今作ではキッドの掘り下げがあるので、ファンにはかなり興味深いと思います。  また、今作では、遠山和葉の“耳の良さ”が描かれています。 これは百人一首をテーマにした劇場版第21作「から紅の恋歌」から引き継いだ設定でもありますね。 服部平次と遠山和葉の関係に進展もどうなるか、というお楽しみもあります。 ということで、事件の真相以外のとしてはキッドの真実と平次&和葉の恋が軸になっています。 それぞれのキャラ推しの見どころもいっぱいあります。そして今作は、青山剛昌ユニバース的なところもあって、『YAIBA』のキャラクターも出てくるというサプライズもある。 私はユニバースとまるで知識がないですが、オールドファンやコアなファンはたまらない演出なんじゃないでしょうか。 私はまだまだ「コナン」初心者なので、相関図がいまいち把握出来ていません。 しっかりわかっている人ならかなり面白いんだともいます。 私はわからない分、面白さがちょっと低めですかね。 展開的には、アクションはまあ、いつも暗いでしょうか。 ただ、手に汗握る感覚があまりなかった。 クライマックスの盛り上がりも、もう一歩という感じでした。 今作、試写会を一切行わなかったんです。 原作でもまだ明かされていない“とある秘密”が描かれているといい、ネタバレを避けるために試写会が開催されないことになったということです。 徹底してますね。 エンドロール後にも重要な映像がありますよ。 そして、いつもの来年の予告と。 最後まで席を立たないでくださいね。 入場特典はありませんでした。■興行収入予想現段階では上映館数380館と拡大ロードショー。4月12日(金)からの公開。同日の公開作品は、「リンダはチキンがたべたい!」、「プリシラ」、「貴公子」、「クラユカバ」、「クラメルカガリ」、「No.10」など。GWお馴染みの「コナン」。近年の過去作だと2016年の劇場版20作目「名探偵コナン 純黒の悪夢」が、興行収入約63億円という大ヒット。2017年の21作目「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」は約68億9,000万円。2018年の22作目の「名探偵コナン ゼロの執行人」は2018年の日本国内ベスト3の約91億9,000万円という100億円目前の数字を記録。そして2019年の「名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)」は約93億7,000万円と、右肩上がり。ですが、2021年の1年間公開を延期して、コロナ禍で公開された「名探偵コナン 緋色の弾丸」は約76億5,000万円とダウン。ちなみに2021年2月に公開された、テレビシリーズの編集版、ファンサービス映画「名探偵コナン 緋色の不在証明」は約12億円。2013年の「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」は、約42億6,000万円。2022年の「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」はハロウィン時期のリバイバルを含め、再び盛り返して約97億8,000万円といよいよ100億円が目の前。そして、2023年「名探偵コナン 黒鉄の魚影」でついに約138億8,000万という念願の興行収入100億円を大きく突破。シリーズ最大のヒットとなり、特大ヒットを記録した。さて、今作はどうか。「コナン」の劇場版は、【やや子供向け】と【やや大人向け】と交互に来ていますが、前作「名探偵コナン 黒鉄の魚影」は【やや大人向け】で、ここ近年は【やや大人向け】が続いている感じがします。今作はどうか。初登場は今年もダントツで1位スタートと予想。最終興行収入は140億円と予想。星4つ(5点満点)★★★★「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」公式サイト劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』ついに明かされる、“キッドの真実”ー 刀に秘した“真実”が、いま月下へと導かれる!4月12日(金)公開!www.conan-movie.jp「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」のチラシ付きパンフレットです!【チラシ2種+新聞付映画パンフレット】 『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』 出演:高山みなみ.山崎和佳奈.小山力也Amazon(アマゾン)「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」のサントラです!劇場版 『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』オリジナル・サウンドトラックAmazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} 「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」のノベライズ本です!小学館ジュニア文庫 名探偵コナン 100万ドルの五稜星 劇場版 名探偵コナンAmazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} 「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」のスマホステッカーです!100万ドルの五稜星 名探偵コナン スマホステッカー 全4種セット シール フルコンプ セブンイレブAmazon(アマゾン)「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」の300ピースのジグソーパズルです!エポック社 300ピース ジグソーパズル 名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ) -劇場版アニメポスターVer.- (26×38cm) 28-044s のり付き ヘラ付き 点数券付き EPOCHAmazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} 「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」の豪華版Blu-rayです!劇場版「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」 (豪華盤) (BD) [Blu-ray]Amazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} 「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」のパンフレットです!【映画パンフレット】劇場版 名探偵コナン 黒鉄(くろがね)の魚影(サブマリン) 監督 立川譲 出演 声高山みなみAmazon(アマゾン) Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る ${EVENT_LABEL_02_TEXT} TVでも話題になっている「お花定期便bloomee」をご存知ですか?お手軽にお花のある暮らしを提供するサービスなんです。毎週違うアレンジのお花が自宅に届くんです。お花の選別はおまかせなので、どんなお花が届くか、凄く楽しみになるんですよね。自宅にいつも新鮮で綺麗なお花がある生活を体験できるんですよ。実は私もやってるんです。おっさんですが、自分の部屋のパソコンの前に花を生けてます。見ていると穏やかな気持ちなれて、毎回届くのが楽しみになっています。コロナ禍の今、映画館に行く機会も前と比べて気を使ったりして減ってますよね。そこで自宅で映画鑑賞なおうち時間もいいですよ。好きな映画を観ながら、その横には新鮮なお花。きっと癒される暮らしになりますよ!↓詳しくはこちら↓

    「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」の映画レビューと興行収入予想
  8. レビュー一覧 0 1 2 3 4 5「暦のしずく」(6)第六章「弟子」 63(1/27)~73(4/6)朝日新聞be(土曜版)作 沢木耕太郎 画 茂本ヒデキチ感想文耕の弟子になりたいと、井筒屋手代 源吉に連れられてやって来た伝吉。語らせるとなかなかの腕前。出入りを許した文耕。そして文耕の「皿屋敷」が出来上がるまでの顛末が語られる。そうこうするうち、今度は源吉までもが文耕の弟子になりたいと言い出す。ついては以前話して気になっていた秋田 佐竹家のお家騒動を調べるという。井筒屋には早々に暇を貰ってしまった。この話が、のちに文耕が獄門に処せられる件の元ネタとなる。その間に里見の人となりに関わる話と、文耕にとってのもう一つの情報源である「琴弾句会」のことが語られる。そして弟子への命名。伝吉は「森川馬谷」、源吉は「竹内文長」この連載も、始まってそろそろ1年半。次回辺りから本題(獄門の元ネタ)に入って行くのかな?そういう気持ちで「序章」を読むと期待が膨らむ。次章は「箱訴」今までの超あらすじ(ざっくり序章~五章まで)序章 獄門一~四 2022/10/1~10/22この日本に一人、その芸によって死刑となった馬場文耕。講釈師であり、今でいうルポライターの様な事もやった。公儀の事件を講釈したことで宝暦八(1758)年十二月に斬首され、刑場で晒し首にされた。文耕の通った道を辿る作者。第一章 采女ケ原 一 ~ 十二 10/29~2023/1/28宝暦七(1757)年二月。采女ケ原の小屋で講釈を演じる馬場文耕。場を提供している藤乃屋市兵衛。その講釈の帰り、浪人に襲われる文耕。相手は「鎧谷壮伍」と言い、文耕が以前講釈した話の元になり自害した浪人の弟。その争いを止めた里見樹一郎は、文耕と同じ十蔵長屋に住んでいた。問われて師匠の園木覚郎のことを話す文耕。若い頃、園木に弟子入り。その修行とは二年間の農作業。剣の手ほどきはなかったが、必要なものは与えられていた。その後飯屋で酒を酌み交わす二人。今日初めて講釈を聞いた里見は「良き日でした」と感謝する。第二章 怪動 一 ~ 十一 2/4~4/15 長屋の隣に住む寡婦で、信太という息子を持つお清に飯の世話になっている文耕。お清は先の飯屋「吉の字屋」の下働き。深川芸者のお六が文耕を訪ね、妹分の小糸が怪動(けいどう:奉行所の手入れ)で捕まったという。実はお六も以前捕まって吉原で荒い勤めを強いられたが、文耕が俵屋に頼んで芸者仕事に移ることが出来た。今度も俵屋に頼んでもらいたいという。お六を売り出すために、その時は講釈で彼女を宣伝してうまく行った。俵屋に小糸の事を頼む文耕。俵屋は請け出す代わりに、今回も講釈での力添えが必要だと言った。第三章 夜講 一 ~ 七 4/22~6/10何とか小糸を売り出すための講釈「深川吉原つなぐ糸は紫」を井筒屋で語った文耕。ここの手代 源吉の方が店主より乗り気。川で溺れた子供を助けた際に売掛金を盗まれた手代が、自害する前にと最後に小糸に会った。事情を聞いた小糸が金を工面して「見つかった」と言って手代に渡す。その経緯を知った手代の雇主の薬種問屋が、礼と共に金を小糸に返した。講釈を聞いた里見は帰り、それとなく護衛をしてくれていた。第四章 世話物 一 ~ 十一 6/17~9/9小糸のためにやった講釈が評判を呼び、俵屋が同じ様なものを再びやって欲しいと頼む。むしろ井筒屋の希望。拵え物を嫌うが「語ることは、所詮騙ること」と押されて納得する文耕。井筒屋での二度目の話は仇討ち。友人の仇討ちをしようとする若者を助ける遊女 秋篠の話。今回も帰りを護衛してくれた里見だが、仇を討っても相手に連なる者の恨みを買うと言った。第五章 駕籠 一~十七 9/16~2024/1/20つきあいのある貸本屋「不二屋」で毎月行われる、情報交換を兼ねた酒盛りに参加した文耕。文耕が出した家重の情けない行状や、出世した大岡忠光の話は、意外に読まれないと聞く文耕。そこにお六が来て皆にお酌をする。本当は文耕の側に行きたい。采女ケ原の市兵衛が、大名家が文耕の講釈を聞きたいとの話を持って来た。それを引き受けた文耕。屋敷に入り通された部屋で応対したのは、かつて十代の頃一緒に道場に通っていた龍助・・・田沼意次だった。講釈する相手は襖の奥。文耕は先の秋篠の話を語った。終わると「それで、終わりか?」襖が開けられそこに座る武士。意次が平伏するのに合わせ文耕も平伏。「家重だ」言語不明瞭で、話が分かるのは大岡忠光だけという噂。文耕がさんざん揶揄して来た、家重に関する書き物を読んでいた本人。家治が将軍になるためには、この家重が愚鈍の方が良い、どんどん喧伝いたせとの言。言葉は聞き取れる。家臣の実態を見通すための方便だった。文耕の講釈は意次が勧めたという。家重が去った後、経緯を話す意次。あの里見も田沼の関係者。園木を辞してからの生活を語る文耕。別れ際に聞いた老中 本多正珍の名。それは後に巨大な敵として現れる。あらすじ第六章 弟子 一~十一一 63明けて十月。文耕は、大岡出雲守忠光の屋敷で講釈して以来、茫然と考え続けていた。何を、どう講釈すればいいか分からない。これまでは噂を元にして講釈をして来たが、それが誤りだと家重に思い知らされた。今後何を頼りに書けば良いのか。小糸について書いたものは彼女の人気を高めるため。だが幕閣のお歴々を題材に好き勝手は許されない。突き詰めれば嘘か真か。聞き知った話を文章にする時、史書や軍書の書き手が全て真実を書いている保証はない。これからは噂を真かどうか確かめる事が必要ではないか・・・答えが出ぬまま、毎月五日の井筒屋での夜講の日になった。八代将軍綱吉に仕え、その死に殉ずる様に死んだ大岡越前守忠相の話をする事にした。お裁きとしては別人のものだったが、元々拵え物の様なものであり、罪はなかろうと判断した。この夜も大入りだったが、客たちの満足が見て取れた。夜講の翌日、例の如く隣のお清が作ってくれた飯を食べながら、また茫然と考える文耕。噂でない真の話はどうすれば作れるか。食べ終えて片付けをしている時に、井筒屋の手代 源吉が昨夜の木戸銭を届けに来た。それは口実でもあり、文耕の話を聞いたり自らの話をしたりして楽しんだ。文耕もそんなひと時を好んだ。「入れ」と声を掛けると、四十絡みの男を連れて来ていた。上がり框では狭く、部屋に上げる。まず紙に包んだ木戸銭の金三分を渡す源吉。だが用件がそれだけでないのは明らか。「用件は何だ」と訊ねる文耕に「伝吉さん」と声をかける源吉。じれて源吉が口を開きかけた時、ぼそりと伝吉が言った。「弟子に、しておくんなさい」二 64思わず訊き返す文耕。「弟子に、私の?」講釈師に師匠も弟子もない、勝手にやったらいいと言う文耕に「いえ、あたしは文耕師匠の弟子になりたいんです」と伝吉。文耕は、弟子になりたいのならと志道軒や瑞龍軒の名を出すが、いずれも合わないと言う。文耕の講釈が好きだと言う言葉を引き取り源吉が、伝吉は井筒屋の夜講には最初から来ていたと言う。そういえば、講釈を復誦する様に口を動かす男がいたのを思い出す文耕。伝吉が聞きたいのは、昔の戦の話などではなく江戸の話だと言った。伝吉は元芝居屋。話を拵えるのは苦手だが覚えるのは得意で、台詞を忘れた役者に袖から教えたりしていたという。本人は町医者の息子だったが、次男で好きな事をしているうちにこうなった。酔うと口が悪くなる癖があり、妻子があるのに食わせられないため、今は公事宿の手伝いをしているという。公事宿とは、江戸で訴訟事をしに上って来た旅人の旅籠。そんな争いの当事者が泊まる宿が馬喰町などにいくつもあった。伝吉は読み書きが出来ることから、そんな公事宿で宿帳をつけたり訴状の清書をしているという。そんな暮らしで自分が何をしたいか分からなかったが、文耕の講釈を聞いてこれがやりたかったのだと気が付いたという。それで文耕と同じ話をやってみたいのだと言った。同じものを聞いてもつまらないと言う文耕に、同じ話でも客は毎日変わるし、気に入った話なら何度でも聞きたいと返す伝吉。覚えるのは得意だと言う伝吉に、昨夜の私の話をやってみろと言う文耕。怯むかと思ったら「かしこまりました」と居住まいを正し、語り始めた。「これより、南町奉行大岡越前守、お裁きの一席を」三 65文耕が井筒屋で行った講釈は、次のようなものだった。かつて大岡越前守が奉行をしていた頃、算術の名人と言われる野田文蔵を採用した時の話が語られる。百のものを二つに割るという簡単なものでも、算盤を使って確かめた。その大岡越前守に、二十両を二つに割るお裁きがあったという。江戸にある豊島屋という居酒屋で飲んだ老人が、二十両入りの財布を落としたと言って店を探し回った。それは苦境で娘を吉原に渡し貰った代金。奉公人に乱暴され追い出される老人。店の若い者が、落ちた財布を拾ったのを見ていた駕籠掻きの九郎兵衛が、証人になると言って、二人で南町奉行所に届け出た。それを吟味する大岡は、二人の前に豊島屋主人の重右衛門を呼び出して事情を聞くが、これから探しますとの返事。願人に落とした財布の色などを聞く大岡。それに答えた老人。だがこの二人を縛り上げた大岡。その財布は既に盗まれたとして届けが出ていると言い、豊島屋に調べて報告せよと指示した。豊島屋が急いで戻り調べたところ、手代が拾った事が判明して財布を大岡に差し出した。縄付きのまま呼び出された老人は、縄を解かれ財布を取り戻した。豊島屋に真剣に探させるためだった、許せと言う大岡。大岡は二十両のうち十両を九郎兵衛への謝礼として渡すように言い、豊島屋には娘を請け出して、吉原での年季と同年の間養育せよと命じた。豊島屋は老人に相談し、請け出した娘に金銀を付けて返す事にして収めた。半刻あまりで語り終えた伝吉に、源吉は驚き文耕も同じ思い。井筒屋の夜講では一刻ほどを費やしたが、話はすっきりと筋が通り、面白くなっている。全く同じ話でも、こうも変わるか。四 66源吉によると、井筒屋の夜講が始まった翌日には伝吉が来て文耕の家に行きたいと言ったという。断っていたがついほだされた。お前の語りようは見事だと言う文耕。源吉も感嘆する。伝吉と話しながらも大岡忠光の屋敷で語った「秋篠」の話を思い出す文耕。あれも二度目だったが、枝葉が刈られ良くなった。それにしてもお裁き物は面白いと言う伝吉は、他に大岡裁き物はないかと問う。それを皮切りに、様々なものを紹介しては話し合う文耕と伝吉。そのうち源吉が、出入りしている小間物屋の佐竹様のところでお家騒動があったと話す。世継ぎの順を巡る話。話を戻して文耕が伝吉に、独り立ちしてやるのに十分な技倆を持っていると言うと、話を拵えられないので、文耕の話を覚えて話したいのだと繰り返す。弟子としてではなく、源吉の知り合いとして出入りを許すと言う文耕に、やはり師匠と呼ばせて下さいと食い下がる伝吉。老け顔の自分が文耕さんなどと呼んだら、どっちが師匠か分からなくなると言うのだ。「好きにするがいい」と苦笑する文耕。この伝吉が、後世馬場文耕の弟子と伝えられる森川馬谷。馬谷は寛政八年正月八日に七十八歳で没した。例年の正月に「大岡政談、伊達大評定、理世安民記」と称し三種の読み物を講じた 。ここで大岡政談というのが、越前守による裁き物の総称。だが広く流布した十六の事件中、実際にあったのは三つだけ。名奉行大岡越前守の像は死後、彼らが講釈する事で肥大化した。五 67 2/24十月に行う采女ケ原の昼講が近づくが、演目が決まらない文耕。軍書を語る熱が失せているが、かといって写本も気が乗らない。とりあえず拵え物の話を語ろうと考えるうち、途中まで作って放置していた「皿屋敷」に改めて取り掛かることにした文耕。文耕にとっての「皿屋敷」は、早くに母を亡くした自分に父が語ってくれたものの一つ。番町の皿屋敷に残る井戸の怪談。武家屋敷に奉公する下女が、大切な十枚組の皿の一枚を割り、主人に折檻されたのを苦に井戸へ飛び込んで果てた。やがてそこから皿の数を数える女の声がし始め、主人は狂死したという。父はその場所を番町としていたが、文耕が西国に行った先の播州姫路で同様の話があり、その理由が分かった。話は先に似ている。下女 お菊に横恋慕した重臣の青山が家宝の十枚揃い皿の一枚を隠し、お菊に罪をなすりつけて折檻したが、お菊は靡かず。青山はお菊を斬り殺す。そして起きる怪異の現象。父は広く伝わったその話を聞き「番町」と脚色したか。文耕はそれらから、ひとつづつ話を組立て直した。全部で十段落。とても一日では語れないが、太平記の様に続けて語ればいい。文耕は十月十一日からその「皿屋敷」を語り始める。初めはまだ話の展開は読めないが、やがて青山主膳、お菊などが出て来ると、客の熱意が伝わって来た。最終日には客が小屋に入りきれない程になった。この話は翌年、文耕の筆による写本として世に出る。そしてこれが歌舞伎や講釈などでの原型になって行く。采女ケ原の最後の講釈が終わった時、客の言う「どうせならもっと暑い夏にやってくれたら・・・」の声を聞く文耕。なるほど、それも悪くない。だが文耕に残されている夏は一度しかなかった。六 683/2十月下旬。「皿屋敷」を最後まで語り終えると、それを読物にする作業に没頭した文耕。貸本屋の寄り合いでその話をすると皆が喜んだ。采女ケ原での「皿屋敷」の人気は上々なのでなおさら。その寄り合いの翌日、井筒屋の源吉が訪ねて来た。いつもの用事ではない。なんとなく様子が妙だった。唐突に「あっしも、弟子にしておくんなせえ」と言う源吉。先日、文耕と伝吉が話していた時に、秋田の佐竹家の事を話しかけたが中途半端な事しか言えなかった。それで気になって調べたという。佐竹家周辺の勤番侍に酒をふるまい聞き出した。発端は佐竹家の先々代の藩主 義峰公の時。病となった義峰公に嫡子がなく、養子の候補として二つの分家の義堅公と義明公が挙げられた。息子を継がせたい義明公の父が義峰公の寵臣 那珂忠左衛門を味方に引き入れたが、結局義堅公に決まった。しかし、何と病気の義峰公より先に義堅公が死んだため、その息子義真公が継ぐ事となり、義峰公が没後に十八歳の若さで藩主となった。ところがその四年後に義真公が急死。それで結局、以前の候補だった義明公が藩主になったという。那珂忠左衛門が毒を盛ったとの噂もある。この話を文耕の手で講釈にしてもらいたくて急いで来たと言う。面白そうではあるが、源吉が講釈師になりたい話に繋がらない。それについての源吉の説明。小間物屋の商売は好きだが、基本にあるのは人の話を聞くのが好きだという事。話を取って来て文耕さんに講釈にしてもらいたい。探索の真似事だと言う。いったん聞き流したが、そうか探索か、と胸中で呟く文耕。これまで探索といえば与力や同心のものだと思い込んでいた。講釈師が探り、索(もと)めて悪いはずがない・・・七 693/9文耕は、探索という言葉を口にした源吉に深く感じ入った。思い立ったらすぐ動き、そんな事が出来る。ただ、彼が来た時から感じていた違和感の原因に気付いた。「肩荷はどうした?」「へえ」と返した源吉は、井筒屋には暇を頂きましたと言った。早まったことを、と言う文耕に説明を始めた。井筒屋では暖簾分けで番頭が出る代わりに、もう一人の手代と源吉のどちらかを番頭にするという。その争いをしたくなくて身を引いたのだ。この半年の付き合いで源吉の優しさを感じていた。だがいきなり講釈師では食えないぞ、と言う文耕に、井筒屋の品を担いで家々を回る「背負い小間物」をやるのだと言った。住まいは腐れ縁のある野郎の家に転がり込むとの事。文耕は、采女ケ原の小屋の夜番に使えないかと胸算用。今は市兵衛が若い衆を手配していた。「ところで、佐竹の騒動のことだがな」と訊く文耕。敵役の那珂忠左衛門のその後か気になった。この夏、ご詮議にかけられ、義明公の命で斬罪に処せられるという。何故味方とも言える忠左衛門を処刑しなくてはならぬのか、と首を傾げる文耕。委細不明だが、領民にとってとんでもない政をしたとか、と言う源吉は気楽に「行ってみましょうか」「どこへ」「久保田に」久保田は現在の秋田。江戸から百四十里もある。小物を売り捌きながら話を聞いてきましょうか・・・聞いているうちに、源吉ならやれるかも、と思った文耕は、梅干し用の瓶をぶちまけた。散ったのは大岡家でもらった三十両。そこから小判十枚ほどを源吉に渡した。驚く源吉だが、明日にでも江戸を発つと言って部屋を飛び出して行った。それを見て、新しい事が始まる高揚と、危険に近づく不安を覚える文耕。八 70 3/16十一月に入り、文耕は井筒屋での夜講に、飯盛南部藩による献上品を巡る騒動を語ったが、流布している噂話に創話を加えただけのものであり、手応えはなかった。弟子となった伝吉が言う誉め言葉にも気分は晴れず。贔屓している者へ話を作り替えていた。二階に上がると、井筒屋の主人が源吉の不在を詫びた。文耕の弟子になった経緯を知らぬ様で、こちらもそれ以上話さず。井筒屋を出るといつもの様に里見樹一郎が待っていた。道すがら今夜の感想を訊くと家臣の忠義、不忠義には興味がないと言う。「大事なことは・・」と言い掛けて背後の気配を感じた里見。脇差を勧められたが断る文耕。いつの間にか気配は消えた。文耕は里見を自分の部屋に誘った。実は、先日の大名屋敷での講釈の礼で、角樽を町役人が言付けて来た。殆ど飲んでいない。長屋の部屋に入ると、椀二つで酒を飲み始めた。上等の酒だと言う里見に、元はといえばそちらがもたらしたと話す文耕。事を察した里見。自分を意次に推挙した理由を訊く文耕。ただ、馬場殿の講釈や写本についてを耳に入れただけと話した。そして、先方では今からでも田沼家にお迎えしたいとの伝言。その気はないと返し、里見殿こそなぜ躊躇するかと訊いた。しばらくこの生活を続けたいと言いつつ、仕官するなら田沼家に決めていると言う里見。意次が国を変えてくれるという思い。それは誰もが飢えない国にするという事。天の下の民はみな等しく腹が満たされなくてはならない・・・近年の激烈な学者を危惧して「天子の民か?」と訊くと、里見は首を振った。「いえ、天の下の民です」九 71 3/23この里見という人間の人となりが気になる文耕。学問、剣・・・誰から学んだかを訊くと、九州の山奥で天狗らから、と濁す。更に訊くと十歳の時、天狗の一人に連れられ江戸に来たと言う。そこで現地出身の老人宅に身を寄せた。その目的は、全ての民が飢えない世を待つため。「しかし近年、時が来るのを早めたいと願い、田沼様や馬場殿の力をお借りしたいと・・・」その様な力はないと言う文耕に、弱い立場の側につく話をする、怒りが感じられると言う。話を戻す文耕。最前の南部藩の話。馬場殿の講釈ではもっと異なるものを聞きたいと言った。この世の理非を糾し、弱者を援けるものを。その言葉が酔い始めた文耕の心の奥に沈み込んだ。飲み過ぎたと呟く里見は、長屋の住人の話を始めた。左官の万作が借金を返しに来たと言う。長屋の連中は殆ど返さない中で、それがことのほか嬉しかったのだろう。深い秘密を抱えていそうな里見の、不思議な無垢さを危うく思う文耕、十一月の采女ケ原における昼講の内容は、江戸の怪談話に決まっていた。それは賑わいを確かにしたい市兵衛の思い。それを語り切った文耕。老若男女を問わず怪談好きなのだ。そして十二月。師走の多忙を考慮して夜講も昼講も休みにした文耕は、何とか「皿屋敷」を月なかに書き終えた。それを「不二屋」の藤兵衛と藤吉に渡すと大いに喜ばれた。その日、長屋の部屋でぼんやりしていると訪問者の声。それは飯田橋の口入れ屋だった。少し前に八丁堀の同心に訊かれていくつか話したという。それは意次から聞いていたが黙っていた。迷惑を掛けたかを心配する口入れ屋。とりあえず部屋に上げた。持参の菓子折りを出しながら、文耕が大名家からの招きで行った件を話す口入れ屋。月次の琴弾句会でそれが出たという。その情報網に驚く文耕。十 72 3/31口入れ屋の言う「琴弾句会」とは一体何か。文耕にもたらされる話の種は四つ。一つは十蔵長屋での暮らしの中、次いで密かに世に出る写本。次いで毎月の貸本屋での噂話。そして四つ目が俳諧の月次句会「琴弾句会」であり、文耕としては最も大きなもの。文耕がそれに参加する様になったのは、口入れ屋の誘いによるもの。参加者は十名ほどで各人俳号しか名乗らず、月一回持ち回りで句会を開く。風体などから様々な職種が窺えた。そこで初めて自らを文耕と名乗った。最初に参加した句会のあと、文耕がした西国の話が好評で、その後口入れ屋の申し出を受け、連衆として参加することになった。「琴弾句会」の意味は「密かな会」だから。当初は「鷽(うそ)の会」にしようとしたが、その鳴き声で琴弾鳥とも呼ばれるため、その様になったらしい。文耕はその会で旗本や大名ばかりか、幕閣にまつわる生々しい噂話を聞かされた。それが後に出す写本を書く助けになった。だが宝暦六年「当時珍説要秘録」を書いた後句会からは退いた。写本の内容から、文耕の素性が知られている気配があり、皆の口が重くなった様に感じた文耕が、距離を取ることにしたのだ。訪ねて来た口入れ屋の話では、句会で講釈師の馬場文耕が、大岡屋敷で講釈をした話が出たという。家重がいた事までは漏れていないらしく、安堵する文耕。その流れで、連衆の一人から文耕さんにまた参加して欲しいとの声が出た。文耕がいないと場が沈むと聞き、了解した文耕。口入れ屋が帰ったので湯を沸かし、湯漬けを食べた文耕。夕餉のあと書見を始めた文耕に、外から声がした。なんとはなしに弟子となってしまった伝吉だった。近々谷中の寺で住職の法話のあと、講釈をさせてもらえるという。ついては「深川吉原つなぐ糸は紫」を語るのを許して欲しいとの願い出。文耕に否はなかった。更に、ついては自身の名をつけたいので師匠の名から一字貰えないかという。文でも耕でも、吉をつけたのでは締まらない。生まれが谷中と聞いて、いっそ馬をつけるかと言う文耕。「馬谷、馬中・・・」しばらく考え「馬谷をいただきます」「森川馬谷、俺より上手そうな名だな」と文耕。実際、伝吉なら自分よりうまくあの話を語るに違いない。十一 73 4/7文耕と伝吉が話しているところへ源吉の声。来客の多い日だ。肩に荷を担いでいる。「秋田からの帰りかい」と訊く伝吉。「へえ、久保田の城下から急いで帰って参りました」と源吉。その事を伝吉が知っているのは、江戸を発つ前に自分も弟子になった事を伝えたからだという源吉。そんな気遣いを見て、井筒屋の主人が残念がった理由が良く分かった文耕。部屋に上がった源吉は、仕入れた話を一気に喋り出した。騒動の全ての発端は那珂忠左衛門にあり、銀札の発行が混乱に輪をかけたことが分かったという。秋田騒動の見取り図がゆっくりとあぶり出されて来るようで、気持ちが高ぶる文耕。話が一段落し「酒がある。一杯やるか」と誘う文耕。喜ぶ源吉。だが伝吉は、自分は遠慮すると言った。今まで酒で散々失敗して来たので、一人前の講釈師になるまで酒を断つのだという。そいつは雷門の扁額だ、と言う源吉(見上げた心がけ・・)は、あっしも一緒に遠慮すると言い出した。ちょうど口入れ屋が持って来た菓子折がある。茶の用意は源吉がやってくれた。饅頭を食べながら伝吉が名付けの「馬谷」の話をすると、源吉が自分にも欲しいと言い出した。秋田まで探索してくれた礼もあり、考え始める文耕。文に源を付けて文源はどうかと言うと「源吉」の名は井筒屋の主人に付けてもらったらしく、ひどい父親だったが「長」という名を付けられていた。「すると、文長かい」と伝吉が言った。鳥のようだが悪くない。ついでに苗字も付けてと言う源吉。いくつか言ったうちの「竹内」に飛び付いた。「竹内文長。悪くはない」三人で笑い合う。しかしこの宝暦七年の師走が暮れ、宝暦八年になると源吉、竹内文長は獄門となる文耕の科に連座し、江戸から追放される。明治の中頃発行された雑誌に収録されている「幕府時代届申渡抄録」に、文耕事件での処罰者への「申渡」内容が書かれている。竹内文長は江戸十里四方から追放されたが、伝吉、森川馬谷には一切お咎めがなかった。その理由はやがて明らかになる。

    「暦のしずく」(6)第六章「弟子」作:沢木耕太郎
  9. 監督/山田智和原作/川村元気2024年/日本/108分川村元気による同名ベストセラー恋愛小説を、佐藤健、長澤まさみ、森七菜の共演で映画化したラブストーリー。⚠これから観に行かれる方は閲覧注意でお願い致します。STORYあのときのわたしには、自分よりも大切なひとがいた。それが、永遠に続くものだと信じていた。四月。精神科医の藤代俊(佐藤健)のもとに、かつての恋人・伊予田春(森七菜)から手紙が届く。“天空の鏡”と呼ばれるウユニ塩湖からの手紙には、十年前の初恋の記憶が書かれていた。ウユニ、プラハ、アイスランド。その後も世界各地から届く、春の手紙。時を同じくして藤代は、婚約者の坂本弥生(長澤まさみ)と結婚の準備を進めていた。けれども弥生は突然、姿を消した。愛を終わらせない方法、それはなんでしょう?その謎かけだけを残して−−−−春はなぜ手紙を書いてきたのか?弥生はどこへ消えたのか?ふたつの謎は、やがて繋がっていく。あれほど永遠だと思っていた愛や恋もなぜ消えていってしまうのだろう現在と過去、日本と海外が交錯しながら、愛する人をさがし求める“四月”が始まる。元カノ・春から送られてきた手紙を今カノ・弥生に見せちゃダメでしょって思ったけど、逆に「なんもないよ、隠し事もないよ」っていう誠実さの表れなのかなとも思ったり。でもやっぱり配慮が足りないなって思いました。私なら見たくないですし、時期を考えなよってなる。人間ってのは憎んでいる人より、そばにいて愛してくれる人を容赦なく傷つけるって、こういう事だなって思いました。愛を終わらせない方法、それは何でしょう?私なりの答えは、今、一緒に居られることを当たり前だと思わずに日々過ごすことだったり、ちょっとでも「ん?」って思う事が出来た時に話し合う事かなって考えました。コミュニケーションを取ることを怠ったり、愛することをサボって放置しちゃうと、このカップルのようになってしまうのかなって。一人でいる孤独ならまだ耐えられたっていう弥生の言葉は刺さりました。これから結婚するっていうラブラブな時期に孤独を感じるって…そりゃ失踪したくもなるかなって。でも失踪する前に言いたいことぶちまけちゃえばいいのにって思ったけど、臆病なんでしょうね。言って失うのが怖い。春ちゃん、藤代に未練があって手紙送ってきてるのかなって、映画観る前は思ってたけどそういうんじゃなく、「あなたを好きだった頃の私に会いたかった」っていう言葉が印象的だったし、ピュアで素敵な女性だなって思いました。そういう純粋だった時の気持ちを思い出して、生涯を終わらせたかったのかな。そんな彼女だから、弥生は会いに行ったんだろうなってわかりました。この映画で1番良かったのはやっぱり森七菜ちゃん。手紙を読む声がすごく良くて。透明感っていうのかな、心地良い声でした。そして彼女が出てくるシーンの雰囲気も好きでした。春ちゃんが巡ったウユニ、プラハ、アイスランドの美しい風景も見どころです。行ってみたくなりました。1番好きなシーンはやっぱりラストです。藤代が弥生に「キリンの睡眠は1日20分だよね。ゴリラのゲップは挨拶で、カバの 汗は赤くて...」って言うんです。すると弥生が「よく調べたね」って。何気ない会話ですが、藤代が確実に「変わった」っていうのがわかる大切なシーンなんです。今までは、心ここに在らずって感じで弥生に接していた藤代が、彼女の失踪後に自ら動物の生態を調べるんです。それは多分、藤代が弥生に心から寄り添おうとしたからこその行動だと思うんです。そのやり取りを見てたら、「これからは上手くいくんじゃないの」って嬉しくなりました。そしてそして藤井風さんが歌う、【満ちてゆく】も良いエンドロール、じわじわ心に沁みました。なんか支離滅裂で上手くレビュー書けてないけど、興味持って頂けた方はぜひ劇場でご覧ください。今日もお読みいただきありがとうございます。では股(o'∀'o)ノ))マタネ-

    四月になれば彼女は
  10. 『イビルアイ』原因不明の病に罹った妹の転地療養につきあわされて田舎のおばあちゃんの家にやってきたナラ。しかし両親はナラたちを置いたま「ちょっと出てくる」と言うてババァズハウスからどこかに行ってしまう。「は?ちょっと待つし」怒り心頭のナラ。妹を押し付けられて、アタシはヤングケアラーか。しかも祖母と無茶苦茶相性が悪い。メイドの女性とは仲良くなって、そこでこの村に伝わる魔女の話を教えてもらう。昔この村にいた三姉妹は魔女に願いを頼み、願いをかなえ、代償を払い、魔女を退治する。そしてひとりは魔女になり、ひとりは魔女になる事を拒否し、ひとりは年老いて死んでいく。ナラの周囲におかしなことが連発。ババァは夜な夜なルナの足を嚙んでるし。「こんなとこにおれるかー」ナラはルナを連れて脱出するがあえなく捕まっちゃう。両親が帰って来て、ルナが元気を取り戻す。都会に帰るで~、と、その時母がルナの足の嚙み傷に気が付き、祖母とタイマン張に行くが敗北。祖母はルナの血を吸って若返り、母と入れ替わるねん。何も知らないナラは倒れている女を祖母だと思い惨殺。街に帰ってきたら母が魔女だったことに気付くナラ。ナラは初潮を迎え大人の女になっていく。魔女の系譜は繋がれていくのか…。イビルアイAmazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}Amazon.co.jp: イビルアイを観る | Prime Video都会に住む13歳の少女ナラは、妹の奇妙な病気を治すため、家族とともに母の田舎であるラスアニマスという村を訪れた。田舎には年老いた祖母が一人で住んでいた。しかし、次第に不穏な空気が漂い始め、ナラは祖母の不可解な行動から、彼女が人間ではない何者かであると疑い始める。どんどん容体が悪くなる妹、家政婦の突然死……。この村と祖母に隠された秘密とは一体…(C)FILM …www.amazon.co.jp三姉妹、生き残った二人ともが魔女になってしもたんや。「あたしは、魔女なんかにならない!」言うてたのに、寄る年波には勝てんのかい。ナラ一家が住んでるアパートの子供たちが次々病気になっていくのは、ナラのママ上が血ぃ吸うたろか~してたからなのね。パパ上がママ上にいいように扱われてて、ぼんくら感半端なし。イケメソなのに。両親が家を空けたのは、魔女の力で「願いをかなえるけど、何か大事なものを奪っていく」能力を持つバッカを生み出し孵化させてルナを救おうとしたから。その奪われるのがママ上の命ってのが。もしママ上の命じゃなかったら、何を代償にするつもりやってんやろ?ババァ?それとも…。母殺しが裏テーマであろうこの作品。面白いけど、なんかモヤモヤ出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CLHJ3Z9X『ベネシアフレニア』スペインからカーニバル真っ最中のベネツィアにやってきたイサたち。おりしもベネツィアでは「観光客帰れ」デモや「観光客行不明事件」が勃発していた。大衆の面前で仮面の男が観光客をKILLしても、「ショーですから」これで誰も不審に思わない。お前らの眼は節穴か!イサ達も観光をがっつり楽しんでベネツィアの方に顔をしかめられてても気にしない。そうこうしてるうちにイサの仲間たちが次々行方不明になったり死んだり。「観光客が行方不明になるといううわさがあれば、ベネツィアに来る人が減るだろうと思ってやらかした」「観光客からベネツィアを守りたかった」と言う「なんそれ!」な理由で殺害したらしい。最初から最後まで「なんそれ」。べネシアフレニアAmazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}Amazon.co.jp: べネシアフレニアを観る | Prime Video結婚を間近に控えたイサと友人たちは、独身最後に羽目を外そうと、カーニバルで賑わうイタリア・ヴェネツィアを訪れる。しかし、到着した彼女たちを待ち受けていたのは「観光客は帰れ」というプラカードを掲げた大勢の人々。近年ヴェネツィアでは、観光客の増加による環境悪化が社会問題になっていたのだ。それでも気を取り直して観光を楽しもうとするイサたちが乗り込んだボートに、突然…www.amazon.co.jpパンタローネ様!(違う、全然違う)ごめんなさい。3回くらい寝落ちしました。グロはそこそこ。首ちょんぱもあるんですよ。わぁい。って言うか。カーニバル、ショーを言い訳にしすぎじゃね?さすがに警察も乗り出してくるけどさ。人がKILLされてるのにスマホで撮影してるとか、なんなん?血の臭いとかするじゃん。ベネツィアは血の臭いもわからないくらい魚臭いとか潮臭いとか、そういうとこなん?行ったことないからわからん。ちょっと申し訳ないですが、「スプラッタァじゃ、R15じゃ」と観たら「ナニコレ」になっちゃったポンカス映画。…ええっ、『気狂いピエロの決闘』の監督さんなの?何が起きたんだ、この人に。『気狂いピエロの決闘(ネタバレあり)』どっちに好かれても、あんま嬉しくない…。気狂いピエロの決闘 [DVD]/カルロス・アレセス,アントニオ・デ・ラ・トレ,カロリーナ・バング¥4,300Amazo…ameblo.jpおっさんがケツを出して走る映画。出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CC8QRQWX睡眠時間を削って映画を観て本を読む。ドヤサァ!結局寝落チング。齢には勝てない。ベネツィアの人って観光客に来てほしくないん?「ベネツィア 観光客問題客問題」で検索して「なるほど」と思いました。ポチ↓にほんブログ村

    まとめて紹介映画館(『イビルアイ』『ベネシアフレニア』)
  11. 心にもないことを言ってしまいがちな宮田君。(・_・;)それもこれも、実は先輩が好きすぎて余裕がないからだと思うんだけど。(本人自覚不足よね(-_-;)先回の終わりに、先輩が実家に帰るようプレッシャーをかけられていることと、自分は先輩の妹のレナさんに「兄を愛しているんですよね?」ときかれ即答できなかったことで、つい「俺たちもう別れたほうがいいんですかね?」なんて気弱なことを言ってしまった。「そうだね、少し距離をおこうか」なんて、まさか先輩の口からきこうとは思ってもみなかった宮田。いつも愛される側の人は脇が甘いなあ。💦羨ましいぞ。(-_-;)まあ先輩が彼と別れようと思っているとは考えられないけど。岩永先生には、副編集長の仕事に専念してほしいから担当を代えて、なんて言う申し出を花籠とともに送られてるし。連絡が来ないし。むしろ仕事に集中できない宮田は、こらえきれずにもらった合鍵を持って岩永宅に突入するが、寂しくも留守だった。そこへ助手の白石君からのメール。しばらく休載にしてほしいという内容で、大学の研究室を訪ねた。白石君は、「先生と宮田さん、別れたんですよね?」と。焦って「先輩がそういったんですか?」ときくと、それは「図星ですか」とブラフだった。「まだ、別れたわけでは・・・。」歯切れが悪い。僕、先生の顔見てると気持ちがわかっちゃうんですよね。・・・俺には全くわからない。愛情が足りないんじゃないですか。先生は家庭の事情で山梨に帰られてます。・・・やっぱり。言わないでっていわれたんですけど、その顔が言って欲しいって言っているように思えて。・・・ほんとによくわかるんだな。羨ましいよ。先生が好きでずっと見てたから。でも今は、尊敬だけです。先生はあなたのことしか見ていないから。「ありがとう。」素直にそう言えた宮田。白石君もやっと諦めようと言う気持ちになったらしい。気の毒だけど。だって、好きだから好きな人の望むようにしてあげたいものね。さて、星澤の実家。立派な和風建築で、お庭も広い。名家だとわかる佇まい。お母さんと向き合って話す岩永(旧姓星澤)崇。あなたを養子に出したのは、悪かったと思ってる。でも、あのときは仕方がなかったの。どうしたらいいかわからなかった。結局お母さんは、世間体を選んだんだよ。僕が男性が好きだと言ってから明らかによそよそしくなって、そのことは絶対隠せと。それで僕は、本音をひた隠しにして生きる術を学びました。ある意味感謝してるんです。おかげで人に好かれている。でもいまさら家を継げだなんて。崇のいつも一歩引いた感じの、一見大人の余裕のようなふるまいは、感情のままに行動することにセーブをかけ続けていたから。(その割には宮田に対しては結構まっすぐだわね(^^))だけど崇のその話を聞くお母さんは辛そうだ。崇が別の部屋にいると、椙本が現れた(ずっと離れて親子のやりとりを見守っていたけど)。「この部屋に入るの何年振り?」「恭介さん。よくここで一緒に遊んだね」「とよこさんも大変なんでしょう、お父様が亡くなって、いっきに家業と家長とを任されて。厳しくしないとやっていけなかったんだろうな。」それはそうだろうね。「随分母の肩をもちますね」「だって、僕もここ(星澤)の人間だもん」「宮田君に賭けのことを教えたのは恭介さんですよね」14年前のあの日、家を出ようとしていた崇の前に現れた椙本。恭介さんにだけは言っておこうと思う、と駆け落ちのことを打ち明けたが、彼は、「宮田君、来るかな?」と謎めいたことを言う。「賭けをしようか。僕は彼が来るほうに賭けるよ、期待をこめて。」そんな賭け、受けなくてもいいと思うけど、崇は来ないほうに賭けた。そして宮田は来なかった。宮田君の気持ちを賭けでもてあそんだのは僕も同じ。来ないほうに賭けたのは、自分が傷つきたくなかったから。恭介さんがあの写真を送らなくても、僕たちはきっとうまくいかなかった。これでよかったんだ。そういう崇の目には諦観が漂っている。そのころ、宮田はふるさとに戻り、あの橋を渡っていた。何故あの時、写真のことを尋ねなかったのだろう。何故先輩のことを信じられなかったのだろう。岸辺には、昔先輩と腰かけて語り合った懐かしい場所があって、ありありと思い出される。「本当に一人になりたいとき、ここに来るんだ。」「いいんですか、そんな場所、教えちゃって?」「いいんだ」とほほ笑んだ先輩。いつもさらっとなんでもこなす先輩がここで一人で泣いているところを、一度だけ見たことがある。きっと誰にも弱いところを見せることができないんだ、今もきっとそうだ。と、宮田の携帯が鳴った。椙本からで、話したいことがあると言う。ちょうど今から先輩の実家を訪ねるところです。それは崇のことを思うならやめておいたほうがいいと思うよ。何故ですか?部外者だから?でも俺にも原因がありますよね。崇は君のことが好きだから、連れ戻されても養子に出されても君の名前は一切口に出さなかった。君を守りたかったんだよ。でももう俺も子供じゃないんで、行きます。それを聞いて安心した、と椙本。その口元に笑みが見える。先輩の気持ちは心にじんわり沁みるが、いつも自分一人で抱え込もうとするんだから、と、決意してつかつか歩いていく宮田。一方崇は、母に、自分で選んだ今の仕事が好きだし、愛する人がいるから家は継げないときっぱり告げていた。「愛する人って、まさか。」家の門のところで椙本が待ってくれていた。庭にまわって、今崇を呼んでくるからと言われたが、呼びとめた。「椙本さんは、先輩のことが好きだったんですか?」おお、よく訊いたぞ、宮田君。怖いから訊けない、ってこともあるよね(私無理かも(-_-;))「それ、今訊く?」「確かめておきたくて」。「そうだよ」と笑った椙本。でも、もともと親戚だし。今となっては本当に恋だったのかはわからない。写真のことは、すまなかった。崇は本気でかけおちするつもりだった。ずっと後悔してたと思うよ、宮田君を傷つけたこと。知らないけど。(^-^;いや君の気持ちはわかるよ。立派なお家だと、半地下に蔵もあるんだね。そこで書籍を見ていた崇のもとへ、宮田が現れた。「どうして!?」会いに来ました。・・母に見つかったら何を言われるか。覚悟してます、もっと早くに来るべきだった、お母様と話をさせてください。俺、もう部外者は嫌ですから。先輩、お願いします。宮田は、崇と並んで母の前に座り、きちんと挨拶をした。(「4月の東京は・・」での和真と蓮を思い出す(・_・;))今東京で仕事していて、偶然先輩と再会してから、仕事でもプライベートでもお付き合いしていること、14年前は衝動に任せて行動して、家族を引き裂くようなことになってすみませんでした、と。でも今は大人として責任をもってともにいることができるようになったと。当然お母さんの気は済まない。おかげでうちの家族がバラバラになったんです。崇は言う。お母さん、僕は宮田君と一緒にいたい。あなたが、この家から離れる自由をくれたんだ。これからは二人で生きていきます。お母さんは、二人の顔を見比べた。崇の表情がいいなあ、どんなことでも乗り越えられそうな愛を感じる。宮田は、まっすぐ真剣にお母さんを見つめ返す。「家を継ぐ気がないことも、あなたたちの気持ちもわかりました。好きになさい」門のところで、見送りに来た椙本に、またお母さんと話をしにきます、と崇。そのときは俺も横にいます、と宮田。微笑んだ椙本は、宮田の肩を叩いて、「崇をよろしく」と。前に「俺は崇の本当の幸せを・・・」と呟きかけた椙本だった。その続きは、「壊したのだろうか」だったのか、「かなえてやりたい」だったのか、「守りたかった」だったのか、いずれにせよ、椙本はどんな種類かはさておき崇が好きだし、宮田の事も認めてくれたようだ。良かった。あのときの岸辺で寝転がる二人。一人になりたかったときに来る場所が、二人だけの思い出の場所になった。「先輩」「うん?」「俺、ずっと先輩のそばにいますからね。愛してます」「何でもさらっとこなすかっこいい先輩が好きでした。でも、弱いところも、かっこ悪いところも、先輩の全部を見せてください。高校の時、いつもちょっと寂しそうな先輩を見て、この人のことを守ってあげたいと思ってた、あのころから好きだったんです。」と自分からキス。💋「ねえ宮田君、このままどこか遠くまで行っちゃおうか。」「東京に戻るだけですよね」「全くきみは・・・」という崇の肩によりかかる宮田。あまーい。(;´∀`)これが夕陽に浮かぶシルエットの美しいキス。永遠の愛を誓っているようだ。冬の日はとっぷりと暮れ、あの日駆け落ち未遂で崇がずっと待ちぼうけしていた駅に今は二人。「ついていきますよ、先輩。どこまでも」そう言い切る宮田の表情が美しい。今度こそ、二人一緒に列車に乗り込むことができるんだね。もうずっとこのまま、二人一緒の道行きを。やっと、やっと、宮田が自分の本心に気づいて確信して、大人としての責任をもって自ら発信していくことができた、それが最終回。ああ、長い迷いの道のりだった。(;´Д`)若い時は、経験不足からくる考えの足りなさに対して、熱情と衝動性が強すぎて、もし二人でかけおちしたとしてもうまくいかなかった可能性は高い。それによってお互いを好きという気持ちまで冷えてしまったら、悲しいことになっていただろう。でも、今運命ともいえる再会をして、再び確かめ合った愛は、やはり「二度目が上等」なんだろうね。もちろん「三度めはない」と思うけど。(^^;)(お母さん、養子に出してくれてありがとう?椙本さん、白石君もありがとう)このお話は、宮田が気づきを得て成長するお話だったのかな。対等じゃなきゃヤダ、って、でも君は寂しげな先輩のことを守ってあげたかったんでしょう?大丈夫だよ。そのときそのときで補い合えればいいんだよ。ロマンチストの先輩と、リアリストの宮田は良いコンビかも。(何よりビジュアルが眼福❤)(ついでにカラリングだけど、先輩はメインがブラウンで、色白の宮田君は白やアイボリーにブルーやオレンジの効かせ色がよかったかな。マフラーの巻き方も、それぞれ高校生の時と同じだったわね)いろいろと譲ってくれた人たちのためにも、お互いに助け合ってずっと仲良く幸せに暮らしていってほしいわね。(個人的感想は紫色にしました)

    恋二度 ついに第6回最終話
  12. 夜の哀しみ Living in Shadows2001年5月26日公開性的に満たされない人妻が辿る悲劇を、社会状況の問題として描いたドラマ。あらすじ青森の小さな港町。東京へ出稼ぎに行っている夫・三作の留守を守りながら、小学生になるふたりの子供を育てている35歳の登世は、夜な夜な抑えきれない性的衝動に苦しんでいた。そんなある日、彼女は末期癌で入院した親友・英子の夫・聖次と肉体関係を持つようになる。夫と親友への裏切りと自分のふしだらさに心を痛めながらも、聖次との関係に生を実感し逢瀬を重ねていく登世。だが、英子の形見分けにやって来た聖次との情事を、遂に息子の克夫に見られてしまう。以来、聖次との関係は破綻、克夫にも贅沢品を強要されるようになり、登世は精神的にも金銭的にも追いつめられていくのだった。その後、彼女はパート先の事務長・佐太郎の愛人になるも、登世との関係の為に会社の金を使い込んだのが発覚した佐太郎は心臓麻痺を起こして他界。登世自身も体を壊し働けなくなる。だが、そんな母親に対して子供たちはあくまで冷酷だった。疲れ果てた彼女は、三作に全てをぶちまけると脅す子供たちを残して海へと入って行く。生まれ変わる為に。監督・脚色:岡泰叡脚色:佐伯俊道原作:三浦哲郎製作総指揮:山東昭子プロデューサー:高畠久制作:金山雅右撮影:浜田毅【キャスト】平淑恵、涼風真世、石原良純、加藤治子、平田満、でんでん、宮沢亜古、三上大和、小此木優也、山下ゆり、市山登、たかお鷹、藤巻裕己、古川悦史、岩瀬威司、梓紫央里、相沢ケイ子、加藤茂雄、坂部文昭、中岡孝、木村美香、山崎理映子、小田桐由佳、葛西弘美、鈴木静、菊地進平、寺沢らむ

    夜の哀しみ Living in Shadows
  13. 劇場上映のこれはと思う作品を紹介していきますので、映画鑑賞の参考にしてください^^)■過去の紹介・2024年4月(4/22~4/28)の日本映画公開作品の紹介『2024年4月(4/22~4/28)の日本映画公開作品の紹介です^^)/』劇場上映のこれはと思う作品を紹介していきますので、映画鑑賞の参考にしてください^^)■過去の紹介・2024年4月(4/8~4/14)の日本映画公開作品の紹介…ameblo.jp・2024年4月(4/15~4/21)の日本映画公開作品の紹介『2024年4月(4/15~4/21)の日本映画公開作品の紹介です^^)/』劇場上映のこれはと思う作品を紹介していきますので、映画鑑賞の参考にしてください^^)■過去の紹介・2024年4月(4/8~4/14)の日本映画公開作品の紹介…ameblo.jp🔶『青春18×2 君へと続く道』劇場公開日:2024年5月3日・作品概要:映画.comよりhttps://eiga.com/movie/100426/「新聞記者」「余命10年」の藤井道人が監督・脚本を手がけた日台合作のラブストーリー。ジミー・ライの紀行エッセイ「青春18×2 日本漫車流浪記」を映画化し、18年前の台湾と現在の日本を舞台に、国境と時を超えてつながる初恋の記憶をエモーショナルに描き出す。#青春18×2 君へと続く道 #藤井道人 監督 #シュー・グァンハン #清原果耶・予告編です。5月3日(金)公開 映画『青春18×2 君へと続く道』90秒予告監督・脚本 #藤井道人 “日台合作”初の国際プロジェクト台湾の超人気スター俳優 #シューグァンハン 、日本の実力派女優 #清原果耶 ダブル主演『#余命10年』のスタッフが贈る、新たなラブストーリー映画『青春18×2 君へと続く道』5月3日(金)全国ロードショー公式サイト https://happinet-phan...www.youtube.com・上映劇場の予定です。https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=seishun18x2🔶『バジーノイズ』劇場公開日:2024年5月3日・作品概要:映画.comよりhttps://eiga.com/movie/99670/DTM(デスクトップミュージック)を題材に斬新な音楽表現とタイムリーなテーマ性でSNSを中心に話題となったむつき潤による同名コミックを、大ヒットテレビドラマ「silent」の風間太樹監督のメガホンで実写映画化。#バジーノイズ #風間太樹 監督 #川西拓実 #桜田ひより・予告編です。『バジーノイズ』Trailer [Play with You edition]_2024年5月3日(金祝)全国ロードショー映画『バジーノイズ』5月3日(金・祝)全国ロードショードラマ「silent」の風間太樹監督が、最旬キャストや、音楽界のフロンティアを切り拓くクリエイターと共に描く圧倒的共感度の青春と音楽のリアル。【 INTRODUCTION 】社会現象を巻き起こした爆発的人気ドラマ「silent」の風間太樹監督が描く、行き先の見...www.youtube.com・上映劇場の予定です。https://gaga.ne.jp/buzzynoise_movie/theater/🔶『水深ゼロメートルから』劇場公開日:2024年5月3日・作品概要:映画.comよりhttps://eiga.com/movie/100942/「カラオケ行こ!」「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘監督が、2019年に開催された第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した徳島市立高等学校の同名舞台劇を映画化した青春群像劇。#水深ゼロメートルから #山下敦弘 監督 #濱尾咲綺 #仲吉玲亜 #清田みくり・予告編です。映画『水深ゼロメートルから』予告編#水深ゼロメートルから #山下敦弘 #カラオケ行こ #高校演劇 #アルプススタンドのはしの方2024.5.3(金)シネマカリテ 、下北沢K2ほか全国公開!https://suishin0m.com2020年のスマッシュヒット映画『アルプススタンドのはしの方』(監督:城定秀夫)に続く【高校演劇リブート企画】第二弾と...www.youtube.com・上映劇場の予定です。https://suishin0m.com/theater.html🔶『じゃ、また。』劇場公開日:2024年5月3日・作品概要:映画.comよりhttps://eiga.com/movie/101451/PFFアワード2021に入選を果たした「巨人の惑星」の石川泰地監督による中編作品。自室に引きこもる男と友人の珍妙な時間旅行を描き、第45回ぴあフィルムフェスティバル・PFFアワード2023で映画ファン賞(ぴあニスト賞)を受賞した。#じゃ、また。 #石川泰地 監督 #石川泰地 #国本太周・予告編です。映画『じゃ、また。』予告編│石川泰地監督特集「一部屋、二人、三次元のその先」石川泰地監督特集 ||◤一部屋、二人、三次元のその先◢||5/3㊎祝~5/9㊍、テアトル新宿にて【1週間限定上映】上映作品【2】『じゃ、また。』(2023/52分)*第45回ぴあフィルムフェスティバル PFFアワード2023 映画ファン賞(ぴあニスト賞)受賞*第24回TAMA NEW WAVE「ある視点」部門 上...www.youtube.com・上映劇場の予定です。石川泰地監督特集 ||◤一部屋、二人、三次元のその先◢||5/3㊎祝~5/9㊍、テアトル新宿にて【1週間限定上映】🔶『虹のかけら』劇場公開日:2024年5月3日・作品概要:映画.comよりhttps://eiga.com/movie/100301/認知症の母親の面倒をひとりで見ながら暮らす女性を主人公に、親子の絆を描くヒューマンドラマ。#虹のかけら #坂厚人 監督 #篠崎雅美 #波佐本麻里 #谷口勝彦・予告編です。映画『虹のかけら』予告編あらすじ認知症を患う母・佳代子と共に人生を歩む娘・芽衣。家族の大黒柱でもある父親は、六年前に逝去した。認知症が原因で、徐々に変わり果てていく母と過ごす彼女には、友達も恋人もいない。彼女の人生は、孤独と疲労の渦の中。夜間徘徊も目立って来た母を養うために芽衣は、否応無く夜の世界に身を置いていた。芽衣にとって、心を許せ...www.youtube.com・上映劇場の予定です。【日時】5月3日(金)~5月9日(木) 10:30~🎥【場所】Morc阿佐ヶ谷https://www.facebook.com/houren.ban/posts/pfbid052Bgk9egz3bX8mEHa89YyXauJ3mDC3i9VEfE9RF2z2WwQJen7wzrqkRgGK9eqAV5l🔶『ドクちゃん フジとサクラにつなぐ愛』劇場公開日:2024年5月3日・作品概要:映画.comよりhttps://eiga.com/movie/100394/ベトナム戦争で使用された枯葉剤の影響で1981年に結合双生児として生まれ、88年に分離手術に成功した後も深刻な健康問題を抱えながら平和のアンバサダーとしての使命に生きる「ドクちゃん」ことグエン・ドクさんの人生をとらえたドキュメンタリー。#ドクちゃん フジとサクラにつなぐ愛 #川畑耕平 監督 #グエン・ドク・予告編です。『ドクちゃん ーフジとサクラにつなぐ愛ー』予告編(60秒)www.youtube.com・上映劇場の予定です。https://theater-info.com/s/dokuchan/😊<名画座の上映予定(関東周辺)の情報>名画座の上映作品の情報については下記のHPがお勧めです。http://www.miwaku-meigaza.com/joho.htm🔶<特集上映の情報>今行われている特集映画上映の情報については下記のHPがお勧め。https://intro.ne.jp/contents/sfs.html🔷<映画祭の情報>今行われている映画祭の情報については下記のHPがお勧め。https://intro.ne.jp/contents/cinefes.html映画芸術 2024年 05 月号 [雑誌]Amazon(アマゾン)日本映画街(ストリート) vol.3: 日本映画街フォーラム(FJMOVIE)会報誌Amazon(アマゾン)シナリオ2024年5月号Amazon(アマゾン)

    2024年5月(4/29~5/5)の日本映画公開作品の紹介です^^)/
  14. 2024/04/30発表の映画ランキング
  15. のりのりネネちゃん???
  16. 本日2回目の夕食は丸亀製麺で期間限定の豚汁うどんとさつまいもの天ぷらを!
  17. 第1501作目・『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(2023年・日本)〈ジャンル〉コメディ/ファンタジー《あらすじ》『赤いずきんをかぶった少女、赤ずきんが旅をしていたところ、君の悪い魔女バーバラに出会う。バーバラの魔術でなくなった自分の靴を探していた赤ずきんは、自分の靴を履く少女シンデレラに出会った。白い魔法使いテクラの魔法によってドレスアップした二人は、お城で開かれるという舞踏会に参列することになる。魔法によってカボチャを馬車に変えて走っていた二人だったが、馬車は道中、道端に転がり込んできた何者かを轢いてしまう。慌てるシンデレラだったが、状況を見てこの男が馬車に轢かれる前に何者かに殺されていた可能性を推理した赤ずきんは、遺体をさっさと隠してお城へと向かった。お城で美しい王子様と出会った一同だったが、やがて死体が見つかり、城内での犯人探しが始まるのだった。』《監督》 福田雄一(「銀魂」「今日から俺は!!劇場版」「新解釈・三國志」)《脚本》 鎌田哲生、福田雄一《出演》橋本環奈、新木優子、岩田剛典、夏菜、若月佑美、桐谷美玲、ムロツヨシ、加治将樹、長谷川朝晴、山本美月、キムラ緑子、真矢ミキ、佐藤二朗、ほか福田監督作品として期待して見ると面白さがいつもより控えめで、ミステリーとして見るとファンタジー感が強めで。色々な調味料が融合した複雑な味わいが感じられた。いつもの福田監督作品とは違っていた。ただ、橋本環奈、ムロツヨシ、佐藤二朗ら福田ファミリーたちの伸び伸びと演じている雰囲気は相変わらず健在で、お馴染みのコントを見ているような安心感はあった。それにしても橋本環奈ほど赤ずきん役が似合う女優はいないのではないだろうか。今までの福田作品の中で一番可愛い。「悪巧みをしている時の顔」とか表情豊かなコメディっぷりも発揮されていて素晴らしかった。それから桐谷美玲、6年ぶりの映画出演である。白い魔女テクラ役での登場なのだが、こうやって演技をする姿を再び見ることができるのは嬉しい限り。子育てをしながらのドラマや映画出演は色々と調整が必要だろうが、ぜひまた今後もドラマや映画などでの演技を期待したい。第1502作目・『名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)』(1998年・日本)〈ジャンル〉アニメ/ミステリー《あらすじ》『公園でジョギングしていた目暮警部が何者かにボウガンで狙撃される事件が発生。重傷には至らなかったが、続いて蘭の母親である妃英理が毒入りチョコレートを食べて入院する事件が発生した。さらにコナンの目の前で阿笠博士までもが何者かにボウガンで狙われてしまう。それぞれの現場に残された犯人からのメッセージから、一連の事件が同一犯によるものであり、なおかつトランプの数字になぞらえて名前に13から順に数字が入っている人が狙われていることが判明する。目暮ら警察は仮出所したばかりの村上丈を犯人ではないかと推測する。村上はかつて毛利小五郎が刑事だった時代に取り調べを行った男であり、妃英理を人質にとったものの小五郎が躊躇わずに発砲して逮捕に至った事件の犯人だった。小五郎にとって因縁の事件であり、逆恨みされている可能性が高いのだ。蘭はこの事件が二人の別居の原因であると考えるが、コナンは事実と真実は違う見え方がするのではないかと推理する。やがて次のターゲットが狙われるのだった。』〜次に狙われるのは誰だ!?〜《監督》 こだま兼嗣(「シティーハンター 愛と宿命のマグナム」「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」)《脚本》 古内一成(「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」)《声の出演》高山みなみ、山崎和佳奈、山口勝平、神谷明、茶風林、緒方賢一、鈴置洋孝、岡本麻弥、内海賢二、ほか改めて見た。当時はまだ小学生。今のようにSNSやネットでネタバレに簡単に触れるようなこともなかった。劇場2作目にして、メインキャラたちが次々と被害にあっていくという予告編を見た時に受けた衝撃たるや。それは最近のコナン映画よりも圧倒的に「劇場版」にふさわしいストーリーだったのだ。しかも、登場人物たちの名前には数字が入っていてトランプになぞらえて順番にターゲットになるというルールも秀逸。最後が「新一」になるのも、よく見つけたなぁという発見であった。歩美が勝手にやった占いに出た「Aの予感」のメッセージでなんか意識してしまったコナンが、蘭が口を拭いてくれる時にドギマギしてるのが可愛かった。キザなセリフとかじゃなくて、こういう何気ないドギマギが初期の頃は多かった気がする。第1503作目・『ウェディング・ハイ』(2022年・日本)〈ジャンル〉コメディ《あらすじ》『新郎新婦にとって人生最大のイベント、結婚式をサポートするウエディングプランナーの中越真帆は、ある一組の夫婦のサポートを担当していた。新郎、石川彰人と新婦、新田遥はこの日のために様々な計画やイメージを固めて準備を進めてきたのだ。長い労力を経て、ついに式当日を迎えることとなった。ところが、スピーチを頼んだ新郎の上司は会社や家庭での自身の威信を取り戻すため、全身全霊でこのスピーチに人生を賭けており、またそのスピーチを聞いて熱が入った新婦の上司の乾杯の挨拶もかなりの長尺で、式の進行が大幅に遅れてしまうのだった。このままでは余興を頼んだ友人たちの出し物の時間が確保できない。しかし、新郎新婦は中越に余興を予定通りさせて欲しいと依頼する。新郎新婦の依頼を断りきれない中越はプランナーの魂に火をつけ、残り時間ですべての演目を予定通り展開するように作戦を練り直す。一方その頃、新婦の元カレだった裕也は友人たちとの旅行中、遥の結婚式が開催されることを知った。裕也は遥との思い出を振り返り、自分こそが遥の新郎に相応しいと勘違いを重ねていく。』《監督》 大九明子(「恋するマドリ」「勝手にふるえてろ」「私をくいとめて」)《脚本》 バカリズム(「架空OL日記」「地獄の花園」「劇場版 殺意の道程」)《出演》篠原涼子、中村倫也、関水渚、岩田剛典、中尾明慶、浅利陽介、泉澤祐希、六角精児、尾美としのり、池田鉄洋、臼田あさ美、皆川猿時、向井理、高橋克実、ほかある一組の結婚式の裏側で起こっていたドタバタ劇を描いたコメディである。結婚式版の『有頂天ホテル』と言ったら、分かりやすいのかもしれない。あぁいう展開が好きな人はきっと大好物ではないだろうか。様々な準備を整えて、晴れ舞台を迎えた一組の新郎新婦。ところが招待した客やスピーチを依頼した客が曲者揃い。新郎の上司としてスピーチを依頼された男はこのスピーチに自身の威信をかけて臨んでいる。開演VTRを担当した映像ディレクターは自身の好みのフランス映画調をふんだんに盛り込んだ独特な映像を披露し、乾杯の挨拶を頼まれた新婦の上司はウケを取ることにプライドをかけている。結果、この3人の時間で押しに押されてしまったのだ。しかし新郎新婦は余興を含めて全員に予定通り協力してもらいたい。そうなると、予定時間より1時間分の短縮が必要となる。ここでプランナーの出番。プランナーの中越は新郎新婦の願いを実現させるべく、皆で団結して困難に立ち向かうのだ。ちょっと無理のあるプランなのも面白い。3分でケーキ入刀終わりって…参加者たちのそれぞれの思惑やここに至るまでの経緯も描かれていて、彼らの背景や心境が分かりやすかった。しかし、それが結婚式というもので、新郎新婦は元より、参列者も一人として欠かさず満足させることが求められるのだろう。プランナーさんたちは本当に大変だ。脚本がバカリズムなのだが、披露宴が無事に終わってひと段落したと思ったその先に、もうひと展開があったのはさすがと思った。分かってる!そうなのだ!あれでハッピーエンドだ、いろいろあったけど上手く事が運んで素敵な結末だで終わっていたら物足りなかった。実はさらにその裏側にもう一つのドタバタ劇が生まれていたという仕組み。そのもう一つのドタバタ劇の中心を飾るのは、新婦を式場から奪いに来た元カレと、式場に潜り込んだ泥棒である。もはや式とは別の舞台で起きていた事件。しかし、この元カレにもまた新婦に対する並々ならぬ思いと、思いがけない事件との遭遇が展開される。結婚式とは、内側も外側もドタバタと忙しいものである。ただ、本当に思いもよらないところで、影ながら様々な人々が支えてくれて初めて新郎新婦の幸せが形作られるのだと感じられた。第1505作目・『名探偵コナン 瞳の中の暗殺者』(2000年・日本)〈ジャンル〉アニメ/ミステリー《あらすじ》『ある雨の日、少年探偵団たちは一人の刑事が電話ボックスの中で射殺される現場に遭遇した。またその日の夜、今度は別の刑事が何者かに狙撃されて亡くなる。警察内部では一連の事件の背景について目星をつけているらしいが、それは小五郎にも伝えることのできない極秘情報であった。そんな中、白鳥警部の妹の結婚パーティーが開催された。蘭やコナンたちも招待されるパーティ会場には当然のことながら警察関係者が集まっていた。やがてパーティの途中で会場が停電。その際、トイレに行っていた佐藤刑事に犯人の銃口が向けられ、佐藤刑事は狙撃されてしまう。ちょうどその時トイレにいた蘭も佐藤刑事の狙撃現場を目撃。佐藤刑事は重傷を負い、緊急手術を受けるも死線を彷徨うこととなり、蘭は目覚めた時、ショックのあまり過去の記憶を失ってしまうのだった。やがて蘭の身の回りに不審な人物の存在が見られるようになり、コナンは危険を感じ始める。どうやら蘭は犯人を目撃していたらしく、犯人が蘭の命を消そうと目論んでいるのだ。そんな中、記憶を取り戻すきっかけを掴むため、蘭は新一との思い出の場所であるトロピカルランドへ出掛けることになる。』〜蘭の瞳に隠された狙撃犯(スナイパー)を探せ!〜《監督》 こだま兼嗣(「シティーハンター 愛と宿命のマグナム」「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」)《脚本》 古内一成(「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」)《声の出演》高山みなみ、山崎和佳奈、山口勝平、神谷明、茶風林、緒方賢一、大谷育江、林原めぐみ、高木渉、湯屋敦子、森川智之、井上和彦、ほかこれまですべてのコナン映画は見てきたが、コナン映画の中で一番おもしろいのはこの作品だと請け負える。当時見てもおもしろかったが、今見てもすごく良い。ストーリーといい、サスペンス性といい、犯人の意外性といい、最高である。かなりレベルが高い。蘭が記憶を取り戻すきっかけとなる瞬間も、しっかり伏線を張っていて素晴らしい。何より、「キミがいれば」がかかる瞬間も犯人から逃げるだけだった二人が形勢逆転する瞬間で、ベストタイミング過ぎて神がかっているのだ。やはり劇場版には「キミがいれば」が欠かせない。本作では蘭は事件のショックでこれまでの記憶を失ってしまう。父や母のことも、親友のことも。園子が記憶を失った蘭に涙しながら、それでも親友であることは変わらないと呟くシーンがある。最後に記憶を取り戻した蘭が園子のことを見て「私の親友」と称し、それを聞いた園子は蘭に抱きつく。二人の友情にちょっと泣けた。第1507作目・『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』(2014年・日本)〈ジャンル〉アニメ/ミステリー《あらすじ》『ある日、コナンたちは鈴木財閥が建設したベルツリータワーのオープニングセレモニーに参加した。しかしその式典の最中、ベルツリータワーの遥か遠くからの銃弾が飛来し、タワー内にいた一人の男性が射殺される。コナンは急いでターボエンジン付きスケートボードで犯人を追いかけるも、手榴弾でパトカーを爆破させた犯人はその混乱に乗じて行方をくらましてしまった。FBIと警視庁の合同捜査で容疑者として浮上したのは、元ネイビーシールズの隊員であるティモシー・ハンターだった。捜査本部はハンターを最重要容疑者として挙げ、次に狙われる人物に接触を試みる。しかし、第二の事件が起こり、直後に第三の事件が発生。第三の事件の被害者はなんと、容疑者であるハンター本人だった。連続狙撃事件の報道で日本中がパニックに陥る中、コナンは周辺の情報から次のターゲットがマーフィーという人物であることを突き止める。狙撃地点で狙撃を阻止しようとするコナンだったが、逆に狙われたコナンを守ったのは世良真純だった。世良は負傷し、マーフィーも狙撃されてしまう。犯人が現場に残したキーアイテムから、コナンは次の狙撃現場を推理し始める。』〜夜空を貫く正義の弾丸!その眼に映る禁断の謎!!〜《監督》 静野孔文(「名探偵コナン 沈黙の15分」「劇場版 シドニアの騎士」「GODZILLA 星を喰う者」)《脚本》 古内一成(「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」)《声の出演》高山みなみ、山崎和佳奈、山口勝平、小山力也、緒方賢一、日髙のり子、林原めぐみ、池田秀一、置鮎龍太郎、中井和哉、大塚周夫、福士蒼汰、ほかこの当時、ラストの赤井秀一の「了解」の声はファン層衝撃(…というよりも、「やはりか」みたいな衝撃)だったと思うし、世良やFBIが本格的に関わってくるのが新鮮な劇場版だったと思う。が、そういったキャラクターに当たるフォーカスよりも、犯人やハンターら元米兵たちの人間ドラマにフォーカスが当たり過ぎていて、なんか終始乗れなかった。やっぱり「キミがいれば」が聞けないと物足りないのだなぁ。

    2024年4月のざっと書き【まとめ】〜計5作
  18. 原題:Godzilla x Kong: The New Empire 製作年:2024年製作国:アメリカ 上映時間:117分なんだかんだ言ってても、やはりゴジラ好き.自分のレビュを検索したら、近年のゴジラ作品もアニメも含めて全部観ていた(汗).少し気後れをしながらも最新作をTOHOシネマズ柏で干渉.本年度累積95本目は、数ある選択肢の中でDobyATMOS字幕をチョイス.————————————————————2014年の「GODZILLA ゴジラ」から始まったハリウッド版「ゴジラ」シリーズと「キングコング:髑髏島の巨神」の世界観をクロスオーバーさせた「モンスターバース」シリーズの通算5作目.怪獣と人類が共生する世界.未確認生物特務機関「モナーク」が異常なシグナルを察知したことを発端に、ゴジラが君臨する地上世界とコングが生きる地底世界の2つのテリトリーが交錯し、ゴジラとコングが激突する.しかし、その先には人類にとってさらなる未知の脅威が待ち受けており、怪獣たちの歴史と起源、さらには人類の存在そのものの謎に迫る新たな冒険が繰り広げられる.監督は、前作「ゴジラvsコング」でもメガホンをとったアダム・ウィンガード.出演は、こちらも「ゴジラvsコング」から続投となるレベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ケイリー・ホトルのほか、「美女と野獣」のダン・スティーブンス、「シャン・チー テン・リングスの伝説」のファラ・チェンらが顔をそろえる.以上は《映画.COM》から転載.———————————————————原題も「Godzilla x Kong」というようにゴジラの名前が先に入って一応リスペクト?されているが、本作はあえて言えば主役はキングコングなのであろう.キングコングも初登場が1933年.ゴジラは1954年.老舗のブランドなのである.唯一コングと会話が出来る少女ジア:ケイリー・ホトルの存在があるせいか、冒頭はコングが歯痛で助けを求めに地上へやってくる.動物医師トラッパー:ダン・スティーブンスがなんとジェットヘリで抜歯し、義歯を挿入してみせる(笑).後半では地底怪獣に右手を凍傷にされて、人間にパワーアップした右手を付けてもらうなど、人間界に親しい存在でほぼほぼ主役に位置してみせる.転じてゴジラは人情とか持ち合わせず、地球の法則を乱すもの全てを制圧する.人間の味方とか、縄張りの小競り合いとかじゃなく、地球の、ひいては宇宙の法則を守っている孤高の存在.そのゴジラが最終盤には大守護神;モスラの説得??を受けて、地底怪獣と闘うのがやはり不自然.1970年代に乱造された東宝のゴジラシリーズを彷彿とさせる、お寒い脚本には少し呆れる.やはりゴジラには人間の為のちっぽけな正義とかに呼応して闘うのではなく、自らの意志と信義で動いて欲しいなぁ….だからゴジラなのだから.エンターテイメントとしてはそこそこおもしろかったけど、ゴジラ映画としては誠に残念であった..

    映画「ゴジラ×コング 新たなる帝国」…これはコングの作品だ.
  19. “無宿人御子神の丈吉”は、「木枯し紋次郎」でヒットをとばした笹沢左保の股旅小説を原田芳雄主演で映画化したシリーズです。『無宿人御子神の丈吉・牙は引き裂いた』(1972年・東宝/池広一夫)旅先で足の生爪をはがし、破傷風になるところを茶屋の女・お千加(北林早苗)に救われた旅人の丈吉(原田芳雄)は、しつこく言い寄る国定忠治の舎弟・九兵衛(南原宏治)と長五郎(内田良平)からお千加を救い、お千加と所帯を持って堅気になります。細工職人として幸せな生活を送っていましたが、商品を納めに行く途中で九兵衛一家に見つかり、左手の薬指と小指をつぶされます。治療を終え、家に戻ってみると妻子は嬲り殺しにされており、様子を探っていた九兵衛の子分を捕まえて白状させたところ、犯人は国定忠治・九兵衛・長五郎とのこと。お千加の赤いシゴキを帯に巻き、九兵衛一家に殴り込みをかけますが、一家にワラジを脱いでいた疾風の伊三郎(中村敦夫)との闘いで傷を負い、谷川へ落下。傷の養生をしている湯治場で、湯治客のお絹(松尾嘉代)をならず者たちから救います。伝三郎(阿藤海)を首領とするならず者たちが仕返しに湯治場を襲撃。居合わせた天狗の親分と呼ばれる旅人(峰岸隆之介)が情け容赦なく伝三郎を斬り殺しますが、人質にされていた旅籠屋の娘も殺されてしまいます。お絹から国定忠治が巳之吉(菅貫太郎)一家にいると教えられますが、それは九兵衛が仕掛けた罠で……天狗の親分というのが実は国定忠治で、旅籠屋の娘を見殺しにする冷酷な面もあって、結構ミステリアスな存在。国定忠治は丈吉の妻子殺しに係わっているのか、疾風の伊三郎との対決はあるのか、続編を期待させる内容です。アイパッチをした黒づくめの伊三郎は原作には登場しませんが、笹沢左保の別の股旅小説「北風の伊三郎」とよく似たキャラで、白い着物に赤いしごきの丈吉との対比がオシャレでしたな。『無宿人御子神の丈吉・川風に過去は流れた』(1972年・東宝/池広一夫)妻子を殺された御子神の丈吉が、仇の長五郎(井上昭文)を狙って榎松一家の花会に乗り込むが逆に捕まります。韮崎の重三郎親分(内田朝雄)によって命だけは助けられ、その後、重三郎親分の家出した娘お雪(中野良子)と係ることになるんですな。前作で片目をつぶされた怨みを持つ巳之吉(菅貫太郎)が丈吉を襲い、その戦いに巻き込まれてお雪は死にます。丈吉はお雪の遺髪を届け、重三郎親分から長五郎が国定忠治(峰岸徹)と松戸の助三郎(安部徹)のところにいると知らされ……続編ということで、国定忠治や疾風の伊三郎(中村敦夫)が登場しますが、中途半端な扱いで、いてもいなくてもいいような存在です。長五郎も前作の内田良平から井上昭文に代わり、気に入らないなァ。内容もエピソードを盛り込みすぎて、全体的に厚みがありません。女優との絡みも、前半の中野良子、後半の市原悦子と2話分のテレビドラマを観た感じね。前作が期待を持たせる内容だっただけに、しっかり作って欲しかったで~す。『無宿人御子神の丈吉・黄昏に閃光が飛んだ』(1973年・東宝/池広一夫)妻子を殺した3人の男のうち、2人は1部と2部で復讐したので、いよいよ国定忠治と対決かと思いきや、忠治が登場しません。忠治に頼まれて御子神の丈吉(原田芳雄)を殺しに来た風車の小文治(夏八木勲)との対決と友情の物語。小文治は腕を風車のように回しながら閃光のように出刃包丁を投げる必殺技があります。だけど、労咳を患っており、先は長くないのね。ヤクザになる前は百姓で、その時に惚れた名主の娘お春(小川節子)に再会し、悪親分の下初雁の唐蔵(鈴木瑞穂)の手から守ろうとするのですが……話の中心は風車の小文治で、丈吉は喀血した小文治を助けたことから、唐蔵との争いに巻き込まれるんですな。悪ヤクザに乱暴されそうになったところを丈吉に救われ、丈吉に纏わりつく鳥追い女お八重(安田道代)は、いてもいなくてもいい存在。復讐物語から同じ作者(笹沢左保)の『木枯し紋次郎』と同じ巻き込まれ型になっています。主人公を二人にしたことからアクションシーンが分断(継ぎが悪い)され、間延びしてますね。シリーズとして続けようと考えたのかもしれませんが、平凡な出来(テレビ時代劇と大差なし)で観客は映画館に足を運びませんよ。

    無宿人御子神の丈吉