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    卒論が完成しました

    こんにちは、あひるさんです。すっかり寒くなりました。秋が短く感じられます。朝は10℃を下回るようになって、そろそろストーブを引っ張り出そうかという感じです。さて、今日は卒論の話。ようやく卒論が完成しました。製本も完了して、来月12月1日の受付オープンを待つばかりです!出張でもあればついでに出しに行ってもいいけれど、まあ窓口で待つのもあれなので、普通に郵便になりそうだな。先に、卒論までの歩みを書いておきます。構想に行き着くまでは非常に時間がかかりましたが、いざ今年本格的にやるぞとなってからは早かった。下記にもありますけれど、春先に先生と握ったスケジュール通りでしたね。7月まで、わりと集中して力を注げたのが大きかったですね。5月 目次、序論、現時点での参考文献表、1章の下書き提出 ・・・GW後半に提出、5月末Zoom指導頂く。6月 2章の下書き提出・・・6月15日完了、6月20日にお返事いただく。7月 3章の下書き提出・・・7月21日完了、7月22日にオンラインでご指導いただく。(8月、9月はスクーリング期間なので、原則卒論指導はない)10月 4章の下書き提出・・・結論下書きも含めて10月5日完了、10月13日にオンラインでご指導いただく。⇒卒論OK頂く。11月 結論の下書き提出、卒論完成および全体見直し・・・11月9日完了、製本も完了12月上旬 提出・・・12月1日~10日まで1月末 口頭試問構想までは本当に長かったです。入学した時も今もおそらくそうでしょうけれど、3年次編入で入ったらすぐに先生に卒論指導を受けなさいと言われます。けれども、授業を取ったり、自分なりにいろいろな本を読んだりすると、考えていることはどんどん変わっていきます。3年次編入して、勉強することでどんどん自分の考えが変わっていくのをどう離脱しないで育てていくか。これが難しいところでもあり、面白いことでもあると思います。「変わってしまうんだから最初から卒論指導受けるなんてナンセンスだ」と思ってこの文章書き始めたのですが、今自分で書いていて「いやいや、その考えの変化こそ楽しむべきで、それを育てるということなんだから卒論指導は最初から受けておけ」という話だなと合点しました笑。人間ほんとうに次々と考えが変わってしまう苦笑。自分の卒論を考えても、当初の自分からは想像もつきません。どうしてケアの倫理に行き着いたのか、当時の自分に説明しようと思ったら結構時間かかるだろうなあと思います。そういう、自分が何考えているかがどんどん変わっていく、そんな経験ができたのも、今回日大通信で哲学をやって、本当に面白いことでもあり勉強になったことでもあります。さて、卒論の内容の話に。前回10月に先生からWebで指導を受けて、内容はOKいただいていました。論旨を変えなければ、記述を直したり内容を充実させたりするのはOKとのことで、その部分に取り組みました。前回のご指導はこちら。『卒論OK頂きました!!!これで卒業確定?!』こんにちは、あひるさんです。3連休いかがお過ごしでしょうか。一昨日の夜から昨日の夜にかけては無線の世界で大きなコンテストがありまして。クラブのシャックに半日…ameblo.jp思い残すことがないようにとの気持ちで、ジョアン・トロント先生やヴァージニア・ヘルド先生に関してのものをよく読みました。これらの先生は、卒論で取り上げたノディングス先生よりも後の人たちです。ギリガン大先生の『もうひとつの声で』はケアの倫理の大元の本なので、これも最初からまた読みました。それから、レヴィナスの責任に関する考え方をもっとよく理解したいと思ったので、論考を探して読んだりしました。小手川先生のこの論考が一番コンパクトで分かりやすかったかな。「責任を負うこと」と「責任を感じること」 : レヴィナスの責任論の意義 | NDLサーチ | 国立国会図書館ndlsearch.ndl.go.jp当然すごく良い部分もあったけれど、自分の卒論を充実させる目的に対して、これらの読書はオーバースペックでした。要は、論旨すら変わりかねないというか、論旨は同じなんだけれど、自分が書いたことは浅いのよね。もう一歩歩みを進めようと思ったらこうかなというか。むしろ、そこまで掘り下げていかないと。上っ面で終わっていないかと。そういう感じがしていまして。しかし、それをやってしまうと、もうひとつ卒論を書くくらいになってしまう。一つで終わらないんじゃないか。ということで、今回はそこまでの修正はしないで最終稿とすることにしました。前回の指導の際、先生からは「修正を加えた完成版を送ってくれてもいいし、そうでなくてもいい」と言われておりましたので、これから先生にお送りしようと思います。そういう意味じゃまだ終わってないな汗。まあ何もないと思うけど。長くなってきました。卒論のことを書くのはこれで最後になるでしょうから、最後にもう一度それに触れてから終わろうと思います。卒論、何とか書きはしたのですけれど、返す返すもこの1ヶ月やればやるほど、ノディングス先生に焦点を絞ったのは尚早だったかもなぁと思わされました。確かにノディングス先生はケアの倫理を体系化した人の一人ではあります。しかし、ノディングスは教育学者であって倫理学の人ではない。「だから」という接続詞は相応しくないかもしれないが、倫理学的な議論としてはどうなのかなという点がいろいろある。いろいろ極端なのよね。「ケアvs正義」の議論においてもケアに一元化できるという立場は極端だし、抽象的な議論を嫌う点もまたどうなのかなぁと思うところ。その点、ヴァージニア・ヘルド先生なんかはそうじゃないのよね。もともとギリガンが言っていたこと(これもつるっと読んでも分かるようで分からないところだらけですが)に近いのはヘルド先生なんじゃないかという気がしないでもない。とどのつまり、ヴァージニア・ヘルドのケアの倫理から出発したら、より違った展開があり得ただろうと思うんですよね。それがそうならなかったのは、調べが足りなかったということに尽きるんだと思う。ヘルドやトロント、スロートもそうだけど、ケアの倫理に関する邦訳や、論考って多いと言えません。ケアの倫理に関するもの自体が多いと思えない。医療や看護、学校教育みたいな話題に関連してケアの倫理を取り上げているものはよくヒットするけれど、それは今話題にしているケアの倫理のほんとごく一面に過ぎなかったり、ケアを称揚するだけでケアの暴力の問題を見過ごしているようなものだったりする。ということで、卒論ネタで困っている哲学や倫理学の学生の皆さんは、みんなでケアの倫理をやろう笑。日本はそんな状態なもんだから、それではいかんということで、トロント先生をはじめとした先生の本や論考の邦訳など、このあたり岡野先生のグループが本当によく頑張られているけれど、この輪はもっと広がってほしいと思いますね。今からケアの倫理をやる人はノディングスやギリガンにいく前に、岡野先生の本を読んで、ヘルドやアイリス・ヤングとかマーガレット・ウォーカーとか読んでいかれるといいのではと。1年前の自分にアドバイスしたいくらいです。ケアの倫理をめぐっては、社会的な法制度がいくつかの国では進んだ一方、世界的にみれば猛烈なバックラッシュにあっている。これはトロント先生の講演会で聞きました。アメリカはトランプ政権、ロー対ウェイド判決という人工中絶権を認めた最高裁判決が50年経って覆された。米連邦最高裁、人工中絶権の合憲性認めず 重要判決を半世紀ぶりに覆す - BBCニュース米連邦最高裁は24日、アメリカで長年、女性の人工妊娠中絶権は合憲だとしてきた1973年の「ロー対ウェイド」判決を覆す判断を示した。この判決を受けて、アメリカでは女性の中絶権が合衆国憲法で保障されなくなる。www.bbc.com日本だとよくわからないことだと思われるが、これってすごいことなんですよね。まさにギリガンが『もうひとつの声で』で取り上げている、女性が声をあげていいんだ、自分のことは自分で決めていいんだという権利を公に認めた裁判の結果が、50年経って「ダメだ」とひっくり返されたわけで。また女性は自分の声を失うんですかね。日本も高市政権・・・はまだこれからどうなるかですけれど、自由とか自分のことは自分で決めていい、マイノリティに権利をといったことよりも、昔からのしきたりや社会共通の利益、周囲の価値観に合わせなさいという圧力のほうに傾いているのが現在地ではないかと。そういう時代認識のもと、今回ヘルドやトロントを下地にすれば、レヴィナス的な人間観のもとでもっともっとサポーティブな何かが書けたんじゃないかと思う。それは自分の中ですごく反省点です。だから、ケアの倫理に着目する人、今の世の中のハードさに嫌気がさしている人はぜひ日大通信に入学いただいて笑、大げさに言えば僕の後を引き継いでもらいたいと思いますね。岡野先生やトロント先生のいうケアの政治化、社会変革のためには、それを支える強固な人間観、メタレベルでも一本筋の通った画期的な倫理理論が必要だと思う。カントやヘーゲル、マルクスなどのように。ああちょっと熱くなっちゃいましたね。21世紀における良い生き方、人間観みたいなもの、それって何なんだろう。自分なりの答えが欲しくて今回大学に行ったわけですけれど、自分は幸いにしてそれを得られることができたと思う。世にいうリカレント教育、リスキリング教育とはちょっと違いますが、自分はこれで本当に良かったと思います。特別意識はしなかったけれど、ミッドライフ・クライシスを乗り越えるということだったのかもしれません。今回大学を卒業したらそのまま大学院へ直行・・・はしないつもりです。ケアの倫理をそのまま突き詰めるというのもしないつもりです。ですが、次のテーマらしきものも見つかったので、少なくとも来年はそれを温める読書などをして、また準備ができたら大学院に行きたいと思います。はい、このへんで終わりましょう。先生から「これで本当に本当に完成でOK」というお返事来ますように。

    あひるさんの40歳から日大通信で哲学を学ぼう日記
  • もみじヘッドマークや3300系などを撮影(その6)

    てつむすこ2014のブログ
  • 2025年甲南大ラクロス部に関わっていただいた皆様へ 山口暁生

    初めに、今シーズン甲南大学ラクロス部に関わっていただいた皆様にこの場をお借りして、改めて厚く御礼申し上げます。皆様のご支援を賜り今シーズンの甲南大学ラクロス部を終えることができました。そして、選手・スタッフの皆さん大変お疲れ様でした。昨シーズンからの二年間かかわりを深く持たせていただき、ありがとうございます。コーチとしても1人のラクロスプレイヤーとしても、悩むこと、考えさせられることが多かった2年間でした。その分、多くの喜びを共有できたことを嬉しく思います。一方で、一部昇格という目標を共に達成できなかったこと、悔しく思います。しかし、「応援されるチーム」「かっこいい人間」になるという目的には、大きく近づけた1年であったと確信しています。今期の甲南ラクロスの取組姿勢を続けることが、何よりも継続的に強い甲南作りには不可欠であるため下回生は、改めて自分自身を律して次のシーズンを過ごしていただきたいです。最後になりますが、甲南大学のDFコーチとして迎え入れてくださりありがとうございます。至らぬ点も多くあったかと思いますが、今後も甲南大学ラクロス部との縁を大切にし、皆さんの今後を応援しております。お疲れ様でした。AC 山口 暁生

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