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★★★2-2劇場の外は、朝から降り続く雨が一層激しさを増していた。まるで先ほどの出来事を象徴しているかのような荒れた空模様。本番前のリハーサルが終わり、衣装に着替えるまでのしばらくの間、建物の窓越しに通りを行き来する車や人をぼんやり眺めながら、テリュースは腹の底から深いため息をついた。
寝台列車といえば、遥か遠い昔、新婚旅行の復路で悪天候のため飛行機が欠航になり、急遽乗った北斗星(今思えば、よく取れたなあ)。 これは人生で二度目の、そして最後の豪華寝台列車記録です(眠れなくてしんどいから恐らくもう乗らないだろう…) こんにちは 記憶
★★★6-10 「キャンディ、いつまでのんびり食べているの!?もう切り上げないと支度が間に合わないわ・・!」 ノミの心臓のアニーはしびれを切らし、キャンディの口に食べかけのオレンジを押し込んだ。 「たくさん食べておかないと倒れちゃうわ。どうせ宴会中はろくに食べられないもの―」 口をも
★★★2-23出航は明日の早朝―発つ前に、故郷の人たちに手紙を出したいと思った。列車事故に巻き込まれたのではないかと心配しているかもしれない。「構わないよ。俺の部屋に一式揃っているから使ってくれ」テリィは快く机を提供してくれた。私への手紙もここで書いていたのかと思うと、くすぐ
画集FLY届いてます!! デカっ!重っ!これは店頭で買えないww 真っ先に読んだ35巻 兵長の過去のお話は短かったけど、すごく良かった(´;ω;`)ウッ…切ないけど諌山節が効いてて流石でしたね。あぁ!兵長!! 価格がネッ
★★★1-4思い出ごと封印したあの日からちょうど六年が経つ。引き出しの鍵はずっと閉められたままだ。あれ以来、一切の邪念を捨てるようにテリィとスザナの幸せを祈ってきた。ブロードウェーのスター、テリュース・グレアム。もう手の届かない存在。それが今のテリィ。 ――ぼくは何も変わって
★★★1-7いつもより一時間ほど早い帰宅だ。まっすぐ帰る気持ちにはなれない。キャンディはポニーの丘に寄り道をして久しぶりに木登りでもしようかと考えた。大人になってからその機会はめっきり減っていた。常に時間に追われる二足のわらじを履いた生活は、些細な気分転換の時間さえ簡単には許してくれない
★★★2-12その町には大きな病院がいくつかあった。搬送されるけが人で次々に一杯になっていく。重症患者だけでなく、軽症な人達も宿代わりに一時的に身を寄せ、廊下まで人で溢れかえっていた。キャンディと先生は病院に併設する看護学校の医務室を提供され、命には別条ないと振り分けられた患者の処置
考察前の つぶやき 「あのひとのことは、はじめから曖昧にしようと決めていました」下巻336 これはファイナルのあとがきに書かれている、原作者名木田先生の言葉です。これを『どちらともとれるように書いた』と解釈する人がいるようです。 そう思いますか? この
エピローグ帰りの船でキャンディは船酔いがひどかった。それが船酔いではなかったことに気付いたのは、自宅に到着してからだ。春先、シェークスピア・メモリアル劇場は火事で全焼してしまった。「・・何か呪いでもかけたのかよ、川が近くにあって消火できないなんて―・・」もはや誰が対象なの